『半袖』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
日差しが暑い。5月上旬だというのに…。去年のこの時期はこんなに暑かった覚えがない。衣替えを早めにしておいて良かった、と過去の自分を褒めた。
5月上旬といえば、ゴールデンウィーク。暑すぎてどこかに出掛けたいと思えない。ほとんどの人は、実家に帰省したり、泊りがけの旅行に行ったりするのだろう。しかし自分の実家は無いも同然…。家族仲が悪すぎるのだ。父と母の3人家族なのだが、母は交通事故で自分が小さい頃に他界した。そのショックで、父はギャンブルにハマってしまい、今では借金ばかりを作っている。まともに働こうともしない父を好きになれず、大学入学を期に一人暮らしをすることにしたのだ。旅行に関しては、一緒に行く友人がいないこととバイトで生活費を稼ぐのが精一杯なので諦めている…。いつかは旅行に行けるといいな。
※フィクション
【お題:半袖】
半袖
突然小学生あるある教えて、と言われたらほとんどの人が共感するだろう。
年中半袖半ズボンの男の子。
【お見通し】
ある秋の日、同じクラスの女子生徒が聞いてきた。
「この時期にそれって寒くないの?」
あたしは半袖のシャツを着ている。だから不思議に思ったのだろう。
「結構平気よ」
「ならいいけど。風邪引かないようにね」
そう言って彼女は去っていった。普段ツンツンしている彼女が他人のことを心配してくれるなんて、なんだか意外ね。
「あのぉ」
次に話しかけて来たのは男子生徒だった。
「何かしら?」
「これ、貸すので着てください」
そう言って渡されたのは白いカーディガン。あたしは尋ねる。
「良いの?」
「明らかに寒いのに強がってるの、見てられないので」
「……よくわかったわね」
あたしが平気なフリをしていたこと、どうやら彼にはわかってしまったらしい。
そう、あたしは強がっていた。運悪く洗濯した長袖が今朝までに乾かなかった為、仕方なく半袖を着てきたのだ。
「ありがとう」
あたしは礼を言ってカーディガンに袖を通した。
半袖のシャツに身を任せて
私はどこかへ飛んでいきたい
限りある星の中で一つを探して。
[半袖]
まだ、夏じゃないのに半袖になるくらい暑い。
気温がすごく高いな~
高校生になって仲良い友達が4人できた。
友達がいるのはすごく楽しい。
一緒にゲームをしたり、アニメの話をする。
だけど、友達の一人いじめられている。
はっきりといじめって言えないけど...
お題: 『半袖』
「今日半袖で来るの忘れたー!」
もう、そんな季節だな。
私は、そろそろ来る季節が大好き。
この国に生まれて唯一誇りを持てることだ。
ものすごく楽しみなのに、過ぎた後は切なくてどこか儚げで、あのそよ風のようにうっすらと記憶から吹き抜けてゆく。
今年は、どんな夏にしようか。
体育終わりの、まだ長袖でいる私の制服の裾をめくり、そんなことを考える。
『半袖』
地方から東京の大学に進学して数ヶ月、私は勉強に励みながら一人暮らしを満喫したり、休日には友人達とあちこち遊びに行く事を楽しんでいた。
今日は友人5人で有名なパンケーキ屋さんへ行く日。ビルに着くと最上階のお店に向かってエレベーターに乗り込んだ。
「今日こんなに暑くなるなんて思わなかった」
の友人の言葉に、皆で半袖でも良かったね‥と口にした時、私は隣に立つ初老の女性に突然話し掛けられた。「あなたは長野の方?」
どうして分かるのだろう。驚いて見つめると
「突然ごめんなさいね、亡くなった主人と同じ話し方だったから」
半袖の独特の言い方が懐かしかったと言い残し降りて行った女性。もしかしたらあの時、本当はもっと色んな話しをしたかったのではないだろうか‥。
そう思うと、パンケーキにはしゃぐ友達の声がどこか遠くに聞こえた。
半袖から覗く、白い肌
暑い日差しを反射させて、きらきらとしている
