『冬になったら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
寒い冬が来たら
とじこもらないでやだゃ
行きの中を
さくさく歩いたり
や
(2023.11.17/冬になったら)ぬ
湯たんぽと 2枚の毛布 三重にして
空気の沈む 部屋でひと時
彼女は、冬が大好きだ。
11月の今日。とても寒くての僕が凍えていると、彼女は、ニコニコしながら、
「もうすぐ冬だね〜」
なんて、嬉しそうに言っている。
付き合って3年。いつまでたっても彼女は可愛いし、僕からしたら最高すぎる彼女だ。心の底から愛しているし、だからこそいつまでも一緒に居たい。
僕は今年で27歳。彼女は26歳。そろそろ結婚も考えているし、したいなともずっと思っている。
ただ、プロポーズって難しすぎる。でも、付き合った時、僕は「絶対この子と結婚するだろうな」と何となく思っていた。その時に、告白した場所でプロポーズしようと決めていた。
だけど、タイミングとかプロポーズとか考え出したらキリがない。
と、色々考えていると彼女が、
「どーしたのー?」
と顔を覗いてきた。ハッと我に返り、彼女の顔を見た。
この笑顔、このふわふわした優しい笑顔が好きなんだよなと思うと、自然と言葉が出た。
……冬になったらさ、結婚しようよ。
【冬になったら】
[冬になったら]
冬になったら雪だるまを作ろう。
それが俺の昔からの夢だ。
全ては秋が悪いのだ。食の秋。
俺は自分が雪だるまになりたいなんて
一度も願ったことは無いのに。
18.冬になったら
もう朝か…
起きる時間だ
寒くて布団から出られない
温もりある布団が心地よく
まどろんでいる
もうそろそろ起きなきゃ
布団から足を出す
ひぃー寒い
渋々ベッドから抜け出す
トコトコと階段を降りる
窓から外を眺める
辺りはまだ薄暗い
街路灯がほのかに鈍く光り
柔らかく辺りを照らしている
静寂の朝
誰も歩いていない
ふと寂しさを感じる
するとブォーンと音がした
赤いブレーキランプが見える
朝早くから活動お疲れ様
冬になったら思う
洗濯物干す手も
寒さでかじかんで痛いけど
このピリリと頬に
刺す冷たさを
私は好きだと感じてる
寒くなって思い出すのは
キャッチで外に立ってたこととか
クリスマスのイベントで
みんなでサンタのコスプレして接客したり
お酒飲んでバカテンションで笑ったり
閉店作業で看板回収しに出たときの
外気の冷たさが
頬の火照りに気持ちよかったこととか
でも薄着の隙間に入ってくる冷気に
はやく帰りたいなと思ったこととか
酔っ払ったお客さんの見送りの時に
ぎゅーって抱きしめられてたのを
あなたに見られてて
その晩に、あーいうの 見るのしんどいから
って同業者の仲良い男の人に嫉妬されて
嫌な気がしなかったこととか
わたしの記憶って そんなんばっかりだなー
◇ふゆになったら◇
冬になったら
食べ物の好き嫌いが多いわたしです。そう思ってなかったけど、子育てして好き嫌いが多いのわかりました。丹念なく食べさせようとやってたら、自分が避けてる食材や料理があるのに気付いたの。豆腐嫌い、キムチも、ピーマンも、タラも、合い挽肉も嫌い‥。
おでんも嫌いでした。なんだか食べても満足できない料理。
結婚して、連合いが好きで仕方なく作るように‥。おでん、舅も大好きだった。姑が、「おじいちゃんはおでん作っておけば留守しても大丈夫なの」と。遺伝かな。
そんなんこんなで、冬になったらおでん作らないとと思って暮らすようになり‥終いにはわたしもだんだんに食べれるようになったの!
冬になったら、おでん作れば機嫌良いからとしょっちゅう作るようになりました!
