「きらめく街並み」(詩)
君の姿はきらめいてる
工事現場用ライトを改造して
色とりどりのイルミネーションライトを仕込んで
町内会のあちらこちらにライトを設置して
町内会をきらめく街並みにしている
「秘密の手紙」(一行詩)
真夜中に蝋燭の灯照らし文字を浮かばせて読むは或る者からの知らせ
「冬の足音」(一行詩)
冷たい風が吹く 雪虫がふよふよ 君の淡白の着物姿は冬の足音が聞こえる
「贈り物の中身」(詩)
決して開けてはならないと云ったのに開けてしまったのですね
人間の好奇心、なんて愚かで美しいものなんでしょう
「凍てつく星空」(一行詩)
凍てつく星の元で君は月を眺め兎を撫でる姿は凍てつく星空の月
「君と紡ぐ物語」(一行詩)
「失われた響き」(一行詩)
古の響きが聞けぬ楽器の姿を探す
「霜降る朝」(一行詩)
霜降る朝に君は霜が付いた葉っぱの木を持って誇らしげな表情
「心の深呼吸」(一行詩)
誰も居ぬ場所で深呼吸を 時には吠えることで心の深呼吸を
「時と繋ぐ糸」(一行詩)
時代が変わっても糸を織ることは途絶えることなく糸が時代を繋ぐ
「落ち葉の道」(一行詩)
赤色と橙色が入り交じる道に君はもみじ饅頭を頬張っている
「君が隠した鍵」(一行詩)
心の扉の鍵は何処にある?隠した鍵を探す
「手放した時間」(語り?)
まともに生きていない時間の方が多い
「紅の記憶」
幼い時に別れた姉がいる
その姉はいつも夕方になると
テーブルの上に置いた鏡の前で、
口紅を塗っていた
日によって
その口紅の色は違っていた
必ず紅系色を選んでいた
時には淡く
時には真紅
時には深紅
時には秋色のような
時にはピンク寄りの紅色
ある日の夕方に
いつも通りに
姉は綺麗なワンピースを着て
紅の口紅を塗っていた
ただ、その日は
今まで見てきた口紅の色より
紅い紅い色…
その日を境に
姉は帰って来なかった
化粧品コーナーで
口紅を見ると
思い出すのだ
姉の最後の姿に
紅い紅い口紅をした唇を
「夢の断片」
淡く輝く光から伸びてきた無数の手に光の奥へ引き摺りこまれて
その先の光景を見た途端に絶叫とともに起きた
手を腕を確認する。手も腕もあるけど…?何かが…?
「見えない未来」
どんなに頑張って覚えて実行しても見えない未来(結果)に絶望
「吹き抜ける風」(一行詩)
吹き抜ける風とともに僕はでビル街の中を飛んでいく
「記憶のランタン」(一行詩)
一つ一つ火を付けていく 思い出させるため
「冬へ」(語り?)
秋をどっかに押し込んで第一冬歩兵軍が動き出したぞ
「君を照らす月」(一行詩)
月の顔は妖しくも光 君を照らす光は君の表情を般若に変える
「木漏れ日のあと」(一行詩)
木漏れ日が射した後に如雨露で絵を書き始めた
「ささやかな約束」(詩)
祝い事が嫌いな君にささやかな約束をした
それは、君の好きな馬巡り全国旅行の約束
「祈りの果て」(語り?)
画面に結果を見つめる先に祈りのは届かなかった(つまり惨敗)
「心の迷路」(一行詩)
買うか買わないかで格闘している
「ティーカップ」(詩)
君が作ってきたティーカップは世間で見るティーカップから欠け離れてる形をしてるけど、ティーパックが沈まないように端に切り込みが作られてる些細な気遣い
「寂しくて」(一行詩)
真夜中に目覚めるは寂しくて寒くてと布団に潜り込む飼い猫よ
「心の境界線」(一行詩)
ここまでは許せるけどここまでは入ってこないでと扉の明け閉めが激しい君
「透明な羽」(一行詩)
小さな体に黒と黄色の胴体に透明な羽根を動かして君は花の蜜の品定め
「灯火を囲んで」(一行詩)
暖かい光に囲まれて 聖歌を歌う