『世界に一つだけ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
世界に一つだけ
あなたの特別をください。
世界に一つだけの。
私には個性はあるの?
無個性なんじゃないか?
そんなことを思った。
今この瞬間は世界で一つだけの出来事だ。
私は世界で一つだけの人ですし、
この世に同じ人なんて存在しない。
と考えるならば、
意外とこの世には世界に一つだけで溢れている。
私は唯一無二の存在だと。
あの花は、稚児の尻から咲く花か。
確かに、一人ひとり違う咲き方をするかもしれんな。
裏が判れば何と汚らわしい歌か。
そんなものを有り難がっていた我々も何と愚かなことだろう。
異常な思考回路を持つものに権利を与え過ぎた結果か。
否、人など皆何処かしら異常なのだ。
そして我々もまた、異常な何かを持つ一個体に過ぎないのだ。
テーマ「世界に一つだけ」
私は、世界に一つだけ
皆んなも、世界に一つだけ
どこを、見回してみても
世界に一つが、溢れている。
同じ景色を見ても
同じ食事をしても
感じかたも、世界に一つだけ。
世界に一つは、特別なことじゃない。
もしかしたらこの世界自体は
『無』みたいなもので
そこに、感情という色彩を垂らすから
波紋のように広がって
何かを感じながら、人は生きているのかも
しれない。
【お題:世界に一つだけ】
『世界に一つだけ』
今日は趣旨を変えてお話ししましょう。
「世界に一つだけ」この言葉はなんだかんだ聞いたことあると思います。
世界に一つだけの花 世界に一つの一点物
世界に一人しかいない君
割と汎用性が高い言葉ですね。
でも、世界に一つだけと言っても似ているものは含めませんよね。
薔薇一本にしても棘が生える場所から、蕾の大きさ、花弁の量。
それぞれ違いがあると思います。
それを世界に一つだけとも言えます。
木材にしてもそうです。
木目が大きく違いますよね?
ではなぜ、世界に一つだけと言わないのか、、、
それは単純に
世界に一つだけがありふれますし、わざわざそんな事を言う意味が無いからですね。
一つの建物を建てるにしても木材なんかいっぱいあります。
そこからこの木目がいいだのこの切り取られ方がいいだの言って建物を建てるとめちゃくちゃ時間かかりますし、そ
こまでこだわって作る人はなかなか居ないはず。
木目をみても「綺麗だ、、」
と感動する人はあまり居ません。
そのためこういった物をまとめて一つのグループとしてまとめる事にしたんですね。
では動物ではどうでしょうか?
猫や犬だとそれぞれの種類から顔立ち、毛並みとそれぞれ違います。
外で出会う動物は種類として認識すると思いますが、家で飼うペットたちはどうでしょう?
大切な家族で、世界に一人だけのはずです。
それは何故か、そう、大切だからです。
例えば不慮の事故で野良猫が死んてしまったとしましょう。
優しい方は可哀想にと土に埋めてあげるかもしれません。
しかしペットの猫が死んだ場合、悲しみ嘆き、涙を流したりすると思います。
また、酷い方は夜眠れなくなったり、食欲が無くなったりもします。
また、そうならなくても悲しいと思います。
ですから家族や、ペットはそれぞれ世界に一つだけの生物として認識するはずです。(例外はあります。)
では、例えば児童虐待のニュースを見たとします。
この時、「可哀想に」と思うはずです。
しかしその後に家の近くの道路で家族と近い年齢の人が通勤や通学時間に事故にあったらどうでしょう。
児童虐待のニュースより家族のほうが心配になるはずです。
それは何故か身近に身内の死があると思えるからです。
死なんてものはそこら辺にいっぱい転がってます。
事故、病気、殺人、災害、戦争、はたまた動物に殺されてしまう事もあります。
そう言う私も長い月日は生きてませんが車で動物とぶつかりそうになったり
病気の為、死ぬ可能性がでたりもしました。
(今は大丈夫です)
ソンナモノ
しかし、「死」を普段意識して生きていますか?
私もなりましたが、鬱などの精神病にならない限りなかなかなりません。
そう言う死を身近に感じる時、世界に一つだけしかいない家族を失いたく無いと思うはずです。
戦争でたくさんの人が居なくなっても、家族が死ぬ可能性が無いと、自分に実害が無いとなかなか実感が湧きにくいですよね?
