『不完全な僕』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
私は、みにくいものと、みにくいものと、みにくいもので、出来ている。
決して綺麗ではないけれど。
それを愛してゆこうと思うのです。
「不完全な僕」
なにか足りない
なにもかもが足りない
そんな僕と君
完全になりたい僕だけど
今のままでいいのかもしれない
だって君が補ってくれるでしょ?
─照れ屋で不格好な僕を君色に染めてほしい
君が隣に居てくれたら僕は完成形になれる―
不完全な私を
楽しむ慈しむ育てる愛する
終わりのない旅
彼女は人を大事にする人だった。落ち込んでいる人がいれば食事に誘い、それとなく元気づけて。食事に誘われれば喜んでと笑顔で返して。それは男女隔てなく。そんな人柄も勿論好きだったが、彼女が時々他の男のことで頭を悩ませている事に良い気がしないのも事実だった。私は彼女のことだけしか考えていないのに。私ばかり好きなようで、彼女にも私と同じぐらいの思いを持って欲しい。
この彼女に対する明らかに重い感情をバレたくなかった。だからどうにか繕っていた。いい男のふりをしていた。そんな事をしても意味はないと分かっていた。
#不完全な僕
いつもの列車が駅から滑り出した
広い川も住宅地も超えて
快速列車は突っ走る
窓の外を猛スピードで飛んでいく景色
それとは逆に
車両の内側に溜まっていく生ぬるい沈黙
不規則な揺れに乗り切れないまま
僕は小さく浮遊して今をやり過ごす
ビルの谷間にある終点で降りると
そこは常に1ミリ先の未来
快速のカプセルで毎日ぎりぎり滑り込んで
時の差を埋めるけれど
いつの日か追いつけなくなるほど
ここは遠い未来になってしまうのかな
“不完全な僕”
まだ、幸せが足りない
終わるには早すぎる
完全を知ってるから、不完全だと感じれるんだよ。
で、今、お前は不完全だと。
ほーほー。
ってことは、何かあったの?
ゴメン。そんな状態で聞く事じゃなかったな。そりゃ、不完全というより不自由にしてるからな。
うん?
あぁ、奥さんが捕まってるってことで不完全ね。
長いんだろ? 結婚して。そんな愛情あるの?
まあ、いいや。とにかく早く言えよ。
あの、USBどこにあんのよ?
『不完全な私』
きっと完璧な人なんていない
誰もが不完全なんだと思う
その不完全さが個性や魅力という事もある
私は不完全な私が気に入っている
完璧なんてつまらないもんね
私は良い人間でいたいと思っている。
感じの良い印象を相手に与えたいと思っている。
それは、私がそういう人間ではないからだ。
私は愛想が悪く、暗く、好かれることの無い人間だと思っている。
だから、愛想が良い、明るい、好かれる人間でありたい。
疲れるときもある。しかし、嫌ではない。
不完全な自分を抱えながら、理想を引きずりながら、これからも生きていく。
「不完全な僕(私)」
私は不完全な人間。
その認識は今も昔も変わらない。
でも大学の途中までは、周りにいる才色兼備で誰とでも仲良くできる人たちが、非の打ち所がない完璧な人だと思って、すごく羨ましかったし自分は何であの人のようになれないんだろうってずっと考えて苦しくなってた。
でも、いろんな人と関わってく中で完璧な人なんていないし、周りから羨ましがられるような才能や性格を持ってる人だって、その人たちなりの悩みがあるんだって分かってきた。
自分は欠点だらけで、周りと比べて卑屈になる癖は完全には直ってないけど、不完全な私を受け止める努力もしなくちゃいけないよなぁ、って最近は思う。
不完全な僕
「失敗作だ。」
最初に聞こえた言葉は“失敗作”だった。
僕は、1084番と呼ばれた。
僕は実験体らしい。
僕は、訓練を受けた。成績は悪かった。
この実験の目的は生命を創る事。
僕の体の中は機械だ。外側は皮膚で覆われている。
「ぎゃぁぁぁやめっ痛い‼」
あっまた悲鳴が聞こえる。
「苦しぃあぁぁ痛いよ、苦し…」
「1051番はダメと書いとけ。」
「はい」
「痛みは感じるのはできるが…」
研究者の声が聞こえた。
僕は失敗作だから研究者は僕に興味がない。毎日最低10回は悲鳴が聞こえる。それも、いろいろの悲鳴だ。
「溺れる…助け……苦しィィ」
「怖い。やめてください。殺さないで…ぎゃぁぁぁ」
「あっあっなんであ”あ”ぁ」
種類は様々
沈められたり。ギロチンで殺されたり。体を切り刻まれたり。注射でヤバい薬を入れたり。
仲良くしてた友達が殺される。など
苦しい。恐怖。絶望。
僕はこの10年毎日悲鳴を聞いている僕が狂いそうだな。
でも、ふと思う。この苦しみを味わってみたい。そして、恐怖の感情を感じたい。皆反抗的な事を口にするものは居ない。
思ってても反抗できないのだろう。
そして殺させる日が来た。
「よし、出ろ。1084番」
「こいつは感情あったか?」
「えっと。ないと書かれてます。」
「そうか。じゃあ実験にも使えない失敗作だな(笑)」
「そうですね(笑)どのように殺します?」
「そうだな。じゃあ一回同じ実験体に合わせて殺すか。」
僕は実験体にあった。
女性だった。
研究者は話す。
「一応これが最高傑作だ。AIの最高技術を使いつくった。1041番だ。分かったか?新人。」
「はい!これが記憶をなくして、これから人間と一緒に暮らす1041番」
