『君と最後に会った日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
数年前、母方の祖父が飼っていた犬が亡くなった。
私が生まれた時くらいから飼い始めた犬で、14歳くらいで亡くなったそうだ。元から大人しいのもあったが、数ヶ月ぶりに来た私と母に吠えることもせず、名前を呼べば足元まで来てくれる、利口な犬だった。
そのことを聞いた時、私は呆然とするしかなかった。
死を受け入れている自分と、もっと会いに行けば良かったという後悔と、寂しさや虚しさで埋め尽くされて、悲鳴をあげる心が自分の中でぐちゃぐちゃに混ざっていた。
死因は、記憶が正しければ老衰だった。
苦しまずに、天国に逝けただろうか。
長生きしてくれてありがとう。
あんまり遊びに行けなくてごめんね。
今までも、これから先もずっと大好きだよ。
そんな素敵な言葉をいう日がくるだろうか。いや、きっとない。
お休みなさい(テスト勉強の合間に。)
【君と最後に会った日】*19*
放課後バスケを楽しむ姿に一目惚れした君…
最後に偶然会ったのは卒業して1年後の夏祭り
変わらず男前で嬉しかったな
全く共通点のなかった君…
最後に会ったのは北海道旅行!
レンタカー借りて色んな場所にいったなぁ〜
いつか仲良し3人組でも旅行、行けたらイイな
第一印象は最悪だった君…
最後に会ったのは、あのキャンプ場
あなたのかけてくれたダウンのぬくもりは忘れない
実はなかなか心を開けない私の中に躊躇なく入ってきた
君…
最後に会ったのは確か引っ越しの日
強引で、ワガママで、ヤキモチやきなところ、とても可
愛く思っていたよ
8歳年下だった君…
最後に会ったのは、別れてから少したった頃偶然立ち寄っ
た本屋さん
気づかないふりしようと思ったのに、あの屈託のない笑顔
はズルい
ずっとずっと大好きだった
愛していて
誇らしくて
少し羨ましくて
必ず曲げないことはないのだと
手放すことなんてない
そう思っていたのはいつだったか
いつからか君は姿を現すのが怖くなって
いなくなったのだろう
いつ取り戻せる?どこで会える?
あんなに大好きだった「君」の好きな物、嫌いな物、夢、全部全部思い出せなくなって
今私が出来たのだ
大人になったら会えるのか
これを成長だと言うのなら
私は少し怖い
「君と最後に会った日」
もうすぐ遠くへ行ってしまう君と最後のお出かけ。いつもと変わらない道を並んで歩いた。
商店街もその先の複合施設も特別なことは何もなくて。
「これで最後なのだ」と妙に緊張した僕と口数少ない君だけが、この風景から切り取られたようだった。
帰り道、思い出にと贈り物を買った。
君の好きな淡いピンクの天然石がついた根付。
渡す時に心からの祈りをこめた。
君が無事平穏に過ごせますように。
気に病むようなことが起こりませんように。
それでも困ったことがあった時には、誰か頼れる人が傍にいてくれますように。
君は笑ってお礼を言ってくれた。
それが君と最後に会った日の記憶だ。
『君と最後に会った日』
あなたと最後に会った日から
もう1ヶ月が経った。
カラオケに行って
初めてあなたの歌声を聴いて
そこでさらに好きになって。
あなたが自分のことを話してくれたのも
嬉しかったのに。
引っ越すだとか死ぬかもだとか
そんなことも聞いちゃって。
まだこれからだと思ってたのは
私だけだったんだね。
君と最後に会った日
君と最後に会ったのはいつの日だろう
まだ幼い頃だからもう、覚えていない
私が居ない時、急にいなくなってしまった君
君にさよならを言う前に君は旅立ってしまった
大好きな君がいなくなった事実を
すぐには受け止めきれずに、ずっと泣いてた。
君にはさよならも言えなかった。
とても辛くて悲しかった。
だから、急に会えなくなるかもしれないって
考えるようになった。
そしたら「ありがとう」とか「ごめんね」を、
しっかり言おうって思ったんだ。
君のおかげで私は成長できたし、
生きてこれた。
だから、直接言えない思いをここに書くね
急にいなくなってしまった君へ
私に生きる意味と大切なことを教えてくれてありがとう。
