『今日の心模様』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
今日の心模様
雲時々つむじ風、かな。
ちょっと前には晴れていたのに
人間関係は難しいね。
せめて雨にはなりませんように。
快晴と言えるほど納得できていないし、暴風と言えるほど荒れてもいない。
ただただ、始終もやもやと消化しきれない気持ちだけが頭の中に浮かんでいた。
少し油断をすれば勝手にため息は出ていき、どうにも気だるいカラダの内側でそれが巣食っている。
己を鼓舞しようと踏ん張る気分に反して、まだ心はうつむき、どことなく“まばら”に落ちる。
そうなる日には、よく「空」を眺めていた。
言葉で当てはめきれない途切れがちな思考を、そこへ流れる色やカタチたちになぞらえることもある。
なにより一番の理由として、昔からその移り変わる姿が好きだったからこそ、安らぎを得られた。
であれば、今の心象を例えるのなら。
多分「くもり一時雨」あたりが近いのだろうか、と視界の先へ想いをめぐらせてみる。
──ここまで言っておいて、少々あれなのだが。
この使い方が合っているかまでは分からないので、どうかその辺りは大目に見てほしいなと、一人苦笑いをこぼしてしまった。
【今日の心模様】
僕は布団の端っこから顔だけを覗かせる。つけっぱなしのテレビから聞こえる落ち着いた声音。明日は雲ひとつない晴れでしょう、と明日の予報を伝えていた。
僕はむくりと起き上がり、無造作に机に積まれていたカップ麺をとった。3分のタイマーをセットし、再びベッドへと舞い戻った。
明日はどうやら晴れるらしい。一昨日は晴れで、今日はざんざん降りだったというのに、まぁよくもころころと変わるものだ。
天気と言えば、今日の心模様は散々だった。大方、曇りのち雷のち雨、といったところだろうか?
朝起きた瞬間の爽快さは訪れず、ただどんよりと行き場のない気持ちを持て余しながらカーテンを開けた。
せっかくの休日だったというのにベッドから動くこともできずただ菓子パンだけを口に詰め込んだ。
そうして何もできないままに過ぎていく時計を眺めていると、ふと、湧き上がるような恐怖に身がすくんだ。
最近の出来事がまざまざと蘇り、まるで今この場で起きているかのような映像を伴った。そこには何もいないと分かっているのに、響く笑い声は僕を責め、は、は、と上がる息を押さえるのがやっと。どくどくと脈打つ心臓は口から飛び出しそうなほどで、僕は胸のあたりの布をきゅ、と握る。
縋る思いでシートに包まれた小さな錠剤を水とともに流し込み、布団を頭まで被ると今度は止まない雨のような、しとしとと降り続ける悲しみに包まれる。
いつしか海になりそうな涙から逃げるように目をつむったのが覚えている限りの記憶だ。
次に意識が浮上した時には、とうに日は暮れて時計の針は上と下を真っ直ぐに指していたのだった。
今日はあまり良い1日ではなかった。僕は出来上がったカップラーメンを啜り、机に置いたスマホを見た。
そろそろ国民的アニメが始まる頃合いだ。
テレビのチャンネルを変えると、見慣れたおかっぱ頭の女の子が画面に映る。ぼんやりと画面を見つめていると、懐かしさで胸がいっぱいになった。
番組が終わると、僕はテレビを切り窓から外を見上げた。きらりと光る星が綺麗だ。明日は晴れるらしい。僕の心も晴れてくれるだろうか?
僕は錠剤のシートが入ったポケットを、そっと上から握る。明日は心もいい天気でありますように。
「いつものバス」
変な寝癖が直らなくて、憂鬱な朝。
いつもの時間、いつものバスであの人を見かける。
いつもなら、一瞬だけでいいからこっちを見てほしいと思うけど、今朝は見ないで、と思う。
わたしのちっぽけな願いは、いつも叶わない。
なんで今日に限って目が合うかな……
顔を逸らし、髪に触れる。
名も学年も知らぬあの人。
知っているのは、あの学校の生徒だということだけ。
灰色の厚い雲。
一箇所だけ切れていて、青い空が見えている。
────今日の心模様
蒼く澄み渡っているわけでも無く灘るる雨もなくそれは、特に楽しい授業が無かった時の家への帰り道を想起してしまうような、そんな天気。追われるタスクは少なく束縛のないふんわりした仕事だった。でも、其れはとてもいつもある風景ではなく、一時の季節でしか受け取れない特別なものなのかもしれない、知らんけど。
4月23日 火曜日 曇り
今日も仕事。
昨日知った事実は私を壊すけど、
日常はいつものように来る。
ショックと言うか、悲しいと言うか、
だよね、って言うか。
色々な感情が混ざって今日の空と同じ色。
もし、傷つけられた人が傷つけた人を
裁いていいのなら
私はきっと生き地獄を相手に望むだろう。
死ぬ方がましだと思うぐらいの
生き地獄を。
心の状態は顔に出るとはよく聞く。
「目は口ほどに物を言う」
昔の人は言葉にすることが上手い。
私の心情は顔を見たらよくわかる。
どうしようもない。どうしたいかもない。
いや、あるが考えがまとまらない。
ぐちゃぐちゃなのだ。
雨が降った後の土のように。
あれ、なんで、生きてんの?
