今どきの話題や流行りのあれこれは乗れそうになくとも、個人的な感覚を語るのなら、日々をひとり楽しく満喫できている。
“いいな”と興味の欲がうずくモノは日常の中たくさん溢れているし、すぐ傍に転がっているとくれば、どうにも飽きる気がしなかった。
知らない誰かとする共通の話も、予想外の角度から刺激を分け与えてもらえる点を含めると非常に良い産物だと考えている。
……のだけれど、ほんの少しだけ困る状況があった。
曇りのない笑顔を持つ他者からの良心であろうとも、その場で“現物”として熱意のカタチを受け渡してもらうのだけは、申し訳なく思いつつも「なにかが違う」と胸の奥が訴えかけてくるのだ。
どんなに手間や時間がかかろうとも、いつか自らの手で“それ”を掴み取ってみせる。
諦めざるを得ない場面も存在するが、それすらも醍醐味となるのだし、嘆きとして飲み込む。
でないと、なんの面白みも達成感も得られないままに思えてきてしまい、するすると喜びの気持ちすらも薄れていくような気分が嫌なのだ。
「安易な満足をゴールとしたくない」と願う思考ごと、一種の趣味であり、我が心の表れなのである。
【何もいらない】
4/20/2024, 2:05:28 PM