─力を込めて─
怖くないと言えば嘘になる。
後悔が無いと言うのも嘘になる。
おかしいな。
だって俺は元々死ぬつもりだったんだぞ。
変わらなきゃって思わなかったら、
きっとあのまま自堕落な生活をループするだけだった。
好きなアニメを見て、夜中までゲームをして、
そんな同じような一日を繰り返して。
そこに何の意味があるのかを考えた時、
自分が存在している理由は分からなかった。
そもそも意味なんて無くても本当は良かったのかもしれない。
でも考え尽くしたからこうして必死になっている。
必死で。必死で、この重たい身体を。
ほら、俺は大勢の前で光と注目を浴びている、
今この世で一番かっこいい勇者だ。
だからもう、死にたいなんて言わないよ。
レゾンデートルの祈り 楪 一志さん
第六章【その時、彼は勇者になった】
オススメの本のあるページです。
誤字、脱字があるかもしれません。
彼は人の為に、そして自分の為に力を込めて。
必死に人生を変えようとしている。
これはそれの序章に過ぎない文です。
死にたいと思ったことのある人にはとてもオススメの作品です。
以上、オススメ本紹介でした。
10/7/2023, 1:38:07 PM