これは……酷いことですか?
そう思う人もいるでしょう。
でもしょうがない事だと思います。
子どもが人を虐めるのは危機感が無いからです。
いじめた時、先生に言う人やしっかりやり返してくる人、いじめる前にそもそも怖い人、手を出しませんよね?
いじめた後、どうなるか、どうなる可能性があるか、
それによってどんな影響を被るか、  ̄ ̄ ̄
その時考えることは無いです。
差別もそうです。
自分がやっている事をどう認識しているかは知りませんが、自分が実害を受けるとは思っていません。
そのためにこういった事が起きるのです。
そのためこういった人は一度痛い目に合わないと気づきません。気づけません。
さて、こういう人に目をつけられたらどうしましょうか?
これは簡単です。その人達より強くなれば良いんです。
簡単なのは気が強くなれば良いんですがそう簡単な事でもないです。
世界に一つだけの物を人の手や自然から勝つためにはどうするか、、、
一つは先程も言ったように強い性格になって、言い負かせば良いんですよ。
でも本来の性格を変えるのは難しいとなると、人よりも優れた何かを持っていればいいんです。
ですがそれがどう凄いか分からないとそのへんの人になってしまいます。
簡単なのは勉強ですね。人よりも頭が良いと舐められません。
私は太ってますし、人とも話せません。なんなら嫌われてます。ですが勉強だけはできました。そのため睨まれるくらいで済ました。
私ほど人に何故か嫌われる人はなかなか居ないはずなんで賞を取ったりしたら目はつけられにくく成ります。
後は運動ですね。流石に生物として負ける人を虐めるのはなかなか居ないはず。
それでもできない人は頑張って数を取りましょう。
同調圧力って怖いものですよ。
10人もいればその10人にいじめられない限り負ける事は無いです。
やはり数ですよ。
災害が来ても人間は復興しているはずです。
一人でしていることを二人でしたら2倍です。
5人ですると5倍です。
なんて単純。やはり数ですよ数。
後、数いたら威圧感ありますよね。
蟻だっていっぱい集まっていたら触ろうとはしませんよね。それと一緒です数、数ですよ。
それでも数を集めれない人はいます。(ここに居ます)
そういう人は一人でいいので信用できる人、大切にしたい人を作りましょう。
勿論推しもです✨。
世界に一つだけしかいないその生物は生きる希望に成ります。その生物の為に生きましょう。
存在を崇拝する人を作りましょう。信じたい人を作ってください。信じれない人も居ます。ネットに逃げましょう。
推しは裏切りません!!。エンターテイナーです。
その人が居なくなるまで生きてください。
そんなでも良いので生きて欲しいです。
なんでかは分かりません。私も3回ほど自殺しようとしました。でもできませんでした。
好きな人を悲しませたく無いから。
恋なのか友情なのか何なのかは知りません。
だから生きています。
それでも無理なら逃げましょう。どう逃げるからお任せします。でも最終手段にしてください。逃げる事は悪いことでは無いです。強くなって徹底的にやり返す機会を作るために必要です。
だからもし病んでるひと、死にたい人、生きる希望がない人、もし私と話す機会があったら生きて物語にさせてください。こういうのは本人にしか分かりません。
私では分かりません。人には理解できません。でも共感はできます。
こう言うのはあれですけど、地の底から這い上がった人の心境は普通の人にはない事です。面白いです。頑張った証です。ですから、生きて欲しいです。話を聞かせてください。面白い話を作らせてください
最後に、読んでる人も世界に一つだけの生物です。
マシュマロの美脚
このひろいせかいにたったひとつだけ
いさかいのないむらがあります
#世界に一つだけ
世界に一つだけの私の心
脆くて壊れやすくて傷つきやすい。
どんなに頑張っても強くはなれない。
沢山叱られてもまだすぐに弱っちゃう。
でも私はそんな世界に一つだけの心が大好き。
#49 世界に一つだけの
[オンリーワンの命]
私も貴方も誰一人として
代わりははいないんです。
貴方の代わりはいくらでもいる?
それはどうだろうか?
