『冬になったら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
冬になったら思い出すんだ。
貴方との思い出を。
1人寂しくまたこの道を通る。
思い出は忘れる事が出来ないから辛いんだ。
☆冬になったら☆
冬になったら外に出よう
みんなが家に閉じこもっている間、外に出よう
雪の積もった地面を駆けて、雪だるまを作るんだ
引きこもりの僕だって、頑張れば出来るんだぞって
何の気配もない、冬の空気に自慢してやるんだ
「冬になったら」
冬か。毎年やってくるね。でも、毎年やってくる冬でも、『同じ』冬はやって来ないんだよ。
みんなで遊んだね。みんなでこたつ入ったね。こたつ入ってみかんとか食べたね。勉強もしたね。時には雪合戦もしたね。あ、そういえば、そりで滑ったこともあったね。ほんとにあの頃は、すごく楽しかったね。
でも、もう戻ってこないんだね。また、遊びたいなみんなで。わいわい。みんなで、過去に戻りたいね。楽しかった学生時代に。
『冬になったら』
リストバンドの重みで目が覚める
整理しきらないままの記憶が目を伝い、滴った
飲みかけのコーヒーと、溶けきれぬ氷砂糖
窓から見上げた空の抜けるような晴天は
またどこかで降る小雨を嘲笑っている
時計を見やり、薬を飲む
氷嚢を、退けた
ここ南国にも秋が来ている。
窓を開けて寝ていると、季節の気配が直に感じられる。
このところ明け方はかなり涼しくなっている。
肩が寒い。
半ズボンから出た足が寒い。
蹴って身体から離れたタオルケットを手探りでつかみ、体に巻き付ける。この時間だけは毛布が肌恋しくなる。
記録的な暑さが続いた夏。乗りきった猛暑が一段落し涼しくなると、体がホッとして力抜けてしまう。
毛布を身体に巻き付けた
この瞬間を味わう。
また、冬になったら
寒さで力が入るのだから。
北風の強い夜が私は寂しい。
冬になったら
人生の冬になったら、冬眠するんだ
そして目覚めた時は
きっとここより自由な世界なんだ
慌ただしい夏が終わって、ようやく秋っぽくなったと思ったら、もう季節は冬になるらしい。
「冬になったら、何やりたい?」
「うーん、何もしたくないなぁ」
「冬眠?」
「あ、いいね。冬眠したい」
今年の夏、貴方は忙しそうにしていたから、燃え尽きてしまったのかもしれない。
涼しくなり始めてから、貴方はなんだか元気がなさそう。
「冬が一番好きなのに、夏で全力出しすぎた」
「部活も勉強も頑張ってたしね」
「頑張れてたのかなぁ。大した結果は出なかったし」
「じゃあ、今年の冬は来年に向けて冬眠だね」
「そうもいかないよ。来年に向けて頑張らないと」
「一睡もしなかったら、いつか倒れちゃうよ」
「だって、みんな、急かすんだもの。私だって、出来たら布団でぬくぬくしてたい」
貴方は冗談っぽく笑ってみせる。
いつも、冬になったら笑顔が耐えなくなる貴方なのに、今年は、なんだかいつか消えてしまいそうな、そんな弱々しい笑顔だった。
冬になったら
雪に閉ざされてしまう
一面真っ白な世界
幻想的と言えばそうかもしれないが
毎日の雪かき
除雪が追いつかず渋滞する道路
あちこちに出来る雪の山
吹雪の日はホワイトアウト
雪に対しては愚痴しか出ない
楽しみは家でぬくぬくと過ごすことくらい
冬になる前から春が待ち遠しい
ふわぁ
あーもうこんな時期か
まっしろしろへ
街の衣替えかぁ
あっしは一回も
見た事あらんもんなぁ
冬らしいお土産
よろ〜
じゃ数ヶ月後に...ふぁ
...おやすみぃ
冬になり
室内外に温度差ができると
窓に結露ができてしまう
窓は汚くなるし
カーテンはカビる
でも君と私の相合傘を書いて
乾いて消えるまでは
二人の時間を過ごしたい
憧れた都会
安心するほどの喧騒
でもなにかが違った。全然違った。
この喧騒が、この人混みが、この夜でも眩しいほどの街並みが、僕を急かしてくる。
煽られて生き急いでるそんな感覚だ。
叶えたいことが山ほどあるから、まだまだ疲れたなんて言えない。
でもそんな時に、自分の地元を思い出す。
そうだ。冬になったら地元に帰ろう。
見渡す限り白一色で染った、雪景色が見たくなる。
街灯のない綺麗な星空を見たい。
ゆっくり温泉につかって休みたい。
たまには立ち止まってもいいよね。
振り返ってもいいんだよね。
少し休もう。だってこれからも生き急がなければならないからね。
『冬になったら』
冬になったら美味しいものたくさん!
