『向かい合わせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
睨めっこは不得意です…
沈黙に耐えられません笑
(向かい合わせ)
ついにこの日が来た。学年ナンバーワンを決める決戦の日が。
あたしは今日、この舞台に立つため、あらゆる手段を行使してきた。
相手の虚を突いたことだって、一度や二度じゃない。時にはペンの力で相手を攻め立てたこともあった。戦いに明け暮れる日々の中で培われたテーピング技術に救われたこともある。
制服を相手の体液で汚したことだって、あたしは後悔していない。勝利のためには仕方ない代償だったから……。
神仏ですら利用してやった。心を無にし、相手の攻撃の威力を和らげるために、念仏を唱えたことだってある。時としてこの念仏が攻撃手段として有効に働いたこともあったっけ……。
どれもこれも卑怯とは言わせない。相手だって条件は同じだったんだから。
そうした過去があって、あたしは今日、この舞台に立っている。
向かい合わせに決勝の相手が現れた。
「————ッ!」
……ひと目見ただけで分かる。こいつは只者じゃない。強者のオーラを全身でひしひしと感じるが、退くわけにはいかない。あたしにだって、ここまで戦い抜いてきた意地と誇りがあるんだからっ!
「……おいおい、本当に決勝の相手が女とはな」
ニヤニヤとした笑みと、粘着質な視線に不快感を覚える。が、過去に戦ってきた男たちは皆、同じような言葉を口にしていた。この期に及んで男だの女だのに囚われているのなら、勝機は十分に、ある——!
ジャッジのボディチェックを受け、最終準備を終えると、あたし達は所定の位置についた。
あとはジャッジの試合開始の合図を待つばかりだ。
「両者、準備はいいか?」
ジャッジの呼びかけに頷きながら、あたしは一度だけ深呼吸をした。今日で全てが、終わる。
「それでは、悔いのない戦いを——」
ジャッジがお互いの間の衝立の端を掴み、決勝戦開始のコールを告げる。
「にーらめっこしーましょ、わーらうとまーけよ、あっぷっぷ!」
今日はお題を無視して書きます。
私にとって、気を使わない時なんてほとんどない。
家でも、学校でも。
親にも、友達にも、先生にも。
一人になった時が一番楽。
一人になるとどっと疲れが襲ってくる。
もう、この疲れはどうしようもない。
必ず気を使ってしまう。
怒らせないように。
その場の雰囲気を壊さないように。
嫌われないように。
常に怯えている。
常に顔色を伺ってしまう。
けれど、自分の意見を言うのはやめられない。
つい、無意識に言ってしまう。
言ってから、後悔する。
失敗ばっかり。
自分を隠さなければ生きられない。
自分を取り繕わなければ嫌われる。
なんで、こんなに生きずらいのかな。
〝向かい合わせ〟
さっき母と買い物に行って帰ってくる途中。すれ違った女の人、腕の中に自分の子供であろう赤ちゃん。
なんていうの、こう抱っこ紐で向かい合う(?)感じで抱っこされてて、ハンディファンを赤ちゃんに当ててて、赤ちゃんはお母さん?の服をぎゅっと掴んでて。
「ちっちゃ……」って思わず呟いたら母も「かわい」って続けて。いいなあ私もあーやってずっと抱っこされてたいな。赤ちゃんプレイとかそういう話じゃなくて。
小さい子とか街中で見かけたいいな〜ってなんか思っちゃう。進路がどうのとか、私これからどうなるんだろとか、明日学校行きたくねえな〜とか考えんくていいし。
…………
なんだこれ。私こわ〜
ココロ
忙しくなると自分の世話をするのがめんどくさい
あっちこっちに物を放置して
必要になったとき発掘作業で休みが終わる
部屋の玄関を見ると
それがありのままの隠せないもう一人の自分だね
メカにしか興味がないクソ爺ではあるが、最も古い一味で、自分が駆け出しの頃からよく知ってる、言わば持ちつ持たれつの関係ってわけだ。
たまにこうして酒を片手にチェスを打つのも、そうできるのは奴しかいないってわけじゃないが、そうするのは奴が最も適当だっていう寸法さ。
チェスの実力は拮抗してるはずだが、今日はどうも読み違いが多い。
安ワインに酔ったのか、はたまた、おたからにありつけるかもしれない幸運に酔ったのか。はたまた。
爺はそういう、細かいところを突っついてくるから気に食わない。
