『些細なことでも』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
右目が僅かに痙攣する
戦慄く両の手は机の影へ
傀儡を繰る様に唇の端を上げ
口内を突く嗚咽を無理矢理に嚥下する
些細な事だ、瑣末な事だ
視線の絡まぬ対話など
気に止める必要も無い
嘯いて、欺いて、その度
呼吸は浅くなってゆく
喉の奥も締まってゆく
視界の隅が白に侵蝕され
心臓の音は耳の中で木霊する
笑って、嗤って
分からないなりにも
愛されようと必死だった
失敗しない様にと
それこそ、懸命に
息の仕方を思い出していた
心の中で励ます言葉を唱え
涙腺と感情には重い蓋を
目にも映らない気持ちの揺らぎは
波紋をとめどなく広げ
いつしか大きな波となり
私を飲み込むとも知らぬまま
正される為の治療法なのだと
延々と信仰心を磨き続けていた。
ー 些細なことでも ー
些細なことでも
些細なことでも伝えて欲しい。
どんなことでもいい。面白くなくても
伝えて欲しいの。もっと。
悩んでるなら、悩んでるって。
疲れてるなら疲れてるって。
言われない方が辛いよ。
変なプライド捨てて、もっと必要としてよ。
私は、あなたにとって 一体何なの??
母の作る卵焼きが好きだった。
中学生と高校生の6年間、母は5人家族全員にお弁当を持たせてくれた。
私が卵焼きを好きなことも知っていたから、母は欠かさず2つ卵焼きを入れてくれた。
朝早くに起きてお弁当と朝ご飯を作る母に、もちろん感謝していた。
大学生での初めての一人暮らし。
節約のためお弁当を作ろうと思い立ち、母のしていた様におかずと冷凍食品で埋めていく。
卵焼きの味付けは母に聞いていたのでその通りに。
上手く巻けなかった。結局その日はスクランブルエッグにして詰めた。
別に味は変わらないし、見た目が悪いわけでもない。
ただ練習して卵を巻けるようになった今でも、スクランブルエッグのほうが楽だと思う。
綺麗な卵焼き、母のささやかな愛情。
その先生の声は驚くほどすっと入ってきた。
それは多分、その先生が黒板に向かって話しているのでも教室の後ろに向けて話しているのでもなく、私たちに語りかけてくれていたからだった。その先生はいつも、「授業なんぞ聞くフリさえしていてくれれば何してようが気にしない」というスタンスでいた。恩恵に預かる生徒も無論、多かった。
授業は先生の話だけで進行した。教科書は使わなかった。先生は哲学者について解説し、時々思い出したように家の庭の話や、ラテン語の話や、初恋の話をした。生徒達は無駄話が挟まる度にうんざりしていたようだったが、私は先生が人に戻る瞬間を楽しみにしていた。その時だけ私も生徒ではなく人だった。
その人がその人であるだけで救われるということを、私はあと何回経験できるのだろうか?少なくとも、あの先生が貴重な一回であったことは間違いない。
私はあの雑な板書を思い出す。号令のない授業を、締まりの無い終わりを思い出す。先生からすれば、きっと記憶にも残らないような些細なことを握りしめて。
今日も哲学の本を開く。
あなたが居れば、それでいい。
もはや依存にも近い感情が、私の中でとぐろを巻いていました。
あなたが笑うと出来る、えくぼ一つで。
あなたが廊下を歩く、足音一つで。
あなたがペンを握る、その所作一つで。
何の変哲も無い日常の一つ一つ。
しかし、その日常の一つ一つで私の心は満たされて、そして同時に、私の愚かな情緒は嵐のように搔き乱されるのです。
あなたと言葉を交わす者。
あなたの視線の先に立つ者。
あなたと和やかに触れ合う者。
その、一つ一つ。
小さなことでした。とてもとても、些細なことなのです。
そんな一つのことで、相手を噛み殺したくなるような嫉妬心が沸き上がるのです。
そんな、そんな蛇のような私なのでした。
『些細なことでも』
些細なことでも
髪を切った
でもとっても少し
それに気づいてくれた彼氏
なのに私は些細なことには気づかない
いや、気づけない
私も頑張って気づけるように頑張るから
応援してて
些細なことでも
大切にしよう。
頭じゃわかってる。
出来ない理由を並べてるだけだってこともわかってる。
簡単なようで意外と難しい。
でもさ、そういう自分に気づけいてるだけで第一歩だ。
大きな事も分解すれば些細なことの集結。
大きく感じるなら、
感じないほど小さくしてしまえばいい。
自分のできる範囲からやってみよう。
人の気持ちの話をしているのに、自分の中では些細なことだと決めつけて傷を大きくすることだけはしたくない。
【些細なことでも】
些細なことでも
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些細なことでも意味があると思っている。
たまたま見つけた美味しいご飯屋さんとか、偶然ばったり会った友人との立ち話とか。
今は何もわからなくても、きっといつか意味がわかる時が来るって思ってる。
