『何でもないフリ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私には正直言って面倒くさい友達がいる。
名前は天音と言って何かあったらすぐ病みアピをしたり厨二なところもある。
天音「ちょっと相談があるんだけど」
またきた、もうこれで何回目かわからない相談。
天音が話す内容はいつも同じような物ばかり、病んだこととかサイコアピールもしてくる聞いていてイタイし私の事なんか聞いてくれない。、、そういえば私の人生は平気な振りばかりしているような気がする。
そのせいかな?なんか人混みの中にいるように息苦しいのは。
でももう天音の相談を聞くことは無くなった。何故ならもう天音はもうとっくにあの世へ行ったのだから、でも天音がいなくなって変わったのは天音の話を聞かなくて良くなっただけ、これからも私はずっと平気な振りをしなくてはならないのだから、、これからも、、、ずっと?
今回のテーマ「何でもないフリ」
俺の意中の人はモテるのに、鈍感だ。
恋バナとかそーゆー本とか好きなくせに、何でか自分への好意には気づかないらしい。
これは長期戦になるなと覚悟して、ゆっくり事を進めているけれど、たまにどうしようもなく欲が顔を出す。
「どうしたんです?」
書類から目を上げ、こちらを伺う瞳が訝しげでも、こんなに美しい。心配そうにひそめられた眉もかわいい。ドキドキしてきた心臓を落ち着かせる。抱きしめたいけど、まだダメだ。鈍感な君が、俺の気持ちに気付いてくれるまで待たないと。びっくりさせてしまう。
「んーん、大丈夫」
本当は奪いたい。
君のキレイなところ全部そのままでいて欲しい。
俺に振り向いてくれるまで、他の人には染まらないで。
でもできるだけ誠実でいたいから、
今日も何でもないフリをした。
『何でもないふり』
すごく得意です。
ポーカーフェイスとか褒められます。
「ポーカーフェイスうまいよね」って。
...うまいよねって言われる時点でバレてるよね。
感情豊かってよく言われます。
たぶん何でもないふり、下手くそです。
何でもないフリをして、泣きそうな顔を隠しながら目線を微妙に外し、笑う君を見て、私は胸が痛くなった。
君にこの世界の、幸せを少しでも知って欲しい。
不幸が溢れてる世の中かもしれない。でもその分、楽しいこととか、幸せなこと、あるから。
もしかしたら繊細な君には棘棘しすぎた世界かもしれない。
でも、叶うことなら、諦めないで、私と一緒に、生きて欲しい。
そう願うことは私のわがままだろうか。
「私ってバカだよね〜」
そういって笑う君に
「世界がバカなだけだよ。」
と真剣に伝えた。
「えっ。」
肩を抱いた。
トントンと背中を叩く。
大丈夫。大丈夫。この、混沌とした世界では、何が正しいのか、何が間違ってるのか、分からないよね。
一緒に、良い世界も悪い世界でも、それでも、生き抜いていけるよう私が支える。
バカじゃなくて、余りにも尊くて美しかっただけだから。
「おまたせ。」
夕暮れ。
日が落ちかけてて、少し暗くなって来た頃。
声の主は、昇降口の方から白い息を吐きながら走ってきた。
『大丈夫だよ、私もさっき来たから。』
「嘘つけ。」
ほっぺを両手で包まれる。
顔が一気に近づいて、心臓がドクンッと跳ねた。
「やっぱり冷えてる。鼻も少し赤いし、結構待ったろ。」
『……10分くらい?』
ドキドキしてるのを悟られたくなくて、目を逸らして答える。
「ちょっと待ってて。」
タタっと先を少し走っていった。
ほっぺたをそっと両手で触る。
温もりがまだ残っていて、ほのかに温かい。
心臓はまだ鳴り止まず、うるさかった。
彼は幼なじみで、見慣れた顔のはずなのに。
手なんて幼い頃に何度も繋いで、お風呂だって一緒に入った事あるのに。
彼が私の名前を呼ぶ度に、心臓がうるさいのはどうしてなんだろう。
彼が触れる度に、顔が熱くなるのはどうしてなんだろう。
こうして一緒に帰っているのも、幼稚園からの腐れ縁で中学生の今でも変わらない習慣となっているだけだ。
お互い用事がある時以外は、一緒に帰る。
時間帯もそんなに変わらないはずなのに、一人で帰る時と景色が変わって見えた。
「ほら。」
考え事をしていると、彼が缶飲料を渡してくる。
そっと受け取ると、思ったより熱く顔をしかめた。
『あつっ』
「熱い?タオル巻く?」
『大丈夫。』
制服の袖を少し伸ばして、手を少し覆った状態で缶を持つ。ちょうどいい温度になりほっとする。
『ありがとう。』
「冷めないうちに飲んどけ。」
