「冬支度」(語り?)
飼い猫の首筋に冬毛を発見したら自分も冬支度の合図
「時を止めて」(一行詩)
時を止めた世界は自分の時も止まることに気付くことはなかった
「キンモクセイ」(語り?)
窓を開ければ秋の到来を知らせる匂い…だけど…
あぁ、トイレ掃除をしよう
「行かないでと、願ったのに」(詩)
彼の地に行ってしまったアナタは標本となって帰って来た
標本になることを知っていたはずなのに…
「秘密の標本」(一行詩)
人体骨格模型は他メーカーの目や頭蓋骨の標本を密かに集めている
「凍える朝」(一行詩)
窓に結露の跡に指先で落書きをする君の姿
「光と影」(一行詩)
光は影になり影は光になる 二つの本当の姿は誰も知らない
「そして」(語り?)
絵本の最後はそして、王子様とお姫様は幸せに暮らしたとさ
でも初版は離れたり暮らしてないよ
「tiny love 」(一行詩)
一輪の花を君に捧げる 足りない愛かもしれないね
「おもてなし」(ミニ小説?)
最高の料理も良いけど、お握りとお新香と味噌汁と煮物がいいわと
社長令嬢のリクエスト
「消えない焔」(一行詩)
午後5時に点灯される炎は点灯夫の手によって管理されている
「終わらない問」(語り?)
終わりが見えないこの蒐集したモノの整理よ
「揺れる羽根」(一行詩)
孔雀色の羽根は鈍い音を出しながらも餌を貰いに行く姿は日常茶飯事
「秘密の箱」(詩)
小さな秘密から世界の秘密を詰め込んだ箱は
一人の女の手によってかき集められたのだった
秘密の箱をある国の首相に莫大な金額で取引中に
秘密の箱から五本の腕が現れ秘密の箱の中に二人とも引き摺り込まれて仕舞われてしまったとさ
「無人島に行くならば」(語り?)
ランプとオイルとサバイバルナイフ?
「秋風」(一行詩)
秋風や障子に浮かぶ紅葉の影法師
「予感」(語り?)
予感余地能力があったら、使うかどうは内容次第
「Friends」(語り?)
容易く切っては離れてはくっついてしまう?
「 君が紡ぐ歌」(詩)
一人の少女と一羽の鸚鵡が謳っておりました
片方は本命の歌姫が鸚鵡で偽物の歌姫が少女でありました
君が紡ぐ歌は本物であり偽物でもあり、でも優しい音を奏でおりました
「光と霧の狭間で」(一行詩)
霧雨の間から僅かに見える光は彼方に繋がる
「砂時計の音」
透明な時計に砂を入れた
さらさらさら
小さな音を立てて溜まっていく
音は小さく
音が無いようで
音があるようで
それでも砂は落ちていく
砂が無くなってしまったら
時計は役目を失うだろう
「消えた星図」
「限定販売の金平糖…知らない…?」
とあるビルのオフィス内で小柄の女性が椅子に座っているスポーツ狩りの男性に問い掛けていた。小柄の女性は馳部と云う。
「…悪い…」
スポーツ狩りの男性は葉月と云う。葉月は中身が空っぽになった金平糖が入っていたであろう小瓶を差し出した。
「私の…限定販売の金平糖…」
消えた星図は戻らない。星は葉月の胃に隠されてしまったのだった
「あい―こい=?」
「あいからこいに降格しちゃったてことはさ、それはもう
私に対して愛がないってことかしら?」
「梨」
テーブルには梨のコンポートが置かれていた。
端見れば家に帰って彼が梨のコンポートを作ってくれてると
云うシーンに見えるけど実際には違うのだ。
彼が何かしらの約束がキャンセルになった時に
梨のコンポートを出してくる。
「…相変わらずわかりにくいよね…えぇ…」
折り畳み式のテーブルでノートPCで仕事していた彼の脇腹を
足でグリグリと攻撃してやったのだった。
一先ず昨日のお題を。
後に15日のお題「愛-恋=?」を掲載予定です。