『スマイル』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
昔、よく聞いたアルバム
ジャケットが印象的で
しくしく泣いている女の子のイラストだった
アルバム名は「スマイル」
誰のアルバムだったか思い出せない
でも曲を聞いてるうちに
色んな感情が洗い流されて
最後には静かに微笑むような温りを感じた
懐かしくなって、もう一度あの感覚を確かめたい
私は仕事の手を止め、CDを探しはじめた
「スマイルくださぁい」
バイト先の先輩が、ふざけた調子で私のレジに来た。
そういえば、今日は先輩とシフトが被ってなかったなと、先輩の真っ赤なネイルを見て思い出す。
「スマイルは取り扱ってません」
「えー、そんなこと言わないでよぉ」
「って言われても……てか、暇なんですか先輩。バイト休みの日までバイト先にくるなんて」
先輩は、えー? とニコニコするだけで、質問には答えない。ネイルが、私の手に触れる。
「スマイルくれたら帰るね」
「うわ、迷惑……」
「ひどー。あ、じゃあお菓子買う。ちょっと待って」
スナック菓子のコーナーに行き、明らかに適当に選んだであろう激辛スナックを持って戻ってくる。ネイルと同じ、赤いパッケージが目立つ。
「はい、これ。あとスマイルください」
「はぁ……仕方ないなぁ、もう」
こうなりゃヤケだ。
私は、激辛スナックを打ったあと精一杯の笑顔を見せる。
「238円でございます」
「はぁい」
財布の中から小銭を出す先輩。コイントレーに乗せられていくそれを目で追いながら、溜息一つ。
「…………満足ですか?」
「うん、超満足! はい、ちょうど!」
コイントレーに乗った小銭を数え切る前に、「レシートいいや!」と先輩は去っていった。
「……嵐みたいな人だなぁ、ほんと……」
次は私が困らせるか。
自由な先輩の「スマイルください」を反芻して、私は笑った。
【スマイル】
Smile Smile!
私は貴方の笑顔が好きだった。
流暢な英語でにこやかに笑う貴方は、いつも私の前を照らしてくれた。
貴方の好きなものは何でも知ってる。
レモン、虹、白い花。
雨が屋根を打ち付ける音、車が道を走る音。
貴方はとても感性豊かで、私に新しい刺激をくれた。
でも、貴方に悲劇が訪れた。
最初に目が見えなくなった。
そこからはいろんな器官が停止していった。
耳、痛み、声。
全てを失っても、貴方はまだにこやかに笑って私を病室へ招いてくれた。
『どうしてこんなに呑気そうなの?もうすぐ死んじゃうんだよ?!』
私がそう言っても、貴方は変わらずの笑み。
『だって、、死ぬんなら笑顔がいいでしょ?』
貴方は優しく私の頬を伝っている涙をそっと拭ってくれた。
『君が17歳になるまでは死なないよ。』
そんなことを言っていた貴方は、その4日後に帰らぬ人となってしまった。
急激に体調が悪くなり、心臓の機能が停止してしまったのだ。
私はもちろん悲しんだが、貴方の両親も悲しんでいた。
貴方は変わらずの笑みで、棺の中で眠っている。
私は貴方の唇にそっと口付けをして、冷たい頬に触れた。
『おやすみなさい。』
一瞬、彼の笑みが深まった気がした。
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第一志望合格しました!!!
だからなんやねんってなるけど!
スマイルって大切だと思う。
何故かって?自分の意見だから、他の人がどう思うかは知らないけど、自分がスマイルな時って気分がいいんだ!夢の世界にいる気分?ㅋㅋとっても気が楽になるし、嫌な事を忘れちゃう!スマイルってなくちゃいけないものだと思うんだ!だから、スマイルは大切だと思う!
この子の名前は今日からスマイルね!
