『モンシロチョウ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
目が醒めると辺りは青臭かった。
目の前は一面緑色で、さっきまでの記憶が何もない。
ここは一体……とりあえず、起きなければ。
そう思い、体を動かすと関節がなかった。ぐにゃりと体が動いたのだ。
変な自分の動きかたで改めて自分の体をみると、黄色。
よくよく考えてみると、この青臭さは……キャベツだ。よく見ると葉脈のような筋も見える。
と、なると、この体、毛こそ生えてないが、虫か!? アゲハチョウのようなでかい芋虫ではなさそうだ。さしずめ、モンシロチョウあたり。
あれ? 全くキャベツしか見てなかったけど、ものすごい視線を感じる。
ふと顔をあげてみると、巨人達がぎょろりとこちらを見つめている。物凄い人数だ。
もしやこれは、学校の教材となっている……?
落ち着いて頭の整理をしてみる。
記憶はない、が、たぶんこれは、今ブームの「転生」を果たした自分。
転生した先は、学校の教材にもなっている、おそらく、モンシロチョウ。しかも今生まれたて。
と、いうことはだ、まっさらな自然に放り込まれた訳ではなく、毎日何不自由なく、ご飯を食べて寝てを繰り返すだけの、敵に襲われる心配もない、ハッピーライフなのでは?
異世界転生なんてのがブームらしいが、自分はこういう短いサイクルでハッピーライフを送れるほうがあっていそうだ。
前世の記憶はほぼないけれど、セカンドライフを満喫しようと、むしゃむしゃとキャベツを頬張った。
【モンシロチョウ】
モンシロチョウといえば、
私が幼稚園生の頃習っていたバレエ教室で
踊った曲のテーマがそういう感じの曲だった思い出が、、
気温が暑い夏の頃
僕は夏休みで友達と遊んでいた。
男女である公園で。
その公園はよく行く公園で、遊具なんてそんなないが、充分遊べた。
男1「今日なにして遊ぶ?」
女1「うーん。しりとりとか。」
男2「公園じゃなくていいだろ。」
そんな他愛のない、聞きなれている会話がなんだかとても心地よい。
こんな日々が小学生の時は当たり前だったはずなのに、中学になってクラスが別だったり、お互い忙しかったりして、なかなか遊べなかった。
だから、当たり前のようで、どこか懐かしい。
当たり前にあるものが実はそうじゃない。
ただそこにあるだけでなんて幸せだったんだろう。
この公園で見慣れていたモンシロチョウが彼女の肩に止まる。
そういえばあのモンシロチョウも、またすぐ見たようで、どこか久しぶりだ。
儚いこの風景を あと何度見ることができるのだろうか。
今は当たり前のものにもこう思える。
ありがとうって!
モンシロチョウ🦋
モンシロチョウ?
蝶はみてるだけが良いかも。
あつ森のヨナグニサンは見るのも怖い。
しかし、たぬき商店で高額換金♪
モンシロチョウは二束三文
ひらひらと
花から花へと旅をする
それはまるで
移ろうキミの心のよう
その心を留めたくて
鮮やかな色で視線を奪い
甘い香りで誘い
心地よい花弁のベッドで包み込み
そして
キミの白いハネはぼくの花弁の色に
自転車走らせ帰る道すがら
モンシロチョウが2羽ひらひらと
離れたりくっついたりを繰り返しながら
何やら楽しそうに舞う
とぶのならひとりでなくふたりがいい
気がつくと、私には
ところどころ黒いものの
まばゆいほどに白く、
美しい羽が生えていた。
これならどこへだって飛んでゆける。
ここから出ることができるかもしれない。
私の知らない、
素敵な世界を見ることができるかもしれない。
そう思うと、心が先に羽ばたいてしまいそうだった。
羽ばたいて
羽ばたいて
羽と羽がくっつく程に羽ばたいて。
ひらり
ひらりと空へ舞って
なのに全然進まなくて。
