『初恋の日』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「初恋の日」
私の初恋の日は暑い真夏。私と1個しか年が変わらない先輩に恋をした…こんなに年上の人を好きになるなんて初めてだった。私の恋は今も続いてる
鈍い私は
自分の中にいつの間にか
芽吹いている、好きという気持ちに
気付くのがとにかく遅い。
そして、ある日突然に
衝撃的に気付くのだ。
だから、初恋の日は
正直言って分からない。
好きな事に、気づいた日も
忘れてしまったけれど。
ただ、学生の頃のあの人が
初恋だったのかも知れない…
先にバスを降りる彼は
私の頭をいつもポンポンと撫でて
降りた。
冬の公園で、2人で少し長く話した。
私より薄着の彼は、上着をかけてくれたし
誕生日の日には、私の自宅に電話をくれた。
頑張れば、実る恋だったかもしれない。
けれどそれ以上お互いに
歩みよる事はしなかった。
私は、クラスメイトの子に
彼と仲が良いからと頼まれて
その子の代わりに告白の手紙を
渡したのだ。
こんな、漫画みたいな事があるのだなと
視界がぼやけて何かが溢れてしまう前に
恋心にも、そっと幕をおろした。
【お題:初恋の日】
初恋の話はもういい
恋の話もたくさん
いろいろな理由や経験で
恋から離れて
わたしはいま幸せなんだよ
命すら
いつか終わるのなら
殺したい程に憎むのが
自分だったっていいだろう。
#「優しくしないで」
初恋の日
それは多分
恋なんて言葉
意識もしてない
まだ小学生の頃
紡木たくさんの
描く人のように
目元がクールで
少しシャイ
幼馴染だった彼は
もうずっと昔に
哀しいかな
海の底
松山千春
「初恋」
よく聞いたっけ
切なくて
苦しくて
でも
嬉しくて
幸せで
人を好きになる事は
素敵な事です
命短し 恋せよ乙女
「初恋の日」
「君の初恋はいつ?」
「……状況分かってます?」
「もちろん!MS5!」
「……」
「きっと聞かれないだろうから言っておくとM(マジで)S(刺される)5(秒前!)の意だよ」
「あの、黙って」
「その物騒な武器を俺の首から離してくれたら考えるよ!」
「ちなみに俺の初恋は今さっき!君です!付き合ってください」
「……媚びても無駄ですよ」
「いてててて!ちょっとくい込ませないで!マジ!マジです!あれ、見ないメイドだなー、可愛いなー、って見惚れてたらこのザマだよ!あ、そうだ、はじめまして。どこに雇われた人かな?何歳?お名前は?彼氏いる?」
「ご丁寧にありがとうございます。はじめまして、お坊ちゃん。全て秘密です。で、そろそろいいですか?」
「秘密かー。君のこともっと知りたかったのに残念だ……ま、君にならいいよ~一思いにやってくれ。」
無事了承を得たので手に力を込めた。なんだかんだふざけていたけど、過保護な両親によってほぼ軟禁されていた箱入り息子。手を震わせぎゅ、と目を閉じている。本当は怖いんだろうに、かっこつけて、馬鹿な人。
彼の首からそっとナイフを離し、そのまま自分の首をかき切った。
最初からそのつもりだった。
無様に床に転がる。いつの間に目を開けたのか、私を見下ろし何事か言っている彼に微笑みかけた。
全ての感覚が遠くなっていく。あんなにうるさかった彼の声がまるで聞こえなくて残念だ。
ターゲット写真を見た日からずっと会ってみたくて、話してみたくて、焦がれていた人。
こんな立場同士だ、私たちが一緒になれることがあるはずない。
だから、どうしても一生忘れられないほどに記憶に焼き付けてしまいたかった。
さようなら、私の初恋の人。
初恋の日
平穏ないつも通りの日常
ふとした瞬間
あなたに目を奪われた
それがきっと、私の初めての恋
#初恋の日
ウチの小学校は夏休みに入り、あの頃の私は暇を持て余していた。
図書室で本をかりに来た時、羽間先生が大量の本を一人で戻しているのを見かけた
羽間先生は長年勤務していた先生だ
見かねた僕は先生の手伝い、その場を後にした
初恋の日は、両親に連れてこられた美術館
初恋は絵画だった
20代の日本人の女性
髪の毛は後ろでまとめられていて座りながらこっちを見た絵画
あまりに好きで会いたくてな毎日通った
私があまりに熱心に来るもんだから
館の人がモデルの女性について教えてくれた
あってみたいと思ったけど同時に怖かった
絵画の女性は図書室の羽間先生だった
あの驚きは今でも忘れられない
おまけに私はまだ図書室に本を返し忘れていた
図書室で羽間先生と会い私は思い切ってあの絵画のことを聞いてみた。
「初恋の日」
「⚪月⚪日 本日「初恋の日」です!