あたしの正面にこうして座ってくる奴は、今じゃこいつだけだからな。
『向かい合わせ』
向かい合わせ
幸「ねぇ怖いんだけど、一階でいいじゃん」
私は首筋を固め優子の手首を握りながら言った。
優子「ダメだよ、『七不思議』通り3階のトイレの鏡でしないと意味ないから」
優子は目をキョロつかせながら2階への階段を上がる。
私達は今、優子の提案で夜の学校に七不思議の1つである『合わせ鏡の松野さん』が本当かを確かめに来ていた。
いつもとは雰囲気の違う学校に私達は怯えている。
『合わせ鏡の松野さん』とはうちの学校に伝わる七不思議の1つで、深夜1時旧校舎三階の女子トイレの鏡と手鏡を合わせ鏡にすることで、トイレの鏡に松野さんという人が映るというものだ。
私達がなぜこんなことをわざわざするかというと、その松野さんがイケメンだという情報を仕入れたからなのだ。
見てみたい
優子「電気!」
トイレの扉を少し開けて暗いことに気づいた優子はそう言った。
幸「これだよね」
いつもとは違う暗い廊下のせいだろう、優子はトイレが暗いことに気づかず、私は電気の位置が不確かになった。
優子「ちょっと安心だね」
明るくなったトイレに2人で入る。
幸「確かに、ちょっとは怖くなくなったね」
明るくなってもいつもとは雰囲気の違うトイレに多少の怖さはあるが、先程よりかは安心した。
優子「え〜と、後2分だね」
優子はスマホで時間を確認して言った。
今は0時58分ということを理解した。
幸「手鏡持ってきてる?」
私は先程スマホを出した優子のバッグを指差して言った。
優子「うん!あぁ〜る!」
優子は肯定したはいいものの、バッグを一応確認して取りだし確定させた。
幸「じゃあもう準備しちゃって、ちゃっちゃとしちゃお」
廊下を歩いてる段階で目的よりも早く帰りたいという気持ちが強くなってしまっていた。
優子「そんな急がなくても大丈夫だから」
優子は笑いながら言う。
優子のモチベーションは『イケメン』なのだ。
優子「よし!オッケー」
私が手鏡をトイレの鏡に合わせるように持ち、その間にいた優子が言った。
幸「時間は?」
優子「あっもうなってる!」
幸「えっ?!」
優子「あっ!!今見えた!」
幸「えっ?!」
"キー"
「君たち何してるだぁ!」
優子、幸「わぁぁぁーー!!」
急に扉が開き怒声が聞こえてきて2人で驚いた。
幸「びっくりしたぁー」
優子「ホント、あはははは」
私達は警備員さんにちゃんと叱られて帰路についていた。
幸「そういえばぁ、どうだったの?」
叱られる直前優子が「見えた!」と言っていたことについて聞いた。
優子「そうだぁ!忘れてた、あはははは」
気づいたら二人共怖さから解放されて、柔らかい喋り方になっていた。
優子「見えたよ!、松野さん」
幸「イケ•メン、だったぁ?」
そこが目的だったのだから聞いて置かなければならない。
優子「んん~普通かなぁー、あはははは」
幸「そうだったんだぁ、うふふふふ」
目的の結果は残念だったがいい思い出になった、そう2人で思うことにした。
幸「関係ないんだけどさぁ、あの警備員さんさぁ」
私は警備員さんに思うところがあったので、それについて話した。
優子「そう!そうだよね!警備員さん、めちゃイケメン!」
幸「だよね!!」
私が思ってたことを優子も共感してくれた。
優子「だってぇ絶対松野さんよりイケメンだったもん、あはははは」
幸「うふふふふ」
2人で笑い合ったことで一夏の思い出のできあがり
同じ方向を向いているのは、あなたがわたしに興味がないから。
あなたには分からないでしょう? わたしの一方通行の気持ち。楽なの? 楽なんでしょうね。
もう我慢はしないから、わたしはあなたを突き放すことにする。
#向かい合わせ
自転車での登校中に、
朝イチランニングの老人、
勢いよく走ってゆくトラック、
爽やかな風と向かい合わせになる
それと向かい合うたび、ガンバレー!!と言われている気がする。その気怠さひとつ感じない活気のせいだろうか。
辛い朝に、私は世の中からエールをもらっている
、、、ちょっとテーマとずれちゃったかな。文章をかくのってむずかしいな
向かい合わせ
席が近いだけの仲だった
でも、引っ越して向かい合わせになった時から
何か気まづくなってしまった
