『力を込めて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
力を込めて叫ぶ
誰にも届かなくても、それはきっと意味のある行動
不安なこと 心配なこと 辛いこと 腹が立ったこと
嬉しいこと 楽しいこと 泣きたいこと 言えないこと
全部吐き出すつもりで叫ぶ
誰もそれを否定しない 大丈夫
私達は自由だから
君の 輝く微笑みが うまく見えない
それはやっぱり ここが 暗いからなのか
軽やかに踊る クラゲたちの 水槽は
明るいようで 暗い
青と緑が交錯し クラゲの透明さが際立つ
F値やらISOやら なんて無く
君の微笑みは うつらない
わかっていたけれど僕は 力を込めて
シャッターを切った
それでフィルムが無くなろうとも、
クラゲしか 見えなくとも、
その微笑みを
ただ そこに閉じ込めたかった
力を込めて
目一杯、あなたに抱きつきたい。
抱きしめて欲しい。
そしたら、すごくすごく安心できると思うの。
弓を引く。繰り返し、繰り返し。
幼い内に身に付けたことは、長く自分を助けてくれる、とは父の言だ。その通りだったと改めて思う。
『精が出るね。』
振り返り、声の主に一礼。すぐに気付く。憂いの気配。
あの女はまだ目覚めぬらしい。
数刻前、あれは死装束に解いた髪、死人の顔色で担ぎ込まれた。死んだ、と思った。ぐにゃりとした体を抱き抱え、医師を呼ばわる獣じみた光る眼を見るまで。
上司は、手持ち無沙汰な様子で縁側に腰掛けた。眼は平素の落ち着きを取り戻していたが、視線は力なく、肩は落ちている。親しい者にしか気付けぬ程の変化。
おそらく、付き切りの看護をできる人間からあぶれてしまったのだろう。元来我々の仕事は、性質(たち)が違うから仕方がない。…仕方ない、が。
できることが、ない。その苦しみを知っている。
この方がかつて生死の間にあった時、私はどっち付かずの若造で、側で世話をすることも仕事を肩代わりすることも、他の何も、何も、できなかった。
持っていた弓を差し出す。その場凌ぎの、稚拙な気休めに。
上司は目を見開き、少し笑って手を揺らした。気を遣うな、と言うように。
『お前の事はいつでも、頼もしいと思っているよ。』
いいえ、わたしは、あのひから、
いつだって、これしか、おもいつかないのです。
妬み嫉み羨みは、不思議とない。
代わりに、堪らない切なさが胸から吹き出した。
おい、馬鹿女。解っているのか。
この方に想われていることを。私に認められていることを。
その幸甚を。
やり場のない感情は矢尻の形を取り、巻藁を強く貫いた。
【力を込めて】
『隣の芝生』
青い青い中庭で 少女がロックスターの真似して唄う
周りの目が気になる私は そっとティースプーンでリズムをとった 角砂糖を運ぶ蟻たちも せっかちなトラックの運転手も みんなそれぞれ力強かった 私も
自転車のペダルを強く漕ぐ 日が注ぐ一日がまた始まる
今日も
また
1日が
始まってしまった。
起きたくない。
まだ眠たい。
休みたい。
ダラダラしたい。
仕事
行きたくない!
掛け布団に
包まる。
あぁ、
うだうだしてたら
いつの間にか
こんな時間だ。
もう
ほんとに
起きないと…
間に合わない。
行きたくない
けど
行かないといけない。
えいっ!
