『上手くいかなくたっていい』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
上手くいかなくたっていい
間違いも自分の1部だと
胸を張って言える人間になりたい。
夏。
長年勤めていたゲーム会社を辞め、十数年ぶりに実家へ帰省した。
いや、辞めた、というよりは
辞めさせられた、の方が的確だろう。
ただ、リストラに遭ってしまっただけだから。
そんな私を、祖母は暖かい手で優しく包んでくれた。
私は、祖母の八百屋を継ぐ事になった。
生きるのは決して楽じゃないけど
澄んだ空を見る度に思う。
「上手くいかなくたっていい」
-上手くいかなくたっていい-
目標を持って目指す心構え
それが思い通りにいかなくたって少しずつ進めばいい
進むことが出来ないなら足を止めて休めばいい
進めるときに進めばいい
ただ努力をしていることを忘れないでほしいだけ
上手く出来なくても完璧は難しいから
出来なくても、少しずつ、少しずつ直していけばいい
上手くいかなくたって、それが成果の粒となるから
上手くいかなくたっていい
お題をなぞってタップしてみたけど、
今の私には染みるお題だった。
現に今、上手くいっていない真っ只中なので…。
すごく優しいお題をありがとうございます。
上手くいかないって辛いよね。
一生懸命やってる時ほど
上手くいかなかった時のダメージは大きい。
自分を全否定したくなるし、自信喪失もする。
でも上手くいかなくたっていいの?
そうなんだ、じゃあまあいっか。
お腹すいたしなんかドーナツでも食べよっかな
みたいな感じ、いやされるよね。
上手くいかなくたっていい
上手くいかなくたっていいよね
だってもうお母さんいないから
上手くいかなくたっていいよ
だって友達に見せなくていいから
上手くいかないよ
どうせもう年だから
上手くいかない
うちの旦那じゃ
上手くいく?
あの頃の私なら
上手く…
星に願いを
あきかぜ
神様に気に入られた人は早く死んでしまう。あの人はもうこの世のどこにもいない。あの人は神様に気に入られたから、連れて行かれてしまったんだ。そう思わないと、あの人のいない世界で生きていくことはできなかった。後を追うことも考えた。だけど私は、神様に嫌われているらしい。三回も追い返された。残された選択肢は一つ。生きていくしかない。
そういえば、あの人の遺書に「上手くいかなくたっていい」と書いてあった。つまりあれは、「上手く死ねなくても、また死ねばいい」という意味だと思っていたが、違ったようだ。何回も死に損なっていれば嫌でも分かる。死ぬのは苦しい。その後、無理に優しくされるのも、怒られるのも辛い。私は神様にもあの人にも愛されていなかった。
あの人は私に暴力を振るうことに生きがいを感じていた。そんなあの人を愛せるのは私だけだと思っていた。だから、あの世で神様に愛想を尽かされ、私を待っている。そう思っていたのに、ふと気付いた。私ばかり辛い想いをしている。許せない。なんで、私ばかり罵倒を浴びせられ、殴られ、蹴られ、腫れ物のように扱われ、三回も死に損なう。その瞬間、あの人のことは好きじゃなくなった。嫌いになった。大嫌い。好きな人を死なすなんて考えられない。だから、間違って私が解釈したんだ。あの人は暴力は愛だと言った。あの解釈は間違っていないといけない。
それにしても、あの人も自殺するなら心中してくれれば喜んで着いて行ったのに。
…じゃあ、だとしたら、「上手くいかなくたっていい」というのは、どういうことなのだろう。分からない。今も考え続けている。
『上手くいかなくたっていい』
上手くいかなくたっていい。
誰にだって失敗はあります。
コンピュータだってミスをするんです。
失敗を悔やむのを恐れて何もしないより、思いっきり失敗してたくさん学んでやりましょう。
そうやって少しずつでも成長していく貴方がいれば、周りの野次なんて気にしなくたっていいんです。
『______と、私は思ってます』
『はいっ、という訳で、ラジオネーム左手にペンチさん、お悩み相談ありがとうございました。私の言葉が少しでもペンチさんの力になれば嬉しく思います。さて、続いてのコーナーは……』
赤と青の2本の線と、進む秒針の針。
高層ビル十六階の大広間、閉じ込められた三百七十四の命。
震える左手で握った緑色のラジオペンチ。
上手くいかなくたっていい。
ラジオのお姉さん、ありがとう。
貴方に勇気と力を貰いました。
私と貴方を繋ぐ赤い糸を信じて、私は青い線を切断することにします。
そして青い線に当てたペンチの刃を、ゆっくりと閉じた。
間違いのない、人生を歩め。
と父は言う。
オヤはコドモに
傷ついてなんか欲しくない
そう一片たりとも
でもね お父ちゃん
傷つかずにはオトナになれないんだよ
傷ついて コドモはオトナになるんだよ
テーマ:上手くいかなくたっていい #269
「上手くいかなくたっていいさ。失敗すればいい」
私はそういう姉が嫌いだった。
なんで完璧を求めないの?
