『キャンドル』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「発達障害の長男と暮らす2」
「お前より私の方が大変だったからお前も苦しめ」
「私の時の方が大変だった」
こんな呪いがありますか。
ここで注意していただきたいのは「昔」ではなく、「私の方が」とくるのだ。
お前の苦しみなど私に比べたら大したことではない。だから我慢しろと。恵まれているのだと。
弱音を吐いてはいけませんか。
悲しんではいけませんか。
助けを求めてはいけませんか。
一番不幸でなければ泣いてはいけないのですか。
これは
「三つ子の方が大変なんだから、一人目で大変だというお前はおかしい」
という奴と似ていますね。子供の一人目は楽で当たり前で「大変だ」と言うことすらおこがましいとでも言うのでしょうか。
※ ※ ※
本日キャンドルのお題でしたが、前日の「地獄の思い出」の続きにさせていただきました…申し訳ない
「春の暖かい陽の光にだけ照らされてきたような、そんなひと きっと誰にだって勿体無いわ」
もちろん、私にだって。君は僕に背を向け、キャンドルに火を灯しながらそう言った。
「まあ僕としては、君が叶わない相手を想い続けてるおかげでこんな時間を過ごせているって思うと、感謝をしなくてはいけないかな。」
まあ、そろそろ僕に振り向いてくれたっていいけれどね。 聞こえる程度に声を抑えてもらした本音に返事はなかった。
代わりに、君はくるっと振り返り、立て続けに言葉を発した。
「ねえ、あのひとの見る夢は、きっと世界で一番色鮮やかで美しいんでしょうね」
「あのひとの目を通して見たら、きっとこんな世界だって素晴らしいものに映るはずよ」
「明けない夜なんてないって、泣いている私にあの人は言ってくれたの。だから、きっと、もうすぐ朝が来るんだわ!それを私、待っているの。」
君はそれだけ言って、ベッドに潜り込み そのままころっと寝てしまった。
「明けない夜がきたっていいと、僕は思うよ。」
ふぅっとキャンドルの火を消して、僕もベッドに横になった。
例えば、他クラスの友達と、同じクラスの友達とが知り合いでない場合、3人揃ってしまうと全員が気まずい思いをする。
ならどうするか。
片方と話しているときは、もう片方を無視しながら廊下を歩くのだ。
いないモノとして扱う。挨拶すらも返さない。だって今はこの子との時間を過ごしているから。
それが続くと、結局他クラスの友人との縁は知らず知らず切れている。
高校時代って、今思えば皆どこかおかしかった。
高校というのは、1学年であんな人数を受け入れながら、生徒たちを狭いワンフロアで過ごさせる。そんな狭いフロアで、週5〜6日毎日通い詰めているのだから、そりゃ毎日色んな人とすれ違う。
仲の良い友人やなんとなく気まずいクラスメイト、名前すら知らない他クラスの生徒まで。
その度、私は無視をするのだ。ひたすら今隣りにいる友人と話して。友人との会話が楽しすぎて、お前らなんか目にはいりませーんって顔をしながら。
名前も知らない人も、1年間顔を通りすがりに見るだけで
"顔見知り"だ。たまに"顔見知り"に成り下がってしまった他クラスの友人なんかもいて。
向こうも、私に無視をする。
あなたなんて知りませんという顔をして。
そうやって、一言も交わしていないのに、無視をし合って距離感を感じて、生きている。
皆、そうなのだ。
高校生の熱しやすく冷めやすいあの関係性。
友達になるのは早くとも、関係は続かなかったりする。
その度皆無視をし合って。
距離間を感じて、心が痛むのに、強がって、そしてまた傷つけ合う。
中学の3年間を過ごしてもそうなるのだ。
悲しいけど、今日も私は無視をする。
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『欠課時数』
「キャンドル」
娘の誕生日ケーキの上に刺さる“6”のキャンドル
普段キャンドルなんて使わないから今日のためにマッチをひと箱買った。
たったひとつの数字のためのマッチ1本
残りのマッチはどうしようか、使い道なんてないけどこのまましけってしまってはもったいない。
燃やしたいものを家中からかき集め全て燃やして何も無かったことにしてしまおうか
1度も花が咲かずに枯れた苗、なんの思い出も詰まっていない学生時代のアルバム、この家から出ていった男のネクタイ、知らない口紅、娘のお気に入りのぬいぐるみ、黄ばんだボロボロの壁。
要らないものを集めていたら手が止まらなくなっちゃった。もう何もかもが要らないもう全部無くしてしまいたい
よく考えもせずマッチ棒を箱に擦り付けゴミの山に投げつける、瞬く間に物から物へ火が燃え移るのを私はぼーっとただただ見ていた広がる火に娘が気づき怯え泣くものだから力いっぱい抱きしめ離さない。絶対に離さない。
私はこのまま全て終わらせた。
わざと電気を使わず、カーテンを締め切ってキャンドルに火を灯す。
ベットから掛け布団を持ってきてその場で横になる。
すると窓の外から聞こえる落ち着いた雨音と、すぐ側で揺蕩うか弱い火だけが私の世界を創る。
サーサー、ぱちぱち、ぽとんぽとん、じゅっ……
優しい光が私の心を癒して、やがて、小さな眠りに頭を撫でられる。
作品No.004 課題名「キャンドル」 題「私の世界」
私のリサイクルショップのキャンドルは、夢の中で約束の地行きの空飛ぶ移動ローラーシューズ付なんだけど、運命の友人全員勝手に移動とワープ夢の中でしてて買ったあの日から永遠に、夢の中の約束の地の部屋の中に辿り着くまで履いてるよ。
きみとのおもいでをキャンドルで照らして
またおもいでをふやしてく。
キャンドルが消える時キャンドルはどう思って、キャンドルの周りのみんなはどう思うのだろう?
