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「力を込めて」

ドガアァンッッ

~♪~テロテロテッテッテーンッ~♪
―只今の記録185ダウン―

変なメロディとともにパンチ力の数字とランキング表が
パネルに表示された。
パネルには185パンチ力で2位のランク表示されている。

「ふむ。前の記録には及ばなかったが、見てくれ。
2位のランクに私の記録が表示されたぞ」

パンチングマシンと云う機械に黒髪を靡かせて
力を込めてパンチを出した先輩の表情は笑顔

その場に居たギャラリーがざわつき始める

「すげぇ…あのネーチャン、185キロあんのかよ」
「リクルート姿であれだけの力出せるて何者なんだ?」
「前の記録185の次にか…」

黒髪でリクルートスーツに身を包んだ先輩の手から放たれた
185と云うパンチ力の数字

「もうちょい上を狙いたいが…まぁ今日はこのぐらいだな。
最高が200か。少し鍛えれば出せるかもしれんな。
どうだ?後輩もやってみるか?」

ギャラリーは僕の方に視線を向けてきた
なんで僕を見るのだろうか…。

「い、いや。僕は遠慮しておきます。」
「そうか。楽しいぞ。機会があればお前も叩き込んでみればいい」

軟弱な僕のパンチ力をこの場でお披露目したら笑い者になるだけだ。

僕と先輩はパンチマシン機から離れた
ギャラリーの一人が先輩の記録を塗り替えようとしたようだけど
声からして失敗したようだ

10/7/2024, 12:59:13 PM