起き上がる。
今日も
頑張るんだ、
わたし。
#力を込めて
友達の作り方を聞かれた。
私が幼稚園の年少の担当をしていたとき、生徒にこっそりと耳元でそんな事を聞かれた。それは、可愛い質問だったが中々にシビアな質問でもあった。なぜならば、私自身友達の少ない学生生活を送ってきたからだった。私は悩んだ挙げ句、無難に「お昼休みに遊びに誘ってみたらどうかな、例えば一緒に泥団子作るとか」そう答えた。それを聞いた、その子は不安そうな顔を浮かべながら「じゃあ先生もついてきてお願い」そう言った。かくしてその子と私の友達泥団子でゲットだぜ作戦は始まった。
いよいよお昼休みに入り、まず初めにその子はいつも砂場で遊んでいる男の子を誘いに向かった。私から見ても、泥団子に誘うにはナイスチョイスだと思った。しかし、その希望は一瞬で砕かれ、その子はトボトボとこちらに帰ってきた。理由を聞くと、「砂はそんなに甘くない、今日はひとりでお城を作るから無理」と言われたらしい。職人だった。確かに毎日砂場に完成度の高すぎる建造物が建っていたが彼の作品だったようだ。大誤算で泣きそうなその子の頭を撫でながら私は「プロ意識の高い子もいるから仕方ないね違う子を探してみようか」そう言った。
次にその子が狙いを定めたのは、意外にもいわゆるムードメーカーの人気者の男の子だった。私は大人しい子にターゲットを絞っているのかと思っていたが、どうやらその子は冒険家のようだった。その子が人気者の男の子と話していると何やら会話をしたあと、人気者の男の子はボールを抱えその子の腕を引っ張ってを連れて行こうとした。それを見て私はよかったと思っていると、なにやらその子は「助けて」と言いたげな顔をこちらに向けてきた。私は「頑張れ君ならできる」という意味で親指を立てたが、その子はまるで死刑宣告でもされたように首を横にふった。私は仕方がないので話を聞きに行くと、ドッチボールに誘われたが運動は苦手で無理ということだった。人気者の子には悪いが怪我があるからドッチボールはまた今度誘って上げてほしいと言い引き取ってもらった。すまない優しい人気者君、私は心の中で謝った。
その子は何か燃え尽きたような顔で遠くを見ていた。私は一言「ドッチボールもやってみたら案外楽しいかもしれないよ、怪我って言っちゃたけど」そう言って、その子の頭を撫でた。そうしていると、なんだか昔の自分と重なって見えて最終手段である先生とお団子作ろうか、を言いそうになった。その時、「先生」と声をかけられた。見るとそこには、女の子が二人なにやら泥だらけの手で立っていた。どうしたのと聞いてみると「お団子を一緒につくろう」ということだった。絶好のチャンスだと思ってその子の方を見ると、私の影に隠れてしまっていた。その子はすっかり自信をなくしてしまっていた。ここで変わらなければ私のようになってしまうかもしれない、そう思った私は、心を鬼にしてその子の背中を押し「先生用事あるから、この子と一緒に作ってあげて」そう言った。その子は不安げにこちらを見上げ、二人の女の子は文句有りげな顔でこちらを見ていたが、しぶしぶ三人で泥団子を作りに向かった。
職員室から三人の様子を見ていたがなにやら、破壊と創造をくりかしているらしく、仲良く笑ったり悲鳴を上げたりしていた。とにかく友達に成れたようで私は安心しながら職員室で一人昼食を食べた。
#力を込めて…
落ち着いて……
そう……そこそこ
そのタイミング
よし……
チャンス!!
