『入道雲』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『入道雲』
貴方への思いがどんどん高なるほど
心に激しい雨が降る、、
季節外れのサンタクロースの髭。とぐろを巻いた蛇。人の顔の塊。ウール。飛び込みたい衝動。夏空の親分。土砂降りの傘下。照り光る厚い白。破った青いキャンバス。澄んだ青い皮の裂け目からはみ出た綿。
決まりのない形が脳を遊ばせる。
心理を弄ぶ自然現象。
#入道雲
無機質な声 猛暑日だと語る
蝉の合唱団 街路樹でのコンサート
古いチャリで 下り坂
落っこちそうな 3人乗り
まだ地平線は 遠い
視界を染めた 群青に
降りたチャリは 熱かった
麦わら帽子を 追い掛けて
風と駆ける
脆い城の滅亡を
眺めて舐める 氷菓子
入道雲が空游ぐ
夕焼けを背に
肩を並べ 電車に揺られ
忘れたチャリを 口実に
来年の夏 約束をした
お題【入道雲】
タイトル【あの夏の日が】
入道雲
漫画みたいに曇り乗りたい。
綿菓子みたいな味がしてモフモフするやつ。
吐き出した空は青と白の2極に別れてしっかりと地面を押して光るように笑っている
『入道雲』
――入道雲――
青き血液の管を持つ
手を伸ばしても届かない
空に広がる蒼の群れ
海の青から生まれた雲も
入道雲へと姿を変えて
空を求める
常に目の前にはあるはずなのに
いつか掴むと夢見てる
自分の夢すら掴めずに
―――――――――――――――
青は遠い色だって言われますよね
空の青を掴もうとしても手は空を切りますし、
海の青を掴もうとしても水の色は透明になる。
私のとても好きな表現のひとつを、今回は使ってみました。
そしてテスト勉強が大変です、テストある人のスマホ利用は計画的に(被害者より)
入道雲
まだまだ梅雨明けにはならないけれど…束の間の青空に浮かぶ雲が、何となく夏らしい感じがする…モクモクと湧き上がる感じが、何となく夏らしい…そして、あの夏の君の横顔も見える様な…
『夏といえば』
空には大きな入道雲。
入道雲を見るたび、夏が来たと思う。
どこかのお話では竜の巣があるらしい。
1度は行ってみたい。竜の巣に。
お題:《入道雲》
お盆を迎えた夏休み。
今日は義両親のお休みに、日帰りでドライブに出かけることになった。
両親は定年を過ぎ、私も県内とはいえ嫁いでからは、実家を離れ、夫と娘と三人暮らしをしている。
結婚してから四年、子供が生まれてからは二年。
正直、義両親とうまくやっていけてるとは言い難く、最近は子育てと仕事と、義両親との関わりで、精神的に疲弊してしまっている。
義両親には良くしてもらっているし、色々と援助もしてもらっている。
だけど、だからこそそれが私には苦しかった。
私の育った家庭は裕福とは程遠く、生活保護費で何とか命を繋いでいるような毎日を過ごしているような家庭環境だった。
両親の夫婦仲も良好とは言い難く、喧嘩は日常茶飯事だった。
父親は私が高校生の時に他界した。
原因の一端は、私にもあった。
それからのことは...あまり語りたくない。
そんな私に声をかけてくれたのは、私の数少ない友人だった。
毎日泣いてばかりいた私に、同居を持ちかけ、支えとなる恋人探しもしてくれた。
友人は既婚であり、子供もいた。
訳あってシングルマザーだ。
そんなある日、今の夫となる恋人との出会いがあり、時を待たずして同棲、結婚することになる。
地元を離れ赴くことに不安こそあったが、これで私も幸せになれる、と思ったものだ。
父の墓参りに来たのは、嫁いでから初めてのことになる。
久しぶりに墓参りにやってきた。
強い日差しが照りつけており、セミの鳴き声も鳴り響いている。
もうすぐ夕方、陽の影り始めた入道雲ができていた。
遠くでは蜩の鳴き声も聞こえている。
方向音痴で運転免許のない私は、誰かに連れてきてもらわないと、父親の墓参りすら来ることができない。
額から汗を流しながら、久しぶりに見た父の墓を綺麗に磨き、上から水をかけた。
「お父さん、ただいま」
私がそう言うと、義両親は少し間を置いて、
「私達もご挨拶させてもらっていいかい?」
と、私に声をかけてきた。
