『不完全な僕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
愛を知らないまま君を愛するなんて馬鹿げたことをのたまう。
不完全な親
子育て初心者の親が、小さな命を守るため
大きく育てるために奮闘する。
これで良かったのかと自問自答を繰り返し
子の成長とともに親らしくなっていく。
子離れしない人間の生態では、いつまでも
親は未熟で不完全だ。
「不完全な僕」
僕は縫いぐるみのくま
僕には右手と左足がないんだ
ちなみに耳も取れかかってるんだ
身体のあちこちから白くてふわふわした綿菓子みたいなものがいっぱい飛び出しちゃってるし
すごく惨めだよ
あの子にさ、乱暴に扱われたから
身体が裂けちゃったんだよ
その時にね、なんだか身体の真ん中あたりがズキッて傷んだんだよ
僕ってね、とっても繊細で脆いんだ
きっと今の僕は、不完全でボロボロな縫いぐるみのくまなんだ
こんな姿じゃ、だあれも愛してくれないよね?
でもね、こんな縫いぐるみのくまだってちゃんと心があるんだよ
張り裂けそうなくらい心が痛いよ
あっ、実際に身体は張り裂けてるんだった
僕は縫いぐるみのくま
つぎはぎだらけのくま
ずっとずっと不完全な僕
僕はもうずっとひとりぼっちで、胸の中に大きな空洞を抱えたまま生きている
それを埋められるのは君だけだけど、もう君はいないんだから、僕は永遠に不完全なままだよ
不完全な僕は
不完全のまま大人になって
不完全のまま夫になり父になった
不完全な僕は
おじいさんになっても
きっと死ぬまで不完全だろう
でも、それも僕の人生
ありのままの不完全でいたい
そして、不完全な僕を愛してくれてありがとうと
最期には伝えたい
不完全な僕
完全なものなんてあるの
そもそも完全って何
僕らは生まれながらに完全ではない
不完全は特別ではない
おそらく完全なものは
完全を特別だと思わない
何処からみて
完全で不完全なのか
不完全だから完全に憧れるのかもね
でも完全なものはない
仮に完全があるとしても
一時的な錯覚で
不完全な僕が見たありきたりな間違い
不完全からみた完全なんて
完全ではないと思うんだよ
不完全だからこそ思ってしまうだけで
僕が死んで完成しても
誰かが僕だったものをみて
不完全だって言うと思う
完全は時間や場所に影響されるし
進化していく思う
完全な不完全こそが
生きていく目的かもしれないね
『不完全な僕』
「おや、カナタ、どうしたんだい?」
「博士…捨てられた猫がいて…僕、可哀想で…」
「…そうか、カナタは優しいね。」
「博士…僕には何もできなかった…」
そう言って、僕は泣いた。
博士は何も言わず、隣にいてくれた。
「……えぇ。はい。……!…それは、、、いえ。えぇ、はい。わかっています。………はい。…え、、?…はい、失礼します。」
分かっている。
私は彼を、
“…カナタを破壊しなければならない。”
「…博士?最近考え込んでいますよね、大丈夫ですか?」
「、、大丈夫だよ、ありがとうね。」
「そうですか!よかった!」
彼は、優しい子だ。
だからこそ、こんな形で産まれるべきではなかった。
…軍の兵器になるために。
彼の感情を消さなければならないのに。
私にはそんなこと、できなかった。
私が不甲斐ないばかりに。
私の思考が不出来なばかりに。
私の設計が不完全なばかりに。
私は、この手で、君を…
消さなければならない。
「博士…?」
「あ、あぁ…すまないね。……カナタ?」
「…………」
「何をしているんだ!!!!今すぐやめなさい!」
「ううん。止めない、博士。」
そう言っている俺の手には、
“人ならば” 死ぬものが握られていた。
無意識にキミの番号をタップしていた。
『もしもし?』
コール3回目でキミが出た。それだけでこんなにも安心するなんて。思っていた以上に僕は疲れていたらしい。
「やぁ。こんばんは」
『どしたのこんな時間に』