エィ…ヤー
今日も力を込めて
キラキラと輝く
あなたの応援をする
─力を込めて─
怖くないと言えば嘘になる。
後悔が無いと言うのも嘘になる。
おかしいな。
だって俺は元々死ぬつもりだったんだぞ。
変わらなきゃって思わなかったら、
きっとあのまま自堕落な生活をループするだけだった。
好きなアニメを見て、夜中までゲームをして、
そんな同じような一日を繰り返して。
そこに何の意味があるのかを考えた時、
自分が存在している理由は分からなかった。
そもそも意味なんて無くても本当は良かったのかもしれない。
でも考え尽くしたからこうして必死になっている。
必死で。必死で、この重たい身体を。
ほら、俺は大勢の前で光と注目を浴びている、
今この世で一番かっこいい勇者だ。
だからもう、死にたいなんて言わないよ。
レゾンデートルの祈り 楪 一志さん
第六章【その時、彼は勇者になった】
オススメの本のあるページです。
誤字、脱字があるかもしれません。
彼は人の為に、そして自分の為に力を込めて。
必死に人生を変えようとしている。
これはそれの序章に過ぎない文です。
死にたいと思ったことのある人にはとてもオススメの作品です。
以上、オススメ本紹介でした。
さみしい
もっと一緒に居たい
貴方の瞳をみつめた後
強く瞼を閉じ
己の気持ちに蓋をする
分かってる
自分よりもっともっと
辛いことがあった人、今も辛い人。
だからもっと強く強くなろうと思う
でも、どうしても乗り越えられない壁があって
今も壁にしがみついてもがき苦しんでいる。
人の為に何かしたい
今の自分に負けたくない
でもまだ進めない…
言い訳かもしれない
それでも今も壁に血を擦りつけて挑んでる。
拝啓
風鈴と葉擦れの音が奏でる穏やかな曲で目を覚ます今日此頃、益々の御活躍のことと存じます。
私が貴方に恋焦がれてから三年が経ちました。私は貴方に近づく為に沢山の努力をしました。然し、貴方は此の想いを御存知の筈なのにも拘わらず、振り向いて下さらない。ですから、私は諦めようと思います。ですが諦め切れないのです。もう無理だと理解しているのに、何故か諦め切れないのです。ですので、お手数ですが、御返答をお願いしたいのです。私とでは不可能な恋であると、理解させて欲しいのです。変な事をお願いしています。自覚はあります。ですが、お願いしたいのです。貴方の全ての想い込めた手紙を、欲しているのです。
それでは、これで私は貴方への想いを断ち切ろうと思います。御迷惑とお手数お掛けしましたこと、申し訳御座いませんでした。密か乍、貴方様の今後の御活躍を期待しております。
敬具
私のありのままを書いた手紙。
私の全ての想いと力を込めた手紙。
貴方は御返事をして下さいますか?
#力を込めて
「力を込めて」
大人を生きるのは簡単じゃない。
けど進まなければならない。
一歩一歩でいい。
自分なりの力を込めて、先へ。
#
力を込めて
よくあること
ジャムの蓋
思いっきり
ひねると
蓋は開かないのに
筋だけ痛める
それしかできない。私の小指はあなたとの約束を切るためにとうに失われていて、こめられる力は僅かだけれど。それでもいい?この力で足りる?あなたをここから引き上げるために、他に何が必要?
満月の下、やつと俺は崖の上にいた
絶体絶命
殺るか殺られるか
ほかに道はない
俺たちはにらみ合う
と、そのとき、雲が月を隠し、辺りが闇に包まれた
今だ!
俺は渾身の力を込めて、やつを突き飛ばした
叫び声が奈落の底へと落ちて行く
あなたと離れたくありません。
だから、しっかりと手を繋ぎます。
力と愛を込めて。
「力を込めて」
力を込めて扉を押す
一体僕はいつまで
この部屋に居れば良いのだろうか
同期はあっという間に階段を登っている
しかし僕はまだ
この部屋から出れたことがない
一体どんな力があるのだろうか
ドアノブに手を掛けたまま息を整えていると
ガチャリと扉が開いた
どうやらこの扉は引戸だったらしい
一度冷静になることは
生きる上で必要なこと
どうにかしたかった。
やっぱり諦めきれなかった。
無駄でも、足掻きたかった。
ただそれだけの思いが、嗤われて終わる想いが、何かを変える出来事になる。
”力を込めて”叫んだ、踏み出した、押し出した。
例えばその全てが無意味だとしても、それでも構わないくらいに大切なことなんだ。
力を込めて
「力を込めて」
孤独な部屋で一人
私はこの感情を抑えるために
刃物を持った手に力を込めて
その刃を自分の手首へ近づける