先着順で初恋を語ってくれた100名さまには
甘酸っぱいレモン味の初恋グミプレゼント」
…まあ、語れるほどには覚えてるよ
チラシ片手につぶやいたキミ
翌日 真っ赤になって初恋グミをくれたね
「…初恋話しに協力ありがとっ」て言いながら
知ってる ボクはキミの初恋
瑠璃美聡
叶わぬ夢語り
寄り添い 触れる
刻んだ存在
傍に居た一時
抱き締め 鼓動に
共鳴の相思
優しさの聲は
物語るは 理想を
願い響かせ
「全て 忘れさせた・・・」
瑠璃の煌めき
天空視つめ
哀し程 愛しくて・・・
美聡の鮮明は
深い記憶に
儚い程 苦しくて・・・
薄れ無い
瑠璃の華は・・・
永遠に迄
消せ無い夢・・・
華弁は
朱黒の雫で
「彩リ 唇ナゾル・・・ 何時迄モ・・・」
初めての味は、甘酸っぱかった。
とろけるような甘さではなく、少し酸味の残る爽やかな甘さ。
記念日とか特別な時にしか貰えないそれは、私にいつもと違う衝撃をいつも与えてくれた。
初恋?確かにそうかもしれないね。
軒先で苺のショートケーキを見た時に、記念日に親に買ってもらった時を思い出す。
初恋の日
それは初めて貴方に出会って
話をした日
私からしたらそれが初恋の日
夫よ、愛しています
「パパとママがいないって…迷子?」
「わ!泣かないで。ね?一緒に探してあげるから」
泣き止まないからと、手渡してくれた"りんご飴"がとても大きくて甘かったこと。
そのひとが持っていた"かき氷"がレモン色だったこと。
ドーンドーンと打ち上げられる"大輪の花火"を一緒に見上げたこと。
繋いでくれた左手に"温もり"と"震え"があったこと。
『おもいで』が、ふわり揺蕩うのは初夏のはじまり。
今年も遠くから打ち上げ花火の音が鳴り響く。
胸に手を当てる。
この残響は"初恋"と呼んでもいいのかな…
#初恋の日
恋なんてしたことがない、なので、どんなものが恋なのかもわからない。
胸がキュンとしたら恋なの?
だったら我が家の愛犬に毎日キュンキュンしている。でも、それは恋ではない。
守りたいと思ったら恋なの?
だったら妹や弟を守ってやりたいと思っている。でも、それは恋ではない。
ずっと一緒に側にいたいと思ったら恋なの?
だったら家族が一番だ、ずっと一緒にいたいもの。でも、それは恋ではない。
人間の異性で身内ではない人に、キュンときて、守りたいと思い、ずっと一緒にいたかったら恋なのだろうか。
だとしたら、まだ自分には、初恋の日は訪れていないらしい。
記念すべき初恋の日、いつかできるのだろうか。
【初恋の日】
目の前の彼女が柔らかく微笑む。なんてことはない普通の会話……「今日も暑いね」「明日は天気が崩れるらしいよ」程度の日常会話すら、きらきらと輝いているように感じる。ドキドキ高鳴る胸を押さえながら「最高気温は25度だって」「気圧が下がると頭痛がするから嫌だな」と、自分の持っている会話のパターンから、どうかキャッチボールが終わらないでほしいと願いながら選んだ言葉。彼女はまたふんわりと口角を上げた。
「じゃあ、これはお守りね」
彼女はカバンから可愛らしいポーチを取り出して、その中身をそっと差し出した。僕が手を出すと、ころりと手のひらには錠剤が入った1回分のシート。僕の家にもある、なんでもないただの鎮痛剤。
「いつも持ってるの。よかったら使ってね」
目を細めて彼女は今日一番の笑顔を浮かべて手を振る。「次の講義、あっちだから」と教室を後にした彼女に、僕はちゃんとお礼を言えただろうか。手の中のシートを、浮き立つ気持ちと一緒にぎゅっと握りしめる。好きだなあと思ったその瞬間、今までの僕ががらりと崩れる心地がした。
初恋が甘酸っぱい、ってよく言うけれど、私はそうは思わない。
よく行くお店で、あなたと目があった瞬間、私はあなたの虜になりました。
フットワークが軽くて、運動が大好きなあなた。
私が落ち込んで泣いている時、そっと黙ってそばにいてくれるあなた。
ねえ、前は苦手って言ってなかった?と親友に言われるけれど、たしかに前はそうだった。
こんなに愛しいと思ったことはなかったもの。
私達って最高のコンビよね、って思ってる。
あなたの機嫌が悪くても、私がそばに行くとたちまち機嫌を直してくれて。
ずっと一緒だよ。
私の可愛い小犬、モナカ💖
私はある男性に恋をした
その男性とは女友達2人そして男性
その男性は優しくあまり怒らない人だった
白状します。わたし、あなたを誤解していました。
ずっと、見て見ぬふりをしてきました。視界の端に映るあなたを、見なかったことにして、わざと反対側を見たりして。
けれど、ふとした瞬間、あなたが頭をよぎることも一応自覚していたつもりです。その上で無視したり、あなたのことを好きだと言う子がいると、全然良さが分からない、なんてわざと口に出してみた日もありました。ごめんなさい。
ですが、それらの抵抗も、全部なにもかもムダだったと、今日知ったのです。
ミント味って歯磨き粉みたい、なんてもう言いません!抱きしめると溶けちゃうからしないけれど、抱きしめたいくらいよ、ミントアイスさん!
