いつもの列車が駅から滑り出した広い川も住宅地も超えて快速列車は突っ走る窓の外を猛スピードで飛んでいく景色それとは逆に車両の内側に溜まっていく生ぬるい沈黙不規則な揺れに乗り切れないまま僕は小さく浮遊して今をやり過ごすビルの谷間にある終点で降りるとそこは常に1ミリ先の未来快速のカプセルで毎日ぎりぎり滑り込んで時の差を埋めるけれどいつの日か追いつけなくなるほどここは遠い未来になってしまうのかな
8/31/2022, 11:21:52 PM