『入道雲』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日はとてもいい天気だね。空を見上げたら入道雲を見つけたから思わずスマホで写真を撮って友達に見せたら「とても立派な雲だね」と言われてとても嬉しかった。
-入道雲-
入道雲って入るとヤバイらしいじゃん
まぁ、知らんけど
だいたい入道雲は落雷や大雨、突風、雹などとか
激しい気象現象をもたらす、もっとも危険な雲なんだからね
自然っていうのは怖いね~
神様の祟りみたいでさ
あんなのが中に入ったら想像もしたくないね
きっといいことなんてない終わり方になるんだからさ
そういえばさ
入道雲近くなってるよね
、、、そろそろ避難所に行くぞ
家壊れたし帰る場所が避難所しかないしな
ホントに神の祟りみたいでさ、恐ろしいったらありゃしない
入道雲…
真っ青な空に似合う
夏を感じさせる曇…
歩いている時、何気なく空を見る
「はぁぁ〜」
と、思わず、息を漏らしてしまうほど
真っ青な空に入道雲は、、似合う
特別に綺麗なわけでもなく、珍しいものではない
けれど、何気なく空を見たとき、
青く、真っ青な空に入道雲を見ると
なぜか、心が満たされてしまう
何気ない景色が、時に
人の心を満たし、癒やすのだろう…
「たか、折り畳み傘くらい持っておいき!」
「え〜?ばあちゃん、外めっちゃ晴れて夏日だよ?」
「ほらほらぁ」
無理やりリュックの中に詰め込まれた折り畳み傘と
夏空にわたあめみたいな入道雲。
もう昔のことだけど、
ばあちゃんの一声があった夏の帰り道は
必ず雷雨だった。
入道雲きれいだねもう夏だね来年もみようね、あかあかしたかき氷くずしながら、このひとは前の恋人にもそう言ってたんだろうな
汗だくになりながら自転車を漕いで漫画を買いに行く午後、信号待ちをしながらふと見上げた空に入道雲がひろがっていた。去年の夏もその前もその前も夏が来るたびにあの雲を見上げていたはずなのに、どこで誰と何してる時だったんだろう。暑く眩しい記憶ばかりで、思い出は曖昧になっていく。
夏雲のつくりだす造形美を目に焼きつけて
空に手を伸ばした
刹那 雷鳴が轟く
鈍色の雲に覆われた空に稲妻が走り出す
雨が降り出すのも時間の問題だろう
#入道雲
見るとなぜか、
子供の頃の夏休みを思い出す。
#入道雲
「入道雲」
安穏とした淀んだこの日常に
ムクムクと静かに 静かに
大きく頭上に拡がった雲は
私の影を奪い
木々の影を奪う。
違和感を感じる間もなく
頬に宣戦布告の水の第一矢が放たれる。
見上げれば既に入道雲は
色濃くしてその目で私を捉え
やがて、息もできぬほどの
豪雨で清めようとする。
神からの賜り物を
避けるなど
もったいなくて
私は両の手で盃を作り
神からの酒坏を受けた。
こうやって この夏
私は少しずつ
清められてゆく。
「入道雲」
どデカい入道雲を発見したら
天空の城ラピュタだ!と思っちゃうし、
竜の巣じゃん!とテンション上がっちゃう、
40秒で支度して、
あの雷雲の中に突撃したいという想いに駆られる。
冒険心を擽る雲。
【入道雲】#14
最近は、見なくなった。
見ないと言うよりは、気にも止めなくなったんだろう。
いつだって夏の象徴で。
恐れと畏れを一身に受けて。
様々な別名を持つ、夏の空の代名詞。
”入道雲”。そんな例えをもらえるには、一体どれだけかかるんだろう?
