『二人ぼっち』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
嫌だなー、死ぬの。
死んだらひとりぼっちじゃないか。
僕がそう言うと、天矢は答える。
友也、それは違うよ。
死んだら死神がそばに来てくれるから一人じゃない。
ふたりぼっちだ。
なんだそれ、僕は天矢の言葉に呆れる。
死神がいたとしても、死後の寂しさはとてつもないものだろう。
僕は寂しがり屋だし。
死神は怖いけどいい奴なんだ。
友也もきっと好きになる。
意味がわからない。どうして断言できるんだよ。
僕はそう言おうとしたがやめた。
答えを聞くのが怖くなったからだ。
二人ぼっち
「入るは二人、出るのは一人!」
「入るは二人、出るのは一人!」
闘技場を囲む金網にしがみついた観客どもが叫んでいる。
「仲間同士殺し合って生き残った方は許してやる。闘いを神に捧げよ。聖地を荒らしたお前たちの罪、敗者の血で贖え!」
装飾過多な衣装の支配者が高いところからそう告げると、試合開始の銅鑼が鳴った。
血に飢えた観客たちから殺し合えーとヤジが飛び、我々が殺し合わなかった場合にリングに投入されるのであろう虎が興奮して吠える。
用意された凶悪な武器はよりどりみどりだ。
二人きりで長い旅をしてきた俺たちだが今以上に二人きりだと感じたことはなかった。
「二人ぼっち」
ここは私が、「あなた」と私のためだけに作った世界。
「あなた」が望めば、私はなんだって作るの。
ガラスでできた街 お菓子の国 虹色の星
青い薔薇の花畑 小さな宇宙 永遠の命
私たちは、この世界にいろんなものを作ってきた。
欲しいものなら、求めるものならなんだって。
今までも、これからもずっと。
この楽園にいるのは私と「あなた」だけ。
二人ぼっちの世界でも、寂しくなんかないの。
「あなた」がここにいてくれたら、それでいい。
だから私は決めたのです。
この世界を守るための厳重なセキュリティシステムを作ることを。
決して誰にも邪魔されない楽園のための鋼鉄の鳥籠を作ることを。
なのに。なのにどうして。
私は侵入者を防ぎきれなかった。
私は一人で逃げて、「あなた」を置き去りにしてしまった。
「あなた」を、ひとりぼっちに、してしまった。
ごめんなさい。怖い思いをさせて。
ごめんなさい。「あなた」を孤独にして。
ごめんなさい。最後まで「あなた」を守れなくて。
でも、私は絶対に諦めない。
私と「あなた」のための楽園を。
「あなた」との再会を。
私は必ず————
『二人ぼっち』
海の向こうのきらびやかな祭典で世界的な賞を与えられた映画作品が近所の映画館でも上映されることになった。予告動画をたまたま見かけて興味があったのと、ネットの記事で映画を作った監督や俳優たちが喜びを爆発させていたのを見ていたので会社帰りに喜び勇んで映画館に行ってチケットを買い、レイトショーの上映を待った。私と同じように上映を心待ちにしていたひとがたくさんいるのだろうなと期待していたが、さりげなく辺りを見回してみると場内にいるのは私ともう一人だけ。照明が暗くなっていく。
世界的な賞を与えられた作品に周りの人たちはあまり興味がないのかと落胆したが、やがてそんなことはどうでもよくなるほどにスクリーンに釘付けになり夢中になっていった。私ともう一人のお客さんはエンドロールを最初から最後まで見届け、掃除をするスタッフさんに追い立てられるようにロビーに向かい、売店で列を作ってパンフレットを買った。出口に向かうエスカレーターではふたりとも無言だったけれど、言葉に表せない親近感をひしひしと感じ合っていたように思う。透明なビニール袋に入った大きなパンフレットはふたりの手元に揺れてそれぞれの家路を進んでいった。
