『初恋の日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
【初恋の日】
幼稚園の頃、手をつないで移動って時に、まるでエスコートするかのように手を差し伸べてくれた子に、ときめいたのを覚えている。
まだ、入園したての、桜が咲いていた頃。その日が自分の、初恋の日。
「あの時かっこよかったんだけどー」
「今はダメなの?」
ニヤリ、とこっちを向いてくる。
「ダメダメ、全然ダメ」
「そこまで言うかなあ」
そう言うと、手を出して、
「ほら、行くよ」
あの時と変わらず、エスコートの手つきで。
だから自分も、あの時と同じように手を重ねる。
空に、桜の花が映えていた。
目で追って
恋ばなして
それがいつか好きばれしないかな
バレたくないなって
甘酸っぱかった記憶。
『初恋の日』
小学3年生の時
後ろの席に座っていたアラキくんが
「いや、nomo(私)はやっていないから」
とかばってくれた
それから小学校卒業するまで
ずっとアラキくんのことが好きだった
初恋の日という祝日があったら
他の364日もハッピーに過ごせる気がする
初恋の日は彼と再会した日だった
容姿端麗とは彼のためにある言葉だと思った
そして彼がまだ17歳だと言うことが信じられなかった
というより、信じたくなかった
その頭脳の持ち主を17歳と聞いて誰が信じるのか
せめて成人した男であってくれ、と
僕は手も足も心も汚れた“おとな”だ
けれど、それでも恋というものは待ってくれない
気付いたら落ちている
初めての恋
『初恋の日』
中学校に入学したあの日、すぐに君のことを好きだと思えていたらどれだけ良かっただろう。
あの日、僕の隣の席に座って、誰とも話さず、人を寄せ付けない雰囲気を纏って読書に勤しんでいた君に抱いた第一印象は「大人ぶったウザそうな奴」だった。普通入学初日から読書とかしないだろ。何だこいつ。そう思ったのを鮮明に覚えている。自己紹介でも必要最低限の事しか話さないし、近くの席の人が話し掛けてもあからさまに嫌そうな反応をする。そんな君の態度が僕にとっては一周回って面白くて、それから毎日毎日僕は君に話し掛けた。
最初はただ嫌そうにするだけの君だったが、段々と返事をしてくれるようになり、そのうち僕が君をからかって、君もまた僕を挑発し、二人でくだらない小喧嘩を繰り返す仲になった。今考えれば本当に小学生みたいなやり取りだったと思うし、周りの皆も「喧嘩するほど仲が良い」という風に僕らのやり取りを気にも留めていなかった。僕達自身、喧嘩とはいってもお互い何処か楽しんでいるのを感じていたし、多少ヒートアップしてもどうせ隣の席なのだから次の日にはなんとなく元通りに戻っていて、そんな関係が変わらず続くように思っていた。
夏休み明けから君が徐々に不登校気味になっていき、やがて全く学校に来なくなると、僕の毎日は随分平和で味気無いものになった。授業中にこっそり喧嘩することも、朝早起きして相手の机に悪戯を仕掛けておくこともなくなる。言ってみればようやく普通の中学生らしくなったとも捉えられるのだが、気付いた時には君がいた毎日が愛おしくて、今が寂しくて、もう止められないくらいには好きになっていた。いなくなって初めて気付く初恋ほど阿呆らしいことはない。僕は今でも思う。君がいたあの頃に、この恋心に気付くことが出来ていれば、今とは違う僕達がいたんじゃないか、と。
【初恋の日】
自分はずっと
誰のことも好きになるはずがないと思っていた
恋とか愛とか無縁のままに
歳を取って一生を終えると思っていた
あなたに出会って
私の人生は変わったの
自分が恋をできる人間だと知ったの
人を愛することを知って
人に愛されたいと思う感情を知った
そんな初恋の日
中1の春。
直接告白された。
デートには行かなくて学校の帰り道に近くの公園で話をしたり、一緒に寮まで帰ったりと学校内の恋愛だった。
高校2年で別れた
「初恋いつやった?どんな子だったか覚えてる?」
何かの話の流れでそんな話題になった。
「小学生の頃、同じクラスの女の子で、窓際でいつも静かに読書してる感じの子やったなぁ。時折本読みながらにこ、て笑顔になるんが可愛くて、ドキドキした覚えがある」
不思議と教室に入ってくる風の温度や香りまで思い出した気がする。
「へぇ〜甘酸っぱい思い出やね」
「お前は?人に答えさせるだけやなくて言えや」
「俺はなぁ。信じてくれへんかも知らんけど、お前と初めてバーで会うた時や」
「アホぬかせぇ。んなはずないやろ。あの頃お前付き合うてる相手いたやん」
「やから、あの時お前に会うた時、お前に一目惚れしてもうて、それでそれまでのは恋でも何でもなかったんやて気づいたんよ」
「ひっっどwwそんなこと言われても嬉しくありませぇん!」
軽く返しながら、じりじりと耳が熱くなってくるのを感じた。
なんやこれ、恥ずかし。本気にしてるわけやないのに、もしもそれが本当なら、なんて考えてしまいムズムズする。
「ほんとのことやから。これから信じてくれるまで色々話させてな」
あの日バーの扉を潜るようにしながら入ってきたこの男のことを、鮮明に思い出してしまった。
こちらを見て一瞬目を見開き、微笑んだ顔を。
それが俺に惚れた瞬間で?それが初恋やと?
