『ジャングルジム』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「ジャングルジム」
四角いテリトリーを素早くすり抜けては登っていく。
高所恐怖症でのろまな私にはハードな鬼ごっこ。
「すれ違い」
あの頃は沢山笑った
すごく仲良かったな
考え方や感じ方のすれ違い。
いつの間にか自分が積極的に避けていた。
あの子はどんな事を想っていたのかな。
私の事を想って。
苦しんでたんだね。
考える事,行動,
全てが嫌だった。
その思いを盾にして
自分とは別れようとした
もう,懐かしいんだな。
今あの子はどんなことを考えて生きてるのかな。
ジャングルジム
みんなの知っているこの遊具
懐かしい
あの頃に戻りたいな
後悔してない?
チエミは一人遊びが得意だ。今日は相棒のクマのぬいぐるみ「べーちゃん」とジャングルジムで二階から目薬ごっこをしている。
ジャングルジムの一階の真ん中にハンカチを置いてベーちゃんを座らせる。ぐんぐんと一番上まで登っていくと隣のエリアでドッヂボールをしている同い年くらいの子達が見えた。
(仲間に入れてもらえるかな。声かけるのこわいな)
チエミは引越ししたばかりだ。他で友達になるのを待った方が良いかもしれない。いや声をかけなければ始まらないんじゃと逡巡し、ベーちゃんに目薬が当たればと願をかけた。
ポケットから水を入れたお魚型の醤油さしを取り出す。
無心にベーちゃんの目を狙っていると後ろから声がした。
「なにしてるの?」
チエミより少し小さな女の子だ。今日はこの子と遊ぼうか。
チエミはニカッと笑うと女の子の横に飛び降りた。
「悪の組織に私の大切なクマのぬいぐるみが囚われちゃったの。横からは警備が厳重だから上から行けば取り返せると思うんだよね!一緒に取り返してくれる?」
かくしてジャングルジムは悪の砦になり、魚の醤油差しは小さなレーザーガンになった。
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声をかけてくれた子が想像力で遊べる子で良かったね、チエミ。ベーちゃんは後で洗おうね。
「ジャングルジム」
あの時は1番上に登れた者が王者だった
よく王者になっていたから
友人をこき使いまくっていた
嫌われていたかもしれないが
悔しかったら自分より先に
1番上に登ればいいのにと思っていた
あれから時は経ち
社会人になった
色んな人からこき使われる側になった
立場が変わったからわかる
とても辛い
自分はこんなにも酷いことをしていたのか
今さら謝ることも出来なければ
この状況から抜け出す術もない
帰りにあのジャングルジムのある公園に寄ってみた
まだあるんだ…
久しぶりに登ってみた
体が重くなったからか
なかなか上に登れない
これを軽々と登っていたんだな
頂上まで登って
座ってみる
懐かしい景色に涙がこぼれた
ジャングルジムに座る女の子が一人。
その子は歌を歌っている。
その歌を聞いてはダメよ。
人間で居たいなら–---
こんな言い伝えが、私の村にはある。
私はこの村に住む住民の一人。
私には特別な能力がある。
私は人間以外の話す言語がわかるのだ。
そのことは村の人には言っていない。
でも村の人たちは、親もいないのに森の中で一日中楽しく歌う私が、嫌いみたい。
いつも私が来ると意地悪するし、今度の儀式?では私を生贄にするらしい。
その時、この噂を聞いた。
その歌を聞きたいと思った。
女の子も私と同じだと思った。
村の人に嫌われている私でも、その子になら嫌われない気がした。
その歌は何を言っているか分からないらしいけど、そんなの気にしないと願った。
村は夜の闇に包まれた。
今なら動いても大丈夫。
私はジャングルジムに向かった。
歌が聞こえる。
何を言っているのかもはっきりと。
つまり。
あの子は人間じゃないと言うこと。
恐る恐る話しかける。
