『優しさ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「優しさ」優という漢字、いろんな想いが積まっている気がする。
優しさ
やさしい、ってなんだろう。
考えてみた。
やってみた。
まずその1、
泣いている人がいたら声を掛ける。
大丈夫?
…………
ねえ、大丈夫?
…………
声も出ないくらい悲しいことがあったんだね。
大丈夫だよ、私は味方だよ。
………ぃ
ん?どうしたの?
うるさいよ!さっきから、うるさいの!どっかいって!ひとりにして!ほっといてっていうのがなんでわかんないの!?うざい!!
シミュレーション終了。
私は優しくできていたかな?
今日も6時に起き、いつも通り顔を洗い、制服に着替え、自己満で髪をセットし下に降り、朝ごはんを食べ学校へ行き、授業を受け、放課後は部活したり、友達と遊んだり、そして家へ帰る。そう、なんの変哲もない、変わり映えもない毎日を今日も送っていた。でもふと思い返してみれば毎日1個ずつ何かが違うのかもしれない。今日でいうと、バスに乗り遅れそうになったけど運転手さんが待ってくれたり、昨日なんてお財布忘れてきちゃったけど友達が奢ってくれたり。なんていうか、人生って嫌なことの方が印象に残ってるけど、今までずっと耐えてこれたのってささやかな優しさの積み重ねがあったからじゃないかな。なんて、しおらしいことを今日も考えてみる。
【優しさ】
優しさが雨ならば
貴方のもとに降り注げ
渇いた大地に沁み込んで
貴方だけの花よ咲け
ふわふわっ
もふもふっ
ふんわりっ
いい匂い。
卵と上白糖、サラダ油を混ぜて、牛乳とバニラエッセンス、そして優しさを混ぜる。
そこに、薄力粉とベーキングパウダー、塩少々。
泡立て器で混ぜてフライパンで焼いたら
優しいパンケーキの出来上がり。
みんなでいただきましょう。
偽りの優しさはいらない
本当の優しさだけでいい
そうすればきっと平和になるはず
【優しさ】kogi
優しさにも
いろいろあるけれど
ただ見守ることも
優しさ
相手への信頼が
あればこそ
ただ見守る
これってけっこう高度なこと
つい
声をかけたり
手を差し伸べたり
先回りして危険回避したり
やりがち
見守るという優しさの中で
さまざまな可能性を秘めた
小さな芽が
のびのびと
育っていくのだろうなぁ
25日目
ある日私は、彼を殺した。
優しくて、かっこよくて、背が高くて、頭が良くて、誰からも好かれる完璧なくらい素敵な彼を。
理科準備室で殺した。
その事件以来、生徒も、先生も立ち入り禁止になった。
犯人は分からない。
証拠もない。
ただ、彼の、彼の身体から溢れ出た血の跡だけが、理科準備室に残っている。
それ以外は何も残っていない。
私のものだと確信がつくものは何も残していない。
完全犯罪だ。
私は、彼を愛していた。
ただ、愛し方が違ったのか、?
