『力を込めて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
地面に突っ伏したまま、拳を握りしめる。
数発殴られた程度で倒れてしまうとは、自虐的に笑いが出てしまっても仕方がないだろう。
ただ、今日はいつもとは少し違った。
手のひらのなかに力強く握りしめられたボロボロの宝物。何に変えても守りたかった、僕の大事。
それを守りきることができたのだから。
もう一度、手のひらを握りしめた。
力を込めて。ぎゅっと…
お題『力を込めて』
《力を込めて》
鍛え上げたマッスルをPRする リンゴを握り潰す セールスポイントをトークして売り込みをかける マイクを握る手に汗が滲む選挙演説最終日
#力を込めて
貴方を失うのが死ぬほど恐い。
だからもっと力を込めて抱き締めて。
この温もりを忘れたくないの。
作品No.190【2024/10/07 テーマ:力を込めて】
そこまで強く締めた憶えはないのに
ネジが全くゆるまない
自分で締めたのに
びくともしない
どれだけ力を込めても
ただ指が痛くなるだけ
なんて貧弱な私だろうか
力を込めて
高校に通えなくなった
でもあなたのせいで、もうちょっと生きててみてもいいかなって
新しい歯ブラシを買った。
それまで使っていた歯ブラシは、軽い力で綺麗に磨けるという謳い文句に惹かれて買ったものだ。
軽い力で隅々まで綺麗になるというので使っていたのだが…。
10日程で毛先が開いた。
シュッとスマートな形をしていた先端は何処へやら、歪な花火みたいに花開いている。
歯ブラシの買い替えのタイミングはメーカーにもよるが、1か月に1回を推奨されている。
普通であれば1か月──30日ないし31日保つわけだ。
それなのに、10日程しか保たない…。
…恐ろしい。
歯ブラシの耐久を約3分の1にしてしまう自分の不器用さが。
パッケージの謳い文句は勿論覚えている。
軽い力で綺麗になる──だ。
使う時に力を込めないようにすれば良い。
それも、わかっている。
わかっているのだが、自身の調整を司る部分的なところがちょっと…いや、かなり下手なのだろう。
力を込める必要がないのに、力を込めてしまう。
理屈がわかっても加減が出来ないのは何故だろうか。
我がことながら不思議である。
力加減とは、理屈でするものではないのかもしれない。
もっとこう、心的な、器用さというかなんというか…。
そんな事を一人グルグル思っていると、
パッケージから取り出した新しい歯ブラシが
「優しくしてね」と言っているように見えた。
────────────────────────
力を込めて
力を込めて言いたい
ん〜
何かなぁ
毎日出る「お題」がむずかしい…
考え込んじゃいます…
ちからをこめて。。。
子供たちよ、孫の顔が見たいぞぉ…かな?
力を込めて
一点集中で…
ゆっくり…じっくり…
一つの文字と向き合う…
力を込めて
ここが分岐点。
1点ビハインドで向かえた八回表の守り。
本能が反応する。
疲れていたはずの手足の感覚が戻って来る。
二死二、三塁で迎えたバッターは、四番。
不思議な感覚に陥る。
いつもより速い鼓動を感じる身体に反して、頭はかつてないほど冷静に周りを捉える。
二塁手からのサインを確認し、キャッチャーに向き直る。
一球目。
今までのフォームを思い出す。
走馬灯のように、軌跡が駆け巡る。
柔軟に、かつ大胆に力を込めて。
ストライク
ボール
ストライク
力を込めて。
ボール
力を込めて。
キーーン
身体が撥ねる。
行く先を見つめ、捕球体制に入った仲間を見つめる。
パシッ
「アウトぉ!」
「おおおしゃぁ゙ぁ゙!!」
身体が吠える。
歓声が聞こえてくる。
急激に身体が弛緩していくのを感じ、慌ててベンチに走り出す。
口角が上がりきって戻らない。
チームメイトと称え合いながら、攻撃のために声を燃やす。
もう一度闘志を宿す。
絶対に勝つ。
時々訪れる、恋人が無性に不安になる時。
少し前からそんな傾向はあったから、そろそろ本格的な不安モードが来るんじゃないかなと思っていた。
言葉を発することなく、黙って抱きついてくる。俺が苦しくない程度に気を使いつつも、めいっぱいの力を込めて俺に抱きついてくる。
こうなると彼女が安心するまで、一晩中抱き締めてあげるしかない。
でもね。
この彼女の不安モードは俺にとっても大切なものなんだ。
彼女がこのモードになって抱きついてくるのは、心が不安になるのと同時に、これを治せるのは俺だけと言うこと。言い方は悪いけれど彼女を独占できて、俺だけが治せると言う優越感がある。
俺は彼女を正面から力を込めて抱き締めた。
「大丈夫だよ」
「ん……」
力のない声がして、身体を擦り寄せながら俺を抱きしめる腕に力が込められる。
ホント、君は俺のこと好きだね。
おわり
一四四、力を込めて
「力を込めて」
ドガアァンッッ
~♪~テロテロテッテッテーンッ~♪
―只今の記録185ダウン―
変なメロディとともにパンチ力の数字とランキング表が