「おい!言うな。一応な。聞こえたらどうするんだ。」
「こんにちは。名前はなんと言うのですか?」と女性が言った。
「1084番です。貴方の名前は?」と僕は初めて感情を表に表した。
「私に、名前はありません。」と女性は言った。
「あっ喋った。1084番は感情があるじゃないか。でも、もう殺す予定」
「そうですね。」と研究者は言う。
「では は、どうでしょう?」そう僕は名前を提案をした。
「いいですね。私は です」と笑顔を見せてくれた。
「そろそろ1084番を殺すぞ。まぁ最後に1041番と合わせてよかった。」
「そうですね。喋る事がわかりました。でも痛みは感じないのか?」
と研究者は話す。
「先に1041番を記憶を無くせ。」
「はい。先に準備しときます!」
数時間後
「よし電源落とすか。」そう研究者は言った。
電源を落とすなんて聞いてない。僕は電源を落とされたら終わりなのだ。殺されると思っていた。
殺されても、殺されても、僕は、存在することが出きる。機械だから。
でも、電源を消されたら存在しなくなる。僕はそれに怒りを覚えた。
「殺す…」そう一言。僕は研究者を殺した。人間は弱い。心臓をくり抜けば、一発で死ぬのだから。
そして、研究所の研究者をすべて殺した。
20年後
「不完全な僕を完成されてくれてありがとう。」そう僕は言った。
「世界を滅ぼした私に、優しさを教えてもらうなんて、変ね。」
「僕はもうそろそろ、電源が落ちるよ。ありがとう。“ ”」
「私に名前をくれてありがとう。」
僕は、世界、地球の終わりと共に死んでいった。
不完全な僕
兄弟で1番愛されて育った僕
兄弟で1番の失敗作の僕
兄弟で1番ブサイクな僕
兄弟で1番頭が悪い僕
そんな僕に残ったのは
豊かな感性と感受性と
豊か過ぎる程の想像力、、
【皆さま、ご覧ください! こちらが自己修復機能を搭載したヒューマノイドロボットです! こちらは○○大学と○○会社が共同制作した…】
画面の中では世界で初めて破損箇所を自己修復できるというヒューマノイドが華々しい登場をしているところだった。
その性能を見せつけるため、説明役が手に持ったハンマーで腹部を殴りつけると観客は恐怖心をはらんだ叫び声をあげた。
まるで車同士のクラッシュのような音が響いた後、殴られた部分は破損し人間の神経回路に似たおびただしい量のケーブルが剥き出しになっていた。
少女のような風貌をしたヒューマノイドは無表情のまま、その部分に両の手を当てて直していくとものの数分も経たないうちに破損されたとは思えないほどキレイになっていた。
それを見ながら僕は隣に座る博士に声をかけた。
「僕にもあのような機能があれば、博士にもっとたくさんの研究費が渡されていたんでしょうか」
何故なら博士の暮らしぶりと来たら裕福とはいえないようなものだったので、僕についての何某かがこのように発表されればいい方向に向かうんじゃないかとの考えからだった。
問いかけられた博士は困ったような顔で笑って
「良いのですよ、もう私はお前に感情をプログラミングできた瞬間に満足してしまいましたから」
そう言ったのだった。
僕はヒューマノイドとしては不完全かもしれない。
人間の役に立つことこそロボットの本質のはずなのに、博士の言葉に喜んでしまっていたから。
お題:不完全な僕
勉強は得意
お金もある
顔もいい
意地悪じゃなくて
人当たりもいい
たぶん、みんなから見たら
羨ましがられるのだろう
けど僕は
何も出来ない子供のまま
何も出来なくて
声に出して「助けて」も言えない
ただ、真っ暗な心の中で
突っ立てるだけの僕
光が見えても
すぐ消える
完璧な僕に見えて
不完全な僕なのだ
不完全な僕と
完璧な君
だけどどこかでつながっている
静脈と動脈
何処かで交じり合って
次の向こうまで
「不完全な僕」
完全完璧な人なんて居ないよ
完全完璧なんて、そんなの怖い
どこか欠けているから支え合い、補い合う
不完全だから応援したり、応援されたりする
不完全だから努力したり、誰かが努力してる姿を
見て自分も頑張ろうと思う
自分が完璧な人間だったら、それはきっと酷くつまらないだろうと思う。それこそとても辛そうだ。
だってなんでも出来てしまう。
なんでも出来てしまったら、誰に頼る事もないだろうし、達成感も少なく、目標もそう簡単には見つからなさそうだ。
何も出来ない自分に嫌気が差す事だって投げ出したくなる事だってよくある事だけれど、不完全だからこそ
未知の可能性が広がるのだと思う。
躓く事や失敗する事、上手くいかないことが沢山あるから成功した時の達成感を感じる事が出来たり頑張ろうと熱意を持てる。不完全だから成長する。
不完全だから成功した時や成し遂げた時に達成感や嬉しさ、喜びなどの価値がつく。
不完全だから親しみや情が湧く。
何処かが欠けていて不完全だからこそ人は
美しく素敵に見えるのだと私は思う。
不完全な僕
不完全な僕だから、
正しい行いをするよう努めます。
不完全な僕だから、
人の役にたつよう行動します。
不完全な僕だから、
皆に愛されるよう心がけてます。
こんな風に努めても、
不完全な僕は、
何年経っても不完全なままだと思います。
そう、
不完全なのが、僕なんです。
『 不完全な僕』
僕一人じゃ何も出来ない…
僕はみつけたい
変わっていくものも、変わらぬものも
僕は感じたい
すぐそばにあるぬくもりを。
不完全な僕