『プレゼント』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「お母さん、これ、ラッピングしてよ」
旦那に渡された物を見て、私は旦那と渡された物を二度見する。
それは、先週、私が購入してラッピングした物と全く同じ物だった。
「コレ買ったよ」
「わかった。じゃあワシは買わなくて良いね」
「うん」
そういうやり取りをしたのに…。
「ねぇ。サンタクロースが2つ同じ物をプレゼントするって聞いたことないけど」
「…ワシも」
「こっちは見つからない所に隠さなきゃ。てか、このプレゼントの使い道ないよ?メルカリにでも出す?」
「…そうだね。…でも、ワシらの以心伝心すごくない?これだけ子ども用のプレゼントが溢れている世の中で、相談なく全く同じ物を買うなんてさぁ」
「確かに凄いことが起きてるけど。以心伝心の意味違うよ。心が通じ合うことだから」
ついバッサリと一刀両断してしまった。
旦那は落ち込んだ様子で、プレゼントを手に庭に出た。ベランダから眺めると、庭の倉庫にプレゼントを隠しているのか、なかなか倉庫から出てこない。
ウチのサンタクロースは、どうも空回りをしがちだ。
子どもにプレゼントしたい気持ちが強すぎての空回りなのか、ウチの子好みのプレゼントを見つけてテンションが上がっちゃったのか。
「ねー!寒いから中に入りなよー!」
「ついでにちょっと片付ける」
なんか変なスイッチが入ったのか、上着も着ずに倉庫の物を庭へ次から次へと出している。
そのうち私も片付けに駆り出されるのが決定した。棚を雑巾で拭いてとか、この箱の物を仕分けして、とか。
今日はショッピングモールにでも旦那を誘おうと思っていたのに。
あーあ。
ため息を吐いたら吐く息が白い。
室内へ戻って旦那のダウンを引っ掴んで、ついでにラッピングしたスヌードも持つ。クリスマスにあげようと思ったけど、まぁ良いや。
「はいよ」
「なに?」
「プレゼント」
「ワシに?やった!」
本当に嬉しそうに笑って、どれどれとリボンを解く。
「おーありがとう!」
「うん。じゃあ寒いけど頑張って」
「行っちゃうの?」
「うん」
どうせ1時間もせずに呼ばれるのだ。
その頃、コーヒーでも淹れて持っていこう。
ひらひらと後ろ手に手を振って、私は家の中に入った。
プレゼント
「プレゼント」
あなたからの贈り物をずっと待っている。
【プレゼント】
ハッピーバースデー!
クラッカーの音が僕にかかる。
家の中には家族4人。父、母、姉、兄。
妹は僕の手を掴んで一緒に入ってきていた。クラッカーの音にびっくりしてたけど、今はキラキラした目をしている。もちろん僕も同じ顔だろう、だって僕の誕生日だし、サプライズも嬉しいから。
みーんな笑顔で誕生日を祝ってくれるの、こんないいことも無いだろ?
クラッカーの雨をアタマに乗っけたまま、僕と妹は両親に突撃する。
「ありがとー!!」「がとー」
がっしりと頼れる体で受け止めてくれた父さんと、後ろから抱きしめてくれる母さん。姉さんと兄さんは2人で頭を撫でてくれる。改めて見回してみると、部屋の中は色々飾ってあるし机にはプレゼントも置いてある。美味しい料理だって!
それにそれに。クリスマスよりも僕の誕生日を優先してくれたのがほんとに嬉しい。兄さんや姉さんだってサンタさんからプレゼント貰いたいだろうに。
きっと明日の2人と妹の枕元にはどっさりとプレゼントが置いてあるに違いない。
おめでとうの言葉もそこそこにパーティが始まる。
もちろん、僕が特等席!妹も膝の上でバッチリだ。
「ほんとに生まれてきてくれてありがとうね、これプレゼントだよ」
席に座るとみんなから愛の言葉とプレゼントが渡される。なんだか心がとってもポカポカしてすごくいい気持ち。だからお返しをしなきゃと僕は思ってたんだ。毎年恒例だからこそ。
「今年は僕からもプレゼントがあるよ!」
サンタさんに貰う分だけじゃなくて、僕の感謝の気持ちもクリスマスの素敵な贈り物にのせてみんなに渡したい。母さんに隠しておいてもらった戸棚の中のプレゼントを出してもらう。ヒゲモジャな顔でニコニコしながら手伝ってくれる父さんはスキップでもしそうだ。
僕のお小遣いじゃ少し足りなかったから、兄さんとか姉さんとか父さん母さんにいっぱいお手伝いをして頑張って集めたプレゼント。
「いつもありがとう!」
僕を愛してくれて!