キャンドル本人はすごく嬉しそう。でも、周りのみんなはそれを望んでない。灯火がなくなるから。そんなみんなの悲しげな表情をみたキャンドルはまた火を灯し周りを照らすのだ。
キャンドル
ろうそくって何故だか少し好きで、ワクワクする気持ちを感じる。
私が思うに、クリスマスを連想させるものがあるからだろうか。
甘ったるいクリームに埋もれて、
そこから逃がれられない曖昧な灯りが
居場所であるはずの蝋を溶かしていく。
私はため息をつくように
揺れる雫を暗闇から釈放した。
キャンドル
寒い。
何も見えない。
ずっと暗闇の中にいる。
己で身を溶かすことも出来ずに、
暗闇の中でただひたすら待ち続けている。
置物として映えるような見た目ではない。
火を灯すという本来の用途を満たさない私に、
存在意義はあるのだろうか。
ライターを向けられても炙られるだけ。
チャッカマンは熱すぎて耐えられない。
健気なマッチ売りの少女なんてもういない。
私が求めるのはただ一つ。
同じ体で同じ火力で灯るあなたに、
キャンドルサービスをしてもらうこと。
そっと寄り添ってもらうこと。
時間はかかるかもしれないけれど、
一度でも火がつくならば、
すぐに同じ火力に並ぶから。
私も火を分け与えられるキャンドルになるから。
【キャンドル】
ずっと見ていたくなる不思議な魅力がある。
薄暗い部屋で、キャンドルの火が揺れていて、
気持ちが落ち着くと思う。
今ソワソワしている私にぴったりだ。
ゆらゆらと揺らめく小さな灯火が、命のようだと誰かが言った。
お前の手に持つその儚い炎を、決して途切れさせてはいけないと。
どんな激しい吹雪にあおうとも、冷たい雨に打たれようとも、風に煽られようとも。絶対に、この灯火だけは離すなと。
誰かが言った。
離したらどうなってしまうの。
なんて、分かりきったことを言う人々もいなかった。
「綺麗だね。」
高々と掲げられた無数のキャンドルを見て、彼は感嘆の声をもらした。
クリスマスが近くなると開かれるパーティには、協会の儀式としてキャンドルレーンというゲームが存在する。ルールは至って簡単であり、四つの人の列を作り、どのチームが全員のキャンドルに火を灯すのが一番早いかを競うというものだ。
その協会のボランティアとして参加した俺たちは、パーティの参加者が笑顔で掲げるキャンドルを見ながら雑談をしていた。
手伝いは一通り終わっており、やることといえば参加者が帰ったあとの後片付けくらいである。
「キャンドルって随分と原始的なものだって感じるけど、見るのは飽きないよな。」
揺らめく小さな無数の火と、薄暗い協会。
目に映る幻想的な景色に、不思議な感情が湧いてくる。
「君たちもキャンドルに火をつけるかい?」
突然横からかけらた声に、思わず体を跳ねさせて振り向くと。人当たり良さそうな優しい顔の老人が腰を曲げて俺たちを見上げていた。老人の手には二つの小さなキャンドルと身体を支える杖が握られている。
「僕達ただのボランティアなんですけど、いいんですか?」
首を傾げる友人に、老人はゆっくりと頷くと少し微笑んで言う。
「このキャンドルを掲げる儀式はずぅっと昔からこの協会でやっていてね。今はゲームと子供たちに親しみやすいよう言っておるが、皆が楽しみにしている行事のひとつなんじゃ。」
それは、全員がキャンドルを持って初めて成立するのじゃよ。老人は友人と俺にひとつずつキャンドルを手渡し、火を貰ってきなさいと優しい声音で言うと直ぐに背を向けて去っていく。
貰っておいて何もしないことも失礼なので、近くにいた若い男性達からキャンドルの火を灯させて貰った。
「うわぁ。この火、小さすぎて直ぐに消えそうだよ。」
友人が話しただけで大袈裟に揺らぐ火は、儚すぎて持っていられたものじゃない。
すぐにこのゲームという名の儀式的なものが終わらないかと俺は小さくため息をついた。
「あ。」
小さく声を上げた友人が、俺の手元を凝視している。
なんだと思い目を向ければ、ため息のせいか火は消えていた。
「お前何やってんだよ。」
「…別にいいだろ。」
火をつけたばかりで消してしまうというのはどうにも格好つかないし、居心地が悪い。
なんとなく視線を外してキャンドルを掲げる人々の方に目を向ければ、横から盛大なため息が聞こえた。
「貰ったばっかなのに。」
「うるせぇ。」