村の人なんて嫌い。
私を人間じゃなくして。
そう言うと女の子は満面の笑みで笑う。
いいよ。
この歌が聞こえるなら、
あなたは私の友達。
やっと一人じゃなくなったね。
お互いに。
その子は泣いていた。
その子の着ているものは、生贄にされる時に着る、白い着物だった。
死んでからずっと一人だったんだね。
これからは二人一緒だよ。
そう言う私も泣いていた。
女の子は歌を歌い出す。
その歌を聞きながら私は思い出した。
昨日私が生贄となって死んだことに。
でも
もう一人じゃないならどうでもいいと願い目を瞑った。
生贄の女の子二人は、人ではなく、二人の白いカラスとなって、天へと飛び立った。
へぇ……ジャングルジムってまだあるんだ。
なんとなくググってみて、そう思わずにはいられなかった。
とかく事故が起きたから、誰かが怪我したから、と理由を付けて屋外遊具に『危険』の烙印を押し、あれもこれも撤去されていく昨今。
あの武骨な金属製のジャングルが今も存在している、というのは正直嬉しいものがあった。
けど、
「あれって80万くらいするんだ……」
それは知りとうなかったよ、グーグルさん。
子どもたちの小さなお城
登ってくぐって遊ぶ秘密基地
だけど私にとっては
辛い思い出の遊具
その時一緒にいた訳ではない
後日聞いた事だったけど
大切な友人が落ち
その後遠い処へと旅立った遊具
それからはその存在に近づく事はなかった
そういえば最近は
子どもの頃に遊んでた遊具が
見られなくなっているのは
そんな悲しい思いをする人たちが
多かったからだろうか
「ジャングルジム」
【ジャングルジム】
登ったり下りたり。どこに力を入れたらいいか分からなかった。
てっぺんまで登るのはなんとかできたんだけど、下りる時後ろを向いて足を下ろすのが怖かった。だからジャングルジムで遊ぶのは苦手で、でもその日はなんだか下りられるような気がして、ついつい登ってしまった。段々暗くなっていく公園で、下りられなくて泣いてたら、「おいで」って。自分と同じくらいの年なのに腕を広げて、「ここにおいで」って。
「ここから飛び込んだらケガしちゃうよ」
自分が突っ込んだら、一緒に転んで確実にその子にケガをさせてしまう。
「だーいじょーぶだよ」
ニコニコして言うんだけど、絶対に大丈夫なわけないってことだけは分かった。
暗くなっていく公園は世界の終わりみたいで、自分とその子だけ取り残されてどうなっちゃうんだろうって、心細くてまた泣きそうになった。
「ねぇ、もう帰っちゃうよね?」
その子にだって門限があって、遅くなったら怒られるだろうから、そこにいてとは言えなくて恐る恐る尋ねると、「うーん?」と間延びした声が返ってくる。
「あの、ね……どっか行っちゃわないで? そこにいて?」
いつ下りられるかも分からないから無理なお願いなのに、その子はあっさりと答える。
「うん? いいよ〜」
気負いのないその声に、勇気をもらった。
「下りるから。そこにいて?」
声は震えていたと思う。
「いいよ〜ゆっくりね。ゆっくりでいいよ」
片方ずつ足を下ろしていく。ぎゅっと鉄のフレームにしがみつきながら足をふらふらさせてると、「もうちょっとで届くよ〜」と教えてくれる。ゆっくりと片足ずつ下ろしては息を吐く。
「もう少しだよ」
声に励まされてとうとう足が地面についた。
「がんばったねぇ」
間延びした、でもしみじみとした声に涙があふれる。そのままの勢いでしがみついたら、「よかったねぇ」と背中を撫でてくれた。
その後のことはひどく曖昧だ。家までその子と歩いたのか、公園で別れたのか。無事に下りることができたことが嬉しすぎて他の記憶が霞んでいる。「ありがとう」ってきちんと伝えることができたのか。
今もし会えるなら今の自分であの子にお礼がしたい。
「ジャングルジム」
私の通っていた小学校にはちょっと大きめの公園にあるような少し豪華なジャングルジムがありました。