終わりが近づいているような予感がしてた。そんな予感はいらなかったけれども。
でも気の所為だと思いたくて、だから変わらぬ日を続けていたある時、彼女は僕に向かって言ったのだ。
「管轄が変わるから会うのは最後」
淡々と、まるで良くあることのように彼女は言った。顔も特に笑ってもなければ泣いてもいない、真顔で彼女は言った。
「…………本当に?」
そんなことを返した僕に彼女は微笑んで、僕の手を握りしめて。
「…………きみの演奏好きだからさ、管轄場所変わっても弾いてね」
そんなことだけ言って離れていってしまった。
信じちゃいなかった。彼女は冗談とか言う人だったから。
でも、いつものように演奏をするためにピアノの前に座った時、たまたま通りかかったような顔をしていたのは、彼女と同じ服を着た違う人だった。
そいつはまるで怒ったかのように僕の方へ来て言った。
「ピアノ弾こうとしてるが無駄だぞ。今、迷い子はいない。いたところでお前が元の世界に返す前にこのオレが住人にしてやるからな」
「…………きみの、名前は?」
「あ? 名前なんかかんけーねーだろ。呼びたきゃ『権力者』って呼べ」
彼女と全く違う顔で、声で、性格で、彼女と『同じ名前』を吐いた相手を見て、本当に彼女が居なくなってしまったことを実感したのだった。
題【君と最後にあった日】
「俺は、ずっとお前のことが好きだった。」
この言葉が言えたら良かったな。
君と最後にあった日から、もう10年以上たつな。あの日に告白をしておけば…。
まだ好きなのか?俺。
次あったときには、告白をしよう。
君と最後にあった日から、俺は諦めていない。
君の気持ちを素直に受け止めるから。
200年前 300年前
もっと前だったか
その日は
雨が降っていた
空を覆い隠す程の厚い雲
鳥居の隅にうずくまる貴方
動かない貴方
自分はただただ
傍にいることしか出来なかった
もし自分が人間だったら
この結末は変えられたのだろうか
その答えは 今になっても
分からないままだ
ある町に住まう神の嘆き
【君に最後に会った日】
君と最後に会った日
先輩が卒業してから3ヶ月になる。
私は先輩のことが好きだった。あまり真っ直ぐな「好き」ではない。頑張ってもなかなか報われない、勉強も上手くいかない、運の悪い先輩が、可哀想で可愛くて可愛くて。でも頑張り屋なところは本当に尊敬していたと思う。軽くて薄っぺらい、誰にでも向けるような「好き」なのかも。
先輩は絵を描くのが好きなようで、ときどきSNSに絵を投稿していた。正直上手くはなかったけど、その独特な雰囲気と世界観が好きだった。私も絵を描くのは好きなので、先輩の持つ不思議な世界観は本当に羨ましかった。
とにかく好きだったけど、卒業して離れてみたら意外と寂しくはなかった。本当の心からの「好き」ではなかったのかも。私は落ち込むこともなく生きている。
いつの間にか、先輩のSNSが非表示になっていた。
最後に会ったのはいつだっけ。
ーーー
先輩に会った。偶然。いつも通り先輩は優しかった。最近どうとか元気とか他愛もない話をして、思い出話を少しして。そんなこともあったな、忘れてた。
また今度、なんて社交辞令を交わして別れる。
私のこと覚えててくれたんだな。ちょっと嬉しい。
今も変わらず頑張ってるんだろうな。すごいな。
そういえば聞き忘れたな、絵のこと。思い出さなかった。
やっぱり明日からも、寂しくはないんだと思う。
でも最後に会ったのは今日だ。今日の会話はまだ覚えていて、まだ忘れていない。
先輩、まだ絵が好きなのかな。
私は、まだ絵が好きだ。
SNSもスケッチブックも今は開く気分じゃない。
でも私はやっぱり絵が好きで、明日になったら描くだろう。
やっぱり頑張り屋な先輩が好きで、忘れることはないんだろう。
心のどこかで覚えている、どうでもいい「好き」。そういうものに人は作られているのか。私はどうして絵を描くのか。
心の奥底にいる誰か、私に絵を描かせる誰か。
君と最後に会ったのはいつだろう。
最後なんてなかった、
この日が永遠に続くと思った
今、思えばあれが最後なのかもしれないが
いつか必ず会って
また新しい最後を作り出そう
満足いくまで
何度も最後をやり直そう
君と最後に会った日
