『何もいらない』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
何もいらない。
全部欲しいのに、一部分しか得られないとき、全て放棄しがちだ。
他人事であれば、得られる分だけ貰っておけばいいのにと思えるのに、自分に降りかかるとそんな選択をしてしまう。
損な性分だ、と自嘲する。
お題 何もいらない
「何もいらない」
かすれた声で彼女はそう言った。
一週間前からこの調子なのだ。何があったのか? その目線はいったいどこへ向けられているのか。
全く分からない。とうとう口から何も摂取しようとしなくなった。
点滴で命を繋いでいる。人間食べたり飲まなかったりしなけりゃ死ぬ。分かっててそうしているのか? 生きるのを放棄しているのか?
かける言葉も見つからず、何もしてやれない俺の眼から涙が溢れ出した。
「何もいらないじゃなくて、何でもいいから何かを欲してくれ。本当に欲しいものは無いのか?」
彼女は絶え絶えな声で、針を抜いてほしいと言った。
針を抜けば死ぬ。つまり彼女は死を欲しているのだ。
医者は立場上患者を見殺しには出来ない。助からないにも関わらず、点滴を打って永らえさせる。この国には尊厳死の法律はない。患者が死にたいと訴えても、望みを叶えられない。死ぬまで苦しまなければならない。
ごめんごめんな。俺には何も出来ない。
彼女の苦しみが解放されれば何もいらない……
#何もいらない
YouTubeもスマホもSwitchもいらない。
やるのは勉強だけでいい。
欲しがりません、受かるまでは。
今どきの話題や流行りのあれこれは乗れそうになくとも、個人的な感覚を語るのなら、日々をひとり楽しく満喫できている。
“いいな”と興味の欲がうずくモノは日常の中たくさん溢れているし、すぐ傍に転がっているとくれば、どうにも飽きる気がしなかった。
知らない誰かとする共通の話も、予想外の角度から刺激を分け与えてもらえる点を含めると非常に良い産物だと考えている。
……のだけれど、ほんの少しだけ困る状況があった。
曇りのない笑顔を持つ他者からの良心であろうとも、その場で“現物”として熱意のカタチを受け渡してもらうのだけは、申し訳なく思いつつも「なにかが違う」と胸の奥が訴えかけてくるのだ。
どんなに手間や時間がかかろうとも、いつか自らの手で“それ”を掴み取ってみせる。
諦めざるを得ない場面も存在するが、それすらも醍醐味となるのだし、嘆きとして飲み込む。
でないと、なんの面白みも達成感も得られないままに思えてきてしまい、するすると喜びの気持ちすらも薄れていくような気分が嫌なのだ。
「安易な満足をゴールとしたくない」と願う思考ごと、一種の趣味であり、我が心の表れなのである。
【何もいらない】
何もいらない
貴方が目覚めてくれるなら。
お前がずっと笑ってくれるなら。
お前が俺の背中を護ってくれるなら。
何もいらない。
お前が隣に居てくれるなら。
君の隣に居られるなら。
このまま一緒にいられるなら。
オレだけを見ていてくれるなら。
何もいらない。
君が私を赦してくれるなら。
貴方を見守る事を赦してくれるなら。
ボクの事をずっと見守ってくれるなら。
何もいらない。
もう一度、私の手を取ってくれるなら。
こんな私でも受け入れてくれるなら。
俺の成長を待っていてくれるなら。
何もいらない。
これからの人生、一緒に歩んでくれるなら。
貴方が私を導いてくれるなら。
この先、明るい未来があるならば。
何もいらない。
願いが叶うなら。
他には…何もいらない。
先に手放したのはあなたでしょう?
