『ススキ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
098【ススキ】2022.11.11
「ススキ」という名称で、図鑑等に記載されている植物について。
実際のところ、ススキという植物を見て、「あ、ススキが生えている」とかってもののあはれにおもうのは、秋になって、穂が出て、冷涼な風になびいているシーン限定で、夏場の葉だけがぼーぼーに生えている時期は、「チッ……カヤがぼーぼーだぜ」とウザく感じるのが定番。
ということで、「ススキとは、秋になると出現する季節限定の自然現象」で、植物の名前じゃない、っていうのが、私のなかの認識。
うちの親は日曜だけの趣味の農家で、子どものころはよく「サツマイモにかぶせるカヤを刈ってこい」と命ぜられていたんだが、「この葉はどう見てもススキだけど……カヤ?、ってどゆこと?名前どっちやねん!」と困惑しながら鎌で草刈りしていたのが、いまだに尾を引いている。
よく考えたら、カヤがススキになるころは、もうサツマイモも収穫だから、カヤが生えてるゾーンに近寄りもしなかったんだな。だいいち、穂が出たカヤなんか畑に入れたら、翌年、畑がとんでもないことになるしね。だから、カヤは確かに秋にはススキになる、っていうのを、この目では確認できてないんだわ。
そのときに確認済みだったら、いまだにススキとカヤのはざまで妙に混乱する、ってのも解消されてたのかもしれなかったのに。惜しいことをしちゃったなぁ。
ススキ
なんとなく、秋は、月とススキがセットで、らしさを表すものだと、思い込んでる。
ススキに似た植物に、オギというものがあるらしい。
今、目の前にあるのはススキ?それともオギ?
よく似た双子の前に立っているのと、同じ心境。
波打つススキを「銀色」と、最初に言ったのは誰なのかな。
私には煙るような紫に見える。
初めに言ったその人には、ふわふわと開いた穂に煌めきが見えたのだろうか。
「きれいだなぁ」と、貴方が言った。
そうね、きれい。
銀でも紫でも構わない。
貴方と見ている。それだけでいい。
『ススキ』
夕焼け空 ゆらゆら揺れるススキを眺めていた
流れに逆らわず 風のすべてを受け入れる
ひんやりした風が僕の頬に触れる
#ススキ
#ススキ
十五夜に団子とススキ飾った日
母の面影微笑みの月
団子食べみたらしが好きあんこ嫌
わがまま言って試したらだめ
すすきには秋の寂しさまとわって
インコがかじる穂は可哀想
ススキ
ススキといえば、お月見に欠かせない植物。
我が家のお月見も、裏に生えたススキを使っていたのを思い出した。ふわふわしているから、猫も狙っていた。
よくよく見たら揺れる部分が魔法使いの箒みたいで可愛い。
そんなススキとの思い出である。
ススキ
ススキと言えば仙石原ですね。広々とした傾斜地にススキが揺れる風景は、秋が深まった証のようです。
春先には野焼きがあり、それもススキがもつひとつの風物詩でしょう。
日本人なら、何かしら思い出の中に存在しているススキ。柔らかく、暖かで、叙情を掻き立てる存在だと思います。
『キズナ』
偶然や、必然の出会いから
お互いの心を織り重ねてゆく
外から見えない糸もあれば、鮮やかに映る糸もある
相手の糸に、しっかりと結びついている糸もあれば、
そっと寄り添うようにして織られた糸もある
柔らかくて肌触りの良い織物もあれば、
固くて、強くしっかりとした織物もある
どんな織物に仕上がるかは、きっと予想できない
織り上がった生地に、どんな眼差しを向けるのかも
お互いに、また違うかもしれない
柔らかいがゆえに、脆く儚いと感じる人もいるだろう
固いがゆえに、皺になりやすいと感じる人もいるかもしれない
お互いがおもいおもいに、重ねてきた想いたち。
芸術作品のように、もしかしたら、完成はなくて
ずっと、織り続けていく、そんな性格もあるかもしれない
その途中で、目に映る織物たちに、製作者たちは、
きっと、
子供の砂場の作品のように
それぞれがおもいおもいに、題名を付けるだろう
お互いの題名が重なる時もあれば、
全く異なる名をつけることもあるだろう
その違いに、ときに傷つき、
さみしい思いを抱くこともあるかもしれない
しかし、その終わりなき作品は、
世界に、そう、たった一つ
二つとはない、大切な大切なものなんだ。
その本当の輝きに、気づいたとき
その織物は、ある意味で、
一つの完成を迎えるのかもしれない。
A型は欲求を満たしたい。
O型は仲間はずれにされたくないしたくない。
B型はド真ん中でありたいごめんなさいを言いたくない。
AB型は ... 俺がゴミクズ役してやっからヨ、その代わり絶対揉めんじゃねえぞ!揉めたら殺すからな!
世の中なんざ知らねえよ。
どうせみんなてめえ可愛いって懲りねえんだろ。
はぁーばかばかしい。
「ススキ」
ナウシカのお話の中に
金色の海原に蒼き衣を纏いし……ってあるじゃん?
あれって、ススキの方がイメージ無くない?
ススキ野原って何か絵になるよね?
