『カーテン』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
放課後の教室にて。
「…ん、」
「ねえ、好きだよ」
どくん、と心臓が握り潰された音がした。
望んでいた言葉なのに、どうしてこうも違うの。言う相手が違うと、心音だって音は同じでも全然違うんだ。
忘れ物を取りに来ただけだった。
なのに、それなのに、なんで。
教室に踏み込めるわけもなく、教室の外で結果的に盗み聞き。
ちらりと見えたのは、揺れるカーテンの向こうで重なった影だった。
カーテンの向こうで、僕とはカーテンで区切られた近いのに遠い世界の向こう側で。
みたく、なかった。
知りたくもなかった。
僕は一生その向こう側の世界にはいけない。
やけに遠いカーテンの向こう側だ。
─カーテン─ #91
カーテンから見える景色ってみんな違うよね、、みんなはどんな景色を想像したかな??でも同じになる瞬間があるの、それは夜、、外が暗くなってみんな自分の顔が映るんだよ。
昔々あるところに元気な女の子がいました。
彼女はいつもお気に入りの赤ずきんを被っていて、知り合いからは『赤ずきん』と呼ばれていました。
ある秋の日、赤ずきんはお婆さんの家へ訪れます。
夏の暑さで体調を崩したお婆さんを心配して、お見舞いにやって来たのです。
「お婆さん、お加減いかが?」
「ええ、最近涼しくなって体の調子がいいわ」
「それは良かったわ」
赤ずきんは、まるで我が事のように喜びます。
赤ずきんはとても優しい子でした。
ニコニコと喜ぶ赤ずきんですが、あることに気づきます。
お婆さんの様子がどこかおかしいのです。
好奇心旺盛な赤ずきんは、お婆さんに質問しました。
「お婆さんの耳は、なぜそんなに大きいの?」
「それはね、お前の声をよく聞くためだよ」
「お婆さんの目は、なぜそんなに大きいの?」
「それはね、お前をよく見るためだよ」
「お婆さんの口は、なぜそんなに大きいの?」
「それはね――
お前を食べるためだよ」
「きゃあああ」
なんということでしょう。
今まで赤ずきんがおばあさんだと思っていたのは、オオカミだったのです。
赤ずきんは、驚いて腰を抜かしてしまいました。
これでは逃げられません
絶体絶命のピンチです!
赤ずきんは目を閉じて、死ぬことを覚悟しました。
ところがです。
いつまで経ってもなにも起こりません。
恐る恐る目を開けると、お婆さんの振りをしたオオカミは、涙を流していました。
「オオカミさん、なぜ泣いているの?」
「それはね、おまえを食べる喜びで泣いているのさ」
「嘘おっしゃい。
あなた、とても辛そうだわ」
「嘘じゃない。
今からおまえを食べる――イタタタタ」
オオカミは辛そうな声を上げたかと思ったら、お腹を押さえながらその場にしゃがみこんでしまいました。
誰が見ても大丈夫そうではありません。
「大変!
すぐにお医者様に見せないと……」
「何を言っている。
どこも痛くなど――イタタ。」
「無理してはダメ。
すぐに人を呼ぶから、そのままじっとしているのよ」
「……赤ずきんよ、なぜ俺を助ける。
俺はおまえを食おうとしたんだぞ?」
オオカミが聞くと、赤ずきんは不思議そうな顔をしました
「あなたこそ何を言っているの?
困った時はお互い様。
人助けは当然の事よ」
そう言って赤ずきんは、部屋から出ていきました。
助けを呼ぶためです。
残されたオオカミは、一人泣いていました。
痛みで泣いているのではありません。
赤ずきんの優しさに感動して泣いているのです。
オオカミは今まで誰かに優しくされたことはありません。
彼は乱暴者で、皆が迷惑していたからです。
ですが、赤ずきんの優しさに触れたことで、自分が愚かなことに気づきました。
彼は今までの行いを恥じ、生き方を変えることを決意したのでした。
そして赤ずきんが呼んできた助けによって、オオカミは一命を取り留めます。
腹痛の原因は、赤ずきんの本当のお婆さんでした。
お婆さんは食べられたあと、オオカミの腹のなかで暴れていたのです。
村のお医者さんによって、腹からお婆さんを取り出されたことで、オオカミは元気になりました。
オオカミは、赤ずきんとお婆さんに謝罪し、心を入れ換え人にために生きることを告げました。
それを聞いた二人は、オオカミを許すことにしました。
誰にだって間違いはある。
だから反省したのならなにも言うことはない。
こうして反省したオオカミは、人助けをすべく旅に出るのでした
めでたしめでた――
「ちょっと待ちたまえ」
お医者さんが、そこに待ったをかけました。
三人は何事かとお医者さんに注目します。
「手術の代金を支払ってもらおうか。
保険証はあるかね?