と遊びに来ていた友だちが、うちの猫に新しい名前を付け出した。わたしはびっくりしすぎて笑ってしまった。笑いながら、もう「むさし」というかっこいい名前があるんだけど…と渋ると、じゃあ二つ名でもいいよ!「スマイルのむさし」!と。
え、なんかちょっと全然雄猫らしい鋭さがなくなってしまうなぁ。それに猫ってだいたい真顔だし、なんでスマイルなの?と聞くと
スマイル
いつも、無表情のあなた…氷のように、冷たい雰囲気が漂う…一人で、周りと距離をとりながら、気高くて、何処か儚げな瞳に、つい引き寄せられる…
それでも、偶に見える、優しい眼差しや、一瞬だけの微笑み…このギャップがたまらなく、いつも、目で追ってしまう…偶然視線が重なった時、いたずらっぽい瞳で見られると、目を外らせなく…
無理にスマイルを作らなくていいのです。感情を偽ると、いずれどの顔がどの感情を表すかわからなくなるので。
表に出すこともしんどくなってしまったら、自分をとことんゆるしてほしいのです。
ゆるすことは愛することなので。
スマイル
誰でもできる挨拶
笑顔を向けられれば多くの人は嬉しくなる
怒った顔を見せれば自分も怒りを覚えたり、悲しくなる
そんな感情を向けられればいつし疲弊し
何もかもが嫌になる
なら、私は笑顔がいいと思う
たとえ、それが嘘でも
ただの仮面でも
いつかその笑顔が本物になると
きっと思うから
だから、鏡を見て
口角を上げて
今日も空は綺麗だと
今日もまた花達が美しいのだと
鳥の声が綺麗なのだと
今瞬間の、当たり前の日常を
大切にして今日を生きる
笑顔を浮かべて
全てのものが愛おしいと
"スマイル"
開院前、洗面所の鏡に向かって笑顔の練習をする。
口角をいつもの高さまで上げる。
「……」
周りから見れば微笑の高さ。だが体感では結構高くあげている。ここまでは大丈夫。そして更に口角を上げようと試みる。
五ミリほど上げる。
すると、口角周りの筋肉がプルプルと痙攣しはじめた。
「はぁ……」
すぐに口角を戻して、ため息を吐く。
──やっぱりダメか……。
「やっぱ俺なんかに笑顔は似合わねぇか」
鏡の中の自分に向かって小さく呟く。
小さく呟いた筈なのに、まるで反響して大きくなって耳に嫌に響き、それが反射して自分自身の心に強く突き刺さる。鏡の中の自分が、痛みに顔を歪ませる。
「みゃあ」
視線を落として足元を見ると、ハナが俺の足に前足をかけて立ちながら、俺の顔を覗き込んできた。
「なんだ、抱っこか?」
ハナを持ち上げて抱き込む。
「お前、この間測った時より重くなったな」
ハナの成長にしみじみ言うと、「むぅ」と今まで聞いた事の無い唸り声を漏らした。「悪ぃ悪ぃ」と背を撫でる。
「お前女の子だもんな。猫でも体重気になるもんな」
「みゃあん」
控え目な小さい声で返事をする。
すると急に首を伸ばして、俺の口角辺りを舐め始めた。
「うおっ、ちょ、やめ……」
ふと、ハナと出会った時の事を思い出す。
──あの時もこんな風に、同じところ舐められたっけ……。
やめろ、とハナの頭を撫でていると、不意に鏡が視界に入った。鏡の中の自分は、先程一人で練習していた時より口角を上げていた。
──俺、こんなに笑えるのか……。
鏡の中の自分に驚く。けどすぐに落ち込ませる。
──けど人前でこんな笑ったら不気味がられるか、変に心配されんのがオチだな……。そもそもハナのおかげなのが大きいし……。やっぱり補助がないと無理か……。
落胆しながらハナを床に下ろす。
「さて、お前はそろそろ部屋ん中に行く時間だぞ」
そう言って傍に置いていたハナのトイレを持つと「みゃあ」と鳴いて、先陣を切って居室に入っていく。それについて行き、机の下にトイレを置く。
「じゃ、行ってくる」
「みゃあん」
ハナの声を聞いて、居室の扉を閉めた。
スマイル
本当は嫌な気持ちなのに
なぜ今スマイルなんだろう。
『スマイル』
ほら!スマイル!笑顔だよ!