お言葉に甘えて飲もうと思い、缶を改めて見る。
『コーンポタージュ……』
「あれ、好きじゃなかったっけ?」
『ううん。好き。……覚えててくれたの?』
「そりゃあ、お前の好きな物は全部知ってるよ。」
そう言ってはにかんで笑う。
夕日に照らされていて、とても綺麗だった。
その顔にまた、心臓が大きく跳ねる。
顔を見るのが恥ずかしくなってしまって、そっぽを向いて缶を開けた。
「ん?どうした?」
『な、なんでもないよ。』
そっぽを向いたまま答えたからか、彼が不思議そうに覗き込んでいるが、意地でも顔を見られ無いように隠す。
そろそろ隠すのも厳しそうだな、と思いながら啜ったコーンポタージュは、いつもより甘く感じた。
#何でもないフリ
あの人には分かってしまう。
自分以上に自分のことを知っている人には通用しない、そう分かっていても繰り返す。
お題:何でもないフリ
「ふたり」
列車に乗る背中はどこか寂しそうで
知ってたよ その先にある時間に僕は居ないこと
窓に映る流した涙の意味なんて言葉にしないで
精一杯の笑みで応えた「またね」
夜空に星がヒカル度に繋いだ点
遠い君に語るように浮かんだメッセージ
遥か彼方 空の下へ届けこの声よ
不意に思い出す赤くなった目蓋の裏に
隠してた優しい嘘であの日 心は救われたんだ
だから誓うよサヨナラを振り切っていつか
迎えに行く
波紋のように消えていく時間のなかで
温めた気持ちを形に変えながら
星座のように言葉を繋いだ
この想いに名前をつけるなら「ふたり」
深い切なさを知る僕等になら確かに分かる
伝えに行くよ
約束のない空白に眠る二人の時間を
離ればなれだからこそ生まれた想いを今
温めた気持ちを言葉に込めたメッセージ
星を繋いだメッセージ
#何でもないフリ
家が隣で、親同士が仲良し。
生まれた病院も一緒で、小さい頃から家族ぐるみで
旅行に行った事もある。
少女漫画かよ、って思うほど
俺とあいつはいつも一緒だった。
可愛くて、優しくて、しっかりしていて。
あいつの事を好きになるのに時間はかからなかった。
テストの点数、嫌いな教師、親への不満。
あいつには何でも話せたし、
あいつも俺に何でも話した。
でも1つだけ。恋愛話だけはあいつにできなかった。
それなのに、あいつは俺に恋愛相談をする。
あいつの好きな奴は俺の親友だった。
好きな奴と仲の良い、自分の幼馴染。
恋愛相談をするには完璧な相手だった。
けれど、あいつの恋愛が上手くいかない事を
俺は知っている。
親友には俺と同じように昔から好きな幼馴染がいた。
親友の幼馴染も、親友の事が好きなようだった。
親友の事を話すあいつの顔が悔しいくらいに1番可愛い。
その顔、俺がさせたいんだけど。
そうカッコよく言えたらどれだけ良いのだろう。
漫画のような設定の俺とあいつ。
この先の未来が漫画のようなハッピーエンドだったら。
女々しい事を頭の中でぐるぐると考える。
ああ、情けない。
それでも俺は、頼りにされている事が嬉しくて
心が傷ついている事に無視しながら
何でもないフリをして今日も恋愛相談に乗る。
何でもないフリをするのはとっても楽だ。
何か嫌なことがあっても言われても
自分は気にしていませんって思わせられるから
嫌なことをいう奴らの言葉に耳を貸したって
自分に一つもいいことなんて起こらない。
嫌な気持ちがつのるだけだ……
それならいっそ気にしないほうがいい。
「何でもない……」
そう口に出すだけで少しは楽になるから……
何でもないと思っていればそのうち
あんな嫌な言葉達も消えていくから……
面白くなくて言ってこないから……
でも…
本当の所は嫌なことを言われて
大丈夫な奴なんていないと思ってる……
顔には出さないだけで本当は辛いと思う。
それでも誰にも相談できないから
迷惑かけたくないから
今日も僕は
"なんでもないフリ"
を
し続ける
君が何でもないフリをして笑うから、
僕も何でもないフリをして笑った。
けれども、
やっぱりいつもの君と違うから、
僕は君の分まで胸が苦しくなった。
そしたら、君も辛そうな顔をした。
ああ、良かった……
素直な君の気持ちを知れて、
僕は今、幸せだよ。
だから、
何でもないフリをして僕は君を強く抱きしめた。
「何でもないフリ」
満員電車で屁がにおってくる。
「誰だ!屁をこいたのは」とか
「私オナラしました」なんてことにはならない。
した人も嗅がされる人も、何でもないフリをする。
オナラは見えないので、これで平穏が保たれる。
もしある日突然オナラが見えるようになったら
どうなるだろう。