入道雲
「 入道雲 」No.10
「いってらっしゃーい!」
「行ってきまーすー。」
朝、家を出るとすぐに空を見る。今日はとても晴れていて、雲は入道雲だった。
まるで、絵の中に入れられたような感覚になった。
ほら入道雲が見える
あっちに向かって帰るんだよ
地元は雷雨だってさ
入道雲も大きくなりすぎて
かなとこ雲になってるし
雷激しそう
着く頃には止んでいるといいね
洗濯物はあきらめな
降らないよりは降った方がいいよ
お庭の水やり一回さぼれるし
補習があるというのはすごく嫌なはずだ、そこに君がいなかったら。友達もみんな遊んでいて羨ましいけどあなたに近づける時間は点数の悪かった幸運にしか作れない、窓の外の入道雲を見るふりをしてあなたの顔を見れる。
やっぱり夏って暑くて爽やかで素晴らしい
「台風一過」と聞いて「台風一家」を思う人は多いが、「入道雲」はどうだろう。
「にゅうどうぐも」と呼ばれる大きな雲は、入道がお坊さんと同義なことも、大入道という妖怪のことも知らなかったた子どものわたしにとっては、絵の具がチューブから「にゅう」っと出る感じと、その後「どぅ」っと夕立になるのとセットで脳内にイメージされていた。
「積乱雲」なんて言われるとなんだかカッコ良すぎて「にゅう」っ「どぅ」っという湿気を含んだ夏の躍動感がリアルじゃない気がする。
同時期の記憶に「怖いワンマンバス」というのがあった。今はもう乗車員が運転手さん1人なのが当たり前になって(昔は車掌さんも同乗していた)その表示を見ることも少ないが、当時「ワンマン社長」という言葉を「思うがままに振る舞う独裁者」といったイメージで学習していたわたし。
「ワンマンバス」と書かれたバスは強面の運転手さん(ごめんなさい)による独裁下におかれた恐ろしい乗り物に思われ、なんでそんな怖いことを堂々と表示するんだ、誰も乗りたがらないよ?と子ども心にバス会社のマーケティング戦略に疑問を抱いていた。
昔も今も、子どもが耳から聴き覚えた勘違い言葉は日々生まれていて、「台風一家」や「お食事券」「重いコンダーラ」「謝って発砲」は定番だが、ひょっとしてどなたか収集整理なさってるかもしれない…集大成があったら笑ったり感心したりで堪能したいなぁ。
「入道雲」
#150
忙し過ぎると
空を見上げることさえ
忘れてしまう。
ボロボロだったあの時も
今と同じように
貴重な
わたしの時間が
刻々と過ぎていってたこと
いつの間にか
忘れてた。
あの雲みたいに
ちっぽけな自分を
大きく見せようと
必死だった
愚かなわたし。
#入道雲
『入道雲』そう聞くと身構える。記憶の波に呑まれぬように、必死に記憶を頭の隅に追いやる。呑まれてしまったら、終わりだ。あの時のように、なってしまう。
抑える方法のうちの一つに、自傷行為がある。恐らく、これが一番手っ取り早く効果的、でも…しない。もうしないと決めた。
わたしにとって、自傷行為は、トラウマから目を逸らす手段に過ぎない。わたしは、目を逸らさず…向き合う。自分と向き合う。少しで良い。少しずつで良い。怖く、恐ろしくて良い。時には、目を逸らすことも大切だと知っている。でも、今は向き合いたい。あの時の自分と…。
困難は、乗り越えるだけが解決の方法じゃない。無理に乗り越える必要は、決して無いのだ。手段は、ひとつじゃない。自分に合う方法で、解決すれば良い。その方法が、見つかるまで迷い…戸惑い、苦しみ…藻掻けば良い。
生きてさえ…居れば、いつか必ずどうにか成る。今を生きるわたしなら、必ず出来る。やり遂げる。受け入れられる。自分に合う方法を見つけられる。
そして、今を生きるわたしなら…きっと…きっと…未来を明るく出来る。
「入道雲の後ろが見てみたい」
僕は突然そう思った。
今すぐ旅に出よう。
冒険の旅だ。
幸いポケットの中には、今日のおやつののチョコレートがある。
飲み物は何とかなるだろう。
「まずはどうやって近づくか、だな」
走っていけば近づけるだろうか。
間に合うだろうか。
消える前に、形が変わってしまう前に。
「ようし行くぞ」
太陽は眩しかったけど、僕は雲に向かって、空の上の方に向かって思いっきり走った。
なぜかわからないけど、僕は空を走れたんだ!
最初はうまく走れなかったけど、だんだんと慣れてきて、ぐいぐい走れた。
地面とはもちろん違う、水とも違う、自転車を漕いでいるのとも違う不思議な感じ。
だけど、ちゃんと空気の地面(これ以上の例えはうかばないよ)を踏み蹴って走ったんだよ!
楽しかった!
どんどん走って、入道雲に会いに行く。
その時は、とても自由な気持ちだったんだ。
その時の僕は気づかなかったけど、側で見守ってくれていたんだ。
小さな妖精が、その時からずっと僕を見守っていたんだって。
どうして?って聞いてみたんだ。
そうしたら、小さい声でそうっと教えてくれた。
僕の耳より小さな妖精の声が、耳の入口から聞こえるものだから、くすぐったくて、思わず体がよじれてしまった。
「入道雲から頼まれたのです」
「どうして?」
「自分の裏側が見たいと思ってくれたあなたが、可愛らしくて、応援したくなったんですって」
妖精は、ふふふっと笑った。
僕も照れくさくなって、うふふって笑っちゃった。
「結局行けなかったけど、ね」
間に合わなかった。
入道雲は、あと少しっていう所で消えてしまったんだ。
悔しかった。
汗いっぱいの体が、いっぺんにもっと熱くなった。
ポケットの中のチョコレートは、もう溶けていた。
地面に降りた時には、地面の硬さにびっくりしたんだ。
まるで久しぶりに地上に降りたみたい。
そう、久しぶりに…。
ハッと気付いた。
僕は今、蜘蛛の巣の中にいる。
捕まってしまった。
僕は蝶々。
いつの間にか眠っていたらしい。
ああ、もう一度空を、もう一度…。
「入道雲」
入道雲……。
まるで、今の私のよう。
あの悪女に台無しにされた時代(とき)の
上に、乱れた人生の積み重ね。
あの入道雲の向こうで、人でなしの今井裕子は、さぞかし高飛車な人生を送っていることだろう。
この歳になっても、雷神(いかずちのかみ)は居たら素敵だな……と思っている。
ふわりふわり
行方も知らぬ
君と雲の上で
逃避行