だから、過去の私がやって来たことも、今の私がしていることも、未来の私がすることも、きっと無駄じゃない。伏線回収が私を待っている。
些細なことでも祈りを込めて作っている。
縁が切れてしまった友人にプレゼントしたハンドメイドアクセサリー。
きっと貴方は気づいていないけれど、一つ一つに意味を込めて祈りを込めて作ったんだ。モチーフにした生き物に、花言葉に、色合いに、外装の箱にも工夫を凝らして、祈りを込めて作ったんだ。
ただ祈ることしかできないけれど、今幸せであればいいと思う。どうか元気で。
些細なことだけれど、
意味を見つけて、
意味を込めて祈りを込めて、
ただそうあればいいと願う。
どんな些細なことでも、貴女の選択が貴女の人生を作ります。
ですから、小さなことだからと言って、貴女の心の囁きを無視しないでほしいのです。
大きなことで、心の思うままに行動するのは難しいかもしれません。ですから、本当に小さなこと、取るに足らないとしか思えないことから、貴女の心を大切にする練習をしてください。
朝起きて、顔をどの石鹸でどうやって洗うか。朝食に目玉焼きをつけるか、つけないか。ほうじ茶を飲むか、珈琲を飲むか、はたまた紅茶を甘くして飲むか。
そうやってご自分の心の声を聞いていくうちに、貴女は貴女の人生が新たな方向に転がっていくのを感じるでしょう。
どうか恐れることなく、大胆に、楽しげに、貴女の人生を幸福に生きてくださいね。
『小さなせかい』
嫌われ者がペン持って 世界に誹謗を放出してらぁ
机の上にある林檎を見つめて ぽつりぽつり 私といえば 居眠りしてて あっけにとられて 林檎を投げた 次の世界はなんだろな 果実みたいな星の下
嫌われ者の素質をもって
#43 些細なことでも
[何となく]
違和感を感じたら、
直ぐにその場を離れる。
例え何も無かったとしても、
それは無駄な苦労では無かったように思う。
ある日、何となく少し早く家を出た。
実は、その日電車が遅延していた。
それでも、早く家を出たお陰で間に合った。
またある時、何となく家に帰りたいと思った。
帰宅後、急な大雨が来ていた。
家に帰っていて良かった。
何となくの違和感は、
きっと無意識に何かを感じているのだろう。
些細なことでも、
その小さな違和感を無視したくない。
その一手間が、もしかしたら
大難が小難に変わる
キッカケになるかもしれないから。
些細なことでも
貴方のことが気になるの
これがなんの意味か
私は知らない
でも
貴方のことを考えると
フッと
笑みを溢してしまうわ
この気持ちは
なんて言葉で表すのだろう
いつか分かる時が来るのかしら
その時は
些細なことでも貴方のことを
語りそうだわ
『些細なことでも』
どんなに些細なことでも人の怒りに触れてしまえばもう終わり。怒るところは人それぞれだから。
でも私がそれを知った頃にはもう…遅かった。
些細なことでも
気になってしまう時
がある
例えば、、、猫の毛を
見付けるとコロコロ
せずにはいられないとか
😭😭😭
些細なことでも
「些細な事でもいい、だから何でも言ってくれ」
ソファに座って楽しく映画を見終えた後、彼が真剣な眼差しをアタシに向けて来た。
普段はエッチしたい時以外では見せた事が無い。明日は槍でも降ってくるんじゃないだろうか。
「えっ、この後ヤルんじゃないの?」
「ヤリたい。でも、気になるんだ」
「部屋取ってからずっとキョロキョロしてるよな、この部屋何かあるのか?」
ラブホが初めてだったからキョロキョロしちゃった♡ とは言い訳としては良いんじゃないかなと思ったけど、映画中もたまにどこか見てたよな、と先手を打たれてしまった。
そんなわけで視えたモノを洗い浚い話したわけだけど、肝っ玉の小っさい男だったらしく話を聞いたら逃げられた。
置いてくんじゃねーよ!!!! 料金アタシが払うのか!!!?
その後は当然だけど別れた。アイツが浮気してるのも分かってたからね。
アイツの首に、綺麗なつけ爪を施した細い指が幾重にも締め付けるように絡み付いてたし、たまにこっち睨んで来てたから本命はアタシじゃなかったのかもだけど。
何を考えてるのかわからないって言われるけど
本当は頭の中で色々考えてるの。
でもわからないだろうね。
だって顔に出さないように我慢してるんだもん。
些細な事でも気になる私は色んな棘を聞いてきた。
我慢することが癖になって笑顔の仮面を作ってるだけ
声を大にして本当は言いたいよ
ふざけんなって。
でも言わないよ
棘を吐くあなた達と同類になりたくないから
私は人に優しくありたい
人をハブらないような人間で在りたいから
どんな些細なことでも
人との関係は
簡単に切れる
「些細なことでも」
感情が揺れ動いたら
それを言葉にすることで通じ合うことだってある
いつか会えなくなるその日まで
わたしの中に眠るLoveとLikeを伝えられたらと願う
些細なことでも
(本稿を下書きとして保管)
2024.9.3 藍