……なに無いだと!?
となると全額負担だな。
手術料100万円、びた一文まけんぞ」
オオカミは涙を流しました。
俺の実家には一つだけ、俺が産まれた時から変わらない物がある
リビングにあるカーテンだ
実家のリビングのカーテンは既に、下の方はボロボロに傷つき、全体的に色焼けもしている。それでもリビングのカーテンだけは変わらない
そんなボロボロのカーテンを、何で新しい物に変えないのか疑問に思っていた俺は、久しぶりに一緒にお酒を飲んでいる親父に聞いてみた。
「なぁ、親父。何であのリビングのカーテンだけ買い替えないんだよ?」
すると親父は懐かしそうな表情をしながら話始めた
「あれか?あれは亡くなった母さんのお気に入りだからってのもあるけどよ…」
母は数年前に亡くなっている
そこで親父は少し喋る口を止め、お酒を一口飲んで枝豆を口に放り込むと再び話始めた
「俺が一人でも、母さんやお前を感じられるんだよ。覚えているか?お前が何かあって泣く時は、いつもあのカーテンに包まっていたんだぞ」
「そんな事覚えてねぇよ」
俺は苦笑いしながら答えた
「それに、あのカーテンでお前が掴まり立ちしたなぁ」
親父は懐かしそうに語った
それから半年後、父は母の所へと旅立った
通夜の前日、俺は子供の時の様にカーテンに包まって子供の様に泣いた。悔いのない様に泣いた。
葬儀を終えた俺は、実家にあるそのカーテンを持って帰り、自分の家のリビングに付けた。両親との大切な思い出の品だ。
※この物語はフィクションです
涙の理由
カーテン 作:笛闘紳士(てきとうしんし)
カーテンが揺れない熱帯夜
寝苦しい理由はそれだけじゃないんだ
暑々の汚れがため息と混ざり乳化した
汗を吸ったパジャマや19%のスマホ
自分のモノすら好きにできないなんて
舌打ちすれば何か変わるのか?
独りで文句垂れたら変わるのか?
身に余るこの熱が言葉にならないうちに
そしてコールドシャワーを浴びるように
全身を力んで ふざけ続けろ!
家の猫軍団も1匹を残して虹の橋を渡
ってしまいました。
その中に何故か良くカーテンに囚われ
の身となる2匹が居ましたねぇ。
キジトラ18歳、黒猫17歳で😇になっ
た仲良し2人組がそうでした。
猫は背伸びをする時には爪も伸ばす。
出窓でお昼寝から起きたらカーテンに
向かって気持ち良く背伸び〜 で、
爪が生地にブス!
片手だけの時は取れても両手?両爪
?入ってしまうともうお手上げ…
「ママ…😾動けません💦」
そのまま救助されるか、カーテンが縦
に裂かれるかのどちらかでした。
だから家のカーテンは裂け目、穴が
当たり前でしたね 猫バカです。
・カーテン
私はどうして生きているの?
