『同情』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私なんかより、大変だった人はいっぱいいる。
昔の大変な経験を乗り越えてある今が評価される。
不登校?でもぽつぽつとは行ってたんでしょ?教室に行けずに泣いてた?違う教室で一日過ごしてた?でも外には出れてたわけだし。塾は楽しく通えてたんでしょ?リスカしてた?ちょっと手の甲切ってただけでしょ?
私の大変は、世の中的に大したことない。
不登校歴が長いほど同情され、つけた傷の深さや血の量、残る傷跡でも評価が違う。
ごめんね。期待してるような大変な経験がなくて。
こんなんでくよくよしてて、ごめんね。
馬鹿だから、ごめんね、
同情してくれるんでしょう?
だったら、私を選んでよ
私を好きになって
『同情』
/いっそ言ってしまえたら
同情なんか要らない。お前の同情なんかこれっぽっちも要らない。
同情
同情とは何でしょうか
心の奥にある温かさでしょうか
苦しみや悲しみを分かち合う力でしょうか
同情は人と人との絆を強める
同情は自分と他者との境界をぼかす
同情は優しさと思いやりの表れ
同情
同情なんてされたくない、ふつう
俺を見下してるのか、って思ってしまう
おまえまで俺を馬鹿にするのかって
でも、本当に
苦しいとき
つらいとき
助けてほしいときは
同情してほしい
見下していようが
馬鹿にしてようが
そんなこと、どうでもいい
とにかく俺の話しを聞いてほしい・・
人ってむずかしい
僕は、いつも、となりであなたをみているけど、
ささいな仕事のトラブルを抱えても
くじけないところに、感心する。
きっと、我慢してたり、悔しかったり、
きつかったり、、、
いろんなことが、毎日重なってるんだと
僕なりに、推測する。
だけど、あなたは仕事に向き合って
慰めながらも、自分を奮い立たせて
仕事も家事もこなしている。
助かってるよ。素直に言えない僕は
同情という名でごまかしているかもしれない。
あなたのそばにいることは、でも、確かだから。
「同情」
可哀想に。あの子生まれつき目が見えないんですって。ヒソヒソと聞こえる言われ慣れた言葉。
''可哀想に''
人間はどんな時にそんな言葉を口にするのだろうか。僕にとって目が見えないのはごく当たり前のことで確かに話を聞いている限り見てみたいと思うこともある。でも見るということ自体がよくわかっていない僕にはその同情というものはとても腹立たしいものだ。むしろそんなことを言っているやつの面を拝めないのが残念なくらいだ。
目の前にはどんな景色が拡がっているの?色って何?空って?海って?気になることは沢山ある。耳で得た知識だけならたくさんのことを話せる。でも実際に見て見ないと想像ならできるけどなんの面白みもない。答えのないものばかり。見えるようになったらこうしてみたい。どこに行ってみたい。そんな夢ばかりが増える。現実はそんなに甘くはないというのに。
じゃあ僕が見たい世界というものを教えてくれる人は誰?どんな子なの?同じ病院に入院している女の子。彼女は白血病という難病?というものにかかっているんだとか。面白い話を沢山してくれるけどその姿を見ることは出来ない。もし目が見えるようになったら1番に彼女の顔を見たい。それが今の1番の願い。
毎日毎日、なんのかわりもない。ただ彼女の話を楽しみに過ごすだけの日々。明るくなったり暗くなったりしている認識はあるから朝と夜の区別はつくが季節?というものや天気?というものは何も分からない。それでも「今日は晴れてるね」とか「今日は雨が降ってるよとか」どんなことでも楽しそうに話している彼女は気になる存在だった。
ある日いつものやうに彼女が来るのを待っていたがいつもよりも院内が騒がしく看護師さんたちの走り回る音だけが耳に入ってくる。その日彼女は来なかった。次の日も、その次の日も。
5日ほど経ってから先生と両親が泣きながら僕に教えてくれた。ドナー提供をしてくれる人が見つかったと。その言葉を聞いた瞬間僕はようやく彼女の顔を見ることができると喜び顔から水が流れ落ちるのを感じた。
手術まではそう長くなかった。ドナー提供してくれた子は僕と同じくらいの歳の子だとだけ知らされた。確かに他の人の目を貰うということはその子の体の一部なのだからその分の責任はとても重いものだと自覚していたが何よりもその子の分までしっかり生きて色んなものを見なくちゃいけないと言え使命感に駆られた。
手術は無事成功し暫くは経過観察で部屋から出ることは出来なかったけど初めて見ることのできた両親の顔、自分の顔、色。どんなものを見ても感動そのものだった。2、3日経って暫くは入院だが自由に出歩いて良いと言われたのであの子に会いに行くことにした。いつも言っていた2階端の部屋。最近会えなくて僕の目が見えるようになったことは知らないはずだから会いに行ったら驚くだろうと胸を躍らせながら部屋の前に立つ。一つ大きな深呼吸。コンコンとドアを叩く。返事は無い。寝てるのかと思いそっと開けてみるとそこには誰もいなかった。何もなかった。
彼女はどこへ行った?難病って言ってたから退院できないって。じゃあなんでここにいないの?部屋移動した?頭の中がぐちゃぐちゃで何も考えれなくなってその場にしゃがみこんだ。看護師さんに僕どうしたの?と声をかけられ顔を上げると、何か知っているような顔で''可哀想''にと言われた。
(続?)