ていうかこんばんは、って。そう言いながら電話の向こうでくすくす笑うキミ。あぁ、落ち着く。その証拠に長い長い溜息が出た。
『……ほんとに、どしたの?なんかあった?』
「あった、のかな。良くわかんないな」
『なぁに、それ』
こんな非常識な時間にかけても怒るような人じゃない。それが分かってて電話するなんて僕は狡い男だよね。でもどうにも耐えられそうになかったんだ。そろそろ心が限界だった。だからキミの声をどうしても聞きたくて。
「ごめんね。眠かったでしょ」
『んーん、別に平気だよ?なんか寝れなくてTV見てた』
「そうなの?めずらしいね」
『そろそろ、電話が来る頃かなぁって思ってたからね』
「……僕から?」
『うん』
キミはすごいな。もう、声だけじゃなくて今すぐ会いたいよ。そんな困らせるようなことさえ今なら言ってしまいそう。それくらい弱っていたのだと改めて思い知る。
『完全な人間なんていないんだから。寂しい時は寂しいって言っていいんだよ』
その言葉がすとんと僕の心に落ちてきて。すごくすごく満たされる気持ちになった。キミの前では不完全な僕でいていいのだ。それが分かって、ようやく僕は笑えた。
キミがいつも僕のそばにいる。たとえ離れていたって、心はいつも、僕のそばに。
ある日突然、僕の部屋の中に人間らしきものがいた。全身タイツを履いたかのように真っ白だが、顔の凹凸も体の突起とかもない。まるでマネキンのような、3Dでモデリングした人間よようである。背の高さや体型的には男?オス?のような気がするが、わからない。とにかく僕は、すごく懐かれた。
一つ一つの仕草が、なんとなく愛らしく感じてきた頃。変化が訪れた。いつもはシャキシャキ動いていた彼だが、いつもよりのんびり動くように見え始めた。最初は気のせいかと思ったが、次第に部屋の隅から動かなくなるようになって気のせいじゃないことがわかった。
部屋の隅から動かなくなって数日経つと、今度は手と胴、どれから両の脚がくっつき始めた。だんだん死んでいくような冷たい感覚が、怖くて悲しくなっていた。
やがて手足や頭の形がわからなくなり、彼はまるで蛹のような姿になった。僕は、生きているのかそうでないのかわからないまま、どんな時よりも長いひと月を過ごした。二人で過ごした日々を思い出して、もう一度会えたならと願って眠りについた。
それは突然現れた。白い蛹の背中が割れて、人間の背中が見えた。中から出てくるのに苦戦しているように見えたが、不思議と手伝ってはいけない気がした。頑張れ、頑張れ。手を組んで、祈るように応援する。中から眩い光が見えて、それで
「おーい、遅刻するぞ」
目が覚めると、目の前に恋人がいた。宝石のようにキラキラと輝く二つの瞳は、いつも通り美しく素敵だ。
そうだ。あの中から出てきたのは、僕の恋人だ。僕のために大学デビューをした可愛い人。僕はずっと、彼の言う「もさっとした」時から好きなのだけれど。きっと、彼は蝶のように蛹から出てきて美しい姿になって会位にきた。そう思っているだろうか。でも僕としては、蛹の前から好きなんだ。そう思うと、ちょっと笑いが出てきた。僕が、彼よりももっと愛が深いのかもしれないことに。
「何笑ってんの?」
「ふふ、別に。今日も好きだなぁって」
僕の言葉に、彼は得意げな表情になった。そこに淡い朝の光が差し込んだ。
今日もいい日になりそうだ。
不完全な僕は、眠るあなたの隣に横たわることしかできない、だが夜が明けるまであなたを見つめ続けているのだ、いつかは完璧なあなたを僕と同じものにしようと。
『不完全な僕』
完全な人を知らないので、詩にしてみます。
「不完全な僕」
ツカレタHeartを取り出して
じゃぶじゃぶ ごしごし
まる洗い
七色の竿に コンニチハ
虹のすみっこ ちと借りて
おひさま ぽかぽか
てんぴぼし
仕上げに ぷーっと
息を入れ
ふくらんだなら
出来あがり
元気なHeartの出来あがり
