『力を込めて』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
やり残した事なんて無いと思ってた
後悔しないように行動してたと思ってた
だからいつ死んでも受け入れられると
そう思い込んでた
でも人間はそんな単純なものじゃ無かったらしい
まだまだ我儘なあの人はどう生きるのだろうか…
あの人が好んで食べる辛過ぎる食事は誰が用意するのだろうか…
まだまだ教えないといけない事が多い皆に何か残してただろうか…
今日の仕事が失敗だとして…誰がこの仕事を終わらせるのだろうか…
あの人に出来れば逢いたかったなとか…
いつも以上に遅いこの時間
思い浮かぶ全てが他愛無い日常の事
誰かの笑顔とか
誰かの体温とか
愛しくて愛しくて仕方がないもの
守れなくてごめんね
でも全てを投げ出さないから
これからを生き抜く最愛の人の為に
動かした指先にもう力は入らない
題名:力を込めて
作者:M氏
出演:☀️
【あとがき】
何故か題材と逆を行くような創作となりました
分かりやすく言うと力を込めた後ですね
M氏は走馬灯を何度か見る経験をしましたが
全て他愛無い日常が流れました
走馬灯を浴びるキッカケが流れればなんの未練も感じないのにも関わらず
何にもない日常が流れるんですよね
何にもない日常ってこんなにも愛おしいんだって感じさせられます
人間ってよく出来ていますよね
生きていて良かったです
今は笑ってそう言えます
『力を込めて』2023.10.07
絶対に離さないでよ、と息子が叫ぶ。わかったわかったと返事をして、自転車のサドルを押した。
息子は最近、補助輪を外したばかりだ。周りの友だちはみんな補助輪無しで乗れるようになったらしく、自分もそうなりたいと彼は言う。
懸命にペダルを漕ぐ彼を、俺の仲間たちが応援する。
最年長の彼なんて、自分のことのように感動して泣いている。まだ乗れてないのに。
最年少でメンバー一の健脚の持ち主である彼は、並走しながら器用にスマホを構えている。
後ろをもって支えているとはいえ、息子の自転車は右へ左へとふらふらしている。危なっかしくて仕方がない。
しかし、それも最初のうちだけ。息子も慣れてきたのか安定してきたような気がする。
これなら手を離してもいいかもしれない。他のみんなも離せと頷いている。
「いいか、前だけを見るんだぞ。足元を見んな」
そう声をかける。息子はうんと頷いた。
ペダルを漕ぐ足は止まらない。力強く、前へ前へ、進む。
他のみんなも、行け行けと拳を突き出している。
もう大丈夫だ。
俺は力を込めて、息子の自転車を前へ押し出した。
一瞬、自転車がぐらつく。危ない、転ぶ!
しかし、息子は耐えた。頑張って前へ進む。
俺の息子は、また少しだけ、お兄ちゃんになった。
力を込めて 愛を伝えよう
今ここにいない君に 精一杯の声で
強く吹くこの風に負けない声で
こぼれそうな涙をこらえて
力を込めて愛を伝えよう
『力を込めて』
元々何か作品を作る人とたまたま何かのきっかけで作る人
料理で例えるとして
料理人が素材や作り方の手順、切り方等力を込めて
作った味噌汁
素人がただその人の事を想って作った味も見た目も荒い
味噌汁
普段料理をしない人が作った味噌汁はとても褒められるだろう。
しかし、料理人が作った味噌汁は確かに味は良い。だが、
料理人が味噌汁を作ってもっと手の込んだ料理が出てくると
思い少なからず残念だと思う人が多いのが現実だろう。
僕はただズルいなと思った。
どちらの人も力を込めて作った味噌汁なのに料理人は残念だと言われる。
状況によっては褒められるとしてもそういう世界が僕は嫌だと思った。
6__力を込めて
うーん。
思っていたよりも硬い。
想定よりも時間がかかる。
一刻も早くこの場を離れないといけないのに。
人体の仕組み、もう少し勉強してから実行すれば良かったな。
もう一度、力を込めて。
その晩、私はやけに不安定な状態だったのだろう。あの時は渋々といった形で友人について行ったのだが、やはり承諾すべきではなかったと思っている。少なくとも私にとっては良いものではなかったのだから。ああでも、私が友人に話したことについては、やはり私自身が錯乱していたと言わざるを得ない。引き留めるために少し強引な手を使ったのも良くなかった。ただ、友人はその後私に対し怒るでも諌めるでもなく、私の力の入りすぎた言動をただ受け流して相槌を打つばかりで、私にはそれが幾ばくか嬉しかったものであった。
[力を込めて]
今季初めてのパンプキンチーズケーキを焼いた。
材料を丁寧に混ぜて美味しくなるようにと
願い型に流す。
力を込めて焼いたパンプキンチーズケーキは
どんな味?ワクワク!
