『夢と現実』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【夢と現実】
「これが現実だったらいいのに」
と思う夢を見ることはあまりないが、
「これが夢ならどんなにいいことか…」
という現実の出来事ならめちゃくちゃある
とりあえず、過去に起こってしまった
思い出したくないような出来事は
「あれは全部夢の中のことだった」
ということにして自分を納得させている
だから今、僕は生きている
はっきり言って夢も現実も大差はない。
ただそこにあり、体感する物なのだ。
人は良い事があると夢なら覚めなければ良いのにと言い、その一方悪い事があると夢なら早く覚めてくれと願う。
この習性は夢に対して都合が良すぎるのでは無いか、などと考えたりもする。
まあ人間は自分の都合のいいように願うのが常だし仕方の無いことなのだが。
喧騒の中
本を開く。
遮断された世界の中で
ぬくぬくと守られているわけでない。
少年は
にじり寄る現実と夢と自我と
適当に選んだ物語の主人公と
闘い続けているのだ。
そうして
ふうっと息を吐き出した時
少年は何かを手に入れた。
喧騒の中
少年は少年のまま
深いシワを緩ませ
そのまま微笑んでいた。
「夢と現実」
「あのね、あたし、海に行きたい。崖のところで誓いの言葉を聞かせてくれない?病める時も健やかなる時もってやつがいいな。
…え、嫌?仕方ないなあ、じゃあハイって答えてね。それだけでいい。しっかり抱きしめて欲しい。抱きしめて、私を絶対に離さないで欲しい。
いいの!?やったあ!!強盗さん大好き!!」
そうして、海に着いた。
「ここ、本当に立派な崖だね。綺麗。ここなら誰も気付かなさそう」
「ああ」
「強盗さん、なんで私の家に来たの?」
「たまたま」
「運命的だね」
目を閉じれば、夢のように綺麗なドレスを纏って、タキシードを着た強盗さんが私を待っている。
誓いのキスは無いけれど、ウエディングドレスを着て一人で歩く私。
「生まれ変わっても、私と死んでくれる?」
「仕方ねぇな」
私達は、一瞬だけ冷たい風に触れて、海の中へ落ちる。
「愛してる」なんてちんけな言葉は、泡に包まれて消えた。
────次のニュースです。✕✕海の中から、二人の男女の水死体が発見されました。警察は心中と判断して捜査を続けており────
夢と現実
見る夢はいつも急かされて怖い。
見る夢はだいたい苦しくて悲しい。
目覚めて現実に戻ったときホッとするのは
現実が穏やかだということ。
この現実が壊れることを、ただ恐れている。
ようするに、現実は幸せな方だということ。
#121 夢と現実
胡蝶の夢。
夢の中で蝶になって、それこそ夢中になって飛んでいたが、目が覚めたら人間だった。
さて、人間の自分が蝶の夢を見ていたのか、実は蝶が本体で、人間の夢を見ていたのか。
どっちが正しいかは知らん。
人間と蝶の形が違うことを区別という。
言い出しっぺは荘子。
あ、そうそうとでも言った風に最後に書かれた区別という言葉が、なんとも心を惑わせる。
この話の意味するところは、ネットで検索してもページによって微妙に違っていて、
夢か現実かはっきりしない様子や人生や人の世の儚さを例えた言葉とされていたり、
その区別にとらわれず本質を見る考えを言うものであったり。
どっちが正しいのかを考えるより、それぞれの前にある道を生きればいいとも。
原文を読むには頭が足りず、解釈をそのまま鵜呑みにするには素直さが足りず。
ただ、この話は荘子の斉物論の最後の方に書かれているそうなので。ここだけ読んだのでは分からない深い意味があるんだろう。
目に見える言葉が全てで
その奥にある意味は
疑い始めればキリの無い夢か
言葉は仮面で
その奥にあるものを見なければ
現実を生きられないのか
どちらが本当か、なんて。
荘子を孔子と何度も書きそうになる、
私の小手先の言葉では表しようがない。
夢と現実
橘 月子
夢 争いの無い世の中
現実 無くならない戦争
国家が仕掛ける戦争だけでも始めないでほしい。
狭い地球にぎゅうぎゅうに住んでいるのだから。
今日はちゃんと正しい時間に目覚ましが鳴った。
だからといって、眠くないわけではないし、しっかりと起きられるわけでもない。
眠い。とても眠い。
頭はまだ寝ていて、さっきまで見ていた夢の断片が、もうどうにも制御できず、また襲いかかってくる。
今目の前に広がる光景は夢なのか現実なのか。
もう何もわからないまま、再び夢の中へ。
『夢と現実』
夢で起こった出来事が現実で起きたときに、
デジャブを感じるんだよね。
#夢と現実
移りゆく景色の中に残される
夢も現も どこにも行けずに
【夢と現実】
一人で空を飛んでどこまでも行けるのが楽しい
雲の上をすいすい
風もすごく気持ちがいい……
あぁ 遠くから音が聞こえる
目を開けた私
さぁ 今日は飛行機で旅行だ
楽しまなくちゃ
雲の上に乗ってのんびりと過ごせる夢と
魔法が使えるようになった夢とか
現実ではありえないけど
そんなファンタジーな世界をいつまでも夢見てる
「もう現実を見なさい」
なんて言われるけど
私だって現実を見てるし現実を過ごしてる
私に妄想,想像,夢くらい自由に見させてよ
─────『夢と現実』
夢と現実
どちらも自分が変わらないと
何も変わらない
[夢と現実]
夢でありたい
現実でありたい
夢のような現実は大抵、堕ちていく
★アイディア★
〜主人公の目的〜
貧しい町の人たちを裕福にしたい!