できたてHeartそのまんま
不完全な僕に入れたなら
不完全じゃない僕の
出来あがり
元気な僕に コンニチハ
「不完全な僕」
イケメンで頭が良くてスポーツ万能
いつもオシャレで楽器も出来る
おまけにちょっとおっちょこちょい
そらモテますわ
短気であるところ、イレギュラーが起きたときに客観的に物事を考えるのに時間がかかる。
メンタルが落ち込みやすく細かいことを気にする。
不完全な僕。
だけど、完全な人間なんていないだろう。
だったら僕は、もしかするともうすでに、
完全なのかもしれない。
けど、分かっている。
何か、何か足りないと。
でも、そこを見ると答えが果てしなく遠くて、考えたくもない。
わざわざ辛い思いも、したくない。
これは、逃げなんだろうか。
不完全な僕を愛すべき
完全な僕に何の魅力があるのだろう
もしも僕が完全なものになれたなら
それは歩みを止めたのだろう
不完全な僕
身の回りに起こる煩雑なあれこれ。大人なんだからと平均な顔して暮らしていたら、ある日突然その場に居られなくなった。
自分では平気なつもりが、身体がそこに居ることを拒否し出した。
頭の中の脳みそが、ドロドロと溶けてしまいそう。頭を抱えて走り出しそう。身の置きどころがない、そんな感覚だ。
不完全な僕なんだ。不完全なわたしなんだ。そう認めてざるを得ない。もう、薄笑いしながら平気な顔するのは辞めたいと思った。
足がガクガクする。
今までの自分の居場所がなくなるかもしれない恐怖が襲ってきた。
これを乗り越えないと。
今日のお題 不完全な僕
不完全な私、生まれてこの方、完全になったことなど一度としてない。
短所ばかりが目立ち、頭も口も回らなかった。
かれこれ何年たったかな。恥ずかしくて年齢さえも口にできない。
こんな短所ばかりの俺に、輝くような笑顔で、
「あなたの短所は言い方を変えれば、捉え方を変えれば、とてつもないほど、全部が長所だよっ」て君は言う。
本当に?
私は思い直して、自分を見つめていった。向き合い、苦しい自分のエネルギーの使い方を変えていった。
ありがとう。
まだまだ未熟な私だけど、言葉の選び方ひとつ、見方一つ、行動一つを改めてみると、自分の活かし方が見えてきた。
気がつくと少なくない人がいつもそばにいてくれ、信頼を寄せ、頼りにしてくれる今がある。
あなたは遠くに行ってしまったけれど、かけがえのない私を見出し、励ましてくれた。おかげで今がある。あなたの置き土産は、私という、財産を残してくれた。
きっと今でも、あなたは俺を見つめてくれている。今でも大切に思い応援し続けていることだろう。
ありがとう。ありがとう。そして、ありがとう。愛してる。
不完全な僕は何もかもがダメダメだ。
みんなと同じようにしてもダメだった。
そのせいでみんなにも笑われたりもした。
でもね、お母さんだけは僕が失敗したら
慰めてくれるんだ。こう言ってね。
「人は必ずどこかかけてるし、不完全なとこはあるから慌てなくて大丈夫。」って言うんだ。
僕がとても好きな言葉なんだ。
『不完全な僕』
なのは毎日だ
逆に完全な僕なら生まれる事はなかったのでは?
なんて最近は思ったりする
完璧な機械が作られてもメンテナンスはいるだろうし
いつか壊れる日がくるだろう
この世界に完全で完璧な存在なんて
存在するのだろうか?
不完全な僕
偶々同じものを持つ人達が偶々揃ったから
それが普通となる
それからはみ出した人達は疎外される
「完璧な人なんて居ないんだよ」なんて言うけれど
世の中「完璧」を求めてくるから
「完璧」でない人は
「完璧になろうとする」人になる
完璧にならなくてはいけないから
どうしても、『不完全』が目立つんだよね
不完全を無くそうとするから余計に不完全になる
不完全を見せない為に仮面を着けた
最近は仮面にひびが入ったようだ
今までに何枚の仮面にひびが入っただろうか
また、新しいものを作らないと。
空は曇天