『喪失感』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「喪失感」
今が幸せだから
あなたが居なくなる未来が怖いのです。
『喪失感』
それを見つけた時、胸の鼓動が早まるのを感じた。
ああ、これは世界に一つだけなのだ、私のためだけに存在しているのだ、と。
逸る気持ちを抑え、踊るように近づくと、両手でそっと拾い上げた。
かつて世界に何千何万と(一説によれば億とも)存在したという「本」。
なんでも無数に文字が書かれていて、様々な内容があり、実用的なものの他に架空の物語まであるという。
それが、いま、私の手に!
感無量になりながら、恐る恐る紙をめくる。この一枚一枚を、頁というらしい。
すっかり魅せられ、惹き込まれた後に残るのは、途轍もない喪失感。
読んでしまった。
読み終わってしまった。
どうしてもっと時間をかけなかったのだろう。
いや、そもそも、どうして読み始めてしまったのだろう。
始まりがあれば、終わりが来るのに。
胸を抑えて、閉じた本を見る。
その時、天啓が降りた。
《もう一度読めばいいのでは?》
天才か!
喪失感
胸にぽっかりと穴が空く。
あなたはそんな経験をしたことがありますか?
私はあります。
それは比喩の類などではなく、文字通り本当に胸にぽっかりと空洞が出来るのです。
その空洞はどこまでも続く、広く深い暗がりで、奥を覗くと果てしない闇が広がっています。
直接目で見て確認したわけではないのですが(そんなこと怖くて出来ません)、そうなっているに決まっています。
私には分かるのです。
そして、穴が空いているので当然そこには風が通り、胸がスースーします。
よく胸がほっこりするなんて表現がありますが、あれとはまったく真逆の状態です。
温かみというものを一切感じないどころか、常に胸の真ん中が冷え冷えしているような感じです。
それは何というか、まるで自分の一部が丸々どこかに消えてしまったような感覚とでも言いましょうか。
ある意味での喪失感なのかもしれません。
私の欠けてしまった部分には、かつてとても大切なものがありました。
それは、生きる意味や希望、もしかしたら私自身の尊厳に関わるようなものだったのかもしれません。
しかし、それはもう今では完全に私の元から去ってしまいました。
おそらく二度と戻っては来ないでしょう。
そうならないために、もっと手を打てたのではないか、そう思ったことも一度や二度ではありません。
しかし、結局のところは無理でした。
気付いたらもう、それは私の手の届かないところへ行ってしまったあとでした。
あれからずいぶん月日が経ちましたが、今でも胸には穴は空いたままです。
その後、少しずつではありますが、その穴はだんだん小さくなってきています。
自然治癒力とでも言うのでしょう。
以前のように、吹きさらしの荒れ野のような状態ではありません。
しかし、この先も完全に穴が塞がることはないでしょう。
今、私は生きています。
どんなに大切なものを失おうと、そのせいで胸に大穴が空こうと、人は生きていくのです。
きっと、どんな人の胸にも大なり小なり穴が空いているのでしょう。
人生とはそういうものなのかもしれません。
もし、あなたの胸にぽっかりと穴が空いたとき、あなたはきっと言うでしょう。
あー、胸にぽっかりと穴が空くなんてことが、人生には本当にあるんだなあ、と。
お題
喪失感
よく胸に穴が空いたような喪失感、とは言うけれど。
大切な人が死んだ時、悲しくて空しくて、どこか寂しさを感じたりして。そんな風に思うのだと、そう思っていたのだけれど。
「どう、しよ……」
でも。
たくさん遊んでくれたおじいちゃんが死んだ時、
なんだか、全然そんな風に思えなかった。
だって、何故かは分からないけれど、胸は逆にいっぱいで、なにかが溢れてきそうなくらい張り詰めて、無くなったものなんて一欠片もないような、そんな感覚しか抱けない。これって、悲しくないってことなんだろうか。
ぼくはつめたい人なのかなっておじいちゃんのいる空を見上げた。
すっごく、すっごく悩んで悩んで。おばあちゃんに少しだけ、弱音を吐いた。
「あらまあ、そうなの。ふふ、透くんはおじいちゃんがいなくなって悲しいのね」
「違うよ。だって、ぼく……」
