メカにしか興味がないクソ爺ではあるが、最も古い一味で、自分が駆け出しの頃からよく知ってる、言わば持ちつ持たれつの関係ってわけだ。
たまにこうして酒を片手にチェスを打つのも、そうできるのは奴しかいないってわけじゃないが、そうするのは奴が最も適当だっていう寸法さ。
チェスの実力は拮抗してるはずだが、今日はどうも読み違いが多い。
安ワインに酔ったのか、はたまた、おたからにありつけるかもしれない幸運に酔ったのか。はたまた。
爺はそういう、細かいところを突っついてくるから気に食わない。
あたしの正面にこうして座ってくる奴は、今じゃこいつだけだからな。
『向かい合わせ』
8/26/2024, 9:15:07 AM