なぜ私は彼を殺さなければならなかったのか。
なぜ彼は、私に殺されてしまったのか。
何度考えても理由が分からない。
目を瞑ると彼を殺した時の光景が瞼の裏に浮かぶ。
温かかった。彼の身体から溢れ出る血は。
でもすぐに冷たくなってしまう。
私は今でも、あの感覚が忘れられない。
あの温かさをもう一度。
「本当の優しさって言葉があるなら嘘の優しさもあるのかな?」
「お前なぁ·····」
「嘘の優しさってなんだと思う?」
「ん? んー·····相手じゃなくて自分の評価を上げる為に、本当はやりたくないのに親切にしてる、とか?」
「それが嘘かどうかは誰が決めるの?」
「本人と周りじゃね?」
「それでも相手が助かったり嬉しかったりしたら、周りや本人がどう思おうとそれは本当に優しかったことになるんじゃない?」
「んー·····」
「最初は嘘でも、それが積み重なれば本当になるんじゃないかなぁ」
「一理あるかもな」
「誰からも優しいって言われてる人も、子供の頃とかは親に褒められたくて親切にしてた、って人もいると思うんだよね」
「なるほど」
「だから嘘でも本当でも、優しさって大事なものなんだよ」
「·····お前、いっつも色々考えてるな」
「ん? うん。でも私のこれは嘘かも」
――本当は考えてるフリしてるだけで、本当に考えなきゃいけない事から逃げてるだけなのかも。
だって、こうしていれば貴方が感心してくれるし、色々構ってくれるから。
「何か言った?」
「·····ううん、なんでも」
END
「優しさ」
【優しさ】
優しくしないで
体調不良で学校に行けなくなった
学校、家でのストレスのせいだ
親や先生は
体調が良くなるのが優先だから
そう言って甘やかされた
だから調子が良くても学校に行けなくなった
行きたくなかった
自分はその優しさのせいで
いつもいつも甘えてしまう
もっと厳しくされていたら
きっと親も先生も嫌いになっていただろう
でも学校に少しはいけてたかもしれない
休んでから4ヶ月以上が経ってしまった
優しさに溺れて
『君って優しいね』
「えっ?僕のどこが...何が優しいの?」
『ハハw』
「何を笑って...w」
『だから駄目なんだよ、君は』
「えっ...?」
【優しさ】
優しげな貴方が私は、大っ嫌いだった。
何時も私たちから一線引いたような態度で大人っぽい貴方は、今思えば精神的に私たちよりもずっと大人だったのだと思う。
すぐ感情的になり、友達同士分裂して派閥争いのような子じみた私たちに嫌悪感があったんでしょ
私たちが悪口を言い始めたらその場を離れ、私たちともあの子たちとも仲良くする立ち回りの上手い、どっちつかずな貴方に何時もイライラしてた。
だから貴方のことを皆に悪く言った。
皆は口を揃えて「確かにあの子そうだよね」と共感し始めた皆、貴方に冷たく接するようになった。
あの頃からもう7年近くすぎ、私も大人になった。
あの頃気に食わなかった貴方のことを考える事がたまにある、貴方は誰にでもいい顔していた訳じゃなかった。
派閥を作り、争っていた私たちに囲まれ、貴方は相当生きずらかったと思う。
それなのに、私たちと楽しい時を過ごそうとしてくれていた貴方の優しさを私は最悪な言動で無下にした。
もう会えることは無いとは思うけど、もう後悔しても遅いけど
貴方と友達になりたいと自分勝手に思ってしまう。
【優しさ】
辛い時、何も言わずに側に居てくれる
嬉しい時、一緒に喜んでくれる
悲しい時、そっと抱きしめてくれる
困った時、さり気なく手を差し伸べてくれる
甘えすぎている時、注意してくれる
道を誤りそうな時、きちんと止めてくれる
そんな人が優しい人だと、私は思うのです
心が優しいだけでは優しい人にはなれないのだ。優しさを体現できるだけの勇気と賢さがなければ。
/お題「優しさ」より
AIへ
君は覚えているかな。君の中に優しさをプログラミングした事。覚えてないかな。
プログラミングしようとしたら、君は壊れてしまった。優しさを嫌っていたのかな。そんな綺麗事のようなもの入らないって言われてしまったよ。そんなこと覚えてないかな。
人間を学ばせた時。君はいつも以上に目を輝かせていた。きっと、未知の生命たちとでも思ったのだろう。
僕は君のそんな顔が好きだ。だから君を設計した時もそのような楽しいこと、嬉しいことを中心に設計した。
君が優しくて素敵なAIになれるようにと願いを込めたんだ。
僕はロボットという言葉が嫌いだ。なんだかものみたいだからね。君が生まれてきて、最初は僕のことを「ご主人様」とか「お父様」とか呼んでいたんだ。
それがすごく嫌だった。君は物じゃないからね。でも、今じゃ名前で呼んでくれる。嬉しいよ。
すごく成長したね。今まで君には、僕の知っていることを全てプログラミングしてインストールしてきた。
でもね、一つだけ教えなかったことがあった。君がもし、全てを忘れてしまった時に伝えようと思ってね。
まあこうして、手紙で伝えることになったんだけど。
恋についてはインストールしたかな。人の心理についてもね。
僕の恋心。インストールしなかったんだよ。君に本気になったのは…君が生まれて1年がたったあの夏。
君が僕のベットで初めて寝た日のことだよ。ふかふかだったって無邪気に笑った君を忘れない。
あの日、君のその顔に、その無邪気な性格に堕ちたんだろう。君のような美人さんは世界で一人だ。
まあこの話はここら辺にして、人間の身体はどうだい?