そんなのわかってる。隣からグチグチと言われる言葉を無視し、揺らめく炎たちを呆然と見つめた。
あんなもの、水をかけたり風を吹かしたりすれば、直ぐに消えてしまうのに。
なにがいいんだ。
「ったく。しょうがないな。ほら。」
「は?」
手元が少し暖かくなったことに疑問を持ち目線を戻すと、再び火がともされたキャンドルがそこにはあった。
いいって言っただろ。と言えば友人は素知らぬ顔でそんなこと聞いてない。とそっぽを向く。
もう一度ため息をついて消してやろうか。
と考え始めた時。
友人は俺の思考を読んだかのように嘲笑した。
「君がどんだけキャンドルの火を消そうと、無理矢理つけてやるよ。」
何故かその言葉に、俺は凍りついたように動けなくなった。何度も火をつけてやる。
それはキャンドルに対する言葉だ。決して俺に向けられたものでは無い。けれど、なんでか、何故か俺の心を揺さぶった。
「おい。大丈夫?」
固まった俺の目の前に手をヒラヒラと振りながら呆れたように顔をのぞき込む友人に、俺は何も反応を返せない。ただ見つめることしか出来ない。
人間酷く心が揺さぶられると動けなくなるものなのだろうか。
「…なんでもない。」
やっと出せた声は掠れていて、どう考えても何かある。だけど俺は知っていた。俺が話したがらなければ、友人は追求することはしない。
「あっそ。」
案の定、友人は気にすることなく自分の手にもつキャンドルに目を向ける。
「それではみなさーん!願いを込めてキャンドルの火を吹き消してください!」
協会のステージに立つ女の人がマイク片手に陽気な声で言った。騒がしかった会場は静まり、皆が願い事を考え始める。うーんと唸る友人を酷く羨ましく思えた。
「皆さん決まりましたか?カウントダウンで一斉に行きますよー!さんー!にー!いち!」
ふっと灯火が消えた暗い空間の中、一つだけジュと嫌な音が聞こえた。
【キャンドル】
燃えよ、燃えよ、盛えよ。
この灯火は、我が心情。業火の如く。
小さな炎と侮るなかれ。
小さな炎と言えど、貴殿を魅せることは充分よ、容易きことよ。
ええ、ええ。
ご覧なさい、怯えるならば、近づきなさるな。
しかし、手に入れたいなら怯えなさるな。
我が心情は、まだまだ燃え咲き足りぬよ。
ぜひぜひ、我に、恋という業火を教えてくんなませ。
大丈夫だよ
そんなに
思い悩まないで
私がいなくても
君は幸せに
生きていけるし、
君がいなくても
私はなんとか
生きていけるから
眠れない
君のココロに
キャンドルを
キャンドル塔での事件が解決してから、マダムグリムは忙しい身らしくちっとも会ってくれない。結局、僕ら「こども自警団」は森のツリーハウスにたむろっている。みんな拾ってきた新聞を読むときだけ目をらんらんとさせるけど、あとはどこか虚しい空気がただよっている。かくいう僕も瓶の王冠を眺めるのに飽きてきた。ヴィルヘルムさんはミュンヘンまで無事に着けただろうか。考えてもどうしようもないことをどうしても考えてしまうけどみんな口には出さない(ピーターを除いては)。それは今回の一件で僕らの中に共通して生まれた暗黙であり戒めなのだ。
何もかも丸く収まるなんて都合がいいことは、滅多に起きない。ささくれだったチクチクを忘れる頃に、やっと僕らは大人になれるのかもしれない。
ひとつひとつ丁寧にライターで火をつける。小さくてかわいいキャンドル。暗い部屋の中で、ただ蝋が溶けていくのをぼんやり眺めるのが好きだった。
まっ暗なのも怖いけど、明るすぎるのも嫌な気分。今、私を見ているのはキャンドルだけ。
【キャンドル】
キャンドルの火は暖かい
心まで少しずつ暖めてくれる
君にとって私はそんなキャンドルのような存在で入れることを願っています。
暗い部屋に灯る小さな灯り。
そのキャンドルはとても小さかった。
今にも消えて溶けてしまうようなキャンドルだった。
でも私はこの小さなキャンドルが大好きだ。
小さくてもこんなに淡く灯る火が
とても綺麗に見えるから。
それに普通の光よりも何故かこのキャンドルの火は
私の心の中に暖かい光をともしてくれるから……
キャンドル
むわっと薄い白が空気に滲んで消える代わりに
ふわっと空に旅に出たわたしのわんこが記憶から現れる。
きっと神様の周りをくるくる走って
神様も天使たちも空にたどり着いたたくさんの人も君を見て微笑んでるんだろうね。