それは、とても魅惑的で、私の思考を鈍らせる
それを見ていると、くらくらしてきて、ぼーっとしてきて、何も考えられなくなる
くるりと振り向く時に揺れる、ポニーテール
綺麗な黒髪がふわりと揺れて、その奥に覗く真っ白なうなじ
なんだかえっちで、ドキドキする
横を通り過ぎると、君から香る君の匂い
振り返って、少し高い君の顔を見ると、君もこちらを見つめてる
白い指を口元に、しーっの合図
そして最後にウィンクを一つ
それは毎晩私を見る目で、ぞくぞくっと、何かが背中をつたう
この学校には、私のような凡人と、高嶺の花の生徒会長が付き合っていること、さらには、あつい夜を過ごしていることを知る人は、私と、生徒会長以外、いない
今夜はどんな声でないてくれるのか、想像しただけでゾクゾクしてしまう
暑い空気に、ハアッと暑い息を吐く、
夏だというのに、吐いた息は、君の白い肌のように白かった
職業柄夏でもきっちり着込んでいることの多い彼が、家ではラフな装いでのんびり過ごしているのを見ると和むものがある。しかし、そのシャツは一体何だろう。言葉にし難い抽象的な、眼球のようにも見えるものが無数にプリントされている。文句があるわけではないが、さっきからずっとそれらと目が合っていてどうにも気になる。聞くと、それは人からもらったお土産らしい。しかも十年近く前というのだから多分、相応に気に入っている。自分の様子に何かを察したのか、ぼそりと「駄目か」と問い返された。その声が少し萎れていたから思わず、そんなことはない、と否定してしまった。この一夏、あるいはその先もこのシャツとはお付き合いがあるだろう。お手柔らかにお願いします、と描かれたそれらにこっそり挨拶をした。
(題:半袖)
いろんな事情で、お肌を晒せない方もいる。
点滴、シャント、自傷の痕とか。
だから、半袖を着て素肌を晒すって、それだけでも幸せなことなのかも。
《半袖》
季節は夏。ジリジリとした日光に喧嘩を売りたくなる季節。
夏の窮屈な補講が早く終わり、早く帰れると喜んで後先飛び出した自分が恨めしい。
歩きながら腕時計を見る、帰りのバスが来るまでかなり時間がある。
とりあえずバスが来るまで、隣の公園の日陰に避難するか。
俺はバス停横の自然公園に足を向けた。
コンクリートで舗装された道路と違い。遊具より樹木の数が数十倍多い公園は入った瞬間、緩やかで冷たい自然風が俺を出迎えてくれた。
「涼しい~~。」
俺は公園内のよく生い茂った大木の近くにあるベンチに腰をかけ涼んだ。
ズボっ。
突然自分の脇が一気に冷たくなり、猫の様に跳びはねてしまった。
「お〜、良い反応ね。」
「……先輩何するんですか!。」
振り返るとそこにはワンピース姿の先輩がイタズラが成功したガキ大将みたいな笑顔で立っていた。右手にはラムネの瓶を持っており、きっとあれを俺の脇に突っ込んだんだ。
衣かえの季節になると、夏を感じる。
学生の時は中間服からの半袖に、学生がおわったとしても、どこかでバイトをしていたら、制服の半袖をみて、夏を感じるようになる。
しかし、動画配信者所謂youtuberという職業は、あんまり季節関係あるようで関係なかったりするのだ。
俺は年中半袖でも構わないのだが、相方はなんだか微妙に繊細なところがあるのだ。
それでも、さすがに、季節のイベントや案件等々は無視するわけにもいかないので、暑くなったら浴衣等は着るけど、それぐらいしか制限はない。本人判断に任せてる。
だから、あいつがちょっと季節にそぐわないものを着ていても、対して気にしていなかった。
視聴者さんから、秋頃になってようやく「やっと季節が揃ったね。」とかコメントされて、ようやく気がつくのが例年だった。
半袖。
最近着ている。晴れの日でもまだ寒いし、雨の日はもっと寒い。寒ければ上に羽織る。それぐらい服にも天候にも興味がない。家はそれを許してくれる。