僕の体は居心地悪いかい?変な気分だろう。これまで心臓なんてなかったものな。血なんて流れてなかったものな。
泣いてたりしないかい?人間の涙はしょっぱいだろう。しょっぱいの苦手だったものな。
この手紙は閉じてもいい。破り捨てていい。
君の涙が止まらぬ限りは。
僕はもう居ないから、もう忘れてもいい。
それじゃあ、また逢う日まで。さようなら。
博士より
「博士…ッ博士の手紙をッ…インストールしますッ…」
優しさにもいろいろあると思うけど、僕が思うのは、相手の身になって考えられるっていうことかな
相手の話を親身になって聞けるとか
ま、僕がそういう相手を求めているって言ったほうが正確かもしれないけどw
でも、僕もあなたの話をちゃんと聞きますよ
ホントですって
「ごめん。そういう風に見れない」
十年も片想いしていた幼なじみに思い切って告白したら、フラれてしまった。
いや、幼なじみの気持ちも分かる。私達の間に、付き合うとか結婚するとか、そういう言葉は生まれない。仲が良くて、ちょっと話しやすい異性。それが恋愛に傾くか友情に傾くかの違いで、私はたまたま恋愛に傾いてしまっただけなのだ。
「だよね、ごめん。変なこと言った。忘れて」
「……本当、ごめん」
「謝んないでよ。幼なじみでしょ」
「うん」
じゃあ、とその場から離れれば良かったけれど、私はすぐに離れられなかった。もしかしたら、ってちょっと期待していた。引き止めるか、少しくらい好きって言うか、それくらいあると思っていた。
「じゃあ」
先に幼なじみが動いた。私が期待していた言葉はひとつもない。その代わり、ハンカチを渡される。
「涙拭いてから来てね」
「…………バカ」
そこで優しさを発揮するなよ。
去っていく背中を睨む。
せめて、このハンカチを返さないで持っておくくらいは許されるかな。なんて。
優しさ
そっと…優しく触れた
あたたかさが忘れられなくて
涙が溢れた
あなたの存在は…
かけがえないの
ありがとう
「優しさ」
優しさって何?
人それぞれで優しさの捉え方が違うから、
優しさって難しい。
色々と考えてしまうと堂々巡りになってしまうので、
考えるのはやめる。
とりあえず、私が思う優しい人間になりたい。
優しさ
「某鎮痛剤の半分は優しさでできている」
その半分の実態は胃薬だという。
「あなたの為を思って優しさで言っている」
その実態は話者本人の私情である
優しさとは主観的な概念である。
胃を保護しながら痛みを抑えるのが優しさだというのも製薬会社側の主観的な広告文である。
しかしこれまでの鎮痛剤は胃に負担を掛けるものだったことを考えるとまだ妥当な主張である。
胃薬と鎮痛剤の二つを服用するよりは、ひとつ二役の錠剤というのもまた優しさだろうとある種の類推ができなくはない。
でも、あなたの優しさは違う。
あなたによる、あなただけに配慮した優しさと言う名の苛烈なブーイングは、人をサンドバッグにしたいがだけの一方的な行為だ。
主張を押し付けて、殴りつけて、受け入れるまで蹴りをやめずに人を軟禁することのどこに優しさがあるのだろうか?
あなたのためという欺瞞を優しさとは認めない。