『何もいらない』
何もいらない
欲しいものは何でも用意する
そう言っても、少女は無言で首を横に振る
そして私は少女がそう反応することを知っていた
少女は絶望していた
もう笑うことも涙を流すことすらなく
何の欲望も、欲求も持たない
ただただ光を失った瞳で私を見つめている
彼女をそうさせてしまったのは私の責任だ
だから私も何も望まない
彼女が再び感情を、笑顔を取り戻す以外は
期待して傷つくぐらいなら
期待なんてしたくない。
そんなのいらない。
ても、もしかしたらと思ってしまうのはなぜ。
*何もいらない*
僕は君の心が欲しい
一度でいいから普通を味わってみたい
一度でいいからみんなの感じる幸せを感じてみたい
何もいらないなんて思ってしまったら
僕は、薬でも毒でも飲んで死んでしまうから
僕は、追い求めなくちゃならない
僕は、僕を全うしなくちゃならない
僕は、愛されてるって思わなくちゃならない
だけど、
僕は、僕は、僕には、
生きている理由なんてない
死にたくないなんて、首を締めた日にも
薬を何錠かわからないくらい飲んだ日にも
包丁を自分の腹に刺した日にも
思わなかった
死んでしまえば全部失くなるよ
生きていても今はすぐ終わるよ
だから、死んでいいよ
絶望しかなくて、辛くて苦しくて、なにも楽しくなくて、死にたいんだったら、早く死んでいいよ
君のことなんか誰も覚えてないよ
塵になってごみになるだけだよ
誰も君が死んだことなんて悼まないからさ、
何も思わないまま死んでいいよ
死ねるよね?死ねないなんて言うなよ?
あれだけ、死にたいと思ったのなら今すぐにでも死んでみろよ
「何もいらない」
夜勤明けは何でもできる気分になるし、お腹も空く。
でも本当は睡眠以外いらないの。とにかく眠りたい。
私は、一人が大好きだ。人間が居ない空間が好きだ。
両親や友達が居たとしたら、それは人間が居る空間だから、酷く落ち込む。
無機質な部屋でチルい音楽なんかかけて、読書をして、絵を描いて、ネットサーフィンして。
誰の目にも入らない、心配もされない、愚痴なんかも言われない、誰にも話しかけられない、気を遣わないでいい。私にとっての最高の空間だろう。
ただ、一生、人と関わらない事は出来ない。
本だって人間が創作したものだし、絵を描くための画材や、ネットの情報なんて人が創ったものだ。無機質な部屋も、人の手で一から作られたものだろう。喩え、AIだったとしても、AIそのものは人間が生み出したものだ。
そう考えると、人がいらない事は無さそうだ。
何もいらない──
今日は嫁さんが飲み会で晩御飯のカレーを自分で作って食べた。美味しくってたくさん食べ過ぎてお腹がいっぱいなのでもう何もいらない。
恋は盲目
⚠️リスト○ットの表現があります。(生々しくはないです、一応)
あの人のことが好きだ。
恋い焦がれてもう6年がたった。
でも、ずっと何処かで諦めの気持ちがある。
「俺じゃ見合わない」って。
それでも諦めずにここまで追ってきている。
彼女が行く偏差値が自分の実力が20も上の高校にも死ぬ気で勉強し、合格した。
これも、愛を求めた結果だ。
そんなとき、君は俺に言ったんだ
『あの…、えっとあ、あなたのことが好きです。もし…よかったら、よかったらですよ、付き合ってくれませんか?』
と。
今でも一語一句覚えている。
あの時は、マジで世界の時が止まったみたいだったよ。
だって、今まで言葉で言い表せないほど欲しかったものが手に入ったんだよ?
