『刹那』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私は自分の名前が嫌いだった。
お母さんもお父さんもきっと気付いていないんだろうな。
私だって、からかわれるまで気付かなかった。
「え!おまえ、"刹那な身"じゃん!」
一瞬、何を言われたのか分からなかった。
思いのほか響いたその声に、教室が静まり返った。
頭に疑問符を浮かべながら、みんながその子に注目した。
その子もそれを感じたのか、
「だって、お前の名前、世津 七海だろ?ほら!刹那な身じゃん!」
その子はみんなに分かってもらおうと、声を張り上げた。
その子の手には名簿表が握られていた。
膝を打ち
「あー!え!まじじゃん!」
と声を上げながらその子に近づく子と、
興味を失い、
また友達と話し出すグループ内にわかれ、
教室は元の喧騒を取り戻した。
私は、友達と話の続きをしながらも、ずっとその子に言われた言葉が頭を巡っていた。
その日の帰り道も。そして今でも。
名前以上の意味がこの名前に宿っているような気がして、
(テーマ:刹那)
刹那
まるで周囲の時が止まったようだった
誰もが動きを止めた中、君だけが
僕を見て微笑んだ
安心したように、何かを伝えるように
そうして次の瞬間
君の首は飛んでいった
本当はそれは僕の役割だったのに
僕が受けるべき咎だったはずなのに
気が付いたら
全てがひっくり返っていて
僕は今でも
あの刹那の夢に囚われている
始まりを意識したのも
終わりを意識したのも
"刹那" 短い時間(トキ)の中で
君とはずっと…
長い時間を一緒にいたいと
思っていたのに
「ああ、残念だ」
#刹那
刹那
刹那の時間だけでもいい
あなたの瞳に移れたら、
あなたの心に住めたなら、
それはきっと幸福で、
何者にも変え難い時間になる。
ずっとなんて我儘は言わないから、
だからほんの少しでいいから
私を写して。
私のことを思って。
たったそれだけでこの先の長い人生を生きていけるか
だから、だから…
誰かの文章を読んでいた。面白い!次のページをと思って緑のボタンを押したその刹那、わたしはその人を見失ってしまったのだ。
それは静かに過ぎてゆく
命も
時間も
友情も
宇宙からしたらそれは刹那の時で
瞬きをよりも短い時間だ
でもその一瞬一瞬を
僕たちは噛み締めて生きていく
悲しんで
喜んで
恨んで
だから人間は
ここまで生きてきたんじゃないかな
お題『刹那』
出会いがあれば別れもある
それは当然の出来事なのだが
人は別れを悲しむ
でもよく考えてみて欲しい
もし私が今亡くなったとしよう
それは誰かにとっての
別れになるのだ
だから今日の日を精一杯生きよう
全ての出会いに感謝しよう
だって皆、一期一会の刹那を
生きているのだから
刹那でも
逢いたい人は
見当たらず
苦手な人に
出くわす不思議
お題☆刹那
あの星の燃え尽きるのと
この花の散りゆくのでは
どちらがせつない
/お題「刹那」より
「刹那(せつな)」最初このお題を見て漢字も読めなかったし意味も分からなかった。
時間を計る余裕もないくらい一瞬の出来事のことを言うんだね
好きな人とお話したり、お泊まりしたり、ドライブ行ったり…あなたと過ごす時間はいつも刹那だと思っています。
幸せな時間がずっと続いてくれればいいのに、
#刹那
時の彼方から
手繰り寄せられた出逢い
繰り返される出逢いと別れ
キミとの時間は
その中のほんの一瞬だから
傷つけ傷つけられても
それ以上の愛が
二人の記憶に刻まれてゆく
だから
こんなに懐かしい
だから
こんなにせつない
呼び合う心が震えるほどに…
仏教用語としての刹那は、人を含む世の中のすべてが、その短い時間のなかで生死や物事も含めて千変万化していることを表現する言葉です。 また、刹那の瞬間のなかで人間の意識が生成と消滅を繰り返すという考え方もあるといわれています。