この惑星には、キミとボクとの二人しかいない。
ココからキミは、何をしようと自由だ。
滅んでしまった祖惑星には申し訳ないけれど、人類の夢とか、希望とか、ボクにとってはどうでもよくて。
ただキミと、帰るあてのない気ままな宇宙旅行に行きたいんだ。
「あいつ、どうだった?」
「だめ」
「そっか……とうとう自分達だけになったね」
「昨日まであんなにうるさかったのに……」
「それが原因な気もするけど」
「これからどうする?」
「どうするって言っても………」
「外、行ってみる?」
「……………行ってどうするのさ、もう何もないだろうに」
「わからないさ、だってあいつ、たまに何か変な物拾ってきてたろ」
「なんにも役に立たないものをね」
「見る目がなかっただけかもしれない。あいつ、そういうのほとんど知らなかっだろ」
「まぁ……確かに………」
「私達もいつ駄目になるかわからない。それならいっそ外に出てバッテリーとか、他のものも探そう。そうすれば……」
「……そうか、あいつもなおるかもしれない」
「そういうこと。……怖い?」
「ちょっとね。ここから出たことないし。でも、わくわくもしてる」
「私も同じだ。……よし、善は急げ、支度をしよう」
「とりあえず、まずはメンテナンスだな。……オイル残ってるっけ?」
「あいつが使い果たしてなければ」
人類滅亡後、
遺された二体(ふたり)の旅のはじまり
昔から猫を飼いたいと思っていた。
小学校3年生の頃は猫とともに旅をする小説の主人公に憧れていた。
でも現実は様々な要因が重なって、重なって、複雑にだから、考えることしかできない。
青空の下、黒猫と二人ぼっちで過ごすしたいな。
ふたりぼっち
我が家の雛人形はふたりぼっち。
いつも清ましておられるけど
仲良くされてますか。
少しさびしいですか。
娘の成長と幸せを願い
我が家にいらして17年。
節分の後の2月4日から
3月3日の雛祭りを過ぎて
結婚記念日の4月4日まで
サイドボードでご滞在。
この二ヶ月間を楽しみに
思ってくれてたら幸いです。
高校の頃は部活の友達と昼御飯を食べていた。コロナ化で黙食をするよう言われていたが、部活のみんなが集まったら静かに食べるはずがない。毎昼食、騒ぎに騒ぎ、先生に怒られた。いい思い出だ。
九州から新潟の大学に進学後は1人で昼御飯を食べた。大学の学食は静かだった。完全黙食であった。お通夜より静かだった。
大学生活に慣れ始めた6月に友人が出来た。残念ながら彼女ではなく、同性の友人だ。今は2人で静かに食べている。映画の話やバンドの話などをしながら。
新ふたりはプリキュア
プロローグ
ここは光の園この王国にわプリズムストーンという宝があっただがドックゾーンのボスジャークキングによって5つ奪われてしまうクイーンがいう
メップルミップル虹の園に行き
二人ぼっち
たくさんは要らないけど、一人きりは嫌だ。
誰か一人でいいから大事にして、大事にしてくれる人が欲しかった。
そしたらあなたがそばに来てくれた。
もう私は寂しくない。
でもあなたは私といると、
結んでいた繋がりをいろいろ失くしていくみたい。
それでもいいと言い切れなくなった。
そんな二人ぼっち。
#193
遠い遠い土地で、君と僕の二人きり。
ここでは僕らのことを知っている人なんていないから、
二人ぼっちだね、と君は笑った。
寂しくないの、と聞いてみても、
あなたがいるから大丈夫だよ、と君は微笑む。
だけど僕は知っている。
君が、時々寂しそうな目をして遠くを見ていることを。
それを目にする度に、僕の心はチクリと痛む。
僕のわがままで君をこんなところに連れてきてしまったのに。
君は文句のひとつも言わずに、僕に笑いかけてくれている。
あなたが気にする必要はないの、
自分で決めてここに来たんだから。