貴方は私の全てを知らないし、
もっと言えば
私も私自身の全ては知り得ない。
そして、私の命は私だけのものではない。
陰で沢山の人に守られた命の一つだから。
だから、自分から自分を否定することも無い。
もしかしたら、
私は私自身のことを何もわかってない
のかもしれない。
他者から見れば滑稽に写るだろう。
それでも、
どこかでこの国の人を思って命をかけて
働く人々を忘れて、命をないがしろにする
ことだけはしたくないと思う。
未熟な私は、今日も笑い者にされたり、
大切にされながら、生きていられることに
感謝して生きる。
世界に一つだけ
世界に一つだけ
以前から手元にはなくって
なくしたっけ おいてきたっけ 捨てたっけ
諦めきれないんだっけ
もがいたんだっけ
かわりがあるんだっけ
行くあてもないんだっけ
それが手中になくってどんなに醜くても息はしてる
でもいざ手にしてそれを守り抜く算段までないといずれ疲れて自分で壊すだろう
中途半端で投げ出すのが辛くなるところまで進めたら
思い出せないだけで忘れないみたいな一つなんかじゃない欲が僕に生まれるだろう
世界に一つだけ
自分の生き方だとか
自分の命とか
あたりまえだけど
それは確かにひとつしかなくて
例えば自分の生き方が100通りあったなら
あれもこれも素敵じゃない、
ああこれはすこし厳しいわ
なんて
ひとつしかないからこそ迷って悩んで
心の底から喜ぶんだ
俺にくれないか
それだよ
そのONLY ONEを
伴に寄り添える…
明日をくれないか…
merry me…
……
人は生まれてからたくさんの初めてを経験し、たくさんの初めてを与えていく。
おそらくその中で1番多くの初めては、知らない人に名前を名乗る、という行為だと思う。
ヘッドフォンを装着し、ひとつ息を吸う。
さあ、今日も世界に一つしかない私の名前を、私を知らない人のために名乗ろうじゃないか。
「本日は配信をご覧いただき、誠に感謝する。
私の名前は____」
世界に一つだけなんてこと、本当にそんなことあるかい。
よーく考えてみろ、どうしてそう思うのか。
その人がくれたから、はだめだからな。本当にそれしかない? その人から貰ったものは。
違うだろう。うん、確かにその人が渡したものなのはそれだが、受け取ることでお前は何を得た?
そうだ、その人の想いだ。なくしたからといって、そこが無くならないわけじゃない。
モノは失くしたことまで思い出にすればいい。
思い出はなくしたらそうはいかない。なくしたら、まあいらなくなったと、なくても生きていけましたとさって話だ。
冷たい? 思い出というほどじゃなくなれば、執着するものではなく遠い記憶としてお前の中に染み込んだ。本当にお前のものになったという、あたたかーいことだという話だったのだけどな。
よくわからない? まあ失くしたけど時々思い出せるくらいには大事なものをとっておいた俺が今まで生きてそう言ってるんだ。だからもう嘆くのはやめろ。
【世界に一つだけ】
人間が生を全うする姿は美しいと思う。
産まれた瞬間の何も持っていない自分から世界に触れ、オリジナルを確立していく。
そんな風に思えたらよかった。
生きていく。昨日よりも明日が近くなっていく。
今後2度と陽の目を見ない今年8月のカレンダーを見るたびに思う。
私が生きていく毎日は完全に1人にはなり得ない。
会話、SNS、芸術、誰かの何かを吸収して生きている。
また他人の色に上書きされてしまう。
産声をあげた時の無色透明の自分は紛れもなく私だった。
他人の色で日々塗り絵をしている私は今どんな装丁だろうか。
今人生は20年と少し。私の無色透明はどんな混沌としたパレットになるのか。それが今はまだ怖い。
ライフハックお姉さん👩🏫<『世界に一つだけ』とか大層な事に聞こえるけど、ミクロな視点からしたら工場の大量生産品だって『全く同じ』物なんて一つもないわ。
つまり、ありふれているような物も全てが『世界に一つだけ』しかないのよ。
考え方次第よね。
お題『世界に一つだけ』
「この宝石、とっても綺麗ね。」
「そうだろ、きみの為に世界中を探し回って見つけたんだ。」
微笑む若い女性と誇らしげな初老の男性、歳の差は孫と祖父ほどある。
しかし、このふたりが一緒に居ると何故だかしっくりくる。
