あなたが居れば、それでいい。
もはや依存にも近い感情が、私の中でとぐろを巻いていました。
あなたが笑うと出来る、えくぼ一つで。
あなたが廊下を歩く、足音一つで。
あなたがペンを握る、その所作一つで。
何の変哲も無い日常の一つ一つ。
しかし、その日常の一つ一つで私の心は満たされて、そして同時に、私の愚かな情緒は嵐のように搔き乱されるのです。
あなたと言葉を交わす者。
あなたの視線の先に立つ者。
あなたと和やかに触れ合う者。
その、一つ一つ。
小さなことでした。とてもとても、些細なことなのです。
そんな一つのことで、相手を噛み殺したくなるような嫉妬心が沸き上がるのです。
そんな、そんな蛇のような私なのでした。
『些細なことでも』
9/3/2024, 3:54:06 PM