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上記は、「刹那」の意味を調べてみました。正直…難しい言葉でわかりませんでした。口にしたり使っていても深いところの意味はよくわからなかったりします。
まだまだ、知らない事は沢山あります。
「短い時間のなかで…」のくだりでなる程と、素直に感じられ今日は勉強させて頂きました。
「刹那」
君と視線が合って
君が太陽にも負けないくらいの笑顔を見せる。
その刹那から、私は目が離せなくなった。
時間よ、止まれ。
お題《刹那》
あなたの命は儚い。
だから《刹那》よ。
俺は、妖精と人から紡がれた、命。
――それでも前を向いて生きて。
どうかあなたの旅路に幸あらんことを。
彼女の涙と抱きしめられたぬくもりは、永遠に忘れることはないだろう。
確かに愛されて、生まれてきた証なのだから。
拾った琥珀に 虫が入ってた
アリかクモか はたまたハエか
幸福か不幸か 分からない姿をしていた
宇宙はどんどんと 拡大している
これまでに何人が生まれて 何人が死んだのか
地球はそんなことに無関心で
たぶん むしろ 植物の方が それを気にしている
プラネタリウムの季節が近づく
あのひかりは 何万光年前のものなのか
気づいていたけれど それは偽物だった
衣替えだって 何百回も できないね
刹那
刹那
もうすぐ夏が来るね
貴方はもう私の隣にいないね
去年貴方と過ごしたあの夏は
刹那の夏だったね
私は親友の沙都子の家で勉強していた。
沙都子は勉強できない私に付き合ってくれる、私にはもったいないくらい出来た友人だ。
だけど私は、そんな尊敬すべき友人のために言わなければいけないことがある。
「ねえ、沙都子。少しいいかな」
「どうしたの、百合子?」
「生きる意味って何だろうね?」
「……百合子、ふざけてないで大人しく勉強しなさい」
「私は真面目だよ!」
私の問いかけに、沙都子はそっけなく返す。
沙都子は、私がふざけていると思ったらしいが、今日はいたって真剣だ。
「沙都子は、今の状況がおかしいと思わなないの?」
沙都子は胡散臭そうな目で、私を見つめる。
あまりの冷たい目に、気後れしそうになるがなんとか踏みとどまり、言葉を続ける。
「今日はゴールデンウィーク初日!
世間ではどこに行こうかってウキウキしてる……
なのに私たちはどう? なんで勉強しているの!?
私たちは華の女子高生! 今と言う瞬間はもう二度と来ない。
遊べるときに遊ばなきゃ、生きる意味なんてないんだ」
考える前に、私の中から言葉が出てきた。
自分で自分の熱さに驚くけど、この想いの熱さならきっと沙都子を説得できるに違いない。
「だから遊びに行こう。 問題集なんてほっといてさ」
届け、私の想い。
そう願いを込めて、沙都子の目をじっと見る。
だが沙都子の目は相変わらず感情の無い目であった。
これダメかな?
「うん、百合子の言いたいことは分かったわ」
沙都子はゆっくりと口を開く。
「確かに私も、今日ここで勉強しているという状況に、思うところはあるわ」
「でしょ」
「ええ。 そして遊びに行くというのも素晴らしい考えだわ」
「うんうん」
沙都子は私に全面的に同意してくれた。
相変わらず冷たい目のままで。
「じゃあ、早速遊びに――」
「でもね……」
沙都子は私の言葉を遮るように、ゆっくりと言い放つ。
「それもこれも全て、あなたがGW前に終わらせないといけなかった課題を一切してなかったからよ」
「うぐっ」
沙都子の反論にぐうの音も出なかった。
バカな……
私の完璧な計画の、唯一の弱点を見破られるとは!
「私、本当は関係ないのよ。
でもね、私言われたのよ。
先生から『コイツは一人じゃ絶対に課題をこなさないだろうから、面倒を見てやってくれ、頼む』って。
申し訳なさそうに……」
「そこは大変申し訳ないと思っております」
本当に、心の底から申し訳ないと思っている。
そして『放置してくれればよかったのに』とも。
放置してくれれば、私も気兼ねなく課題をほっといて遊びに行ったのに。
さすがにそれは言えないけども
「ねえ、答えてくれる?