失敗は怖いよ。
上手くいかなきゃやっても意味がない。
そう思って姉の言うことは
いつも右から左へ流していた。
ある日、私は大失敗をしてしまった。
私は完璧を求めすぎて、
自分だけ突っ走ってしまったのだ。
すると周りから冷ややかな目で見られた。
「何1人で頑張ってんの?」
「いい子ぶってる?」
次第に私は教室の隅で独りぼっち。
「あの子は?」
「いいの。あの子は1人で何でもやれるから」
いつからか、私の席の周りには誰もいなくなっていた。
でも私は知らないふりをした。
1人で小説を読んだ。
10分の休み時間だけで30ページ進むときもあった。
でも誰も私には近寄ってきてくれない。
何なら冷ややかに向けられる視線が増えた。
私は姉の言葉を思い出した。
「上手くいかなくたっていいさ。失敗すればいい」
その言葉は分かりにくかったけど、
やっとわかったかもしれない。
完璧を求め自分だけで突き進まず、
周りを見ろということかもしれない、と。
周りを見てそれで失敗するのなら、
その失敗は自分を変えてくれる、と。
私は間違っていた。
それに気がつけた。
私は変われるだろうか。
今日は久しぶりに姉と面と向かって話そう。
右から左へ流さずに、
しっかりと話しを聞こう。
きっと姉は言うだろう。
「誰しも失敗をする。失敗すればいい。完璧を求めるな」
と。
【12,お題:上手くいかなくたっていい】
私たちは生まれたときから皆、羽を持って生きている。
大きさも色も形もそれぞれ違って、同じものは誰1人存在しない
私の羽は青色“だった”。
“だった”と過去形にしたのは、今の私の背に羽はないからだ
私の羽は、10年ほど前にちぎられてなくなった。
あれほど痛んだ傷口も、あれほど流れた涙も今となってはなんとも思わない
ただ漠然とした焦燥感に揉まれながら、作業のように毎日を消化していた。
ーそんなある日だった、あの子に出会ったのは。
とっくに終業時間は過ぎてるのに、明かりがつけっぱなしの部屋があったから見に行ったとき
中を覗いたら、1人作業をしている君の姿があった。
真っ先に視線が捉えたのは、君の背に羽があったことだった。
「え、その...羽......」
思わず声が出る、静かだったぶんよく聞こえたみたいで
驚いて振り返った君は、扉の横で棒立ちになっている私を見て二重に驚いていた。
「うわびっくりした!って、センパイ!?何で?」
「いや私、今日当番で...それよりその羽って...」
「......気になります?」
彼女の羽は酷くボロボロだった。
「この羽ねぇ、あたしが作ったんスよ!」
バッと椅子から立ち上がり、両腕を広げてニッと笑う君
「どうッスか?結構上手く出来たつもりなんスけど」
「......」
お世辞にも上手いとは言えない出来だ
骨組みの木は形が揃っていないし、そこに張られた布も所々汚れてるし破れている。
「あはは...やっぱそーゆー反応ッスよねぇ~」
「ぇ...なんで...」
どうして笑えるの?その問いを察したのか彼女は答えてくれた。
「あたしの羽、ちぎれて無くなっちゃったんス。でも、それで終わりって訳じゃないッスよね?
もう一度自分で作り直せば今度こそ飛べる。そう思った次第ッス!」
「まあ、まだ飛ぶのは無理ッスけど」と笑って見せる彼女
その背中の羽は、見たよりもずっと大きく感じた。
「でもッ、出来ても上手く飛べないんじゃ」
「上手くいかなくたっていいんス」
私の声を遮って彼女が言う
「上手くいかなくたっていい、いつか絶対飛べる
それに、こうやってなにかに向けて必死に努力する感覚が、なんか懐かしくって」
またニカッと笑って見せた彼女
ああ、眩しいな。私もそうなれるかな、いつか不格好でも飛べる日が来るだろうか、もしそうなら
彼女のようにもう一度だけ、努力をしても、いいかな......