オナラした人が分かる。
オナラが鼻に入ってくるのが見える。
した人も嗅がされる人も、何でもないフリを出来るだろうか。
いや、つくづく見えなくてよかった。
何でもないフリは誠にありがたいことだ。
(何でもないフリ)
#76 何でもないフリ
他人になりたい訳じゃなかった
後悔しても、やりなおせないって。
してるつもりなくても
普通にしようとして
元気出そうとして
出かけようとして
来る日も来る日も
時々1日中雨だったらその日は
家で静かに無理せず
ほんとの心と向き合って
ゆっくり回復して
でもずっと晴れてたから
出かけるのがいいと思って
少しでも外を歩いた方がいいと思って
実際空も綺麗だし夕焼けも綺麗で
気分転換も出来たし
良かったんだけど
時々1日中雨だったら
きっとだいぶ楽だった
「お前、いい加減やめろ」
なんのことかわからなくて首を傾げると、肩を掴まれる。
「いっ……」
「痩せ我慢するなよ。無駄に張り切るな。本番はこれからなんだぞ」
そんなつもりはない。と言っても、たぶんあなたは納得してくれない。
だって、もうすぐ長年の悲願が叶う大事なときだから。
立ち止まりたくなんかない。
「意外と深くない傷だから安心して。足手まといにはならない」
反論しようとする彼をまっすぐに見上げた。掴んだままの手をゆっくり外して、そのまま握る。
「もうすぐなんだから、大丈夫。もしやばそうなら声をかけるから」
本当はわかってる。
私にかけた言葉は全部、自分自身に言い聞かせてるんだよね。
頑張って隠しているみたいだけど、誰よりも、私よりも、願望が達成される瞬間を待ち焦がれていることを知っている。隠している理由もなんとなくわかる。
私は、代わり。
私は、あなたが気持ちをぶつけられる場所。
あなたは安心して、願いをかなえて。
お題:何でもないフリ
(もうしんどいな)
いじめとか嫌がらせとかそういうのは一切ない
ないのに何故かしんどいのはなんで?
周りの人に心配とか迷惑かけたくないから、平気なフリを続けている。
きっとわがままだとかって思われるから、必死に隠していたつもりだった。
[大丈夫?]
一瞬時間が止まった感覚になった。
すれ違うほんとに一瞬でバレてしまった。
昔から平気なフリをしてしまうのが気づいたら癖になってしまってた。
今まで気づかれたことがなかったのもあって思わずずっとためていたものが溢れてしまった。
そんな私をあなたは一瞬焦りつつもサッと場所を変えて話を聞いてくれた。
No.62
お題[なんでもないフリ]
しょうもないライフハック
一人のときに落ち込むことが起きたら
自分に対して何でもフリをする
「別に?」みたいな露骨に白々しい態度を取る
他の誰も見てないのに必死に演技をするのがコツ
その行為のバカバカしさに笑えてきたら成功
虚しさから逃げ切れる俊足を持ち合わせてる人にオススメ
何でもないフリ
何でもないフリを何度もしたような気がする。
ちょっとボーッとしていると、どうしたの?って言われて、つい、何でもないって言ってしまう。
ちょっと落ち込んだときなんかも同じく聞かれてなんかもないって言っちゃうし、フリだってしてしまう。
何でもないフリってよくやるよね。
〚何でもないフリ〛
刑務所生活6年目
居房の掃除中、壁のポスターを剥がすと、掘りかけの大きな穴があった
どうやら俺と同じ部屋に収容されている男が脱獄を試みているらしい
だが俺は知っている
この壁の先にあるのは、外ではなく監視室であることを
俺は男の脱獄を手伝うつもりはない
あと少しでシャバに出られるからだ
だが終身刑である男の境遇を思うと、お門違いな同情心が湧いてきた
俺はこの気持ちに逆らえず、刑務所を出る前日、男に何でもないフリを装いながら、刑務所マップと、穴を埋めるための(収益労働中にこっそり盗み出した)生コンクリートを渡してやった
何でもないフリ
昔の仲間たちと昼間からもんじゃ食べて飲んで
ママじゃなくなる自分になる時間をすごす
何でもないフリをして
あたかも仕事帰りの顔をして
これからこどものお迎え
たまには
ママにもママじゃない時間を頂きます!
それがママの栄養源のひとつです
大切なじぶんの時間
後ろめたいけどどうしても大切なんだ
何でもないフリをして、いつものようにゲームを開く。
「大丈夫、気にしない」
そう思っても上手くいかなくて、頭に浮かぶのは、いつか吐かれた呪いの言葉。
何でもないフリ
平気なフリ
楽しそうなフリ
知らないうちに色んなフリを覚えちゃって、身につけちゃって。
私は役者じゃないんだけどな。