貰ったみんなはそれぞれ号泣しててさすがの僕もちょっと困った。妹はとっても喜んでいたんだけど、みんなの空気に当てられてやっぱり泣いてて、僕も泣いちゃった。でもお母さんに怒られた時とは違ってなんだかすごく安心したのがびっくりしたよ。
その日の夜、僕はみんなみたいにワクワクして眠ることは無い。誕生日プレゼントの中にサンタさんからのプレゼントも混じってるからみんなより先に貰えるんだ。だけど、少しだけ不満もある。こんなに楽しくて嬉しいのにそんな不満は言うべきじゃない。でも僕もみんなと同じようにサンタさんにワクワクしながら寝たいな、ってそう思う時も少しはあるのが事実。
けど。
「あのね、兄様」
妹がベッドの中に潜り込んできた。
「どうしたの?一緒に寝る?」
「うん、でもそれだけじゃなくて。」
いつもよりも1人多い体温が混ざり合う布団の中。さらに身を寄せてくると互いの吐息も混じり合う。思わず2人してじーっと見つめあって……。ふっとどちらからともなく笑いが漏れる。クスクスという笑い声はもしかしたら父と母に聞こえているかも。でも、そんなことはどうでも良い。可愛い妹の言うことを聞くのはお兄ちゃんの役目なんだから。
「あのね、クリスマスプレゼント」
はい、と小さな手が小さな箱を僕に渡す。けれど彼女は既に。
「誕生日プレゼント貰ったよ?」
「んーん、ちがうの、クリスマスのプレゼント」
違うらしい。よく分かっていないけど、これはこれで嬉しい。ありがとう、という気持ちを込めて頭を撫でる。
「うん、にいさまは誕生日プレゼント貰うけど、クリスマスは貰えないから、私がプレゼントの交換してあげよーって」
小さな声だった。けれどそれは僕の目の前で大きく拡がった感情の起爆剤でもあった。思わず、と手が出る。「わぷ」妹を胸に抱き寄せ可愛さに大好きと言い続ける。
つまりは誕生日とそのお返しはしたけど、クリスマスのプレゼント交換をしてないから、ということ。
とてもとてもいじらしくて愛らしくて心の中で嵐が渦巻くようだった。愛が爆発を起こしていた。
あぁ、不満なんてたれていたのがバカみたいだ。
だってこんなにこんなに可愛い妹が僕のために。
小さくてそれ以上に暖かくて。大きなプレゼントをくれるサンタさんは来なかったけど、結局僕にはもっと大きなプレゼントをくれる天使がいた訳で。
雪の降る聖なる夜に。
僕は何があってもこの子を守ろう、そう誓った。
もうすぐ良い子にはサンタさんがくる。
生まれてこの方僕の元にサンタさんは来たことがない。
シャンシャンシャン、なんて
鈴を鳴らしながら僕の枕元にプレゼントを置いてくれるのかな。
楽しさは胸に収まらず添い寝してくれるお父さんに
「いい子だからもう寝なね?」
明日はプレゼント、もらえるかな。
ワクワクは止まらなかった。
22
「今年はプレゼント貰えっかなあー?」
同居人・東城翔(とうじょう かける)はそう言って寝転がりながらこちらを振り返る。
やや高揚したその声と、ニヤついているのを隠しきれていない顔に無性に苛ついた俺は、持っていた本を隣に置き、近くにあったクッションを投げ付けた。
「いてっ!…ったく、ひでぇなあ。こんなに男前で愛しの恋人に対して容赦がねぇよ、全く」
「…うるさい。お前が調子に乗っているからだ」
俺はそう投げ捨てるように言うと、再び本を読み始める。
「ちぇっ、何だよ。俺に優しくしておかねえと明日サンタが来なくても知らねえぞー!!」
サンタはどこからでも見てるんだからな、と翔はこちらを前のめりになりじっと見つめながら言った。
俺は返事を返さぬまま、本で己の顔を隠す。
(…ったく……)
俺は心で溜息をついた。
いつもの2割増くらい調子に乗っている翔も憎たらしい。が、それ以上に今の反応に可愛らしさを抱いていたり、また明日枕元に置かれたプレゼントを嬉しそうに抱きしめ、開けている姿を想像するだけで心がほんわりと温かく、顔が綻んでしまうほど、己が奴に溺愛している事が心底腹立たしいのである。
そんな事悔しくて絶対に奴に知られたくない俺は、本を顔の前で掲げたまま、奴に背を向けソファに寝転ぶのであった。
聖夜の夜まで、あと少し。
作品No.267【2024/12/23 テーマ:プレゼント】
先々月、既に過ぎ去ってしまった、姉の誕生日。
未だにプレゼントを渡していない、どころか、準備すらしていないまま、ここまで来てしまった。
何をあげれば、喜んでくれるのか——わからないまま、時間が過ぎてしまった。
もうすぐクリスマス。さて、どうすればよいのでしょう?