なんとも、不思議だ。
多くの場合、非常に不釣り合いで娼婦とその客に見える。
なのに、あの夫婦は仲睦まじい夫婦だとひと目で分かる。
言葉では、表せない何かを感じる。
ああ、きっとそれは雰囲気だ。
麗らかな春のような暖かい、心地良い柔らかい雰囲気。
お互いに自然と気遣い、支えあって手をつなぐ姿。
もしかしたら、これが夫婦の『かたち』なのかもしれない。
もし、そうなら私もいつか、こんな風な関係を築きたいものである。
世界に一つだけのわたし
世界に一つだけのあなた
この世界で巡り会えた私たちはきっとそれを運命と呼ぶ。
僕は権力者のことが好きで、それは紛れもない事実だ。本来ならば、天使というものはそもそも恋心を抱くこと自体を禁じられている。それはそもそも恋心というものは、常に汚れと純真の間にあるという思考回路の元からなるし、また恋心を抱いてあろうことが何か子供を作ってしまった時に、それが一体何になるのかわからないからでもある。分からないのであれば、そもそもその原因は作らないようにするそういう思考のもと、恋心というものを禁じられていた。
人間の恋を応援する天使なんていない。自分たちは禁じられているというのに他人の恋をわざわざ応援する、そんなことをするバカがいてたまるか。天使は元々そんな思考回路があるみたいだった。
そのことから考えるといくら堕天使であろうとも、恋心を抱いているというのは、あまりにも稀有なことで。
できないことができているというのはもしかしたら世界で一番幸せなことなのかもしれない、なんて考えた。
「ということで、僕は世界で一番幸せ者なんだよ」
そう、彼女に伝えたらえらく怪訝そうな顔をされた。
「…………バカじゃないの?」
物言いまで冷たい、両想いだというのに。
「……きみは?」
「世界で一番じゃないかもしれないけれど、大体そんなキザなセリフを吐くような勇気もないけれどまぁ少しは幸せなんじゃないの?」
まるでツンデレのように、そんなことを言った彼女の顔は微妙に赤く染まっていた。
絵を描くのが趣味のわたしが
手作りしたステッカーを
あなたにプレゼントした日
ただ受け取ったただけじゃなくて
「ここに貼っちゃおう!」
とすぐさま自分の小物ケースと
楽譜ホルダーに貼ってくれたの
気に入ってくれたみたいで
すごくうれしかったな!!
世界にひとつだけの花はスマップのとても流行った曲だった。振り付けをテレビを見ながら真似てたな。今もメロディが頭に浮かんで来ます。
#世界に一つだけ
学期初め、ホームルームの時間。いのちのホットラインやチャイルドラインといった名前のついた電話番号のカードが配られる。
「あなたという存在は世界に一つだけです。とても大事な存在です」
その言葉を聞くたびに、私は「そんなことはないけどな……」と思いながら、隣を盗み見る。真剣な顔で黒板を見つめている姉の視線は揺らがない。私の視線に気がついていないだろう。
一卵性双生児、遺伝子も顔も身長も体重も成績も体力テストの結果も声の周波数も全く同じ。数値で測れるものは全て同じで、違うのは性格だけ。優等生で明るく、多趣味で、誰からも好かれて人気者の姉と、先生に迷惑をかけないという点で優等生は優等生だけど何にも興味を持てず、無口で、ひっそりと生きている私。まぁ、一応違いはあるのだから世界に一つだけの存在と言われればそうなのかもしれないけれど、正直私が存在する必要はあるのだろうかと思う。なにせ、数値で測れるスペックは全て同じ。それなら、人に好かれ、頼りにされ、愛されている姉だけで十分ではないかと思う。
そんなことを考えるからといって死にたいとか、消えたいとか、そんなことを思っているわけじゃない。ただ、世界に一つだけというのが本当なのかを私は考えている。
チャイムが鳴った。今日の授業はこれで終わり。姉は友達と遊んだり、部活があればそっちに行くかもしれないけれど、私は家に帰るだけ。声をかけられないうちに教室を出たい。
「悠妃(ゆうひ)、帰るの?」
そう思っていたのに、姉——悠莉(ゆうり)に声をかけられる。
「帰るよ」
「えー、悠妃も吹奏楽部、入ってよ。悠莉が上手いんだから悠妃も上手いって」