なんのために、生きてんの?
はは。わかんねー。
仕事が終わる頃
雨が強く降っている。
私の心みたいだな。
今日の心模様
近年稀に見るくらいのどんより気分。
仕事でちょっとやらかして、相手に申し訳ない気持ちと最近上手くいってたのに、という悔しい気持ちでぐっちゃぐちゃ。
挙げ句自分で自分の首を締める結果になって、明日以降の仕事が少しやりにくくなった。
おまけにもう一つモヤモヤが発生して、失望と諦めも混ざりあってる。
叫びたい衝動をこらえてやけ食いして、なんとか明日に繋げようとたい焼きを飲み込んだ。
気持ちを切り替えるにはもう少し時間がかかりそう。
END
「今日の心模様」
メッセージ
届いてないかな?
携帯見て
不安になる……
今日の心模様
グレーだな
今日の心模様
雨のち曇りのち晴れ
今日もお疲れ様
今日の心模様は、複雑である。大学の方が模試など勉強することがいっぱいあると思っていたが、専門の方も模試などあることが最近知った。今からだと間に合わないと思うが自分はギリギリでやっていくスタイルだ。いきなり変わると変な感じがする。だから、自分が思った通りにやっていくのがギリギリの日常だと考える。勉強したいと思っても、勉強の仕方や何をやったらいいのか分からない。これは、自分で決められないもうひとつの自分がいるどうしたらいいのだろうか。
今日の心模様
もうすぐ今日が終わる
今日はいい日だった
朝起きることができた
雨が降っているのに外に出ることができた
電車に乗ることができた
ごはんを食べることができた
この文章を書くことができた
多分明日まで生きることができる
やりたいことができたかわからないが
今日たくさんできたことがあった
それはとてもすばらしいことだろう
今日の心模様
ここしばらく
スッキリしない天気だった。
低い雲が
余計に息苦しい。
なのに、今夜急に
雲の切れ間から
お月さんが顔を出した。
足元が月明かりに照らされて
少し進めそうだ。
雨だねと君が嬉しそうに言う
虹を見るのが嬉しいんだね
【今日の心模様】
『今日の心模様』
雨が降りしきる晩のこと、男が雨具も持たずに川沿いの小道を歩いていた。雨音と蛙の声が男を包んでいる。
春先といえど夜の雨は冷たく、男の肌は青ざめていた。人が見れば死人と見間違ったとしてもおかしくないほどであった。
さて、なぜ男がこのような状況にあるのかと言えば、帰る家が無いからである。正確には、無くなった、のである。
男には妻と2人の娘がいた。近所でも評判の仲睦まじい家族で、笑顔の絶えない家であった。
しかしこの日、男の働きに出ている合間に、家が賊に襲われ妻と娘は滅多刺しにされてしまった。
男が家に戻った時には既に息絶えていた。
こうして絶望のままに、男は彷徨するに至ったのだった。
今、男の頭の中は希死念慮で満たされていた。最愛の家族を失った以上、もはや生きる意味などないと思い始めていた。
男の足取りは少しずつ濁流の方へと向かっていく。周囲に人はおらず、彼を踏みとどまらせるものは何も無い。
右の足が水に沈み、左の足もそれに続いた。
決して速い足取りではないが、躊躇わず進む。
腰の辺りまで水面を下回った時、男は川の流れにさらわれた。
流れに身を任せ、男はひたすらに流されていく。
男は意識を失った。
しかし、あるところに流れ着き、一命を取り留めた。
川辺に倒れるその男を見つけた村の者が、寺に担ぎ込み、住職が介抱をしてくれることになった。拾われて2日目の朝、男は目を覚ましたが、川に流される前の男と同様、生きる気力はもはやなかった。
それを見かねた住職は男を出家させ、信仰に専念させなんとか生きながらえさせることにした。
こうして男は、僧として再びの生を歩むこととなった。