ワビサビっていうか さ
寂しそうな佇まいなのに
稲穂みたいに嫋やかな感じもあってさ
秋の空気感ともマッチしてるし
西日があたったススキが風にゆらゆらと揺れてるのを見た時なんか
なーんか泣きたくなるような
懐かしい気持ちになっちゃうんだよなぁ
ススキって近くで見ると案外地味に見えるけど
なんでかな〜、遠くから風に揺れる姿を見るとすごく綺麗。
人間関係でも距離感を大事に生きたいよね(笑)
だって近づきすぎるとその人の悪い所だけが目立つし…
月見をしよう
今年はそう決めていた君
気合を入れてお団子も作って
日が暮れるのを待つ
空気が徐々に冷えてきたのを
肌で感じる秋
綺麗だねと
視線を遠くへ飛ばす君
高く上ったまん丸なお月さまと
揺れるススキ
夜が明けて 空が白み始める時刻
太陽が 顔を出す迄は あと少し
うつらうつら あなたを思う
うつらうつらと 空が恋しい
青空に 白い月の輝きが ひとつ
すすき野で 私は 小さなこぎつね
すすきの穂が 風に靡く 秋の朝
夜が明けて 空に残る月を見てる
あなたへの恋心 消える前に もう少し
うつらうつら あなたを思う
うつらうつらと 空を見上げ
秋空に 思い人の面影を 探す
すすき野で 私は 小さなこぎつね
すすきの穂が 風に揺れて 秋の朝
うつらうつら…
うつらうつらと 秋の空が恋しい
秋空に すすきの穂は ただ、ただ揺れて
すすき野で 私は 小さなこぎつね
すすきの穂が 風に靡く 秋の朝
#ススキ
「ススキ」というお題が出るのかー。
ただの雑草なんだけどなー。
まさかなーと思って、ググッてみたら、ススキがネットで1000円前後で売られている。へー、これってありがたいものなんだ。
田舎に住んでいると、様々なブランドのお店や、美味しい飲食店がある都会に憧れやコンプレックスを感じることがある。
こんな時ばかりは、優越感に浸りながら、その辺に生えてるススキを取ってきて花瓶に刺してみる。
なるほど、いいもんだな。
#ススキ
27 419
スズキ商店のおじさんが、ウサギになって、店先でモチをついている。
「今日は早いな」
とぼくはウサギのおじさんに声をかけられ、「なんか頭がぼーっとするから帰ってきた」と返事をした。
「そうか、ぼっーと生きるのはいいことだ」
おじさんはそんなことを言って、長い耳を揺らした。
スズキ商店の看板から、 ゛ が落ちてくる。
「秋だもんね」
「秋だからな」
スズキ商店は今年もススキ商店になった。
ススキの記憶をを辿っていたら
断片的な記憶の中にススキ野原のような景色が浮かんだ。
昔、見た景色。となりには亡夫がいた。
あの場所はどこだった?
たしか、奈良のどこかにある高原だ。
検索をかける。奈良、高原、ススキ。
曽爾高原。
すっかり忘れていたことを思い出した。
夫と一緒にススキを見に行ったのだ。
どうして忘れていたのだろう。けれど、思い出せたことが嬉しかった。
わたしにはもう夫との新しい思い出を作ることができないから、忘れていたことで新しい思い出が増えたような気持ちになった。
風に揺れるススキが夫とわたしの思い出を呼び覚ましてくれた。
「どこから持ってきたの〜」
「あっち」小さい天使が小さな手にぎゅっと握りしめた手にススキで私の頬をくすぐる。
ふくよかなほっぺを突っついて天使をぎゅっと抱きしめる。
「ご飯食べよっか」
「うん」
天使が手を離したのでススキは風に飛ばされていった。
ススキ。
今日、初めて見つけたこのアプリ
お題を出されて書くポエム
なんでだろうか。
惹かれた。
魅了された。
文字を並べるだけ
その並べるだけが心を浄化させていく
優柔不断で見栄張りな私にとって
唯一、自分を見つめれる
まだ、降り立ったばかりのこの更地に
冷たく、暖かい風が吹く
布団に潜り指を動かす。考えるより先に…
でも何故だろうか。
私は感じる。見えている
壮大な野原。風になびくススキ達
まるでこの始まりを暖かく、
優しく包み込んでくれているような…
真っ白な野原を駆け回り、自分の色を流し込む
まんまるの月に
ススキがよく合う
静かに光る月に
ススキが花を添える
華やかに咲く
バラやユリでは
合わないのだ
月がススキの良さを
引き出している
人も同じだろうか
華やかな人ばかりでは
静かで落ち着いた雰囲気に
合わないか
ススキのような私を
生かせる場所がある
題「ススキ」
子どものころは
たくさん見たような気がする
ススキの原っぱ
空地だったのか、河原だったのか
祖母がいた頃にお月見に
ススキ飾ったような
あのススキは
どこで採ってきたのだったのか
すっかり忘れていた
先日、テレビで茅場のある風景を見た
忘れてさられてしまいそうな景色に
持続可能な生活の一端を見たような気がしたが
高齢化の過疎地域に茅場の維持は
困難だろうと思ってしまった
明日の朝は
ススキを探しながら通勤してみよう
『ススキ』