私が会釈すると、義両親は静かにお墓に手を合わせた後、私に向き直り、
「じゃあ、帰りましょうか」
と言って車に乗り込んだ。
帰り道の道中、夕立の降りしきる車内で義母から、
「今日は、ドライブ付き合ってくれて、ありがとうね。私達も、ずっとあなたのお父さんにご挨拶したいと思っていたんよ。あなたとも、もっとこうして時間を過ごしたいと思っていた。これからはあなたも私達の大事な家族なんだから、なんも遠慮なんかしなくていいからね」
と言葉をかけられ、私はただ、ずっと涙を流していた。
家に着く頃にはすっかり日が沈み辺りは真っ暗だったが、雨は止み、私の涙も止まっていた。
これからは義両親とも、今までよりうまくやっていけそうな気がしていた。
入道雲
入道雲
『もういい!』
「ッ!!」
なぜ自分はあの時、謝れなかったんだろう。
なぜ自分はあの時、君の気持ちを考えることが出来なかったんだろう。
なぜ自分はあの時、君に気持ちを伝えることができなかったのだろう。
〜数分前〜
『ねえ、ちょっと聞いてる?』
「え?あぁ、ごめん。」
『もう、ちゃんと聞いててよね。』
「何話してた?」
『〇〇くんが、さっきサッカーでシュートしててかっこよかったって話。』
「...あんな奴のどこがいいんだよ、」
『ッ!!』
俺は思わず言ってしまった。
こいつがあいつを好きなことを知っていて、こんなことを言ってしまったことに後悔をするがもう遅い。
『酷い、!私が〇〇くんのこと好きなの知ってるのにそんなこと、、言わないでよ、』
後悔をするが、俺は謝らない。
俺はこの時、頑固な性格が出てしまった。
「ッそれがなんだよ、、ほんとのことだろ、」
『もういい!』
「ッ!!」
あいつが教室を飛び出した。
なんでこんな時に頑固な性格が出てしまうんだろう。
いつもこのせいで色々と喧嘩をしてしまう。
今回の喧嘩、仲直りは無理そうだ。
だってあいつの好きな奴を悪く言ってしまったんだから。
誰でも好きな人を悪く言われたらそいつを嫌いになる。
きっと俺も嫌われたんだろうなぁ、
そう思いながら帰路に沿って歩く。
ふと空を見てみると大きな雲、入道雲が視界を埋めた。その背景には少しオレンジ色になった空が見える。
入道雲みたいな大きな心を持っていれば、こんなことにはならなかったのかな。
改めて俺の心が小さいこと実感する。
神様、入道雲はなぜそんなに大きいのですか?
なぜ俺の心は小さく、人を傷つけるようになっているのですか?
入道雲はいいな。きっと大きな心があるんだな。誰でも優しくでき、好きな人にも優しくできる。
俺はこれからどうすればいいんだ。あいつ会って、話すためだけに学校に行っていたのに、もう学校に行く理由が無くなった。
あぁ、入道雲、その大きい心を少し分けてくれませんか?
_3end_
夏の暑さなんて大嫌いだよ。
部屋のクーラーが聞かないほど蒸し暑いし、風がない日なんてもってのほか。
急な通り雨でヘルメットがおしゃかになる日。
それでも良い思いをするから夏は好きなんだよ。
過ごしやすい日のささやかなツーリング。
周りは一面畑と田んぼ。
ちょうどいい時間に見える青空は澄んでいて、油絵の具を塗ったような陰影がはっきりとした入道雲が視覚いっぱいに広がっている。
原付きっていうしょぼくれた乗り物でも自然的な絵画に出会えるのだ。
近年の美術館は騒がしくて贅沢より疲労感のほうが強いのだけど、日常的に超自然な美術展は時間ごとに移ろいながら開催されれている。
十分に、贅沢じゃないか。
海の先に見えるあの雲が
僕らの夏を運ぶのだろうか
青と白のコントラストに
心が奪われてしまいそうだ。
『入道雲』
入道雲
空を見ると入道雲が流れていた。
すこし暗くなってきてるような気がする。
そろそろ雨が降ってくるかもしれない。
洗濯物を入れておこう。
気象予報士の勉強中。
雲の種類はたくさんあるね。
「入道雲ってソフトクリームみたいだね!」
「どっちかというと綿飴じゃない?」
「えー、暑いからソフトクリーム食べたいー」
「それ、ただ食べたいだけじゃん」
食いしん坊な彼女は
なんでも食べ物に例えて話す。