もちろん返事はyes
このまま死んでもいいと思ったね。
―――あーあ
ウソ告だったんだね。
なんでそんなことするかなぁ。
俺は怒りに任せ、女を殴った。
そのまま、自分のリス○カットのためのカッターで首もとを狙った。
そして俺も。
だって、もう、何もいらないから。
何もいらない
#37【何もいらない】
あぁ、とても、綺麗だなぁ。
テレビをつけると、屋上のLIVE映像が
映し出されている。
カメラマン不在のカメラは、画面いっぱいに
燃え盛る空を映し出していた。
誰もいなくなったテレビ番組は続いている。
これは、私たちの人生が終わる合図なのだ。
何も、いらなかったのかもしれない
平日10%offのクーポンだとか。
買いだめしておいたトイレットペーパーだとか。
趣味とか、資格の本だとか。
どこにも挙げることは無いのに、
なぜか撮ってしまった隕石の動画とか。
結局ぜんぶ、無に還ってしまうんだ。
わかっているのに、最後まで捨てきれなかったな。
戦隊ヒーローの、ビームみたいな光線の光が
閉めたシャッターの隙間から漏れ出ている。
まるで映画のワンシーンみたい。
みたい、だったらな。
シャッターから背を向け、ワンルームに向かい合う
そこには、自分の生きた証。
そこら辺に散らばったゴミも。
畳み掛けの洗濯物も。
もう随分と使ってないノートパソコンも。
どれも、終わってしまう世界には必要のないもの
しかし、この世に生きていたことを証明できる
大切なものなのだ。
唯一の光源である、テレビの電気が消えた。
スマホの充電は1%になっている。
そのまま、イヤホンをつけて
適当に音楽を流す。
歌詞も分からない洋楽ロックが、途切れ途切れに
言葉を紡いでいた。
ボリュームを最大にしても、隕石の轟音は
鳴り止まない。
その雑音が聞こえないように、自分も
カタコトの英語を叫んでみた。
『My Life!My Life!...but I still wanna live!』
シャッターから漏れ出る光が
徐々に大きくなってゆく。
点滅したスマホは、最後のサビを抜けたあとに、
力尽きたように光を失った。
最後に見えたのは
10年間住んだ、ワンルームにうつる自分の影。
額のなみだを拭くことはなく、
ただその部屋を見つめて、無理やり口角を上げる。
あぁ、とても、綺麗だなぁ。
「何もいらない」なんて
まだ言えない
欲しいものや望むものがまだ沢山ある
知識、健康、旅行etc
挙げればキリがない
「何もいらない」と言えるくらい
満足できるのはいつになるだろうか
君以外には何もいらない。
そう呟くと、彼は困ったような表情をして、俺から目を逸らした。
ずっとずっと思ってきた人。
今さら俺のものになるとは思ってないけど、彼は俺の気持ちを知ってるはずだったのに。
「誕生日何がほしい?」
なんて聞いたら、そう返すに決まっているだろう。それともこのお気楽脳天気な友達想いの彼は、そんな可能性にも気づかなかったのだろうか。気づかなかったんだろう。
彼の頬をそっとなぞる。せめて、これくらいは許してほしい。
彼は固まったまま何も言わない。
あなたがいる
だから 自信が持てる
あなたがいる
だから 最強の自分になれる
あなたがいる
だから 他には何もいらない
だから あなたが必要
#22『何もいらない』
『何もいらない』12/65
できるなら、もっと望みたかった。
他のすべてを捨ててでも。
でも、もう、いいの。これ以上は。
お金も、時間も、地位も、将来も、幸せも。
ぜんぶ、あなたに満たされちゃったから。
あなたと過ごしたすべてが、私の生きる道になる。
だから、もう、いいの。
長い髪をなびかせながら彼女は歩き出す。
彼の温もりを手に感じながら。
しかし、それは、少しずつ、けれど着実に、
彼女の手から消えていく。
今日は雨天、いや、雨のち晴れだったろうか。
幸せとは満たされることではない。
お腹がすいているとき、
食べることで幸せを感じるが食べすぎると苦しい。
満たされていく過程が1番幸せを感じる。
満たされて、もう何もいらないと思った時は
多分その幸せかにはすがりつかずに
離れるのがいいんだろう。
満たされてるはずがないのに
何もいらないと思うとき、
きっと気づかない何かで満たされてしまっているんだろう。
#何もいらない
何もいらない
では死んでください
与えるか奪うか
どちらも
与えて奪っている
奪って与えている
何もの中に
生きていること
これを基本とする
何故かは知らないけど
施しがいらない
そんな意味なはず
施す姿勢は与えられた
跳ね除けても
既に手遅れです
何もいらなくても
機会を与えたらいい
貰うことで失わないなら
相手にもしたくない
これならわからなくもない
こちらから選べない
それを貰うといい
何もいらない
これを貰うとして
それで終わりなら
その程度ってことで
つまり反省してないね
なんどでも同じで
それでも繰り返してる
私は特に何もしてないのに
何を勘違いしてるのか
それを私は知らない
あなたに興味もないから
これを簡潔に言うと
いますぐ失せろ、となる
何もいらなくはない
ただその相手からは
何も欲しくない
素直に言うと
邪魔だから消えて貰いたい