同情
それはさ、こっちからしたら迷惑だ
お前なんかにわかるかよって
思っちまうんだよ
浮気も、いじめも、裏切りも
全部同情され続けてきた
本当に悔しかった
だから次は、俺が同情する番だ
お前、俺と同じ憎しみを味わえよ
健やかなる日も病める日も
苦しい日も楽しい日も
辛く悲しい日も光溢れる希望の日も
その全て側で見届けられるなら
共感も相談も改善も出来ないけれど
ただ話を聞くことくらいは出来るから
時にはちょっと苛められることもあるけど
大体は強く抱き締めてくれるなら
その苦楽を少しだけ
喜怒哀楽を少しだけ
君の夢の代わりに貰っていこう
その不安を少しだけ
情緒不安定を少しだけ
君の薬の代わりに貰っていこう
抱き締め返すことも励ますことも出来ないけど
紛い物の真似事の心かもしれないけど
おんなじ気持ちだって肯定できたなら
子供の時と同じように
名前を呼んで笑っていてほしい
<同情>
赤に黄に茶に鮮やかに色づき、
散る様も敷き詰められる様も美しく、
踏み歩けば高らかに歌い、
集め燃せば一時の暖、
「死んでも役に立つなんて良いよね
汚いだけの人間とは大違いだ。」
身体の部品は誰かの不良とすげ替え、
血も髪も誰かの不足を補い、
土にも海にも空にも帰らず、
胸元に輝く小さな石、
無為を有為にする最大限、
「でも、これでよかった?」
この身一つきりの墓守り
死者に果たして口はなく。
<枯葉>
同情
同情される筋合いなどない
誰も同情してくれなど頼んでいない
お前はただ話を聞いただけだ
まぁ同情される様な話をした自分が悪いのかもしれないが
同情目当てに話したのではない
浮世に蓄積された不満と苦しみを吐き出しただけだ
それにお前が勝手に同情した。ただそれだけだ
誰かが怪我をしたら、アア可哀想
汚い鳥の様に ア゛ア゛可哀想。と繰り返している
不運なことがあるごとに可哀想と騒ぎ立てる
怪我をしたら処置の話をすればいいだけであろう
何故、可哀想と思うのだ
同情して哀れみの目を向ければそこで解決だと思うなよ
同情は確かに世渡りの術になるかもしれないが
実際に同情されたら良い気分になる人がいるだろうか
いるとしたら同情されたがりの構ってちゃんだ
その潤んだ瞳はゴミでも入ったのだろう?
無駄な芝居はよせ
可哀想と言えればそれで満足か?
傍観者だから同情出来るのだ
当事者はその同情すらに負の感情を抱く
人は自分が同じ立場になったら〜と考えるらしいが
そう考えているなら可哀想という言葉は出てこないだろ
可哀想など自分はならなくて良かった
ああ貴方はなったのね。可哀想という意味だろ?
自分がこんな事になったらたまったもんじゃないと思ってるのだろう?
