『優しくしないで』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
優しくしないで
僕に余裕を見せないで
そんな目で見詰めないで
僕のために動かないで
僕は望んでないよ
始めたのは、君たちだ
かわいそう
五つの言葉
たった五つが僕の気持ちだと思わないで
認めないで
賞賛しないで
批判しないで
調子に乗らないで
ねぇ、落ち着いて
なんで優しくしたの?
本当はどう思ってたの?
いざ君から離れて見れば、思い出すのは優しい君ばかりで
お願い…………
もう私を光で照らさないで
もう優しくしないで
偽りでも優しくしてくれてありがとう
優しくしないで
優しさに慣れず
落ち着かず
それに
これは
善意の優しさ?
それとも
悪意の優しさ?
ただ何気なく、人に優しく
親切にしたいだけ
見返りは
情けは人の為ならず
を望む人
そんな人なら甘えてみたいな
なーんてね
私、
「半分は優しさなんだよ?」
「てゆーか、や・さ・し・さ みたいな?」
「優しめに言ってるんだけど?」
「コレって超優しくない︎ ⤴︎?」等など
己の行為についてドヤ顔しながら、
優しさをバーゲンセールする人たちには、
一切、優しくしないですよ。
私の感性にそぐわない優しさって、
ほぼ軽く暴力を受けているようなものだと思っています。
彼らは優しさを武器にして、
自分がマウントを取りたいだけですから。
ああ、ですがね、
やり返したりはしませんよ。
ただ、ずずずいーーーーっと距離をとって、
関係性をブロック削除する感じですね。
もしくは、私だけが見える油性の極太ペンで、
オデコに「×」って大きく描いておきます。
つまり、その人格にドン引き。
関わらないに超したことないでしょう。
あとね、頼んでもいないのに
「あなたのためを思って」っていう
優しさをアピールしてくる人もいますね。
時間も労力も無駄にしてさしあげるだけなので、
どうぞ他を当たってくださいな。
お節介もほどほどに。
#35「優しくしないで」
大切な誰かを失って涙に濡れている時、
別の誰かに慰められるたびに「優しくしないで」と
君は言う…
泣きたい時は涙が枯れるまで泣けばいいのさ
その涙がきっと君を強くするから…
昔のおれは注射が嫌いだった。痛いしいたいし、とにかく針が怖かった。それに痛い。
泣きじゃくるおれに「頑張ったね」とペコちゃんのペロペロキャンディとミルキーとふたつくれていたが、おれは「こんなもので泣き止むか!」と思いながらもらっていた。
大人になって、子どもを育てるようになると思うのは、予防接種しないと自分もこっちも大変になるんだから行かざるを得ないのである。親をどんなに嫌おうと喚こうと泣こうと打ってもらわなきゃ困る。
長女の方はとにかく泣いて叫んでいたが、アメでころりと笑顔になっていた。
弟の方のこの子はあまり泣かない子だった。
泣かなくてえらいなー、としゃがみこんでみるとものすごく泣きそうな顔をしていた。ただただ我慢していたのである。看護師さんにもらったアメの包装をとってやるとすぐに口の中に運んだ。
「お父さん、ぼく、えらい?」
「うん、えらい。昔のおれよりえらい」
愛してるとか恋してるとか、浮ついた言葉で飾られた歌詞の歌ばかり。
そんなもので泣くほど純粋じゃない。
でも貴方が好きなのはそういう子でしょう?
どうしてわたしに聞かせるの。
どうしてわたしのために選ぶの。
どうしてわたしの名前を呼ぶの。
優しくしないで。
わたしはもう、死んでいるのだから。
新しい日々を生きて頂戴。
豊かに季節を彩る花々に気づいて。
貴方が眺めるべきなのは、無機質な石の塔なんかじゃなくて、風に流れる雲。
一日の始まりを告げる黎明の空。
白い月。
そして、貴方を幸せにしてくれる誰かの笑顔。
さぁ、立って。
歩いて。
振り返らずに。
わたしは静かに星になるわ。
貴方の優しさが救う世界を見るために。
お題《優しくしないで》
その手の月灯りをふりほどけない。
夜の底にいたわたしを救ってくれた、あの柔らかな光を宿した手を。
ねえいつか、わたしを見てくれますか。
ねえいつか――その特別な眼差しをわたしにだけ、向けてくれますか。
涙はいつ枯れるのでしょう。
あなたの眼差しの向こう側に、今日も雨が降る。
優しくしないでよ…もう。
今日はやっと久しぶりの部活があるんだ。みんなとまたくだらない話をして笑い合えるんだ。
「なぁ、見て。技術室で拾った 笑」
「え、なに。見して見して…え、これ1年のじゃん。ヤバイヤツの 笑笑」
とても心地の良い笑い声だ、誰だっけ、この人。私から15cmくらいの位置に幼馴染くん。久しぶりかな、この距離感。いや、いつもか笑。でもこんなに近くにいたら誤解されるに決まってる。でもそんなこと気にせずに笑える君に少し腹が立った。
「ロリコン (ニヤ)」
「は、はぁ!?」
君に構ってる暇なんか…な、ないんだ…嘘です、あります。
友達と次の教室へ移動する。
「ロリコンじゃねぇし」
私のすぐ横を通って行った君の匂いが一気に広がる。
「…ば、ばーか」