パネルに表示された。
パネルには185パンチ力で2位のランク表示されている。
「ふむ。前の記録には及ばなかったが、見てくれ。
2位のランクに私の記録が表示されたぞ」
パンチングマシンと云う機械に黒髪を靡かせて
力を込めてパンチを出した先輩の表情は笑顔
その場に居たギャラリーがざわつき始める
「すげぇ…あのネーチャン、185キロあんのかよ」
「リクルート姿であれだけの力出せるて何者なんだ?」
「前の記録185の次にか…」
黒髪でリクルートスーツに身を包んだ先輩の手から放たれた
185と云うパンチ力の数字
「もうちょい上を狙いたいが…まぁ今日はこのぐらいだな。
最高が200か。少し鍛えれば出せるかもしれんな。
どうだ?後輩もやってみるか?」
ギャラリーは僕の方に視線を向けてきた
なんで僕を見るのだろうか…。
「い、いや。僕は遠慮しておきます。」
「そうか。楽しいぞ。機会があればお前も叩き込んでみればいい」
軟弱な僕のパンチ力をこの場でお披露目したら笑い者になるだけだ。
僕と先輩はパンチマシン機から離れた
ギャラリーの一人が先輩の記録を塗り替えようとしたようだけど
声からして失敗したようだ
モヤモヤが消えない時は腹に力を込めて思いっきり
叫べ
あのとき、私は力を込めて手動かした
休み時間であれ、授業であれ、誰かにバレず、誰かのために
書いたのだ
ああ、あのとき戻りたいと思うし思わない
なんか複雑だな
君へ思う気持ち
ああ、見るたび胸が高鳴る
話したいのに話せなかった
ゆういつ書く以外は
返事はなかったが効果はあった
機会、チャンスはあった
なぜか、もう力を込めて書くことができない
決して、気持ちはかわってないが。。。
夕日の下の君、ボールの上の君
力を込めて、あなたに伝えたい。
ずっとあなたのことが好きだった、って伝えたい。
あなたに全部伝えて、この気持ちに終止符を打ちたい。
自分勝手で迷惑かもしれないけど、いいかな。
ごめんね、これで最後にするから、ちゃんと聞いてね。
力を込めて
力を込めて
月に殴りかかる
今までのダメな自分を打開するのだ!
力を込めて。すべてを。
"力を込める"の、力とは一体なんだ。
なにも文字通り全身の筋力を込めるわけではないだろう。
いや、筋力も含まれているのかもしれないけれど。
全身全霊を込めて、心を込めてと言われているのだから、
きっとそれは自身の全てを、体を、命を、魂を込めることを指すんじゃないだろうか。
とりたてて熱心に何かを行いたいのであれば、"力を入れる"でもいいのではないか。つまるところ、力を込めるとは今、自身に持てる全てを一瞬で何かに捧げること。それは愛や情熱の証なのだとおもう。そしてその一瞬が少しでもあれば、どんなに素敵だろう。
"力を込める"と"力を入れる"の違いはなんだろう。と考えた時に、きっとそれはそこに流れる時間なのではないかと思い至りました。調べたら答えがあるのだろうなとは思いますが、言葉の正しさよりも心の納得を重要視して生きた方がずいぶん楽です。
心を映す言葉というものはこんなにも溢れているのに、
伝わるにはちっとも足りないなと日々思っています。
力を込めて
力を込めて
起きてッッ、起きてくれッッ!!
力を込め、心臓マッサージをしている
額には冷たい汗が流れ、自分の心臓の
鼓動の音がうるさい。
大好きだった彼女は、俺が担当で検査をしていた
彼女は、俺の気持ちをわかってくれる、とても大切な人だった。
でも、その彼女は体が弱く、話すことすら困難だった。
だが、急に体調が悪くなり、倒れてしまったそう。
俺は今、人生で出したこともない力を自分の手に込めて、心臓マッサージをしてる。
彼女がまた、笑いかけてくれることを願って。
(力をこめて)
私はあの人の乗っている車椅子を力を込めて支える 坂を降りていく
安心は提供できるもの
安心っていいな
安心だけじゃ物足りないと感じる 私に。
好奇心旺盛だねと
車椅子を椅子の代わり 足の代わりにしている詩人の方に言っていただけた
大満足
蓄音機 クラシック音楽せめて1曲まるまる 聞きたいな
どうしたら全部聞けるようになるの
物語は中盤の終わりをさしている。
今日の為に、必死に練習してきたんだ。
メインではないけど、大事な役目なんだ。
初めは自ら選んだ道に後悔することはあった。
でも、家族にこう言われた。
「アンタが物語の最後と余韻を彩るんだ、やるなら本気で!しっかり締めるんだよ!」
よくある言葉も、言う人によって気持ちが変わる。
さあ、終盤に差し掛かってきた。
急いで準備をする。
道具を構えて、気持ちを整えて。
もうすぐ終わり、力を込めて叩く。
[バァーン!!]
叩いた後しばらく静寂が会場を包んだ。そして、割れるような拍手が全てを揺らした。
「力を込めて」
僕の力を込めて、僕の思いを込めて作った君へのアクセサリー。
君は喜んでくれるだろうかと思いながら、君に手渡す。
「わぁ!ありがとう!綺麗!」
喜んで笑顔になる君の表情を見て、僕は、アクセサリーを作って本当に良かったと思った。