『向かい合わせ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
向かい合わせ
君とまた
話したい
話すんだ
楽しく楽しく
笑顔で
「初めまして」
初々しい笑顔でお互いを見つけて、頭をぺこりと下げた。顔を上げた瞬間に目が合って、はにかんだ。笑うと目が垂れて、とても可愛い人。コーヒーカップも、宝石のように輝いて見えた。
これが私たちの出会いであり、初めてあった喫茶店が待ち合わせの場所になっていった。
◆
◆
「私たち、これからどうするの…」
私の好きな人は、隣にいて当たり前の人になってしまったのかもしれない。 自分のわがままな心からくるものだろうか…何となく馴れ合いになってしまい、愛が冷めて来ていた。
「俺はまだ、一緒にいたい」
冷たくなったコーヒーを1口のむと、苦味がましたように感じた。
◆
◆
◆
再び私たちは、あの喫茶店に座っている。
どことなくそわそわした感じに、違和感を感じながら…
「いろいろあったけど、俺たち結婚しよう。絶対に幸せにする」
だから緊張してたんだね…私は大きく深呼吸して、思いっきり笑顔になった。
「はい。お願いします」
同じ席で、同じ相手を目の前に座ってきたけれど、気持ちひとつで全く違う場所に感じてしまう。
だけど、私はこの席が好きだ。
※※※※※※
【お題】向かい合わせ
「向かい合わせ」
僕たちはそれぞれの場所から同じものを見ていた
僕から見える景色
君から見える景色
離れていても
僕の視線の先には君
君の視線の先には僕
離れていても
いつも向かい合わせで
互いの心を見つめてた
気になる人がいるのなら
隣に座るよりも
真正面よりも
少し離れた向かい側の席を選びな
恋愛の達人からの助言がこれでした
かなりの確率で成功してます
私の容姿のせいでもありますが。。。
《 向かい合わせ 》
ボコボコにされるな笑笑
いつの間にか
向かい合わせになるくらい
君は大きくなっていたんだね。
朝起きて、鏡を見る。
そうすると自分の心がシャキッと
引き締まるような気がする。
そして、今日も一日頑張ります。
あなと向かい合わせで
ご飯食べて
笑い合えて
ちょっとケンカも出来ること
なんて幸せなんだろう
ありがと
「向かい合わせ」
向かい合わせ 話ながら お互いを知りながら 進んでいこう 電話なら その人の事を恋人であるかのように 真剣に考えながら 一対一から すべては開かれる
向かい合わせで一度話してみたいもんだよ。
お題《向かい合わせ》
もう二度と逢うこともない。
呼び出された中央の広場。
花売り、レモネード屋さん、飴屋さん、アイスクリーム屋さん、本屋さん。たくさん並んでいる露店から男は――レモネード、飴、アイスクリームを買って戻ってきた。
「……誰がそんなに食べるの」
「オレとお前に決まってるだろ?」
男の反応に思わず吹き出してしまう。それから広場のベンチに座り無言のまま二人で、アイスクリームを食べる。蒼天のサイダー味と月蜜のバニラ味。食べ慣れた味に、思い出す夢。
――お兄ちゃんのお目々、このアイスみたいだねぇ。
――ほんとだな。じゃあお前はこれだな、月蜜のバニラ。やわらかい感じがそっくりだ。
その日食べたアイスクリームは、今までで一番美味しかった。
淡々とレモネードを飲む。
――このレモネード、青いよ?!
――そういうハーブを使ってんだよ。母さんが確か育てたから、見にくるか?
ハーブ畑を見せてくれた。ハーブで作ったという料理をたくさん、食べたなあ。
それから立ち上がって――お互い向かい合う。
すっと手渡されたのは、色とりどりの飴。
「これやる。――じゃあな、祈ってるよお前の幸せを」
…………ぜんぶ。ぜんぶ、おれの好きな味なんだね。
本当は追いかけたい。
――でも。それはもう、おれの役目じゃないんだ。
口の中、深く溶けていくレモネード味。
いつも
向かい合わせだった
御飯食べる時も
他愛ない話をする時も
お菓子をシェアして食べる時も
君と。
だけど、居なくなってしまった
君は居なくなってしまった。
僕ひとり、この部屋に残された。
御飯食べるのもひとり
他愛ない話は独り言になり
お菓子はもう食べる気すら失った
だけど…、
これで良かったんだ、とも思う
これ以上、君の苦しむ姿を
君が苦しい思いを
もう見なくても
もうしなくても
いいから。
だから向かい合わせの
僕の視線の先には
もう君はいないけど
…良かったんだよ。これで。
そう、自分に言い聞かせる
夏の終わり
#向かい合わせ
ギッという音を鳴らしながらキャスター付きの椅子に彼が座った。座ったまま足を蹴ってコロコロとこちらへ近づいてくる。その距離はどんどん近づいていき、とうとうトン、と膝同士が当たってしまった。おずおずと膝から顔を上げて彼を見るとニヤリと笑っている。
「な、なに」
「お見合いするって聞いたんだけど」
「う、うん...」
何を思ったか彼はさらにその距離を縮めてきた。もうこれ以上詰められることは無いと思っていたのに。彼の太腿の間に私の足が挟まった。
「俺の事好きなのに?」