ゆずの香り プレゼント
ささやかな癒しを
きちんと自分自身へ
寒かったね
今日も
ゆっくりまったりしよう
ゆずの香りの入浴剤を入れ
湯船にしっかり浸かろう
寛ぎをプレゼント
明日もまた頑張ろうね
プレゼント
親愛なる全世界の保護者様へ
クリスマスプレゼント配布につきましては、
今年度で終了となることが決定しました。
理由の一つはサンタ全体の高齢化、
また一つはトナカイたちの餌代の高騰等となります。
数十年以上、ギリギリでも続けてきました。
でももう、もう無理なのです。
これから夢を見せるのは、私たちではありません。
自分勝手ではございますが、どうか聖夜を楽しんで。
全世界サンタクロース管理委員会より
なんにもいらないんだよ
きみが生きていてくれれば
#プレゼント
3歳の時に絵本を買ってもらった
確か、おやゆび姫だった…
まだ、字は読めなかったけれど
本の内容と絵は鮮明に覚えている
今日、本屋さんに行った
この月末にポイントが消えると
お知らせが入ったからだ…
特にお目当ての本は無かったが
ポイントも勿体ないので店内を
ウロウロと散策してみた
「何かないかなぁ〜?」
その時、最近ちょこちょこ見ている
動画で、絵本作家さんを思い出した
「いい年して絵本もないかな…」
正直、ふと思ったが何だか気になる
もうすぐクリスマスだし、大人になって
から絵本なんて読んだ事がないのだから
この際、自分に絵本をプレゼントしよう
欲しい本は決まった…しかし…
自分で決めたのか?見えない力に誘導
されたのか否かww
まずは聞いてみよう…
「のぶみさんの、ノー厶……」
「あっ💦題名が長くて覚えきれない」
店員さんと2人で店内を探し無事に
発見し、購入した
ホントに大人になってから絵本なんて
買うとは自分でもびっくりww
何だかちょっと気恥ずかしくて、黙って
部屋まで持ち帰りさっき1人でしみじみ
読んでみた…
色々経験して、大人になってから今の
感性で読む絵本は子供の頃とは別物だと
素直に感じられた…
結果…
私から私への絵本のプレゼントは
とても素敵な時間を作ってくれた
そういえば、気づけば2日後はもうクリスマス。
クリスマスといえば、恋人、家族、友達と楽しく過ごす日と言われているが、やはり一番はクリスマスプレゼントなのではないだろうか。
僕のクリスマスプレゼントの思い出は5歳で止まっている。
5歳までは、枕元の上にプレゼントが置かれていたのだが、それ以降は手渡しになった。
その時、僕は複雑だった。
サンタを別に信じてたわけじゃないけど、裏切られた気持ちになった。
けど、欲しかったものはもらえたわけで、別にもらう手段なんて関係ないのかもしれない。
けど、僕にとってそれは、驚きと嬉しさをくれた一種のサプライズだったんだ。
それが、淡々とした行為になって、やがてクリスマスプレゼントなのに、クリスマス以前に渡されて、なくなって。
僕の日常から少しずつ確実に、サプライズがなくなっていって、驚きという感情が欠如して。
日常が、ある程度決まった行為を繰り返すだけになってしまった。
どこから変わったのだろうか、何がキッカケだったのだろうか、もう僕には、分からない。
そして、それを考える必要性もない。
幼いときの記憶を思い出しては、もう会えない兄や母親と、昔の父親の優しさで胸が締め付けられる。
わかっていたいつかこうなることを。
わかっていたんだ。
わかっていても、やり直したいと願う気持ちは僕の心を蝕む。
あぁ、こんなことになるのならば、この記憶ごと消したい。
いや、感情がなくなればこんな思いをしないで済むのに。
なんて考えながら、決められた行為を毎日し続け、心は蝕まれていく。
―――end―――
【幼き記憶】(プレゼント)
プレゼント
もうすぐ、クリスマス…街は、イルミネーションとクリスマスツリーで、夏の夜より綺羅びやかで…
そして、溢れる人の群れ…恋人達と覚しき二人連れが何処其処で立ち止まり乍ら、写真を撮ったり、肩を寄せ合いながら、微笑みあったり…
そんな幸せが溢れる、白い息が流れる寒い夜に、プレゼントを届けてくれる、サンタクロースに、叶わないお願いを、毎年している…素敵なパートナーを届けて下さい…
【rip 包装紙】
包装紙があるからプレゼントなのに、
テープが1つで済むようにと、
なるべくたくさん折られて、
すぐに破かれ捨てられる。
それが仕事で宿命で一生だから、
きっと包装紙は文句の一つも言うことはない。
これは美徳ではない。
おれは世界を包んで溶かして消化して、
ゲップしたい。
クリスマス!!今年もわくわくどきどき…
私は中2です。もらえるかもらえないかの狭間くらい。
サンタさんがきますように…!!
