散歩しながら、買い物をした帰り道。
子どもの頃に遊んでいた公園が目に留まり、懐かしさから立ち寄ってみることにした。
「…ブランコって、こんなに低かったかな」
座ってみるも、足を伸ばさないと座れない。
「立ちこぎは、できなさそうだな」
足を伸ばせば、ブランコで遊べるけれど、子どもの頃によくやった立ちこぎは、頭をぶつけそうで、できそうもない。
「それだけ、でかくなったってことだよな」
ブランコを降り、ジャングルジムの近くのベンチに荷物を置き、ジャングルジムに登ってみると
「登るの簡単だな」
呆気ないほど、簡単に登れる。
「あの頃は、登るのに一生懸命だったのになあ」
頂上を目指し、手を伸ばしたあの頃。今では、手を伸ばすだけで頂上に届いてしまう。
「けど、あの頃も今も、ここから見える景色は変わらない」
目まぐるしく動く日々の中、変わらない景色を目に、何だか穏やかな気持ちになる。
「また、来ようかな」
頂上から見える景色を眺めながら、そんなことを思うのだった。
9/24/2024, 6:50:26 AM