甘い匂いが私の顔をほんのり赤く染めていく。
「昼休みだァ!」
そう言って私は教室を飛び出す。あ、幼馴染くん!?君がホールに出してある机で課題をしている。お互い休んだクセに先生に提出してなかったのかよ笑。それでも君は男子からの人気者だから私が話しかけるなんて出来るわけない。だから女子と絡みに行く。あーまた男子が…。あ、今1人だ。あぁーまた来た男子ィ…。その子は私のこと知ってるから
「あ、察し (ニヤ)」
ドンッと力強く押されて私は君の元へ。
「わぁっ!?」
「っ!?…びっくりした」
「ご、ごめん 」
この沈黙に耐えきれず私たちは笑いだした。
「君って結構真面目?」
机に顔を近づけ覗くようにワークシートを見る。
「わっかんねぇもん。答え見てるし真面目じゃねぇよ笑」
君の匂いがじんわり広がって肺いっぱいに染み渡る。そのあまぁい匂いに君が動かすシャーペンの音。君がワークシートを見つめる顔に私は見とれる。じぃーっと君のことを無意識に見つめてしまう。
「なぁに、なんかあった?」
ニヤリと私に向き直る君に色気が増す。そんな歳でもそんな性格でもないのに…私はまた熱が上がる。そんなに…優しくしないでよね。今くらいならバレないかと私もまた君に少しだけ近づく。心の距離がまた縮まっていく。
「優しくしないで」
突然、好きな人にそう言われた。
どうしてなの?
好きな人に優しくするのはいけないこと?
それとも私の事なんてなんとも思ってない?
私はあなたの事をこんなに想ってるのに...
【優しくしないで】
僕は君が気に食わない
君のその、声が、瞳が、
君の姿が僕は気に食わない
そして何より君を見るアイツらが
僕は大っ嫌いだ
だから
だから、君のその優しさを他のヤツらに
向けないでくれ!
他のヤツらに優しくしないで!
僕だけを見て!
僕だけに声を向けて!
僕だけに優しくしてくれ!
ねぇ?、なんで、なんで?!
どうして僕と会話してくれないの!?
アイツとは楽しく話していたのに!
ここには君と僕しか居ないのに!
ああ、
あぁ、そうか、君は疲れて眠っているのか…
おつかれ、今日はたくさん動いて疲れたもんね
おやすみ
大丈夫、僕も一緒に寝てあげる
君のその目は
「優しくしないで」と言ってるの?
そんなの無理だよ
「ひとりにさせて」
そんなこと思ってないよね
「あなた無しでも生きていかないと」
悲しいこと言わないでよ
いつだって優しくしたいよ
ほら、一緒に散歩に行こう
オヤツもあるよ
尻尾を振ってる 嬉しいかい
留守番なんてさせないよ
最期まで一緒に暮らすんだ
世界一幸せな犬でいてほしい
「優しくしないで」
#93
[優しくしないで]
『俺はお前のこと好きだよ』
ついさっきそんなことを言い放った貴方を横目で見詰める。彼は数分前に言った事なんか忘れたかのように普段通りの調子でコンビニのお弁当を真剣に選んでいる。
(え、真剣になるところ違くない?)
あんな告白まがいの事を軽い調子で言っておいてコンビニ弁当に夢中になってる貴方が憎らしい。お弁当に向けるその真剣さの10%でも私に向けてくれてもいいのに。
(あー、やめよやめよ。冗談なんだろうし真剣に受け取るだけ無駄でしょ)
はぁっと軽く溜息をついて彼が悩んでる弁当を一緒になって眺める。
「どれで迷ってるの?」
「焼肉弁当とカツ丼」
「肉肉しいなぁ、あ、焼肉弁当これで終わりか。ならもーらいっ」
「おいっ!普段肉なんか食べないくせに」
「いいじゃん、カツ丼と迷ってたんでしょ? そっち食べなよ」
「焼肉弁当に決めたのに…」
焼肉弁当を取られて悔しがってる貴方が微笑ましくてつい笑みが溢れてしまう。
「……何笑ってんの?」
「かわいいなーと」
「うるせー」
一口を尖らせながらカツ丼と私の持ってた焼肉弁当とペットボトルを手にとってレジに向かう彼を尻目に一足先に外の休憩スペースへと腰掛ける。彼とこのコンビニで一緒に夕飯を取るようになってどれくらいが経ったっけ。
お互い金欠で今みたいにお弁当を選んでた時、偶然手が触れたのが彼だった。こうして一緒に食べるようになった今でも彼の連絡先も知らなければ教えてもらった名前だって本当か疑わしい。ただ『偶然』が何度も重なってコンビニ友達のような関係になってるだけ。
「ほら」
「ありがとう」
ガサゴソと音を立てて2つの温められたお弁当とペットボトルと見知らぬおにぎりが出てきた。
「え、おにぎりも買ったの?」
「うん、新しくなったって言ってたし食べるしかなくない? ほら、お前の分もあるぞ」
「抜かりないね。じゃあ――」
『いただきます』
「んー、うま。やっぱコンビニ弁当日々進化してってるわ、すげぇ」
「ていうかおにぎり凄っ!めっちゃ美味しくなってる!」
なんて、コンビニ食の進化に二人で唸った後――
「あのさぁ、さっき言ってた事だけど…」
「俺何か言ったっけ?」
(忘れないでよ……)
「わ、私のこと好きって、やつ」
「ああ、好きだよ。俺嫌いなやつと何回もこうして飯食べないし」
「………………」
(ね、ねぇ、その好きは友達として? それとも恋愛感情的なやつですか? LIKEですか? LOVEだったりします?)