冬になったら
もこもこの部屋着を着て
温かいココアを作って
湯たんぽ代わりに猫を抱いて
安楽椅子でうとうとしたい
冬になったらイルミネーションをあなたと見て
ケーキを食べながら笑いあって
どうでもいい話で熱くなったりして
そんな冬を過ごしたい。
"冬になったら"
しばらく別の場所にいた人達が帰ってくる
サンタさん、トナカイ、雪だるま
私は彼らのように特別な才能がある訳でもないし
それを使って誰かを喜ばせることもできない
だけど最近思うのは
そういう私でも誰かのヒーローになれるかもしれない
ということ。
そんな日が早く来たらいいのにね
『スノーマンに会いに行く』
春が雪溶けをせがむ時 スノーマン、君はさよならを待たずに溶けてしまった バケツの帽子の素敵な友達
生命って儚いね くしゃみの数だけ増えていく 冬が来ればまた君に会えるかな? 白い吐息は鼻唄まじり
ショーケースのダッフルコート スノーマンに会いに行く
少年はいつも半袖半ズボンだった。
自宅は裕福ではなかったからいつも同じ服装で、腕や脚はヒョロヒョロで折れそうなほど細長かった。
ある雪の日。
やっぱり半袖半ズボンでガタガタ震えながら登校してきた少年を見かねて、若い担任が自分のジャケットを貸そうとした。
すると少年は鼻水を垂らしながら言った。
「先生はぼくを憐れに思ったのだろうけど、これは自分が決めたお金を掛けずに身体を鍛える訓練なので大丈夫です」
冬になったら思い出す。
その後結局風邪を引いて長いこと寝込んでしまい、家族と若い担任に心配をかけた少年のことを。
親切を素直に受け取れなかった、愚かで未熟だった自分自身の姿を。
疲れちゃった
色んなことに疲れた
目標達成するために頑張るのも仕事も
頭の中で何かの糸が切れる音がしたんだ
目を瞑れば幻聴が聞こえる
冬になったら
雪が深々と降るのを見ていたい
氷が張る朝の小道を散歩したい
遠い空に願いを込めてオリオン座をいつまでも眺めていたい
寒い風が運ぶ願いを聞き届けたい
吐く白い息が登る様を見たい
手を繋ぎ合わせた時に伝わる体温を感じたい
温泉の温もりを、その温度が染みるのを感じたい
年越しの瞬間に聞こえる鐘の音を聞きたい
そんな冬にしかできない
そんなささやかなことをしたい
雪虫が飛び、ひっついてくる。
道には枯れ草、枯れ木。
息をはけば白い。
ストーブがつき、こたつが出てくる。
鍋の日が多くなり、食後にみかんや柿を食べる。
そんな毎年恒例が嬉しい。
冬になったら
「暖冬」
「保ってあと1ヶ月、といったところでしょうか。」
「1..かげつ...。そんなに、悪いんですか。」
「残念ながら。」
今年の夏は暑かった。もう10月も中旬だというのに、日差しのもとを歩けば、汗が噴き出す。病院の白い壁に照り返す朝日に目が眩む。
「おはよう、れい。今日も朝早く来てくれてありがとう。すごく汗かいてるけど、今日はそんなに暑いの?」
病室へ入ると、早起きのうるはが出迎えてくれた。
「おはよう。すごく暑くて、駅前から歩いただけなのに汗かいちゃったよ。お昼には25℃まで上がるって。」
「へー、もう10月なのにね。私はずっと部屋の中にいるからわからなかったよ。」
彼女はそう言って少し笑った。
「体調はどうだ?」
「特に変わりないよ。いい感じ。もう少し良くなったら、れいと一緒にどこかお出かけしたいな。クリスマスのイルミネーションとか!」
クリスマス。10月17日の今日から数えて約2ヶ月。
昨日、主治医の先生にうるはの余命を宣告された。朝目が覚めても、その嘘みたいな事実は変わらない。
先生に、余命を彼女には伝えないように頼んだから、うるはは自分の余命を知らない。余命を彼女に伝えるかどうか、僕はすごく悩んだけれど、結局伝えない方を選んだ。残りの1ヶ月を、思い詰めることなく過ごしてほしいという、僕の、そして彼女の両親の願いからだった。
もし彼女が、僕たちが余命を伝えないという選択をとったことを知ったなら、うるはは怒るだろうか。きっとこの選択は、僕たちのエゴだろう。それでも彼女に余命を伝えることはできなかった。それほどまでに怖かったのだ。
「ねえ、れい、冬になったら雪降るかな。クリスマスの頃には、空がもっと澄んで、綺麗な星空が見られるかも!」
彼女と過ごした時間はあまりにも短かった。絶望の底から僕を救ってくれたのは彼女だ。それなのに僕は、うるはへの気持ちを十分に伝えきれていない。愛情も、感謝も、なにもかも。
彼女へ、10分だけでいいから、全人類から寿命を分けてもらえないだろうか。あるいは、僕の残りの寿命を半分にして、彼女に渡せたなら。一緒に来世へ飛び込めるかもしれない。
「れい、見て!今日はすごく満月が綺麗だよ!」
うるはがはしゃいだ声で言う。
うるはがかぐや姫なら、あの月へ帰っていくのだろうか。
人は50年前に、かぐや姫の下へたどり着いたというのに。
僕にとっては20cm先の君の方が遠い。
「うるうびと」 RADWIMPSより
一年中穏やかな気候のこの土地は、滅多に雪が降らないから、冬になっても穏やかな天気だ。
お前は今世界の何処にいる?