夢を叶えるために
好きな子にかっこいい姿を見てもらうために
弱い自分を変えるために
世の中は 夢かうつつか うつつとも
夢とも知らず ありてなければ
──この世は、夢か現実か。
現実とも夢とも分からない。
在って無いのだから。
古今和歌集の詠み人知らずの歌。
無常感や虚無感がにじんで、ちょっとカッコいい和歌である。
夢と現実の「夢」が睡眠時の夢や見えない世界を指しているとき、対して現実は現(うつつ)、覚醒時に見ている世界のことになる。
上の一首は、諸行無常の仏教的な歌ともとれるが、詠み人が個人的な経験からその境地に至った可能性はある。
何もかもが存在しているのに存在していない、と思うまでに何があったのだろう。願望や理想を表すほうの「夢」が崩れ去ったのかもしれない。
現代人の自分も、精神的に疲れてくると現実感が失せてくる感覚なら分かる。すべてが不確かで、すべてがどうでもよくなる感じ。
「どうせみんな消えるんだから」
実際にはもっと崇高に詠まれた歌なのだろうが、千年以上たっても実は人の感覚はそんなに変わっていないのではないかと、そんな気がしている。
『夢と現実』
『夢と現実』
夢の中で
彼女に出会った
彼女は
微笑んでこう言った
「今までおしゃべりしてくれてありがとう。
さようなら」
それから彼女は
居なくなった
─夢と現実─
子供の頃は「夢を見ろ」って言われてさ、
高校生ぐらいになったら「現実を見ろ」って怒鳴られる。
大人になった頃には夢は捨てちゃって、
考えてもなかった職に就いた。
自分の意思を貫いて、夢を叶えた人なんてあまり居ない。
分かっていても夢を大事にしたいのは、
人間の性なのかもね。
自分の夢に向かって現在できることを精一杯育む。
当たり前だよね。
二次創作 文豪ストレイドッグス
『仲間が死んだ現実が受け入れられず逃げてしまう夢主』(死ネタ注意)
探偵社の中が少しだけ広くなったような気がする。気の所為かな?
「太宰ー! この仕事太宰のでしょ? 私に押し付けないでよ」
太宰はソファーの上で横になっている。
「……」
「無視かい! ったく、貸し1ね」
「国木田くーん。私の代わりに太宰怒っておいて」
国木田くんはPCから顔をあげようとはしない。
「……」
「無視すんな〜。仕事に集中しすぎー」
「あの、𓏸𓏸さん」
「どうしたの? 敦くん」
敦君は困ったような顔をしている。
「あー。太宰の馬鹿がなんかした?」
「えっと……その……」
「𓏸𓏸、少しいいか?」
敦くんは口を開きかけては閉じてを繰り返していた。急に乱歩さんが医務室から顔を出して手招きをする。
「ごめん敦くん、また後で。太宰、ちゃんと仕事しろよー」
医務室に入るとそこには乱歩さん、与謝野先生、福沢社長がいた。
「どうしたんです?」
「𓏸𓏸。現実を見ろ」
社長は私に向かって言った。
「はい? いや、現実は充分見てますけど……」
「単刀直入に言う。太宰と国木田の死から目を背けるな」
乱歩さんが冷ややかに言った。
「何を言ってるんですか? 太宰だって国木田くんだってそこで仕事してるじゃないですか」
「認めたくない気持ちは分かるよ。でも、死んだのは事実なんだ。夢を見るな」
与謝野先生まで……。
「私は現実を見てます! 彼らが死んだなんて、そんなこと……」
「なら今一度社内を見てみろ」
そう言って社長と私は社員たちの元へ向かった。
「ほら、太宰も国木田くんも生きて……」
あれ? 2人が居ない。
「うーん。仕事にでも行ったのかな」
「𓏸𓏸さん……。」
敦くんが何か言ってる? いや気の所為か。
「にしても2人の机の上が綺麗すぎるな」
「𓏸𓏸、周りの社員を見ろ!」
急に社長が大声で私に言った。
「急になんです……か」
周りの社員は心配と怯えが入り交じったような顔をしていた。
「な、何? その顔」
「虚空に向かって話しているアンタを見てあんな顔になってるんだよ」
後ろに与謝野先生と乱歩さんがいた。
「皆、2人が死んだことを悲しんでいる。それはお前と変わらない。だが、皆はその現実を受け入れている。君だけが夢を見てるんだ」
「乱歩さん? 私は夢なんて……」
「思い返せば、2人の訃報を聞いた時君は誰よりも無反応だった。泣くことも笑うことも怒ることもなく、無だった。君はその時点で2人の死という事象を心の中で封印したんだ」
「2人は死んだんだよ。確かにね」
乱歩さんの最後の一言が決定打になった。
薄々気が付いていた。
2人が居ないこと。もう二度と会えないこと。
けれど、信じたくなくて気が付かない振りをしていた。
「もう……居ない……」
私の呟きは静まり返った社内に寂しく響く。
口に出したことで、それが現実であると実感してしまった。
「……っ……ううっ」
涙が溢れた。2人が死んでから1度も流れたことはなかった涙がとめどなく溢れる。
私は夢から覚めた。
現実は、酷く悲しくて残酷なものだった。
お題:夢と現実
2023 11 06