負の感情を抱くかは人によるだろうが、
同情されてそれをまんまと信じる輩がこの時代にいるだろうか
人間そんなカラクリ人形の様に上手く馬鹿に出来ていない
同情などされて嬉しい馬鹿などいない
もし同情されたくなったら
拾ってくださいと書いた段ボールにでも入ればいいさ
そこで一日を過ごせばいい
世間の風当たりが分かるだろう
可哀想など何も意味のない言葉だ
可哀想としか言えないお前のお頭が可哀想だ
同情
同情
同情ってなんだろう。小説の主人公が叫んだ言葉。「同情なんてやめて!」同情ってなに。分からない。そんな風にたまに思い出したようにぐるぐると考える。
同情してくれてるの?
ありがとう
もう泣きやんで
大丈夫だから
はぁ めんどくさい
全てがめんどくさい
"同情"
同情はいらないし、されたくない。
この感情は俺のもの。何かをするのに、俺と同じ感情を抱く必要は無い。
せめて《同じ思いを持つ》だけじゃ無くて、《同じ思いを持った上で自分で考えて行動》して欲しい。
俺に同情するより、目の前の事に集中して動いて欲しい。
私の傷を見て「可哀想」という人。
私の気持ちを知って「大丈夫?」という人。
私の悩みを知って「相談乗るよ」という人。
同情してんじゃねーよ。
そういう絡みが一番だるい。普通のお話しよーよ。
同情なんて、クソ喰らえ
「同情なぞ要らぬッ!」
道経はそう怒鳴り散らして稽古場から飛び出した。
地団駄を踏みながら渡り廊下を去ってゆく。
「道経さまに何を申されたのですか。」
木刀の手入れをしながら幸仁が問いかけた。
「べつに何も…。親父が死んでたいへんだろうから私の屋敷に来れば良いと申しただけだ」
不思議そうな顔をしてそう答えるのは直秀。幸仁の主人であり道経の稽古仲間である。
「何がそんなに気に食わんのか…。」
「直秀さまとは対等なご関係でいらっしゃりたいのでしょう。そのお気持ちは分かります」
幸仁はそう言って微笑んだが、直秀にはその気持ちがさっぱり分からぬ。
時に助け、時に助けられるのが人間というものであろうに…。
* * * * * * * * * * * *
「おい。これで機嫌を直せ。」
縁側で一人黄昏ていた道経に直秀が菓子を投げ渡す。
「それともこれも同情と云って受け取らぬか。」
「ふん。」
道経は菓子を受け取ると大口を開けて放り込んだ。
「不味い菓子だ。」
「助け合うのが人間の関係と云うものだ。」
直秀は道経の横に腰掛け、従者が蝋に火を灯すのを「すぐ帰るゆえ」と止めさせて云った。
「私の屋敷に来るのが良かろう。」
「同情は要らぬ。」
「同情が悪いか。」
「悪い。お前とおれは対等ゆえに、同情は要らぬ。」
幸仁とおなじことを云う… と直秀は思った。
「おれはお前の助けになってやりたいのだ。」
道経はゆっくりと直秀を見た。
そして直秀の真っ直ぐな眼差しをとらえ、諦めたようにふっと笑った。
「ならば、まいにち稽古終わりに先の菓子をくれ。それで十分だ。」
「不味い菓子で良いのか。」
「良い。」
「わかった。」
直秀は力強く頷いてその場を後にした。
「あやつの生真面目さには敵わんな…。」
そう云って道経はまた少し笑った。
【同情】
私が
行った場所
見た景色
聞いた音楽
すべて知っているのは私だけで、
そこから生まれた私の気持ちを
理解できるのも私だけでしょう。
だから
誰かの同情なんかいらない。
誰にも同情はできない。
ただ
君の紡ぐ話に、耳を傾けるだけ。
「同情」
炬燵に潜り込むと、先客のきなこが面倒くさそうに一声鳴いた。
「あら。ごめんなさいね」
布団をあげて中を覗くと、きなこは丸い目でこちらを見たあと、これまた面倒くさそうに起き上がると、私の真横を通り過ぎて炬燵から出ていった。
きなこ色をしているからという安直な理由で名付けられたことを恨むように、この猫はちっとも私に懐かない。
気まぐれに猫じゃらしに面倒くさそうに反応する程度で、おそらく私の方が遊んでもらっている。