向かい合わせになっただけなのに
もっと仲良くなりたかったのに、
おおきな鏡のまえで、膝をついてたってみた。誰もいない、何もないしんとした部屋の片隅できみを想像する。
目の前にうつる自分の姿は想像上のきみであり、きみの目に映るぼくの姿だ。
ぼくはそっときみとの境界線に手をつける。ひんやりとした冷たい感覚が指先からつたわる。
ぼくは目を閉じてきみの手は冷たいはずだと想像する。冷たい雨が落ちてきても、雪がきみの肩に降りつもったとしても、きっときみは傘なんかささないはずだ。
ぼくはそっときみにキスをする。きみの吐息がぼくの頬にかかる。ぼくはぼくの内側が熱くなるのを感じる。
この境界線をこえたらどうなるのだろう。
ぼくがぼくでなくなってしまうのだろうか。
きみを追いかけるということは、そういうことなのだろうか。
ひとりでは向かい合わせも出来なくて君の出ていくドアを見ていた
「向かい合わせ」
「向かい合わせ」
向かい合わせに座る列車に、家族,友達と座るのは、お互いの顔を見ながら話せるのでいいな。
恋人とは横に座りたいな。ずっと顔を見られながら話すと照れてしまう。横に座ると距離は近いのに、ずっと顔を見られることはないから。
サン=テグジュペリの名言、愛の定義は
「愛とはお互い見つめあうことではなく、共に同じ方向を見つめることである。」
けれど、お互いに見つめあうのも愛だと思う。気にかけて、気にかけられて意思疎通を行いながら関係を築いていくのも愛ある状態ではないかな。
同じ方向を見つめるのも愛だと思う。信頼して同じゴールに向かって、視線を向ける。
恋人だけじゃなく、同じ方向へ向かう人同士の相手を思う気持ち。
この間の地震で飾り棚のこけし5体のうち
2体がなぜか向かい合わせになっていた。
家族旅行でこけしの絵付け体験をした時のものだ。
顔が微妙に各々に似てて笑える出来だ。
ずっと横並びになっていたのだが
私と父のこけしだけが見つめ合っていた。
・・・。とっとと直した。
(向かい合わせ)
見えない夜を知る
21:00、10分前。
真上の寮を出て、
階段を降りたらそこは職場
元気よく挨拶を交わす
夜が更けていくうちに
声は閉じていく
光も閉じていく
遠くに見えた橙の灯火も消え
ぼんやりと見えていた建物は
輪郭だけになった
こんなにも見えない夜を
知ったのは初めてだ
台車を引いて引いて
袋に包まれた手は
次第に皮がめくれ
一生懸命になった証が残る
そうして今日も朝が来た
朝日に照らされて
見えたものが見えなくなる
夜しか知らない世界がある
7万歩の世界が終わったのだ
向かい合わせ
彼女はいつも向かい合わせに座っている。
なんでも隣は恥ずかしいそうだ。
勉強する時も、カフェでおしゃべりするときも、いつも向かい合わせに座る。
2年ほど付き合った今、そろそろ隣でも大丈夫だろ?と聞いてみた。
彼女は「君の顔が自然と見れるからいいの。」と変わらず恥ずかしそうに答える。
そんな君の笑顔がどうしようもないほど好きだった。
僕も、向かい合わせが好きになった。
幸せの絶頂とも言えた頃、些細な喧嘩をした。
普段喧嘩をしないもんだからお互いのヒビの修復は困難を極めた。
ある日、彼女がついに答えを出す。
「ねえ、別れよう。」
向かい合わせに座る彼女は今までで1番真剣な顔だった。
語り部シルヴァ
直視できるのは鏡の中だけ
咎めの視線が痛いけど
向かい合わせ
目を逸らしてはいけない。自分のした事に対して、罪に対して、逃げようとしてはならない。
君と向かい合わせになる。
君なら出来るはずだ。
君が僕を消し去るまで、僕は君を許さない。
僕は君の肥大した罪悪感そのものだから。
2024/08/30 #向かい合わせ
★向かい合わせ
気持ちの寄り添い方。
向き合うのではなく、隣に座る。
相手を見るより、相手が見ている景色を一緒に見る。
そうしたら、今まで気づかなかったことに気づけるかもしれない。
昔、偶然こんな内容の子育て漫画を目にして、衝撃のあまり、ずっと頭の片隅に残っている。
私の大切な人たちが悩んで苦しんでいるとき、私もそうやって寄り添いたいなと思った。
いつか役に立ちますように。
ふたりとも朝は弱いのに、朝ごはんだけはちゃんと向かい合わせで食べるのが、僕らの一日の始まり。
/向かい合わせ