だからほら、そんな泣きそうな顔をしないで。
投げかけられた優しい言葉と、君の温もりに身を委ねる。
ああ、君がこうやって甘やかすから。
僕の選択は間違っていなかったんだと、思ってしまう。
遠い遠い土地で、二人ぼっち。
故郷を捨て、二人だけで生きていく。
〖二人ぼっち〗
「うちね、人気者なんかじゃないんだよ。
周りのみんなが優しいから、うちに声掛けてくれるの。でも、誰の1番でもない。ずっと2番目なんだよ。」
「え?」
「いつも一緒にいるあの子も、うちとの予定あっても地元の子に誘われたらそっちに行っちゃう。相談するのも違う子だし、都合のいい人まではいかないけど、うちの優先順位は低いんだよ。笑」
「そうなの?」
「うん、うちはね勘違いするようにしてるの。あの子のこと信頼してもいいんだって。実際はわかんないけどね?笑」
「そっか。」
彼は私を悲しそうな目で見つめている。
私を引き寄せ、ぎゅっと抱き締めてくれた。
そして、彼は泣いた。
「俺も、俺もだよ。俺もずっと2番目。仲良い人が休んだりすると、俺のところに来る。仲良い人が来たら、俺のとこには来ない。」
「うんうん、そっか、」
彼の涙を拭うと、彼は私の手を握り名前を呼んだ。
私の目を見て、彼は言った。
「俺の中で1番だよ。何にも変えられない。だから、ずっと一緒にいよ?」
「うん、ありがと。うちも1番だと思ってるよ。」
小さな公園で、私たちは泣いた。
Theme.二人ぼっち
ずっと一緒だよ。
私だけが二人ぼっち
朝起きて、今日はせわしいことがないから、のんびり顔を洗う。
近眼なので鏡に近づいて、たまには自分の顔をよく見てみる。
…!
純白の毛が鼻から一本のぞいている。
白髪?鼻毛の白髪?スゲー!え、いつから生えてんの?
ここまで伸びるまで気づかないなんて、ビックリだ。
鼻の中は黒毛ばかりで居心地悪かったろうに
よくぞ成長したもんだ。一人ぼっちでよく頑張った。
まあ、しかし見つけてしまった以上放置するわけにはいかない。
まだ鼻から出てきてはいないが抜かしてもらおう。
てやっ!!
・・・へっくしょい!
ん?…!
デジャブというやつか。
純白の毛が鼻から一本のぞいている。
いや、まあ二本あったんだな。白鼻毛。
そうか一人ぼっちではなかったのか。
ともに成長してきたんだな。悪い、悪い。
てやっ!!
・・・もうないな。
純白の二本の亡骸を一緒にティッシュに丸めて葬った。
(二人ぼっち)
ふたりぼっち
学校に行く理由 あなた
部活をする理由 あなた
おしゃれする理由 あなた
もう私の体はほとんどあなたにあげてるというのに
あなたの目には私が映ってない。
それなら私は世界にあなたと私だけでいい
ひとりぼっちのあなたにわたしがいれば。
ふたりぼっちだね
二人ぼっち
荒廃したこの世界で君と二人だけの世界
二人ぼっちの世界
一つ良い事があるとすれば一人ぼっちでは
無い世界だと言う事 一人きりでは無い
世界だと言う事
君と二人でこの世界を回り
君と二人で食事を取り
君と二人でお風呂に入り
君と二人で就寝する
この世界でたった二人きり
でも君が居ればどんなに寂しくがらんどうの世界でも 私は生きて行ける
君もそうだったら良いなあと願いながら
今日も貴方と私二人だけの日常が
始まる。....。
ひとりぼっちよりも
皆んなと居たい。
だけど皆んなといるよりも
あなたとふたりぼっちがいい。
お題:二人ぼっち
タイトル:二人ぼっち
でも、ひとりぼっちじゃない。
『二人ぼっち』
ステージライトが煌めいている。
彼の瞳には僕が映り、僕の瞳には彼が映っている。
マイクを通して二つの歌声が重なり合い、混じり合う。
数万人の観客も、スタッフもダンサーも気配を消して。
今この時は、二人ぼっち。