【プレゼント】
昔から人にあげる時は、その人が喜ぶものを贈ることが出来た
しかし、私に贈られるものは
中華街の変なお面
昭和の少女雑誌の付録
使用済みのウサギのぬいぐるみ
虫眼鏡
喜べないのだ
しかし相手は私が喜ぶと思って贈ってくれているのだ
相手に私はどう写っているのだろ?
ちょっと悲しい気持ちになる
名前は親からの最初のプレゼント。
何かで聞いたか、読んだか。
私の名前は祖父から一字を貰ったらしい。
私が生まれるだいぶ前に亡くなったという祖父。
顔も知らない、どんな人だったか分からない祖父。
そんな祖父の字を貰ったんだよ、と言われて、私はどんな顔をすれば良かったんだろう?
何度か祖父がどんな人だったか聞いてみたが、いまいちイメージが湧かなかった。
私はどんな顔をすれば良かったんだろう?
名前は親からの最初のプレゼント。
素直に喜べなかった私は、嫌な子供でした。
END
「プレゼント」
プレゼント
サンタさんから届かないかな?
アイチュンカード。
5000円でいいから。
ほら、
飾ってある大きい靴下に入れやすいし。
クリスマスプレゼントにピッタリだと思うなぁ。
クリスマスを目前に、サンゴは頭を抱えていた。
大きなため息をつき、カレンダーを見る。
12月25日はサンゴにとって大切な人である、レオの誕生日である。
レオは、若き天才科学者である。
彼が何を研究しているのかすら、サンゴは教えてもらっても理解できなかった。
合理的かつ論理的に思考することを好むレオは、もはや食に対してすら興味がない。
いつも紫のキラキラした美しいレース仕立ての服を着ているあたり、紫色は好きなのかもしれない。
それに加えて、レオは男性でも女性でもない。
レオは無性別なのだ。
サンゴはさらにうなだれた。
性別で相手の好みそうなものを判断することは、世間一般的に見ても少なくないだろう。
性別から予測することで全てが正しい解に繋がるわけではないが、ヒントにはなる。
無性別ということに加えて、レオのサバサバした性格が尚更サンゴを悩ませた。
少し前、レオ本人に今欲しいものはあるのかと聞いたことがある。
レオは楽しそうに「あるにはあるんだけど、まぁ君には絶対に分からないだろうね!」と笑いながらバッサリ切り捨てられた。
絶対に、というところを強調されたあたり、彼の研究に関する物資のようなものが欲しいのだろうか。
サンゴはもはや、これ以上考え込むことが無駄に感じられてきたため、街でウィンドウショッピングでもしてみることにした。
市街地に出て、様々な店を見る。
クリスマスが近いということもあり、どこもキラキラした雰囲気が漂っている。
街路樹にきらめく青紫のイルミネーションがまるでレオみたいだなと考えながらぼんやり歩いていると、サンゴの携帯に通知が入った。
「…それで、レオに何を贈るか決まったのか?」
「いや…それが…まだでして…
私の女性目線に加えて、ゾーイ、あなたの男性からの意見をもらえたら助かるんだけど…」
携帯の通知は、レオとも共通の友人であるゾーイからであった。
ゾーイはレオと同じ研究施設で働いている。
ちょうど近くのカフェにいるとの連絡だったため、レオのプレゼントについて相談に乗ってもらうことにしたのだ。
しかし、男の意見つってもあいつ男じゃねえしな、とゾーイまで頭を抱え始めてしまった。
「あいつ、欲しいものは【サンゴには絶対に分からないもの】としか言わなかったんだろ?そんなん俺でも分かんねえよ。さすがにサンゴが可哀想になってくるわ…」
「デスヨネ…」
なんか考えつくものはあるのか、とゾーイが続ける。
うぅん、と本日何度目か分からない唸り声を上げて、サンゴは口を開いた。
「…レオはいつも紫のキラキラがついた服、着てるじゃない?だから…紫色で綺麗なものをあげようかな…とか考えたりはしてるの…」