そう言って赤ちゃんを笑わせるお母さんをぼーっと見ていた。
小さい頃は何気なく笑えてたのに。
透明な壁に毎日あたり、笑顔でいることが珍しくなった。
あー。疲れた。
そう言ってため息をつきながらベンチに座る。
公園で遊んでいる子供も、ベビーカーに乗っている赤ちゃんも。缶コーヒーを持ったサラリーマンも笑顔なのに。
スマイルなんて、誰もがいつでも出来るものじゃない。
それに、無理をして笑顔を作っていると、辛さがあとから倍でくるんだ。
ありのままの表情が一番。
でも、みんながスマイルだと、嬉しいよね😊
スマイルスマイル
仮面の笑顔
スマイルスマイル
心で泣いてる
スマイルスマイル
他人の不幸は蜜の味
アラームがなる前にぱっちり目が覚めて
ふわふわの毛布から体を起こす
丁寧に淹れたコーヒーと一緒に
近所のパン屋さんのミルクフランスを頬張りながら
春が待ち遠しくなるピーチピンクのアイシャドウと
友人からの贈り物のリップを纏って
最後の仕上げで鏡の前でにっこり「スマイル」
今日も私に魔法をかけるの
スマイルといえばナット・キング・コールの
「スマイル」を真っ先に思い出す
坂本九の「上を向いて歩こう」もそれと似たメッセージを持っていると感じる
どちらも世界中で愛された曲だ
心が折れそうなときも、ひとりぼっちの夜も
それでも
笑顔でいよう、上を向いて歩こう
そうすれば空の上、太陽があなたに輝くさ
世界のどこかでそう伝えたい人がいて
世界中でそれを信じたい人がたくさんいるんだ
人間って切なくて素敵だ
[スマイル]
君の笑顔を初めて見たのはいつだっけ
君の笑顔に惹かれたのは
惹かれていると気づいたのは
いつだっけ
そのころころと忙しなく変わる顔を
いつまでも眺めていたい
その笑顔をもっと見せて
もっと もっと
ああ、そうだ。形に残したらいいんだ。
「ほら、こっち向いて!じゃあ撮るよ」
はい!スマイル!
2024/02/08_スマイル
今日も作る
嘘のスマイル
スマイル仮面をつけて、今日も1日過ごしていく。
面白くないことでも笑っておくと
みんなが優しくしてくれる。
だから今日もこの仮面を使う。
―なんか最近たのしいな
楽しいから笑うんじゃなくて
笑うから楽しいんだねって言ってみたり
スマイル
笑えない冗談。
笑えない出来事を思い出す。
笑えよ、何も分かっていないのに話しかけないで、私の事を理解してほしかっただけなのに。
どうしてこんな辛い思いをしなければいけないの?
母が死んで、それなのに笑えって、ムリだよ。
お前らにはわからないよね。
もう耐えがたい出来事から、逃げたくなったから。
ほら、笑ったよ。
スマイルを浮かべる人達と、笑うことしかできない私達。
「あと、スマイルを3つ」
「えっ?」
某ファーストフード店でのバイト中。
ある男性がさらりと述べたので、一瞬気づかなかった。
本当にこんなこと言う人いるんだ。
学生がふざけて頼むのは聞いたことがあるが、
今私の眼の前にいるのは、四角い眼鏡を掛けたスーツ姿のサラリーマンだ。
仕事帰りだろうか。
彼の視線は、ずっとスマホの画面に注がれている。
聞き間違いか。
私は注文内容を繰り返す。
「ポテトのLサイズをひとつ、烏龍茶をひとつ、スマイルを3つですね。」
「はい」
聞き間違いじゃなかった。
本当にこの親父はスマイルが欲しいというのか。
しかも3つも?
この変態親父め。
私は袋にドリンクの型紙と品物を少し雑に入れた。
「お待たせしました。ありがとうございました。」
私は笑みを一切浮かべず、声のトーンだけを上げて品を渡した。
彼はそそくさと品を受け取ると、店を出ていった。
レシートにはきちんとスマイル×3 0円と書いてやった。
するとすぐ彼は店に戻ってきて大声でこう言った。
「すみません、スマイルが入っていないのですが。」
「は?」
「スマイルはないのですか?」
「提供時のサービス的なものですので。」
「え、お菓子みたいなのじゃないんですか?」
あまりに彼が驚くので、私も一瞬疑心暗鬼になったが、
いやそんなもん0円で提供出来るほど経済的余裕は日本にあるわけない。
彼は自分の間違いと周りの視線に気づいたのか、酷く顔を赤くして帰っていった。
日本は今日も平和である。
不思議な魔法使いの国で
おてんば娘は踵を返しスマイルを浮かべた
今日は髪をひとつにくくり
お気に入りのワンピースは陽に
照らされ反射する度に陽光は瞬きを
繰り返す
ミラーは表情を次々と変える
女優のように慶びを称える
もう、あの人はいない
いない、愛などない
あれほど愛していても
勘違いだったようだ
いない、死んだから
私が失くしたから
いいのです、それで
いいのです、わがまま言いません
スマイル、スマイル、スマイル
愛などない
スマイル、スマイル、スマイル
わがまま言いませんから
スマイル、スマイル、スマイル
何も言いませんから
空気で居させて
くまさんのことぶき
悲しい顔より、笑っているほうが幸せになれるよ。
笑っているから幸せになれるんだよ。
#スマイル