1度あら、と疑問を持ってしまったら
羽ばたく身体がはたと止まった。
前方の見覚えのある景色を見たら、
どれだけしか進めなかったのかが
気になって気になって仕方なくなった。
少し躊躇ってくるりと振り向くと、
そこには、すぐ側に、さっき飛び立った所があった。
きっと、初めてだったから。
私はもう一度背中に力を込めて羽ばたく。
ひらり
ひらりと空へ舞う。
地面に這う。
舞う。
這う。
繰り返す。
まだ見ぬ世界を求めて瞬きを忘れ、双眼は敗れそうな程に開き、口から胃液がこぼれ落ち、地を這い、空へ舞い、また地を這う。
もう1度。
くらり
くらりと舞って
ひらり
ひらりと桜の花びらのように舞って、
誰にも知られぬ涙のように
ぽとりと1人、大地へ堕ちた。
「モンシロチョウ」
モンシロチョウが私の前を飛ぶヒラヒラと花に近づき蜜を吸いまた飛ぶ。まるで遊ぶかのように私を囲う。白く薄い命はどれだけの重みがあるのだろう。
姿が見えなくなったのはもう会える時間じゃないのか、それともお前は遠い所へ行ってしまったのか。春嵐に飛ばされてしまったのか。
お題 モンシロチョウ
幼い頃に住んでいた
かなり山の上の市営住宅の
片隅に小さな公園がありまして。
オーソドックスな昔の公園で
よく近所の馴染みの子供達と遊びましたよ。
広っぱもたくさんあって
クローバーの花でかんむり作ったり
ケイドロや鬼ごっこやかくれんぼといった
昔懐かしい遊びに夢中でした。
モンシロチョウやモンキチョウやアゲハチョウなどは
遊び仲間くらいレギュラーメンバーでしたよ。
今はとんと見なくなりましたけど。
みんなみんなどこへ行ってしまったのやら
わたしの思い出と一緒にどこかへ収まったのかしらね
【モンシロチョウ】5
姉はまるでモンシロチョウ。
カワイイとか小さいって意味じゃない。
アブラナ科の植物を食べる害虫。
あーあいつが憎たらしい。
毎日毎日わらっててさ。
自慢のつもり?
ホント害虫だよね。
どうせ陰キャで馬鹿でトロい私に見せつけてんでしょ。
性格わる。
姉は容姿学力人脈財力
全てが私より優っている。
もちろん運動神経もいい。
そりゃあもうモテまくり。
どうせ幸せだったんでしょうね。
それなのに、、、
私よりずっと幸せなのに
それなのになんで死んじゃったの?
私を置いていかないでよ。
お姉ちゃん今までごめんね
モンシロチョウ
子供の頃、モンシロチョウは普通のチヨウチョ、アゲハチヨウはそれより格上のチヨウチョでした。
ここの処、アゲハチヨウを何回か見かけましたが、モンシロチョウは一度も見てません。チヨウチョを見つけると、その日一日なんかラッキーと思えるのが不思議です!
近いうちにモンシロチョウ、会いたいなぁ。
モンシロチョウで思い出した。
私がまだ義務教育を受けていた頃、
実家が引っ越す前の家のこと。
毎年夏が近づくと、
庭先の植物にチョウチョの幼虫が現れる。
いつの間にか5、6匹いて、
葉っぱをムシャムシャと我がもの顔で食べている。
その様子を見たり、音を聞くのが好きだった。
サナギになると動かないので見る回数は減り、
気がつくとカラッポになっている。
結局、チョウチョの姿を見ることは殆どなかった。
夏の一時、今でも鮮明に覚えている。
トゲが生えた枝。
鳥のフンのような姿。
大きな目のような模様。
突っつくと飛び出す臭いツノ。
あ、
それアゲハチョウだ。
~モンシロチョウ~
「何見てるの?」
彼女が、言った。僕は、虫かごに入っているモンシロチョウを見せた。
「僕、モンシロチョウすきなんだ!」
僕が、そうゆうと彼女は少し引いた目で見てきた。僕は、それが不思議で仕方がなかった。家に帰ったら、僕はすぐさま自分の部屋にこもった。そして、虫かごに入っているモンシロチョウの死体を標本にした。