おばあちゃんがほろほろと笑った。
「あら、私はおじいさんが死んでせいせいしましたよ。あの人ったら『俺は死んだら天国にいく』ってずーっと、ずーっと言ってたのよ。厚かましいわよねぇ。でもきっと、おじいさんは天国にいるのよ。そういう人だもの」
「ええ?」
「ふふ、私を待っててくれるんですって」
そう言ったおばあちゃんはなんだか幸せそうで。
「みんな感じ方は違うもの。人それぞれよ」
つん、とぼくの鼻をつついたおばあちゃんはおじいちゃんのいる方を見て、眩しそうに目を細めた。
やりたい事を決めて日程を組んだ。
しばらくして、その日が雨だと予報が出た。
日程を調整して予定を組み直した。
しばらくして、その日も雨の予報だと知った。
最初に予定していた日は1日中晴れ渡った空だった。
先の予定出来そうな日は当分無さそうだ。
やりたい事を出来ずに日は過ぎていく。
(喪失感)
喪失感
あと少しで届きそうだったのに
流れが変わって
届かなかったことが何度かあった
巡り合わせなのか
運命なのか
わからないけれど
そうなった原因は自分ではなく
転校して環境が変わったり
いつの間にか決まってたり
あれは
けっこう引きずったてたな
いーっぱいあるよ
手から零れたものなんて数え切れないくらい
手に入れられたもののほうが少ないでしょ
引き留められたもののほうが少ないでしょ
そんなもんでしょ
人生ってそーゆーもんだし
その欠けた穴をどうやって埋めていくのかって
そこ、自分にかかってるんだよね
✼•┈┈喪失感┈┈•✼
喪失感
絵を描いた。
ムシャクチャした思いをぶつけるように
怒り、泣いてる女の子かもしれない子
白に荒々しく黒が築かれる
黒は力強く、不正確に、はっきりとした黒
描く手が白と黒の上を滑れば、
黒はぼやけ、手には黒が感染した。
一段落した所で、全体をみた。
バランスの悪い、ぐちゃぐちゃな絵。
お世辞にも上手とは言えない。
とって置くのも、仕上げるのも嫌になった絵を
破いた。
バラバラになって、パズルのピースみたいになった
両手ですくい取り、ゴミ箱に降らせた。
両手が空になった頃、自分まで空っぽになったような、そんな感じがした。
絵に自分を映した。
それを原型を留めない程に破いた。
破いて捨てた。
捨てちゃった。
数日前、娘が事故死した。
亡くなる数分前、俺と娘は喧嘩をしていた。
どうでもいいことだった。
俺が、余計なことを気にしすぎるばかりについ、口出ししてしまった。
その言葉に、カチンときたのか家を飛び出してしまった。
そこに、トッラクがきて引かれた。
あの時、あんなことをいわなければ死なっかたかもしれない。
今も、喪失感にとりつかれている。
僕は昔から感情というものが理解できなかった。
喜びや悲しみがどういったものなのなのかよく分からなかった。先生がどうして笑ったり泣いたりしないの?て聞いてきたけど、僕自身でさえ分からなかった…周りから機械のような人だとよく言われた。もしかしたら、僕は機械なのかもしれないと思ったが、ハサミで手を切った時に、指から鮮やかな赤色の液体が流れたため、僕はちゃんと人間なんだと思った。
歳を重ねるにつれ、道化のように生きる術を習得した。周りが笑ってると僕も顔を笑顔にした。周りに合わせて生きるのは大変だった。
ある日、彼女と出会った。彼女はよく笑う人だった。心の中で考えてることが全部表情や仕草に現れているみたいで、僕と正反対の人間だと感じ、僕は彼女を知りたいと思った。僕が芽生えた初めての感情だった。
彼女と同じ図書委員に入った。僕はあまり本を読んでこなかった。つまらないものだと思っていたからだ。「登場人物の気持ちになって考えてないからよ」
と彼女は言った。人の気持ちを考えられない僕が、紙の中の現実に居ない人物の気持ちを考えられる訳が無いと思った。彼女は色々僕に教えてくれた。風景の描写から感情を読み取る方法、こういう行動どんな心情が読み取れるか、とても丁寧に教えてくれた。僕はどんどん本の魅力に惹かれた。彼女の楽しそうな表情を見ると心がぽかぽかした。
「それが楽しいって感情だよ」
彼女は僕に沢山の感情を芽生えさせてくれた。知りたいという気持ち、一緒に居て安心する気持ち、彼女に会えない間寂しくなる気持ち、会ったら嬉しくなる気持ち、そして人を好きになるという気持ち…彼女は僕にとってかけがえのない存在になっていた。