男が川に流された日、実は娘のひとりは生きていた。意識を取り戻した娘は街の医者に引き取り育てられ、15の歳を迎えた頃、父を探す旅に出た。
娘が父と出会うことが叶ったのは18の歳の頃であったが、これはまた別の機会に話すとしよう。
【色がない毎日】
今日も私は透明な部屋の中にいる
毎日、毎日
明日こそは色がつけばいいなと思うのに
いつまでたっても色がつかない
私だってみんなみたいに
ピンクとか黄色とか赤色とか
色が欲しい
青や黒でもいいから
せめてこの透明な部屋から抜け出したい
今日の心模様
今日の心模様は砂嵐
苛立ちが募る
ノイズが走る
眠い眠い眠い
無でありたい
今日の心模様はくもりときどき晴れ
あなたのインスタのノートを見て不安になるからです
しばらくは曇りが続くでしょう
人を見る目の無いクソ上司のせいで
毎日毎日こっちは大変なんだよ
「あっ、コーヒー飲みますか。」
ホント、鼻くそ入れてやりたいわ
今日のおいらの心模様だす
明日は・・あれをしないと・・。
でも、あれよりもこっちが・・・先、かな。
––––ガシャン!!––––
突然の破壊音に驚いて、足元を見る。
右手に持っていたはずのマグカップが足元で砕けて、中に入っていた紅茶と共に、四散していた。
あれ?私、どうして・・ちゃんと持っていたはず・・・なのに。
とりあえず・・・片付けない・・と・・
と、しゃがんで片付けようと手を伸ばす。
しかし、伸ばしているつもりの右手が、右腕が思うように動かない。力を入れてるつもりでも、右腕と右手の指が伸びない。
ひどく痺れているような、血が通っていないような、石にでもなってしまったかのようにほとんど感覚がない。
代わりに左手を伸ばそうとして、気がついた。左手が震えていた。
いや、左手だけではなく体が震えていた。次第に頭が重くなり冷や汗が浮かぶ。
息が苦しくなり、視界が歪んできた。
あ・・これは・・まずい。
と、認識したものの、少し遅かった。
その場に座り、懸命に深呼吸を心がける。
しかし、その場で倒れてしまった。
おーい。なんか壊れる音が・・
っ!?どうした!?
彼の慌てる声と、足音が聞こえた。
数時間後。
ベッドで落ち着いた私は、深呼吸を繰り返していた。
薬をのみ、ちゃんと呼吸ができるようになった。しかし、まだ立ち上がることができなかった。
そして、右手と右腕も思うように動かなくなっていた。
また・・動かなくなった・・。
はぁ、今度はいつまで続くかな。
というか・・動くようになるのかな。
かつて心身共に大きな負担のかかる作業を続け、怪我を負ってしまった。それでもその作業をやめるわけにはいかない状況だったため、無理をして続けた。
その結果、さらに大きい負傷をすることになり、結果主に作業をしていた利き手である右手と右腕が動かなくなってしまった。
それから長い時間をかけ、リハビリとケアの甲斐があって再び動くようにはなった。
しかし、利き腕と利き手が動かなかった間は日常的に大きな支障があった。
その間、左手で一通りのことをできるように努力した。
しかし、ハサミやカッターナイフなど右手で使うことが前提のものは使うことがなかなかできなかった。
世の中には、右手で使うことを前提に設定されているものが多いことに気づく良い経験にはなった。
それ以来、右手に負担がかかると動かなくなることがある。物が握れなくなり、動かせなくなる。
また動かない間は、左利きの生活になる。
だけど、今回は呼吸困難まで引き起こしてしまうとは・・
何気ない行動でギックリ腰になるように、持病の影響なのか、日常の少しの衝撃で呼吸困難と意識の混濁を引き起こすようになってしまった。
特に、疲労や気分の落ち込み・ストレスがあると起こりやすいから気をつけるようにと、忠告されていた。
今回はこうなった要因として、思い当たることはあるのか?