「よし、今日も上手くできたぞ!」
僕は、部屋中に沢山飾ってあるモンシロチョウの標本をみながら、自慢気に言った。
(フィクション) モンシロチョウ
―モンシロチョウ―
視界を白いものが横切る。
目で追うとモンシロチョウだった。
花から花へ移る姿を見ると、あの童謡を思い出す。
お祖父ちゃんが死んだとき、ガコンと開きっぱなしの口から、白いものがフワフワと飛んでいくのが見えた。
伯父さんも伯母さんも、近所からすっ飛んできた親戚にも見えていないその白は、部屋の中をゆっくりと八の字に二度飛んで、親戚一人ひとりにお辞儀をするように上下しながら薄暗い廊下に出てくる。
目の前をひらひらふわふわ飛ぶ白が勝手口の方へ飛んでいくと、その白がもう一つ増えた。
増えた方の白が、お祖父ちゃんの口から出た白の回りをクルクルと元気に飛び回る。
それに釣られるようにお祖父ちゃんの白もクルリと回りだした。
暗闇に乱舞する淡い二つの白。
暫くして二つの白は螺旋を描きながら、早春の夜空に消えていった。
テーマ「モンシロチョウ」
“小さな友達”
菜園で猫のアッピと居たらね
突然アッピがワガママ言い出して
おうちに入りたがったの
アッピは子猫の時に人間世界に来てから
ずっとお家の中育ちだから
時々お庭に出て草花の中で遊ぶのよ
それがアッピの全世界だから
アッピには友達なんていないと思ってたんだけど
アッピがワガママ言い出した時に
アッピ、ワガママやめて!少し静かにして!と叱ったら
白い小さな蝶々が私の顔のとこにきて
パタパタパタパタ飛び回って
アッピを叱らないであげて!と言わんばかりに
少しばかり私に怖い思いをさせたの
後でわかったけど
あれはアッピの友達だったんだ
いつの間にかアッピはお家の中にいても
友達を作ってて
アッピが困ったときには
お友達が助けに来てくれてたの
アッピに
アッピ!あの蝶々アッピのお友達だったのね
アッピを助けに来てくれてたのねと言ったら
アッピは少し照れくさそうにして
目をキラキラさせてとても嬉しそうだったわ
どんな時にも誰にだって
お友達は必ずいるもんだわ
2023
#モンシロチョウ
モンシロチョウの思い出
キャベツ畑、イモムシ、観察日記、春一番、どこでも見られる、なごむ、たくましく行きたい。
春になると必ず実感出来るのがモンシロチョウとつくしです。冬のあいだは思い出出すこともないのに春になると必ず実感出来るののがモンシロチョウ。
暖かい日差しにどこからともなく現れて小刻みに飛びまわるのを見てほっとする。
特に珍しくもないけど飛んでいるのをいつまでも目で追ってしまう。どこへ行くのかな、私もでかけたくなります。
小学生時代青虫を意味なく取りに行った。キャベツを虫かごに入れてない観察したかな。懐かしい。
祖母の畑の片隅の
ナスやトマトやキュウリの向こう
小さなキャベツの葉の裏で
モンシロチョウが目を覚ます
右も左もみどり色
お空もベッドもみどり色
じぶんのからだもみどりいろ
たべて夢見て 夢見てたべて
食べた分だけ 夢ふくらんだ
ある日突然 蛹になって
ながい ながあい 夢を見る
肢があるよな 翅があるよな
くすぐったいよな
怖いよな
春に目覚めたモンシロチョウ
初めて目にしたその光景
赤や黄色の花々に
キラキラ光る川の水
オレンジ色の蝶の群れ
世界が色で溢れてる
だけど私は モンシロチョウ
誰にも染まず 染められず
凛と前向く モンシロチョウ
おおきくひとつ 深呼吸
モンシロチョウは とびたった
世界をそのめでみるために
新たな色となるために
いつかあなたに 会うために
「モンシロチョウ」
モンシロチョウ
黄色い花畑に白い蝶
ひらひら優雅にとんでいる
その美しい世界には
厳しい冬を乗り越えたものが
作り出した世界
美しさに、乾杯