「ま、悪くないんじゃね?もう考えても分かんねぇし、あいつサンゴからのプレゼントなら何でも喜ぶって。」
「適当だなあ…」
「ちなみに、俺は絶対レオにはプレゼントしねぇから。あいつにいっつも研究資材持っていかれるんだよ。
誕生日プレゼントを通年小分けで貰ってると思えよ、
って伝えたわ。」
2人ともコーヒーを飲み終えたところで「じゃ俺は帰るからあとは頑張れよ」と爽やかな笑顔のゾーイに置き去りにされた。
…泣きついてみたが、爽やかに一蹴されてしまった。
もう考えても埒があかない、とサンゴはカフェを出て再び通りを見て回ることにした。
ふと、通りかかった店のウインドウに紫色の小さなものが見えたので、サンゴは足を止めた。
近づいてよく見ると、キラキラした小さな石のイヤリングだった。
紫色の中に青や黄色の輝きがあり、とても美しい。
これだ!と目を輝かせてサンゴは店に入った。
イヤリングならば、ピアス穴の開いていないレオも身につけることができる。
店員にラッピングをしてもらい、サンゴは上機嫌で家路についた。
心を込めて選んだプレゼントなら、きっと。
《After 2 days 20xx 12/25》
「レオ、お誕生日おめでとう!
これ、プレゼント。もし要らなければ私が使うから…」
「あぁ、そういえば今日は僕の誕生日だったね。
…へぇ。センスのいいものを選んでくれたね。
…さっそくだけど、僕に着けてくれない?」
「この前、欲しいものを聞いた時に
私には絶対分からないものだって言ってたでしょ?
ごめんね。やっぱり分からなかったから、
私がレオに似合うと思ったものにしちゃった。」
「はぁ…
しょうがないからヒントを教えてあげるよ。
僕は、君と一緒に居られたら何も要らないさ。」
12/23 プレゼント
【恋猫の 恋する猫で 押し通す】
「プレゼント」は復讐心…w
母「クリスマスプレゼント何が欲しい?」
私「んー…わかんない」
母「そう。また決まったら教えてね」
私「うん」
なんていう会話をしてから3週間
抗うつ剤を飲んで脈が速くなる副作用がでたから病院に行きやめる事になって薬をやめた。
なんか変わったことあったら教えてねって言われたけど
なんていうか気持ちが落ち込むことが多くなった。多くなったっていうかまた薬飲む前みたいに戻ってしまった。
こんな事すら言えない。
正直家族からの愛がもっと欲しい。そう言いたいです
昔からずっと怒られることがよくあって、褒められた記憶より怒られてる記憶のほうがたくさんあって、怒られるときに叩かれて怒られたから余計にね。
でも悪い事してた自分が悪いから仕方ない。
親に信用されてないって言われて、親は気づいてないけど弟のほうが可愛がられ、甘やかされて、いつも羨ましく思う。弟なんか叩かれて怒られたことないし。
最近なんかは、頑張って伸ばそうとはしてるけど爪噛んじゃったり、皮膚掻きむしったり、気持ち悪くなりかけてるぐらいお腹いっぱいなのに食べ物食べてしまったりしちゃう。
なんかこの症状は自傷行為になるかもしれないレベルでリスカだけではなくこういうのも自傷行為なんだって。
こんな気持ちが落ち込んでても「リスカは怖くて出来ない。」「でもどうしても気持ちを落ち着かせたい。」って思う。
どうしたらいいんだろうって考えた結果ピアスを開けることだった。中学生だからダメなのも分かってる。お母さんにだってダメって言われてるし、これから高校受験やら就職やらで不利になるのもなんとなくだが分かってる。
でも怒られるのが怖い(不安障害だから余計。)だから開けるかまだ迷ってる。開けるやつ買うだけ買ってあとはその時に任せようと思ってる。
ほんとバカな事考えて、きっと他にも何かあるはずだけどこれしか思いつかなかった。
ごめんなさい。こんなバカな私にプレゼントなんかいりません。ごめんなさい