何日か前、空が堕ちてきた。
宇宙がむき出しになった空はあまりにも惨めで、
笑ってしまいそうになるのでした。
冷えたアスファルト、廃退を拒む惑星。
テレパシーの使い方も忘れた猫と踊る。
日差しで死んでしまいそうな夏。
8月の初雪、浮かぶ鯨。
色彩の荒ぶる視界。
花が笑って風が吹いていた。
夢の見ない世界で、雲が流れる。
明日だって来なくていいのに、
今日だって溺れてしまったのだ。
題:上手くいかなくなっていい
何もかも上手くいかなくて、
嫌になっちゃった貴方へ。
分かるよ、その気持ち。
私もそうだからね。
自分がいくら頑張っても、
周りの人には分からなくてさ。
頑張ってるって事を伝えたって、
頑張った気になってんじゃねーよって感じにされてさ。
今日はこれ頑張ろって決めた事も、
中々出来なくてさ。
そんな自分が嫌になっちゃってさ。
辛いよね。
でもね、良いんだよ。それで良いの。
正直さ、それで良いんだよって言われても、
そーゆー事じゃないってなるよね。
少なくとも私はなるんだ。
でもそれはさ、きっと自分への理想が高いんだと思うの。
決して悪いことじゃないし、
こーしたい。こーなりたい。って思う事は大事だと思う。
けどね、時にはその想いが自分自身を苦してる時が
あるんだよ。
上手くいかない事多すぎて、嫌になっちゃった人達は、
ある意味素敵な人たちなんだよ。
大丈夫。自信を持つ所から始めていこ。
そんな事言われたら…
ごめん…
甘えてしまう弱気な俺が…
上手くいく事の方が少ないけど…
思うような結果には遠いけど…
甘えてはいけないと思う
キミのために…
そんな強気な俺が
明日へ連れてくよ…
俺たち明日へ連れてくよ
だから…
笑ってくれよ…
いつものように
笑ってくれ…
笑顔がいいから…
お願い笑ってくれないか…
お願いだよ…
俺のために笑ってくれ…
……
ねぇ…ミーチャン……
今夜は切なくて切なくて…
俺は夢中でも…
ミーチャン…
笑顔に会いたい…
ミーチャンがいいよ…
そのまま笑顔がいいよ…
ねぇ…ねぇ…ミーチャン
夢の中でも…
君の笑顔を思っている…
夢の中でも恋してる…
夢の中でも手を繋いでるから…
ふたりの明日の笑顔を信じて
今夜は おやすみなさい
最初から諦めたくはない
逃げ腰にはなりたくない
これはボクにかける言葉
心配しなくていいんだよ
大丈夫だから安心してね
これはキミにかける言葉
叶えたいことがあるなら
本気で掴みたいものなら
弱音を吐いたりはしない
きっと全力で臨むはずだ
望む結果にならなくとも
悔やまなくてもいいんだ
自分の道は他にあるのか
もう一度挑戦をするのか
そのときに決めればいい
立ち止まって周りを見て
道は無数にあるものだし
最善の道は見つけられる
『上手くいかなくたっていい』
みんなと同じように生きたい。
けど叶わない。
教えてよ。私にもやらせてよ。
誰も私を普通とみなしてくれない。
だれか
誰か助けて。私をちょっとだけ救ってほしい。
誰も見向きもしない。
けど、彼だけは違った。
「上手くいかなくたっていい」
そう言って手を差し伸べてくれた。
私も、みんなと同じ生き方を......
昨日、私は少しだけ、手を伸ばせた。
純粋に人に優しくできなくなっている
周りからからどう思われるか、今後も仲良くしてて損のない相手か、自分へのリターンはあるか...