割れたマグカップを片付けて、様子を見にきた彼に聞かれて、私はぼんやりした頭を頑張って回して、しばらく考えた。
そして、ふと浮かんだことを呟いた。
焦ってた気がする–––と。
何を焦ってたのかと聞かれたが、それはわからなかった。
ただ・・いろんなことを早く終わらせないと。と、いつもより気を張っていた気がする。
春は・・世の中が新しいことを始めて活気づく時。だから、その流れというか雰囲気に合わせられるようにしないと・・置いていかれてしまう・・
みたいに、思っていた・・のかも。
そう、自信なさげに言うと、
彼は動かない私の右手をそっと取った。
あっ、怪我してるじゃないか。血が出てる。
痛くないのか?
私は自分の右手を見て、驚いた。
きっと割れたマグカップの上に倒れてしまったんだね。でも、痺れているせいか痛みがわからなくなっているみたい。
だから痛くはないよ。大丈夫。
大丈夫じゃないだろ。怪我して痛くないなんて、大丈夫じゃない証拠だ。
彼は顔をしかめながらも手当てをしてくれた。手当てを終えた傷をなでる。私が傷を触られても痛そうな表情をしないことに、彼は心配そうな表情を浮かべる。
本当に痛くないのか・・確かに、なんか冷たいし硬い手だな。握られてることも、わからないのか?
なんとなくなら、わかるよ。あたためながら血行を良くするように、少しずつマッサージしてリハビリしていくと、感覚が戻ると思う。こうやって・・
私は自分の左手で、右手のマッサージをしてみせた。すると、彼はそれを真似て右手のマッサージをしてくれた。
嬉しいけど、ゆっくり少しずつでないとダメなんだ。なんかマッサージのやりすぎも、負傷を悪化させることがあるらしくて。
昔、早く元に戻りたくてマッサージをやりすぎて、余計に痛みがひどくなったことがあったの。だから、今日はこれくらいでいいよ。
ありがとうね。
彼はマッサージをやめたが、私の手は握り続けていた。
こんな状態からまた動くようになることは、大変なことなんだな。なら、左利きになることも大変だっただろ。君はすごいな。
右手をリハビリしながら、左利きになる努力も同時にしたんだから。
彼は私の手を包み込んでくれた。
ほんのりとだが、あたたかみを感じた。
春ってさ、一気に芽吹くからついつい忘れがちだけど、その芽吹きには長い準備や蓄えや変容の時間が必要だよな。
君が次の春のために、前の秋から花の種を蒔いたりしてるのを見て、春の芽吹きってこんなに時間がかかることなんだって知ったんだ。
一朝一夕のことではないっていうのかな。
急いだところで、得られるものではないし、むしろ負担になる。
リハビリには時間がかかるんだろ?
だったら、一時的な活気にのらなければって焦って苦しくなるより、ゆっくり自分をいたわって回復させていこう。
君なら、春の芽吹きが焦るものや頑張らなきゃいけない時じゃなくて、自然と命が輝きはじめる時だって知ってるよな。
だって、君がオレにそれを教えてくれたんだから。
彼は私の隣に横になった。
大丈夫。君は今でも十分頑張ってる。これ以上の頑張りは、君自身を大切にすることにあててくれ。
ありがとうと伝えて、彼を左手で抱きしめた。彼は大きなあくびをして、私の枕に頭をのせた。
オレにとって春は、昼寝に最高の季節だな。君の腕枕がほしいところだけど、今の昼寝には君に抱き枕になってもらうかな。
君ももう少し寝たらいい。そばにいるから。
まだ寝るの?寝過ぎにならない?
と言うと、いたずらっぽい笑顔が返ってきた。
芽吹きには長い準備と蓄えと、睡眠が必要なんだよ。
睡眠はさっき言ってなかったよ。お昼寝したいだけ・・まあ、いいか。
彼に抱きしめられると、そのぬくもりに反論する気力が失せてしまい、眠気が襲ってきた。
私はすぐに眠ってしまった。
今日という春の心模様は、
春の寒さから、春のぬくもりへの
昼寝日和かなぁ。
今日の心模様。
起きてから仕事に行きたくなくて
なんとなく休みたかったけれど、仕事が終わった今、
わたしは気分がいい。
それはいつもより人と喋った後に反省することが少なかったからかもしれないし、好きなものを食べた後コンビニでイートインしてまた好きなものを食べているからかもしれない。
もしかしたら、会いたかった人に久しぶりに会えるからかもしれない。
現時点の気分に左右されている気がするけど
それも結果良ければ全て良しなので。
何はともあれ、今わたしの心は晴れている。