私も遊びに行きたいのを我慢して、百合子の勉強に付き合っているっていうのに、本人の口から遊びに行こうって誘われるのよ。
どう思う?」
「えっと、少々デリカシー無かったかなと反省しております」
沙都子が怒ってる。
やはりダメだったか。
沙都子は怒らせると怖いんだよな。
何されるか分かんないという意味で……
部屋の片隅にある、『百合子ぶっ殺しゾーン』を横目で見る。
未だにアレが何なのか理解できてないけど、アレを使わせることだけは避けたい。
なんとかフォローをしなければ。
「うん、私もさ、さすがに沙都子に悪いと思っているの。
だから、ほら、遊びに行けば沙都子の気分転換にいいかなと思ってさ」
「だったら早くノルマの分やって頂戴。
そうすれば私も遊びにいけるわ」
「はい」
まっとうな反論に私は大人しく引き下がる。
遊びに行きたがっている沙都子が、『行かない』っていうなら、それ以上何も言うことは出来ない。
私は渋々、積みあがった課題に手をかける。
終わりの見えない問題集に絶望を覚える。
こんなのを解いたところで、なんの意味があるのか?
こんなの解いたところで、『生きる意味』なんて解明できるのだろうか?
唐突で取り留めのない思考が、私の頭の中をぐるぐる回る。
ああ、集中できない。
気分転換したい。
なんでこんなことに。
課題さえなければ、オシャレな喫茶店でケーキを食べる予定だったのに。
「ケーキ食べたい」
心の声が漏れ出る。
ヤバっと思い、沙都子の様子を伺うが、何の反応も無かった。
聞いてないのか、聞かなかったことにしたのか。
どちらにしても助かった。
ならば、私はこのケーキを――じゃない課題を終わらせて、ケーキを食べに行くだけだ。
「……」
「……」
「……」
「……」
「ケーキ食べたい」
「……」
「……」
「……」
「ケーキ食べたい」
「……」
「ケーキ食――」
「ああもう!」
沙都子は突然部屋から出ていく。
やっぱり怒ったか?
部屋で不安に襲われながら沙都子の帰りを待つこと数分。
部屋に戻ってきた沙都子が持っていたのは、ケーキと紅茶のセットだった。
「今はコレで我慢しなさい」
そういって沙都子は、私の前にケーキセットを置く。
「ありがとう」
まずお礼をいってから、ケーキを貪り食う。
ケーキの中の糖分に体が反応し、なんともいえぬ幸福に包まれる。
これだよ、これ。
私が欲しかったのは!
「ちゃんと味わって……
まあいいわ、少し休憩したら続きをするのよ」
「オッケー」
頭に糖分が回り、思考がクリアになる。
すさまじい万能感。
絶望的に見えた課題の山も、今の私ならできる。
そして課題を終わせてケーキを食べに行こう。
俄然やる気が出てきたぞ。
きっと人間って言うのは、ケーキを食べるために生まれてきたのだろう。
これが『生きる意味』ってやつか……
課題ごときが何するものぞ。
私はケーキの甘さを噛みしめながら、少しずつ課題をこなしていくのだった。
刹那
刹那なんてそんな難しい言葉、僕には使えないよ。
意味を調べてみたら、「極めて短い時間のこと」。
だから、極めて短い時間を題にして書こうと思う。
僕が思う極めて短い時間は中学時代だ。
これはもはや体感時間の問題だけど。
小学生を6年した後の3年間。
まじで一瞬よ。
中学を経験した人はわかるかもしない。
一年の時の記憶なんてもうない。
なにがあったのか全く思い出せない。
僕の人格がその1年間だけ変わっていたような感覚。
綺麗になくなってしまっている。
うわあ、怖。
時間なんて有限だ。
未来のことも大事かもしれないよ。
けど、今の方がきっともっと大事だ。
一日一日を大切に過ごそう。
忘れられないようなものにするため。
色んなことに挑戦してみてもいいかもね!
刹那の煌めき!
っていう言葉が好き。
なんか、カッコいいじゃん!
優勝を決めたそのとき突っ伏した敗者も写る歴史の一枚
題-刹那