(初恋の日)
「一応、自分の持ちネタとしてシリーズにしてるハナシに、『初恋で心ズッタズタにされた先輩』っつー設定仕込んであるキャラは居る」
なお俺の初恋は失恋でクソで、いつの間にか始まってブッツリ終わったので、初恋の「日々」は分かるが「初日」がいつかは知らん。
某所在住物書きは想起し、吐き捨てる。
「初期初期の初期からの伏線よ。初出は確か3月2日頃だったかな。」
2ヶ月前から仕込んでたネタだが、回収しようかな。それとも、もう少し引っ張れるかな。
うんうん悩む物書きは、ガリガリ頭をかいて息を吐き、天井を見上げて……
「ところでこのアプリ、次のお題ってまさか……」
――――――
「『一年後』?」
「うん。予約しときたい」
「何故?」
「今年はもう散ってそうだから」
世はゴールデンウィーク明け。呟きアプリは「仕事行きたくない」とか「雨で臨時休校」とか、「今日から5類」とか。
東京は別に、雨は降ってるけど警報級でもないから、普通に学校あるし仕事あるし。
私もダルい土日明けの体と心を引きずって、電車に乗ってバス乗って、ブラックに限りなく近いグレー企業な自分の職場に来た。
「呟きでバズってた青森県の桜見に行ったら、もう散ってて、かわりに林檎の花見てきた」ってアラサーかアラフォーあたりの話をチラ聞きして。
そういえば林檎の花、見たことないなって。
なお、あんまり関係無いかもだけど、10月30日は「初恋の日」で、島崎藤村の「初恋」の詩が元ネタで、その詩に何回も林檎が登場するらしい。
林檎の木の下で、恋する人と待ち合わせって。
大昔コレをネタに黒歴史書こうとしたけど挫折した。
「林檎……リンゴ……?」
職場の向かい側の席、数年一緒に仕事してる先輩は、偶然にも、詳細不明だけど雪国の田舎出身。
調べてみたら林檎は、生産量1位は言わずもがな、上位10位までを、雪国な道県が独占してるっぽい。
だから、先輩に今から予約をしておけば、きっとベストな花盛りがピンポイントで見られる。
そう考えて先輩に、「来年、故郷の林檎の花見連れてって」って。
軽い気持ちで、なんならぶっちゃけ拒否られても別に気にしないかなって。ちょっと言ってみたのだ。
「そう。林檎」
「私の故郷に林檎畑があると推理した過程は?」
「林檎の生産量で検索したら上位がほぼ雪国だった」
「それで?」
「先輩、どこか知らないけど、雪国出身ってのは聞いてたから。高確率で先輩の故郷は林檎生産地」
「はぁ、」
「なんなら10月30日でも良いよ。島崎藤村。林檎の木の下で待ち合わせ。『初恋の日』」
「はつこいのひ……?」
初恋の日って。なんだ突然。
スマホを取り出しポンポンポン、タップ&フリックし始めた先輩。十中八九、10月30日か初恋の日あたりで検索してるんだろう。
あるいは自分の故郷でちゃんと林檎畑があるかどうか、確認してくれてるとか。
「予約しといていい?林檎の花?来年?」
「私が来年もココでお前と働いていればな?あと忘れていなければ?」
目を点にして、素っ頓狂な表情で、それでも色々確認だけはしてくれるあたり、先輩って、やっぱり真面目だと思う。
#初恋の日
ゆらゆら。
君を見つめては、手元の逆さまの本に目を戻す。
ゆらゆら。
ふりこのように動く心に、僕が一番驚いていた。
ふわふわと、花びらが水面に落ちるように。
この想いが夢が、どうか胸から離れますように。