朝学校に着くと、いつも来ている彼女の姿がなかった。遅刻かなと思ったけれど、その日彼女は来なかった。
次の日、彼女が交通事故に巻き込まれて亡くなったと先生が言った。僕は信じられなかった。気づいた時には教室を飛び出して外に出ていた。飛び出して行った後の記憶は無い。ただ、今まで感じたことの無い気持ちだけはずっと覚えている。
もう彼女に会えない…あの笑った顔を見ることが出来ない…この感情はなんて言うの…ねぇ、教えてよ…
僕は次の日、図書館に行った。あの感情が知りたかった。
"喪失感" 大切なものを失ったときの、空虚な気持ち
そのページを見た瞬間僕は涙がこぼれた。最後に教えてくれた感情がこれはひどいよ…僕はそっと辞書を閉じた。もっと色んな感情を知りたいと思った。天国で笑いながら彼女と話すために…
彼女の分まで生きよう。
僕は前を向いて、図書館を出た。
#喪失感
たくさんの夢を
ポケットに入れて歩いていたはずなのに
いつのまにか
ポケットの中には何もなくて…
心の中に隠しておいた
あなたへの恋情さえ虚しさに
色褪せて涙も枯れて
そんなふうに自分を
哀しみのヒロインに演じて
慰めてた
何も無い 何もない
失くしたものを数えるのに疲れたら
得たものをもう一度
思い出せばいい
ドキドキを思い出してごらんよ
失くしたものもいつかは
宝物にカタチを変える
喪失感
駐車場で猫が寝てた。
朝起きるときの太陽が眩しくなってきた。
仕事帰りの信号待ちの車の中の人、多分すっごいひとりカラオケしてた。
そういうどうでもいいのに一人で持ってるにはちょっと物悲しいことを
わたしはこれから誰に話せば良いんだろう。
ほんの少し前まで「くっだらねえな」って口の端を楽しそうに上げてくれる君がいたけれど
君以外の誰が
一緒にくだらなくなってくれるんだろう。
世界中の人と繋がってたって
誰かがわたしのひとことに反応してくれたって
それはわたしが欲しかった君の反応じゃない。
世界がどんなに明るい色を纏っても
わたしがどんなに華やかな場所にまでたどり着いても
それはわたしが君に見せたかったわたしの日常じゃない。
しあわせになれなんていわないで。
君のいない空間を埋められるしあわせはないから。
空っぽのベッド
主が居ないキャットタワー
動かない自動給餌器
猫砂の定期購入も止めた
あー
耐え難い
この喪失感は、
意識したら、
耐えられない
〈喪失感〉
私は、アニメが好きだ。
春、夏、秋、冬と漫画が、アニメ化する。
でも、春と夏の間、夏と秋の間と、この間がある。
私はこの間が喪失感でいっぱいになる。
これは、いろいろな人が共通するであろう。
「喪失感」
私が4歳の時
祖母が亡くなった
生まれた時から
何かと面倒見てくれた祖母
祖母が居なくなった家の中は
ガランとしてもの足りない
祖母の座っていた椅子
祖母の好きだった庭
祖母が着ていた服...
家中が祖母の面影でいっぱい
何処にいても何をしてても
優しい笑顔が浮かんできて
涙がポロリ...
″喪失感″なんて難しい言葉
知らなかったけれど
あの時、人生で初めての
喪失感を味わったのは確かだ...
お題:喪失感
あなたに会えなくなって1週間が経つね。
寂しい、色んなことばっかり考えちゃうよ。
会いたい、ずっと一緒がいい。
そうね。
私は、愛情よりも、その深い海のような悲しみに、寄り添いたいのです。
努力はするね。道は開く。
深い信頼関係は、縁となるのです。
私だって、ここを気に入っているのだから。こんな沢山の感情には触れられない。
越えられるものがあると思うのです。
喪失感95
臨時
また来週月曜日
「喪失感」
つらい......
どうしたらいいの?......
あなたが私の傍にいないなんて...
何もやる気になれない。
もう一度あなたに会いたい。
会って、色んな話をして、笑いあって、
ずっとずっと一緒にいたい。
あなたがいなくて人生つまんなくなっちゃた(笑)
いつか会えるよね?きっと
今の感情はよく分からない。
どうしたらいいのだろう。
お腹空いた
何食べよう
とかない
空腹が埋まればそれでいい
よくない
でもどうでもいい
年々色々有るからなあ…
何かし無くしたからって
朝が来ない訳では無いからなあ…
(喪失感)