ビーズはキャンディーみたい。
タイルやレンガはチョコレートみたい。
屋根瓦はクッキーみたい。
見事に甘いものばかり。
これでは、お菓子の家ができてしまう。
「そのうち人もお菓子に見えたりして…」
小さく独り言ちる。
その声が聞こえたらしく彼女は振り返り
にっこり笑って言う。
「人間は、甘いだけじゃないからねぇ」
「入道雲」
騒がしい蝉の声。
ゆらゆらと揺れる陽炎。
空には大きな入道雲。
夏を感じるには十分すぎる役者たち。
日暮れが近づくと、大きな入道雲は私たちの真上に移動している。
そして大きな音をたてて雨を降らす。
ゴロゴロと雷も鳴り始める。
すると、騒がしかった蝉の声はかき消され、ゆらゆらと揺れる陽炎はどこかに消えていった。
入道雲はどんなものよりも夏を感じさせる。
それは、風情と恐怖を私たちに運んでくるのだ。
「あの雲、すっごい雲雲してるね」
「そうだね」
「なんかさー、こうもでっかいと飛びつきたくなるね」
「そうか?」
「思いっきりジャンプして〜雲に〜ダイブ!」
隣の友人は抱きつくポーズをして、きゃっきゃとはしゃいでいる。昔からあほだとは知っていたが、ここまであほだったとは。補習と暑さで拍車がかかっている。
「そんなに上手くいくか?」
「もふんっ」
私は想像する。遥か上空まで跳躍した友達は、どんどん小さくなり、やがて雲の一部にビタンと張り付いた。
「蜘蛛の巣に飛び込んだ虫みたい」
「えー気持ち悪い」
「急にテンション下がるな。というか、あそこまで跳べないだろ」
むすっとした友人は、それからはっとして、
「ふわふわの人が、ここにも〜!」
「あほか! 寄るな、暑いってのに!」
「いや〜、バチバチしないで〜」
遠くからゴロゴロと音が鳴っている。
私は翳りゆく空を眺めながら、いつまでここに居られるだろうか、などと考えた。
入道雲がテーマだ。
キャンパスいっぱいに大きな入道雲を描く、
「ん~もう少しピンクかな、、いや?青か?」
美術室で独り言を言う、
もう夏だ、、、そう思わせるほどの入道雲を描くために。
『入道雲』
ー終わりー
愛されたい…
愛されたいと思った…
キミが心底愛しい…
愛しい記憶…
愛された記憶…
ねぇ…
ミーチャン…
冒険
自転車を漕ぐ
行ったことない場所
お弁当を持って
どこまでも行こう
入道雲が見えなくなるまで
※入道雲
梅雨入り前だけれど、夏の暑さが訪れ始めていた。
高校に入学して、約2ヶ月も経つというのに、せっかくのJKライフを謳歌せず、図書室に入り浸っていた私は、気になる人がいた。
図書室にいるのは、いつも同じような顔ぶれ。
その中でも、一際目を惹くのが彼だった。
図書室だから当たり前なのだけれど、それでも他の人とは違う、落ち着いた雰囲気。
上履きの色は、私と同じ学年を示す赤色。
いつでも私より先に図書室にいる彼を、いつの間にか目で追っていて、いつしか図書室以外でも彼を探すようになっていた。
そんなある日に、珍しく私は彼より先に図書室に訪れていた。
今日はいないのかと少し肩を落としながら、今日読む本を探す。前々から気になっていた本があったな、とその本を探しつつ、本棚を回っていく。
あった、と目に付いた本は、低身長の私には届かないような上の段に置いてある。かといって他の人に頼むのも恥ずかしいし、司書さんも今日に限ってお休みだ。
いや、なんとか届きそうだろうか。
低身長だってやる時はやるのだ。
変なプライドを捨てきれず、脚力を頼りにその場で跳び始めたのは、今思い返せばかなり恥ずかしい。
「あ、」
「…これ、取りたいの?」
まるで、夢見ていた少女漫画のワンシーンのように、私の後ろから伸びた腕が目的の本を掴み取った。
「あ、ありがとうございます…」
目線ははるか上。
普段は座っていたからあまりわからなかったが、彼は驚く程に身長が高かった。
にこりと笑った彼は、私に本を渡すと軽く会釈をして戻ろうとした。
「あ、の!」
思わず出た言葉だったけど、チャンスだと思ったから、止められなんてしなかった。
「お名前、なんですか!」
「…白井 蒼空(そら)です」
その日は、青い空に真っ白な入道雲が浮かんでいた。
テーマ:入道雲