「好きなんて言って無い」
「顔を見れば分かるよ」
近い。ドッドッと鳴る心臓はこれ以上ないというぐらいに動いている。顔に熱が集まっていくのが分かる。彼が私の頬に手を添えた。
「そんな顔で行くつもり?見合い相手が可哀想だろ」
「どんな顔」
「俺のことが心底好きだって顔」
ああ、いつから。彼の瞳に映る自分はとてもふやけた顔をしていた。私は彼に会う時いつもこんな顔をしていたのだろうか。
「うん。すきだよ」
段々と彼の顔が近づいてくる。一瞬触れた唇は少しかさついていた。離れた彼を見た。
「ふふふ。あなただって」
「何が?」
「私のことが心底好きな顔してる」
「........お見合い断って」
そう言って再度落ちてきた唇は私が息を吐き出した隙間を見逃さずにスルリと口の中に入ってきた。やわやわと動きだした舌をメッとばかりに少し噛んだ。
「...何」
「まだ聞いてないんだけど?」
彼は少し考えて、キャスターをコロコロっと私から距離を取った。そして膝を合わせて、向かい合わせになった。
「俺と付き合って」
結果なんて聞かなくても分かっているはずなのに、膝の上で拳を握る彼がとても愛しく思えた。
明日に控えていたお見合いをどんな理由で断ろうかと頭の隅で考えながら、返事代わりの短いキスをする為に彼の方へ、今度は私からコロコロと近づいた。
#向かい合わせ
【向かい合わせ】
なんてステキな言葉
ひとりではできない
ふたりでしかできない
向かい合わせが
できる人がいる幸せ
ぼくは自分が嫌いだ
いつかしっかりと向き合わないと と思うけれど
なかなかうまく向き合えない
毎日毎日向き合おうとするけれど
心のどこかにある嫌いな自分が
向き合うなと行ってくるような気がする
いつ僕はちゃんと向き合えるのだろうか
少しずつ向き合っていくしかない
いつか自分が好きになれるように
じしんをもとう
向かい合わせになっている椅子に
ただひとりぽつんと座った。
もしもうひとつの椅子に誰かがいたら、
どんな話をして、どんな関係になるのだろう。
そんな事を考えていても
誰かが椅子に座る事はなかった。
“向かい合わせ”
嫌いな人、苦手な人はきっと誰にでもいるよね
でもなんで嫌いか、なんで苦手か言える?
嫌いなところがあるから嫌い?
苦手なところがあるから苦手?
それなら君の大切な人たちの
嫌いなところや苦手なところは1つもないの?
嫌いな人、苦手な人ほど向かい合ってみよう!
もしかしたら君はまだその人の
ほんの一部しか見えてないかもしれないよ
向かい合わせで話してみよう
その人のことを知ってみよう
嫌いだと思ってたのに、苦手だと思ってたのに
実はめっちゃ気があって仲良くなれるかも
それでも本当に根から合わない人もいる
だから無理はしないでね
お題「向かい合せ」
玄関扉、上がり框を挟んで向かい合わせ。
1日が始まる、行ってらっしゃい。
暖かいご飯を置いて向かい合わせ
今日のおかずはあなたの好物で、あなたがニッコリ笑ってた。
小さなことで喧嘩になり、仏頂面で向かい合わせ
どちらも言葉が口から出ない。
ダイニングとソファー、各々の場所で視線が合わない時間だけがただ過ぎていた中、あなたが小さく「ごめん」と言った。
弾かれたような私の視線が、あなたの視線と合わさって、私もちゃんと、ごめんなさいを口にする。
あなたがいるソファーへ近づいて、しっかり心で向かい合う。
いつもありがとう、大好きだよ。
向かい合わせ
電車で向かい合わせの人たち。
みんなスマホ見てる。
私が変顔してても誰も気づかない。
顔を上げようよ。
顔を上げたほうが何かいいことあるかもよ。
部屋の乱れは、心の乱れ
021【向かい合わせ】2022.08.25
なにかのときに、朝日の画像検索をした。これがいいな、と選んだ画像のキャプションを見たら、夕日だった。それなら?、と疑問がわき、夕日の画像検索をした。やっぱり、朝日がまじっていた。朝日も夕日も画像としてはまったく同じで、どちらもキャプションを見るまで区別がつかなかった。
私たちは毎日のように朝日と夕日の区別をしながら生きている。でも、その区別は、朝日なら朝日の、夕日なら夕日の、それぞれ固有の特徴を捉えて区別している、というわけでなかったようだ。ただ、時間帯と見える方向、それに依存して、朝日か夕日か区別しているにすぎなかったらしい。
それもそうだ。朝日も夕日も、地上から低い角度に太陽が位置している、という点ではまったく等しい現象なのだ。天球を南北に二分する子午線を対象の軸として向かい合わせになった、まったく双子の自然現象なのである。だから、だるま夕日があるなら、その向い合せのだるま朝日もある。それは、至極当然の自然の摂理だ。
にもかかわらず。人間は朝日と夕日を別個のものとして認識する。だんだんと明るく、暖かく変化していく朝日に希望を感じ、おもむろにうす暗く、冷涼に変化していく夕日に衰亡を見る。
折り紙をぴったりと真半分に折り重ねたように瓜二つの自然現象に、人間は、真逆の意味合いを付与する。写真に撮れば、たちどころに区別がつかなくなるというのに。それでも、真逆の意味を見出すのだ。