寝転がってスマートフォンをタップする。
SNSを開くと、華やかな写真の洪水に窒息しかけて、すぐさま閉じた。
惰性で、インストールしているソーシャルメディアを順番に開く。が、自己嫌悪と劣等感を育てただけだった。
視線を感じて顔を上げる。
きなこがこちらを見ていた。
猫の世界はどんなだろう。
昼寝と、ごはんと、ちゅーると、毛づくろいと、時々人間の相手と。
「君になりたいよ」
呟きを拾ったわけではないだろうが、きなこが面倒くさそうにこちらへやってくる。
炬燵に潜り込むと、中で方向転換をして、布団から顔だけを覗かせる。
気まぐれに身体を寄せてくる愛猫は、きっと明日はまたつれなくそっぽを向くのだろう。
「同情してくれるの?やさしいね、君は」
きなこはひとつ伸びをすると静かに目を閉じた。
その日の朝。友達の父親の顔がテレビに流れていた。娘に性的虐待をしたという疑いで逮捕されたとのことだった。
学校に行くと、案の定その事件について学校中がもちきりになっていた。
私は泣きたい気持ちを必死に堪えながら、教室で友達が登校してくるのをじっと待った。一体どんな思いで毎日あんな被害に耐えていたのだろうか。毎日どんな思いで笑顔で学校生活を過ごしていたのだろうか。考えれば考えるほど、友達としてなにもできなかった自分を恥じた。何度だって助けてのサインはあった。でも、私はそれに気が付かなかった。どんな言葉が最適なのだろうかと悩んでいると、突然教室の音が無くなった。パッと顔を上げると、友達が教室のドアをあけて立っていた。その表情にいつものような笑顔はなく、すべての光を閉ざすように髪が下ろされている。いつもの揺れるポニーテールが幻だったのかと思うほど、面影がなく疲れ切った顔をしている。でも、これが本心だったのだ。今まで必死に偽って隠して生きていたのだろう。だから、事件が大っぴらになって、隠す必要がなくなって、今、素の自分でいるのかもしれない。立ち上がって駆けつけようとする頃には、教室に音が戻っていた。
「ねぇ、大丈夫……?」
声をかけたが、無視された。私の横を通り過ぎて自分の席に座る。
「よく学校来れるよね」
「あれってどこまでヤったんだろうな」
「父親に犯されるとかエグすぎ」
みんなが面白おかしく、本人に聞こえる声で話す。近づいて、今度は正面に向かい合った。
「つらかったよね。何にもできなくてごめん」
「なんで謝るの? 私助けてなんて言ってないでしょ」
それでも、と言葉を続けようとしたところで彼女は爆発した。
「テメェら全員面白がってんじゃねぇよ! いいよなぁ。まともな親のもとで生まれて、ちゃんと愛されて育った奴らは。全員、死んでこいよ」
以前の彼女からの口からは出てこなかったであろう鋭い刃のような言葉に手を差し伸べた。落ち着いてほしいと、その一心で。だが、すぐに払い除けられる。
「お前も、同情してんじゃねぇよ」
荷物を席に置いたままにして、教室を飛び出した彼女を追うことはできなかった。再び、教室から音が消える。
それから、彼女は一度も学校に来なくなった。いつの間にか行方不明との噂が広がった。彼女が生きているかどうかを知る者は誰一人としていなかった。
同情なんてするな
余計に僕が惨めになる
同情なんてする前に
君は前を進んで行け
僕なんかに構う前に
君は光を見ていて欲しいんだ
お題『同情』
好きな子の目の前で、おならをしてしまった僕に
親友はこう言った。
「あなたの悲しみはわかりませんが、僕はいつでもあなたの味方です。」
「どうかこの試練を乗り越えてください。僕はあなたを応援しています。」
「あなたの痛みを分かち合いたいと思います。僕はあなたのそばにいます。」
「あなたは一人ではありません。僕も同じように苦しんでいます。」
「あなたのために祈ります。あなたに平安と希望がありますように。」
同情の形は、人間の美しさや尊さの証です。