窓から差す光から目を背けて、映画を観る。それは心を連れていく。様々な感情が浮かんでは消えて、時間は一瞬で過ぎる。
こもった熱が部屋に染み込む。心が帰ってきたとき、袖口から閉塞感が潜り込む。緩やかで寂しい幸せ。
(二次創作)(半袖)
牧場主エイジは蕩けていた。
「あーつーいーーーー」
「そうだろうね」
道具屋のクレメンスが苦笑いをしている。
珍しくも三日間絶えず振り続けた雨は、今朝ようやくやみ、久しぶりの陽光が差し込む。しかし湿った大地と空気は重く、太陽に温められたせいで却って肌にまとわりつく。確かに夏の月まであと数日と言ったところだが、この湿度と温度はヤバいのだ。
「もう半袖にしちゃえばよかったああぁぁ」
「急に暑くなったもんな」
「というか、クレメンスさんは暑くないんですかぁぁぁ」
エイジの視線はクレメンスがいつも着ている作業着に注がれた。僅かに色味の違う作業着が何着かあって、それらを着回しているのは知っているが、そういえばそれ以外の服装を見たことがない、とエイジは気付いた。いつも似たような服を着ているのはエイジも同じだが、こちらは単に懐が寒いせいで服まで資金が回せないだけだ。この街で道具屋を営むクレメンスは、まさか貧乏ではないだろう。
「オレは雪国の出身だから……」
「出身だから?なに?クレメンスさん」
「下手に半袖になると、一日で日焼けしちゃうんだよ」
夏にバイクの修理やメンテナンスをするとき以外は、特に困らないらしい。暑いのは確かだが、下手に半袖にして日焼けした方が後で熱が出たり腕がヒリヒリ痛んだり大変な目に遭う。
「僕の知らない世界だ……」
「そりゃあ、君がすぐ日焼けするタイプだったら、牧場主は無理だろ」
クレメンスの言う通りだ。エイジは日焼けするまでもなく肌が黒い方で、特に困ったことはない。いや、あったな、とエイジは手をぽんと打つ。
「僕、半袖全く持ってないんだよね」
「さっき、半袖にしちゃえばって言ってなかったっけ?」
「あれは言葉の綾。実際は買うところからなんだよね」
そうと決まれば、さっさと行動だ。ここに来る前に見た財布の中身は1,000Gしかなかったが、もしかしたらあと1,000Gぐらいあるかもしれない。儚い希望を胸に外に向かう牧場主を、クレメンスは静かに見送った。
じりじりと照りつける太陽
滴る汗
水があれば腕を濡らす
濡れた腕に風が当たって心地よい
半袖になると心が軽くなる。
太陽の日差しの下、幼い頃に憧れた
充実した人生を送る自分の姿が浮かんでくる。
それは今の姿とは少し違うようだけれども、
もしかしたら、という前向きな希望すら浮かんでくる。楽しい気分になることを思い浮かべて、それから、つらい思いをしている誰かの、
解放された笑顔を思い浮かべる。
半袖の季節。それは希望が浮かんでくる季節だ。
6月になった
制服が夏服になる
僕の気になるあの子は
制服の上からジャージを羽織っていた
次の日
カーディガンを羽織っていた
ある日曜日、本屋で見かけた彼女は
左腕だけアームカバーをしていた
いろいろな憶測がとんだ
リスカの跡があるらしい
刺青が消えないらしい
異世界召喚の聖紋があるらしい
はたまた人面疽……
無口な彼女からは本当のことをまだ聞けていない
(仕事前に書くのやもようよ、私、最後思いつかないやん)
半袖
曇りだから、と油断して日焼け止めを塗らずに過ごしていたら、まだ初夏だというのに腕が縞々になった。
困ったことだ、これでは日焼け止めを塗ることが出来ない。
縞々日焼けを維持してしまうことになる、それでは夏の間中笑い者だ絶対に嫌だ。
どうしたものか、と悩んでいたら日焼け止めクリームを手にした君が隣にやって来て、私の腕を取ると縞々に日焼けした所だけにヌリヌリと塗りだした。
テーマ「半袖」
どうして着物って、半袖がないんだろう?あっても良さそうと思うのは、私だけなのかなぁ?#16 半袖
半袖を着てる時に
風が吹くと、
少し良い気分になれるんだ。
(半袖)