そのジャングルジムは大人気でいつも生徒で混みあっていました。
私はその人混みと治安の悪い生徒が嫌いだったのでいつも別の遊具で遊んでいました。
そのうち遊ぼうって思っている間にいつの間にか卒業。
そして1年後、経年劣化で撤去になりました。
その撤去ももう5年前。
時の流れは早いですね。
そのうち、そのうちって言っている間に私は大人になってしまうのかもしれません。
ジャングルジムで遊んでないことは後悔していませんが今度そのうちと後回しにしたものは私が後悔することかもしれない。
その時できるならその時にすぐ実行していきたい。
俺らが登るジャングルジムっていうのはまるで人生落ちたら一瞬で終わり棒が交差して高くなっているのはまるで上下関係を表しているようなもの。たまに錆びとる。
内山も錆びとる。
小学生ちゃんたちがよく遊んでますね
うっちーくさい
速さと高さを競うのは
なんでだろう。
わざわざそこで鬼ごっこするのも
なんでだろう。
どうして 楽しかったんだろう。
考えの先に
生活を遊ぶヒントが
ありそうな気がする。
----- ジャングルジム
ジャングルジム
234公園の子ども広場の真ん中にあるジャングルジムには
とある噂がある。
それは"満月の夜、月が雲に隠れた夜中の3時頃にジャングルジムを反時計回りに登って、一番上、真ん中のブロックから真っ直ぐ下に落ちると「この世ではない何処か」つまり「異世界」に行ける"というものだ。
ジャングルジム
そういえばそんなに好きな遊具ではなかったかも
上まで上がったら終わり
特に景色がいいわけでもなく
後は降りるだけ
あの遊具の遊び方って何?𐤔𐤔𐤔
ジャングルジムか。
ジャングルを抜けるとそこはジムであった…
いや、違う違う。
昔、小学校の校庭とか公園に鎮座ましましていた
鉄パイプ製の骨の城だな。
もう絶滅寸前なんだろうか?
見かけなくなって久しい。
登るとき、先客がいるのに
迂闊に顔を上げると
靴に付いた泥が目に降ってくるわ
結局、頂上まで登れないわで
ピークの時間帯を外さないと
全く楽しめない代物だったな。
遊んだ後、手を洗っても
しばらく手が鉄臭い。
あの匂いも今では懐かしい。
(ジャングルジム)
ジャングルジムか。久しぶりの響きだな。
田舎の私の町はジャングルジムがある公園が少なかったな。
おねーちゃんとジャングルジム鬼ごっことかして、頭ぶつけて泣いたりさ。
散歩しながら、買い物をした帰り道。
子どもの頃に遊んでいた公園が目に留まり、懐かしさから立ち寄ってみることにした。
「…ブランコって、こんなに低かったかな」
座ってみるも、足を伸ばさないと座れない。
「立ちこぎは、できなさそうだな」
足を伸ばせば、ブランコで遊べるけれど、子どもの頃によくやった立ちこぎは、頭をぶつけそうで、できそうもない。
「それだけ、でかくなったってことだよな」
ブランコを降り、ジャングルジムの近くのベンチに荷物を置き、ジャングルジムに登ってみると
「登るの簡単だな」
呆気ないほど、簡単に登れる。
「あの頃は、登るのに一生懸命だったのになあ」
頂上を目指し、手を伸ばしたあの頃。今では、手を伸ばすだけで頂上に届いてしまう。
「けど、あの頃も今も、ここから見える景色は変わらない」
目まぐるしく動く日々の中、変わらない景色を目に、何だか穏やかな気持ちになる。
「また、来ようかな」
頂上から見える景色を眺めながら、そんなことを思うのだった。
毎日の散歩道
ねこの影を追い越して
そこに思い出の公園がある
ねこは公園が好きで
毎日散策している
ジャングルジムに
寄りかかって
僕はそれを眺めている
ねこは一体誰だろう
いつかの君か?
公園が好きだった君か
ねこは答えない
一樹(イツキ)
《ジャングルジム》
今回は保全します。
いつも読んでいいねを下さっている皆様にはいつも本当に感謝しております。
この場をお借りして、御礼を申し上げます。ありがとうございます。