いつのまにか悠莉の隣に、別の生徒が立っていた。悠莉と仲の良い子だった気はするが、夏休みを挟んだせいで名前が出てこない。今日も一日、授業の指示以外で誰とも話はしなかったし。
「そうだよ、今なら3rdトランペットが空いてるし。悠莉と同じ身体なんだから、悠妃ならすぐ吹けるようになるって」
「悠莉がいるから、うちが弱小吹部なのわかってるでしょ?別に厳しいことなんてないから。みんなで演奏したい曲を演奏しよう!って部なんだし、悠妃なら今から入っても全然いけるよ」
「……ごめん、休み明けだからか若干頭痛くて。今日は帰る」
「あ、ごめん」
「ううん、また明日」
力なく首を振って教室を突っ切れば、特に止められることもない。何回か使っている手なのでそろそろ仮病とバレていてもおかしくはないが、それを追求してくるほど性格が悪い人がいなくて何よりだ。
重たいスクールバッグを肩にかけて家に向かって歩く。はやく帰りたいような、帰りたくないような。どちらにも傾き切らない微妙な気持ちのせいで足が重い。
(悠莉と同じなんだから)
頭の中でぐるぐると「同じ」という言葉が回る。親も同級生たちと同じことを思っている。悠莉と私は同じだから、同じようにして、同じものを与えていれば不具合はない。食べ物も同じもの、服も同じもの、習い事も同じもの、部活も中学時代は強制だったから悠莉に連れられてテニス部に入った。私は何も選ばないので、親は悠莉が選んだものを私にも与える。否、私が何も言わずとも平等にちゃんと与えてくれて、なぜだかうまくいく。
かといって、親が私に悠莉と同じようにしろ、と強制してきたことはない。高校生になって、私が悠莉と同じように部活に入らなかった。それだけが、これまでの人生と違うが、別にそれを咎めたりはしなかった。返ってきた言葉は「あ、やらないの」の一言だった。ちょっと意外そうな顔はしていた。姉の真似をしなくなっただけとでも思っているような様子だった。
同じ年の同じ日に生まれたのに姉も妹もないと思うのだけれど、一応生まれた順でそういうことになっているから、私は悠莉を姉だと紹介する。悠莉も私を妹と紹介する。スペックは何一つ変わらないのに。違うのは性格だけだが、性格が違うというよりは個性のある姉と無味乾燥な妹という組み合わせであり、陽と陰というべきか。それとも最近、情報で習った現用系と待機系というのが正しいか。
まぁ、要するに。スペアとしての扱いが否めない。自分でもスペアだろうと思う。世界に一つだけの存在はスペアにならない。同じだからスペアになるし、スペアになれる。
私がスペアにならなければならない出来事が、きっとこの先起きるのだろう。
「わっ」
ギュッと後ろから急に抱きつかれた。感触で、相手はすぐにわかる。毎日触っている私の身体と全く同じ身体を持つ人間はこの世界に1人しかいない。
「悠妃、本当に大丈夫?」
「部活行ったんじゃないの、悠莉」
「いやぁ、だってガチ顔色悪かったよ?」
「照明の当たり具合じゃない?」
「じゃあ、頭痛くないわけ?」
「……心配されるほどじゃないよ。音のデカい部活に行けるほど元気じゃないってだけで」
ふぅん、と納得したのかしていないのかよくわからない声で相槌を打って、悠莉が私の手を握った。
「早く帰ってアイス食べよ?」
「別に1人で帰って食べれば?」
「えー、どうせ家に帰るんでしょ?」
「頭痛い人間にアイスなんて食わせる?」
「熱中症かもしれないじゃない。悠妃は夏休みろくに家から出ないかったから、身体が暑さを忘れちゃってるんじゃないの?」
ほら帰ろ、と悠莉が私の手を引っ張っていく。
「気が向いたらでいいからさ、吹部来てよ」
「……なんで?」
「落ち着かないもん。悠妃がいないの変な感じ」
「今までが異常なんだよ、なんでも一緒で。それに、悠莉は私がいてもいなくても変わらないでしょ」
「変わるよ。今までは悠妃がいるから大丈夫でしょって色々冒険できてたけど今はそうはいかないもん」
悠莉の言葉に私はため息をつく。ナチュラルにスペア扱いされた気がしてならない。数値はピッタリ同じなのに、どうにも心がシンクロしている、なんて事態は私たち姉妹には起きないらしい。
「悠妃?」
「……気が向いたらね」
私はそれだけ返した。目の前に伸びる、全く同じ長さの影を恨めしく思いつつ、家に向かってひたすら足を動かした。