力を込めて
熱中出来ることが見つからない。
周りと同じように出来ない。
陰口を言われる。
視線が怖くなる。
でも、私は我慢してた。
きっと何処かの誰かは私がこんなことで悩んでるうちに、もっと悩んでる。 はず、、、
だから私は、力を込めて今日を生きる。
私が死にたい今日は、きっと当たり前にくるものじゃないから。
強くなくても、根性無しでも、しっかり毎日を生きる。
力一杯、明日も、明後日も、ずっとずっと。
―今日を生きている君達へ。
明日も一緒に頑張ろう―
今日で60回目
よく続けることができた
ただその時思ったことを
そのまま文字にしただけなのに
次は100回目だ
力を込めてもう一度
絶対達成するぞ100回
力を込めて
えい、と引っ張る。例えば重い扉やジャムの蓋。
私は握力が小さいから何事も試練だ。
今日はゼリーの蓋が開かなかった。
安物だから圧着部分が無茶に張り付けられている蓋が、固くて固くてどうしようもない。
包丁やフォークで切り込みを入れるという手がないではないけれど、もはや意地だ。
えいえいえい。んーっ。
はぁ、開かない……。
独り言を言いながら力の込めすぎで赤くなった指を擦る。
もうちょっと。頑張ろう。
えい、えい、……えーーい!
中の汁がちょっと飛んだけど、やっと剥がせた。
世の中の人はどうやってるのかなと気になる。
明日も開きますように。
力をこめて
星の引力で
放射する 熱量の果てに
覚めてはなくす
空間のはて
質量を失った そのあとで
もとのところへ 愛の力は
戻ってくる
重力の果てに
重みを増した天体となって
惑星を形成する
星のバランスみたいに
互いの距離を大事にしながらきっと
電子の力 だしあいながら
互いにちかづき そして離れる
共鳴するエコーのような
心の中のテレパシー
周波数を大事にしながら
声と声を隔てる
色彩のトーンが 別の時間へ 移動して
浮力のように 鏡に写る
電荷と電荷の相殺のような
ポテンシャルとモーメント
ニュートン力学のような
万有引力の果て
あなたに落ちる
力を込めて
運動会の目玉全校リレー
私はアンカーにバトンを繋ぐ
足に力を込めて...スタート!!
後ろから足音が聞こえるあの子めっちゃ早いんだよな
やばい抜かされる
でも...力を込めて全力でダッシュ!
よしもうすぐゴールでも油断したらダメ
アンカーに向けてバトンを繋ぐ
結果は1位小学校最後の運動会
いい思い出ができたな
ちなみに弟のチー厶は2位で悔し泣きしてました。
今年は1位になれたのでご満悦このまま三連勝だと息巻いています。勝てたらいいね!
君のことが好きなはずなのに、時々不安になる
あれ、私ってこの子のこと本当に好きなのかな?って
嫌だな。もっと、自信を持って「好き」って言いたいのに……
#No.2
精一杯の力を込めて、この大地を踏み締める。
疲れたこの足で、どこまで歩けるか試してみたい。
行く先にはきっと、何かが待っている筈だから。
そう信じて僕は今日も歩くんだ。
〝力を込めて〟
力を込めて
その人は儚い人だった
地に足がつかないというか、
気づくとそばに居なくて
ふわふわと何処かへ行ってしまう
背中に羽でも生えているような人だった
いつからだったか、もう覚えてもいない
ある日突然だったのか
じわじわとそうなったのか
分かりもしないけれど
いつしかその人を好きになっていた
いつも隣にいるのに、
気づくと居ないその人を
繋ぎ止めるのはいつだって、
「死ぬまで貴方を愛してる」
爪が手のひらに食い込むほど
一生懸命に声に乗せる
そうすると貴方はいつも
「人間はすぐ死ぬ」
そう言ってまた私の隣を歩く
私が持っている全力で
私に何ができますか?
私にできることはありますか?
何もできないかもしれないけど
でも
傍にいることはできるよ
心を込めて
全力で
傍にいることなら……
【力を込めて】#12
拳で、ぶん殴られた。
「痛ってぇ…………」
オレは、きっと死んだ魚みたいな目でおまえを見てる。
おまえは、ほんの少し両目に涙を浮かべ、床に座り込んだオレを見下ろした。おまえの方が痛そうじゃん。
オレが悪かったよ。いつもそうだよ。おまえは正しいよ。
力を込めて
私の口から出る言葉に力を込めて、手を握りしめます。取り止めのない感情が溢れ出し、ああ、こんなにも抑圧していたのだと初めて知りました。君が憎いわけではないのです。ただ、今までの自分に嫌悪の念が打ち寄せてきたのでした。
力をこめて振り下ろす刃と周りに血まみれで倒れている敵の姿を見て俺は思った。
(あぁ、またやってしまった、、、)
と。
誰もいない路地裏には刃を落とした音が響いた。
あぁ、どうして俺は強くなれないんだろう
「力を込めて」
『力を込めて』
君が、殺された…………!?
そんな訃報を聞いて、僕は走り出した。
アイツの元へ、一直線。
君に、一生着いていく。
そう、決めたから。
見つけたら、精一杯。
力を込めて、真っ直ぐに───────