お鍋にコーンスープ、ホットココアにホットミルク……
あ、シュトーレンとかウイスキーボンボンも美味しいよねー。
でも何より美味しいのは……寒空の下で食べるコンビニ肉まん!
おてて冷たい中ホカホカの肉まんを持って、フーフーしながら食べる。
口の中も冷たいからヤケドしそうになるけど、ハフハフ言いながら食べるのがまた美味しいのよね〜。
……あー、思い出したら食べたくなってきちゃった。
早く冬にならないかなぁ。
冬になったら、あの頃を思い出す。もう4年前くらいかなあ。
わたしとあの子が離れた日。わたしじゃあの子に釣り合ってないと決めつけて、あの子の気持ちも考えないで。
自分勝手だ、本当に馬鹿だった。こんな後悔が煮詰まったような、透明で綺麗な冬の景色と匂いに傷付いている。
冬になったら、秋が過ぎたら、そしたらあなたに会えますように
〚冬になったら〛
冬になったら
フィルター越しに見た青い空は、入道雲が目に痛いほどでした。
『冬になったら私を思い出してください』
雪の降りしきる街路を一歩、進むたびに、指先に雪が触れて、雫が滴るたびに、その言葉を思い出します。
入道雲。
照りつけるあの白。
『冬になったら私を思い出してください』
春は朝 夏は白昼 秋は夕
夜が更ければ ただ眠るだけ
/お題「冬になったら」より
冬になったら
冬になったら
何をしよう
冬になったら
スキーをしたい
ふかふかな雪の上で
自由に私は滑る
冬になったら
何をしよう
冬になったら
友達と雪合戦をしたい
たくさんの友達に
囲まれながら
たくさんの雪を投げ合う
冬になったら
何をしよう
冬になったら
お餅を食べたい
こたつに入りながら
あんこときなこのお餅を食べる
冬になったら
そんなことをしたい
でも私は
狭い個室の中
足が動かず
友達もいない
食べ物も点滴だから
そんな夢は叶わない
ただ妄想をしながら
1日が過ぎるのを待っている
冬が来ても
ずっと
その冬が終わるのを待っている
冬になったら、大掃除。
12月中に少しずつ掃除する予定。
パズルを解くみたいに着実にすすめる。
大掃除のイメージはどっと大変な印象だけど、
少しずつやる事でスッキリするし、大変というより地道な作業。
冬になったら
コタツをだしてヌクヌクしてる。とても幸せな事だがいつかは炬燵からでないと行けない悲しさがある。幸せと不幸せが背中合わせなのが唯一の欠点だ。
、、、あともう1つあった。
みかんだ。紙でゴミ箱を作りみかんを食べてヌクヌクする。それも幸せな事だ。ただ、帰宅して寒くてコタツにはいってヌクヌクした後に思い出すと取りに行くのが億劫になる。これも幸せと不幸せが背中合わせな状況だ。
コタツめ!何と厄介なものなんだ!
終わり
死体遺棄
〈冬になったら〉
木の葉を踏んで歩く。
上を見上げると一杯にまたたく星空。
低い気温に冷まされた体温も、登っている間に
上がってきた。
そのまま登っていると、山の頂上に着く。
有名な山ではなく、名前も付いていないような
どこにでもある普通の山。
そこの頂上には、寂れた神社がある。
鳥居の朱も落ちて木の木目が見える。
お賽銭箱も無く、草も生え、落ち葉も積み重なって
いる。
そんな神社。
軽く手を合わせてから、裏手に回る。
ここに来るのは1年振り。
最初は無我夢中でここに来たから、神社なんてあると気づかなかった。
でも、あれ以上動かす事は出来なかった。
神域を穢す行為となってしまって申し訳ない。
極楽浄土には行けないだろうなと思うけど、
そもそもあれをしてしまった時点で行けないこと
なんて確定していた。
裏手に回ったからと言って、特に風景は変わらない。
よかった。
今年もそのままだ。
じっと地面を見遣るけど、大丈夫だった。
風が吹き、周りの木々がざわめく。
きっと歓迎されていない。当たり前だ。
でも、どうしようもない。今掘り起こしたって。
申し訳なさを感じながら、来た方、表側に戻る。
今度はしっかり2礼2拍手をする。
すみません。
そして1礼。
神社に背を向けて、登ってきた道を下っていく。
またここに来るとしたら、1年後だろう。
今年になっても見つからなければ、今後見つかることも無いだろう。
むしろ、自分が赴くことで見つかってしまうかもしれない。
だけどもう。
冬とはそういう季節になってしまった。