真夏の真っ只中、木枯らしの吹く森、極寒の雪国、春の陽気にあてられた暖かい島。
次の冬は、ここの少し肌寒い風に撫でられながら一緒に酒でも飲みに行こう。
「みなさん、良いお年を」
今日は年納め。会社の上司はそういって定時で帰っていった。仕事初めまで何をしよう?なにも考えてなかった。今年は珍しく年末年始は家で過ごせそうだ。
仕事を終え、家に着いたのは21時。
「あ、あそこにいってみよう」
ふと気になっていたおでん屋さんを思い出した。佇まいは今にも倒れそうな戸建てのお店。静かに揺れるのれん。ひとりで入っても問題ないかな。不安よりも好奇心が勝った。
「いらっしゃいませ。お好きな席にどうぞ」
人の良さそうな女将さん。客はまばらにおでんとお酒を嗜んでいた。団体できている人、ひとりできている人、客層もそれぞれ。ひとりでいても問題なさそう。カウンター席に座る。
「なににしますか?今日はトマトがおすすめです」
女将さんは優しく声をかけてくれた。
「じゃあ、トマトください。それと大根とたまごとちくわぶ」
「はい。なにかお飲みになりますか?」
「お湯割りを」
「はい。かしこまりました」
おでんのいい香り。お腹が空く。
「お待ちどうさまでした」
ほんのり色のついた具材が食欲をそそる。こんな感覚前にもあったような。
女将さんは気建てのよい方でいろいろ話しかけてくれた。とても居心地いい。
ふいに思い出した。実家にいた頃は毎年家族みんなでこたつに入ってご飯を食べていたんだっけ。ひとりでの食事になれてしまったのはいつからだろう。食事のときに誰かと何の変哲もない話題ができるありがたみに心まであたたまる。
すっかり心もお腹も満たされた。
「冬になったら結婚しよう」
あの頃が懐かしい。忘れていたのになぜか思い出した。幸せな日々だったな。別れてからこんなに満ち足りたことはなかった。懐かしいと思える私にも驚いた。毎年冬になったら思い出し塞ぎ込んでいた自分が嫌で忘れようとしていた。今日はそんな自分も幸せな時間を過ごしていた自分もなんなく腑に落ちていった。帰り道、軽くスキップしている自分がいる。私も単純だったんだな。
おでん屋さんに通うようになって何年経つだろう。通い始めてからの冬はなんだか嬉しい。長い夏が終わり短い秋が終わろうとしている。冬になったらなにしよう。今日もスキップしている私がいる。
炬燵が出せる。君とくっつける。
雪が降る。かじかんだ手を温めると言って握ることができる。
一つ歳をとる。もうすぐ君は大人になる。
『冬になったら』
冬になったら
押しくらまんじゅう 押されて泣くな♪
丁度よい力加減で押し合って温め合う。
気の合う仲間だからこそ、できる遊び。
ECOでシンプルな、冬の暖の取り方。
冬になったら、押しくらまんじゅう。