君と最後に会った日は中学の卒業式の日だったね。人見知りで人と話す事が苦手な私にそっと話しかけてくれた君、私は嬉しくてそれから友達になった。クラス替えで違うクラスになっても君と話す事が楽しくて毎日君のクラスに行ったんだ。
だけど中学の卒業式で別々の高校に行くから離れ離れになってしまう事を知った。寂しくてたまらなかった。バイバイ、またどこか出会えると良いね!って君は優しくそう言ってくれたけど、私はさよならも言えなかった。
今君は何をしているかな?高校で新しい友達を作って高校生活を楽しんでいるのかな。君が毎日を楽しめているなら、私はそれだけで幸せになれる。
私は高校生活を楽しんでいるよ。私と友達になってくれてありがとう。君と友達になれてとても嬉しかったよ。またどこか出会えたら良いね。
君と最後に会った日
私達は途方もなく
あの空に浮かぶオリオン座を眺めてた
「ねえ、もう終わりにしようよ」
「私はまだ君の側に居たいよ。」
「これ以上君を泣かせられない」
「何故?泣かせなければいいじゃない。」
苦痛に歪む君の顔を見て
本当に間違えていたのは君でも私でも無い
出逢ってしまった現実だったんだと
私は強く切なくなった
「じゃあ もう行くね。」
「うん、またどこかで会えたら」
「会うことは無いよ。私が嫌だもの。」
「…ごめん」
君を突き放すことが
私を。君を。守る為の術と思った
側に居たい その本音はきっともう
この先君に伝わる事は無い
オリオン座の光るこの空を私は
未来で誰かと眺める度に涙を流すんだろう
君と最後に会った日
あの日は君から会いたいって連絡が来て
会う事になったね
いつもの居酒屋で
お酒を飲んで
君は幼馴染だから
昔の話で沢山笑って
楽しく過ごして
帰り道
「また会おうね。」
って別れたけど
その後すぐに感染症が流行して
世界がおかしくなった
お互い連絡する事も無くなって
随分年月が過ぎていた
元気にしているか
気になっていたけど
自分から連絡する事は何だか出来なくて
ただ日常を過ごしていたけど
正直なところ君からの連絡をどこかで待っていた
4年経って
君から連絡が来た時は
信じられない程嬉しかった
またいつもの居酒屋で
あの時みたいに沢山笑ったね
これで最後でいいと思える時が来るまで
最後の日は来なそうだ
君は笑ってたね。
私は泣いていた。
同じ感情を持って始まった恋なのに、
どこからすれちがってしまったの?
好きって言って、僕も好きだよって返してくれて、確かに日食のように私たちの心は重なったはずだったの。ぴったりと。
なんで、最後会った時貴方は笑っていたの。
君 が 最後の 別れを
伝えに来た 時 、
私は 泣いて ゐ て
君は アノ 時 と 変わらず
涼しそう 二 微笑ん で ゐ た 。
理解 を するの 二
それ程 時間 は かからなかった 。
唯 、 君 が 少し 寂しそう な 顔を してゐ る
事が 1番 不思議だった 。
有難 う 。
と言って いるのに
ごめんね 。
を 繰り返す 君 。
今日 は 猛暑で
周囲の 華は 枯れて ゐ た 。
゛ 今日 は 新しゐ 華 を 持ってきた ヨ 。 ゛
と 、 花瓶 に 華を さし た 。
゛ もう 枯れない ヨ 、 独り じゃ な ゐ から 、 。 ゛
花瓶 に は 沈丁花 ノ 造花 が 咲いてい て
写真 二 映る 君は
今でも ずっと 笑って ゐ た 。
「 #君 と 最後 二 会った 日 」
君と最後に会った日
私の愛は私の中にしかない
あの日あなたが教えてくれたこと
愛しくて大切で、いつくしむことを辞められない
貴方の愛の欠片が零れた日からずっと考えてるの
なぜ貴方が私のことを生かしたのか
きっと私にわかる日は来ないのだろう
それでも私は、そんな貴方を世界で唯一愛してる
別れるときにはいつも匂いがした
甘い匂い
酸っぱい匂い
さっぱりする匂い
様々な匂いが鼻を掠めた
貴女は優しく笑って
「またね」と
手を振って歩き出す
貴女の香水の匂いに
ぼくはまたくらくらする
遠ざかる足音に
思わず立ちすくむぼくを
涙の匂いが
鼻を掠めた
君と最後に会った日は、いつもより少し風が強かったよね
私のため息のせいかな