「それにさ――」
問い質したい。ちゃんとはっきりさせてほしいし、凄く問い質したい、のに――。
「コンビニ飯でもお前と食べると特別旨く感じんだよなー」
なんて無邪気な笑顔で言われたらさ、聞ける訳ないよ。
ああ、どうしよう。
勘違い、しそうになる。
Don't be kind to me, or I will hurt your heart.
I don't understand your thinking and I can't return your kindness. But if you don't want it to me, If you ok for I hurt your heart. Please stay with me.
「優しくしないで」
感情がぐちゃぐちゃになったとき、
君の優しさを求めてしまう。
君はただただ温かい人だから、私が不安に陥ると心配してくれる。
(きっとみんなに平等で、だれが泣いてても慰めているんだろうな)
その優しい声と心配してくれる君の気持ちに幸せを感じちゃうから。
私は君じゃないと駄目なのに。君じゃなきゃ安心しないのに。
(もう優しくしないで)
甘えてしまう自分が嫌いになるくらいなら、君の優しさは苦しいから。
だけど、そんな関係でも君といたいから。
偽りかもしれない優しさでも、
一緒にいたい。安心したい。
ほんとはもっと優しくされたい。
その優しさは私だけがいいな。
優しくしないで
優しくされるととても
貴方のことを信じてしまいそうになる
優しくされるともっと生きていたくなってしまう
もしその優しさに溺れて
僕が僕ではなくなってしまう気がするんだ
【優しくしないで】
「中途半端に優しくしないで」
そう、恋人に言われたことがある。
私にとっては特別な意思があったわけではないが、それがかえって相手にとって傷つく原因になったらしい。
優しくしないでと言われても、優しくしないことは私にとって難しいことである。
誰しもが手を差しのべたくなる、優しくしてあげたくなる、そういう感情があるのではないだろうか?
これは、私が《優しいから》という訳ではない
言うならば偽善に近いといっても過言ではない
私がしてあげたいからしてあげた
そんな、自分勝手な優しさの押し付けである
誰かにとっては迷惑かもしれない
ただ、偽善でも助かる人がいるのであれば私はこの優しさを捨てることは出来ないだろう
「優しくしないで」
その言葉が彼女の口から出たのを僕はしばらく受け止めなかった。
優しくするな、だなんて。僕は彼女に好かれたいが為にしてきたのに。
もちろん、彼女の気に触るようなことがあれば、その日の晩には直したし、彼女が辛そうにしていればいつも僕が誰よりも先に手を差し伸べた。
それに彼女は嬉しそうにありがとうの言葉を返してくれたんだ。それが毎日嬉しくてたまらなかった。
毎日メッセージアプリで、今日あったことを何時間も話すんだ。毎日欠かさず電話だってするし、彼女の悩みはなんでも聞いてあげた。解決してあげた。
それなのに
「なんで、だって僕たち」
隣の席の彼女が、口に手を添えて窓の景色を眺める姿が好きだった。絵に描いたようなその光景を毎日違った天気の中、僕が軽くスケッチをするんだ。
そのスケッチに彼女が面白可笑しそうに協力し始めてから、彼女と僕は良く話すようになった。
僕と出会ってから、彼女の笑顔は格段に増えた。気のせいだって?違うよ、これはだけは断言出来る。
僕のスケッチには、毎日違う優しくて美しい彼女の横顔が描かれている。
そのスケッチを見ると、日に日に口角が上がっているんだ。ほんの少しだけ、だけれど。
でも偶に、僕と意見が食い違った時、悲しそうに眉を顰めるんだ。
それに気がついてから、僕は彼女に優しくしてきた。彼女の寂しそうな顔は、もう二度と描きたくなかったから。
「辛いの」
「何が?」
「私、あなたと別れるのが辛いの」
また僕は呆然とした。
そして少し、何かを察したように僕は口を開く。
「話、聞くよ」
【カラフル】
優しくしないで
それが当たり前になる怖さを知っている。
欠乏が渇望に変わる怖さを、私は醜いほどに知っている。
(2023.5.2)
君の死は僕の人生の
ほんのひとつのエンタメに過ぎない
僕を勇気づける材料になり
不幸という名の逃げ道を与えてくれた
僕は生きていくために
君の死さえも肯定せざるおえない