いつから私はこんな考え方をするようになったのか
上手くいかなくたっていい
その言葉に励まされながらも、全く書けないので本日はお休みさせていただきます。
自我を出さないようにしておりますが、とても嬉しいことなのでここで伝えさせて下さい。常時♡を下さる方、本当にありがとうございます。非常に励みになります。
拙い文章や、少し健全とはほど遠い話などがございますが、温かく見守って頂けると嬉しく存じます。
これからもよろしくお願いいたします。
しそひ
何かを始めることは、
いくつになっても遅いということはない。
人と比べる必要もない。
上手くいかなくたっていい。
何よりも大事なのは、
あなたが今、始めることだ。
それは必ず明日の自分に姿を変えて、
未来のあなたへ繋いでくれる。
#上手くいかなくたっていい
予定通りうまくいかなくたっていい。最後はうまくいくから。大丈夫安心する
上手くいかなくたっていい
父も母も音楽の天才と言われる存在だった。そんな二人から生まれたのに俺には演奏家としての才能がなかった。可もなく不可もなく。いわゆる凡人だ。そして、両親の血を受け継いだ弟はいつも二人に愛されていた。俺に対しては父も母も口では言わないが、態度は歴然だった。
それでも俺は音楽が好きだった。出来ないなりに努力した。勉強もした。うまい人達の演奏会を聞きに行ったり自分の音と比較して参考にしたりしてきた。それでも、天才には勝てなかった。俺が100回目でやっと成功した演奏も、弟は一回聞いただけでひけるようになっていた。俺がやっと名前を覚えてもらった演奏家も弟を絶賛して、みんな弟を見た。
大好きなのに大嫌いだ。全部奪われる。弟のことだって大好きなのに。これ以上嫌いになりたくないのに。ひいてもひいても音色は暗く、海の底に沈んでいくような感じになっていった。
今日も、演奏をする。誰も聞いてくれない俺の演奏。俺だけの音楽会。俺にはもったいないくらいの設備の整った部屋で感情をぶつけてひく。ああ、ここが好きだ。ここは甘く、豊かに。音楽が恋するように。ひいて、ひいて、ひいて。
凡人の演奏。最後の一音が壁に吸い込まれていく。楽しかった。けど、虚しい。ああ、もう終わりにしようか。
部屋の扉を誰かが開ける。
「その曲、僕の大好きな曲だ」
スポットライトが当たったように明るい笑顔を向けてくる弟。違う、お前のためにひいたんじゃない。俺は、
「僕ね、兄さんの演奏が一番好きなんだ。どの演奏家よりも兄さんが好き。」
ふざけんなよ。皮肉か?お前に一生叶わない演奏を好きだなんて。どれだけ努力しても報われない俺の演奏のどこを、好きだっていうんだよ。
「兄さんの演奏はあったかいんだ。基礎がしっかりしてる中に兄さんの心がでてる。あったかくて優しい音。僕、兄さんみたいに演奏できるようになりたいんだ」
俺は気づいたら弟の胸ぐらを掴んでいた。弟の瞳に映る俺はまるで鬼のようだった。
「俺みたいな演奏?凡人の演奏をしたいって言いたいのかよ。なんの面白みもないただの楽譜通りのこの演奏をしたいって言うのかよ」
分かってる。弟は悪くない。なのに、俺は弟になんて酷いことを。どうしたら、俺は俺をとめられる?
「兄さんは凡人じゃない。兄さんは兄さんだよ。音楽が好きな兄さん。ずっと僕に音楽を聞かせてくれた兄さん。努力して、努力して努力して、それでも自分を甘やかさない兄さん。全部僕の大好きな兄さんだよ。そんな兄さんだから僕の憧れなんだ。兄さんをたくさん見てきたから尊敬してるんだよ。プロの演奏がなんだ。父さんと母さんがなんだ。上手くて損はない。でも、上手いだけで中身のない演奏なんて聞きたくもない。」
なんで、そんなに俺を強く見つめられる?俺は今、お前を憎んでいるのに。なんで、そんなことを言える?なんで、俺が欲しかった言葉を全部くれるんだよ。
「兄さんの音楽がもっと聞きたい。うまくひこうなんて思わなくていいんだよ。上手いかなくたっていい。楽しんでひいてる兄さんが僕は大好きだから。」
ああ、そうか。お前は俺と同じか。お前の演奏が好きな俺と俺の演奏が好きなお前。お互いの演奏が好きだなんてなんか、変な感じだ。
少しだけ、心のわだかまりが無くなった気がした。
なぁ、また、一緒に演奏しよう。俺とお前の好きな曲を。