「はっっっず」
照れる俺を見て、目の前の男はあの日みたいに笑った。
【お題:初恋の日】
初恋の日は覚えてない。
恋の衝撃で、何もできなかったから。
初恋の日より、あなたの誕生日を覚えたい。
初恋の日は私達の記念日なのかな。それとも私だけの記念日なのかな。
恋は後から気付くものだから、私の初めては全部覚えていたい。初恋の日を語れるように。
【初恋の日】2024/05/07
何も関係ないんですけど「うさぎドロップ」って映画がすごく良かったから見てほしいです。
初恋の日、ですか
甘やかに心に浮かぶ思い出があるといいんですけど
カサカサした現実にいて
遠ざかってしまった自分がちょっと寂しい
初恋の日のことを笑顔で語る可愛いおばあちゃんにいつかなりたいと思うけど
初恋の日
僕たちは海を越え
フィールドを走り回った
帰国の前夜 帰りたくなかった
いつまでも このままでと
あれから四半世紀
僕たちは何も変わらなかった
むしろ連帯は深まった
強く 優しくもなれた
あの夜からも
これからの朝も
……キャプテン
あんたが好きです
初めても恋も目視出来ぬあやふやなモノだ
そして、そんな事柄さえ定義したがるのは人だけだ
いつ始まったのかが、そんなに重要だろうか?
何もかもを関連付けたがるのは
知性の悪癖ではないと
君は断言できるだろうか?
疑問の方が勝ってしまい
お題には添えず終いだが…
今日の所は、お目溢しいただきたいね。
ー 初恋の日 ー
初恋の日。
それは高校1年生の初日、春風が吹き込む教室。
着慣れない制服に袖を通し、慣れない環境に不安を感じていた私。田舎の中学校から来た私には、知り合いは1人もいなかった。
そんな中、優しい笑顔で僕に話しかけてくれた君。
君の眩しい笑顔に目を奪われた私。一瞬時が止まり、頬が熱を帯びていくのを感じた。一目惚れってやつだ。
その瞬間のことは今も忘れられずにいる。
窓枠いっぱいに広がる空の青がとても美しく見えた。
そんな日だった。
ああ、なつかしい。
それは、しょうがく一年生のころのこと。
わたしのくらすに、しんにゅうせいがきたの。
その日、私は、初恋をしたの。ねえ、聞いてくれる?
ソの新入生は、頭がよく、しかも、走るのもはやかったの。
ある日、あるひとに、わたしのえんぴつけずりをうばわれたの。
それを、そのひとが、とりかえしてきてくれたの。
いい人でしょう?
これで話を終わるわ。
それではおやすみなさい。
君と出会ったあの日
ベタだけど君のことが好きになった
君の性格が
君の仕草が
君の言葉遣いが
一挙一動が美しく感じた
ありがとう
あの日に僕の前に現れてくれて
おかげさまで毎日が楽しいよ
お題『初恋の日』
『初恋の日』💚
トキメキやドキドキ。
いつ体験して、
いつ失ったかもわからない。
でも、
あなたにであった日。
あなたと話した日。
あなたと笑った日。
その日だけは
特別なんだ。
『初恋の日』
クラス全員分の歯ブラシを保健室の殺菌庫に運ぶ
銀のお盆を持って
渡り廊下を歩いていたら
向こうから歩いて来た
目が合う
瞬間
周りの全ての景色が消えた
6年生の二学期だった
病み明けのリレーの日。
咳が止まらなくて、苦しくて誰も気づいてくれなかった。でも、貴方だけが気づいて。
私の手に渡されたバトンを変わりに繋いでくれた。
ごぼう抜きだったね笑
走り終わったあとに、言ったあなたの言葉は
「俺がいるだろ」
たまたま君のことを考えていて
そういえば顔が好きかもしれないと気づいた
お昼休みが終わったら目を見て話せなくなっていた
題 初恋の日
昔大好きだった人がいた。
小学校の頃大好きだった。
優しくて、かっこよくて、私に親切で。
だから私も彼が大好きだった。
低学年のときはいつも遊んでたけど、彼は途中で引っ越してしまっていた。
そんな彼が今眼の前にいる。
私が通う塾に入塾してきたんだ。
凄く偶然で、最初私は驚いて何も言えなかった。
だって・・・
だって・・・。
「男の子・・・じゃなかったの?」
彼が着ていたのはセーラー服。
紛れもないスカート。
てことは性別は女の子だよね・・・?
「あ〜久美ちゃん!久しぶり、ボク、女の子だよ、ごめん、誤解してたかな?」
一人称は、昔と一緒でボクだ・・・。
「ボク、男の子と遊ぶの好きでさ、言葉遣いも男みたいなんだけど、本当は女なんだよね。制服もほんとはズボンがいいんだけどね」
そう言って苦笑いする彼女を、私は目を丸くして見つめていた。
複雑な気持ち。
あんなに好きな人だった、初恋だったけど・・・。
男の子だったか・・・。
少し残念。
でもまた優しい彼・・・じゃない彼女と再会できて嬉しい。
本当に優しかったから。
それは性別を超えて、人間的に仲良くしたいと思わせるものだった。
「ううん、会えて嬉しいよ」
私は首を振って彼女に笑いかけた。
「これからよろしくね!また仲良くしてほしいな」
私の言葉に、彼女はニコッと笑った。
その笑顔に昔の面影を認める。
初恋のころ好きだった笑顔・・・。
「もちろん!」
私はチクッと痛む胸のかすかな痛みを感じながら彼女に笑顔で笑いかけた。