唐突に意味が欲しくなって、
でも答えは見つからなくて、
どんどん深く、良くない方向に沈んでいく。
午前三時、
原型をなくした夜と、不安定な朝。
眠れないから消えない、 頭痛。
白いカーテンをそっと開ける。
まだ明け方、空は少し薄暗い。
寂しさが混じった透明な朝の空気を吸い込む。
冷たい空気に少し鼻がツンとなる感覚。
__ああ、私、まだ生きてる。
ー私はカーテンの偉大さに気付く。ー
図書館で男が絵本を読んでいた。読んでる途中に違和感を覚える。何か読みづらい。目がチカチカすると。
「これじゃぁ、豆太が祖父のために、ずっと恐れていた、もちもちの木の恐怖を乗り越えて、病院に行く、あの名シーンが良く見えないじゃん」
途方に暮れていた男だが、ふと、窓を見ると、日差しが強い事に気付いた。
「原因が分かった。この日差しだ。そして、解決方法も分かった。カーテンだ。閉めれば、日差しを遮れる」
この日を境に男は39年目の生にしてカーテンの偉大さに気付く。
「お前はなんて素晴らしいんだ。私の読書タイムを邪魔する、憎き、日差しから守ってくれるなんて。おまけに、私のプライベートを家の外からの視線まで守ってくれる。これで、全裸を見られる心配もない。あぁ、何で今まで気付かなかったんだ」
男は、恍惚な顔を浮かべて、家のカーテンを開けたり、閉めたりしながら、カーテンの偉大について1人語る。
「そろそろ、仕事の時間だ」
カーテンについて思う存分、語り尽くした男はパソコンを開き、日課のおしゃぶりを咥えながら、仕事に取り掛かる。
日記
全部いっぱいいっぱいで割と全部自分の責任で、わかりやすいけれど逃げ場がない。わたしは卑しくてずるい人間だから、自分のミスを他の誰かのせいにしたいのだと思い知った。
毎日こうだ。人よりも鈍感な自覚を持って行動しなくては何もうまくいかない。周りのみんなは自分の責任を当然のように自分で負っていて眩しい。まず窮地に追い込まれるようなヘマはしない、それは彼らがマメだからというより、彼らが自分の責任の重さをちゃんと自覚しているからだ。
あんな風になりたい、なれるだろうかと思うだけでは何も変わらない。だからずっと変われない。情けない、卑しい、力不足で、弱い。逃げ場は無い、このままずっと落ちていくだけなんだろうか
カーテン
内側を見られたくなかったのから
カーテン買った
内側を見せたくなかったから
カーテン買った
カーテン燃えた
大切なカーテン燃えた
次は丈夫なカーテン買おうか
他人の視力を奪おうか
❴カーテン❵
風でカーテンが
ふわっ
と、なだびく、、、
誰も居ない明るい部屋に
ポツン
と一人の私、、、、、
秋風がとても気持ちが良い、、
こんな日は、きっと空が高く高く青く
澄んでいるだろう、、、
こんな気持ちの良い日は、絵を描きたい、、
秋の高く青く澄んだ空を描きたいな、、、
【夢物語】
ーカーテンー
1人で頑張り
すぎないほうがいい
眩しすぎて
カーテンを引かれてしまうから
隠し事は少ない方がいい
窓がある意味が
無くなって
窓は
外の景色をうつすことを
やめてしまうから
さよなら、カーテンコール。
もう喜劇はおしまいなの。もう悲劇はおしまいなの。
残念ね、残念。
私もここで終わるなんて、思っていなかったわ、
さよなら、さよなら、みなさん。観客よ。
私だって、1人だけでもいいから、私の人生にスタンディングオベーションしてくれてもよかったじゃない。
仕方ないわね、私は主人公じゃないもの。
私の人生の主人公は、私じゃないの。
人気者のあの子なの、がっかり、残念、本当にいやなやつ。
カーテンはいいなって思った。
でも、カーテンはどう思っているのかな?
ある日は日差しをさえぎり、
またある日は光が漏れないように、
またある日は暑さや寒さの温度差をなくすために、
色々と大変だよね!
それに風にふかれたり、子供やペットのイタズラにたえてって!
カーテンは楽そうでいいなって思ったけど
大変だよね!
カーテン、外と内の仕切りとなりし布。
時には光を和らげ、時に闇を感じさせない。
明るい景色を通さず、夜空を封印する。
くるまったり引っ張ったりした幼少期、毎日広げては閉じての繰り返しをした青年期、洗濯をするようになった成人期、動かせなくなった老齢期。
カーテンは、第四の壁を具体的にした幕をも指す。
そう、カーテンとは遮断や遮絶の象徴である。
僕は君の心のカーテンを開けられずに、見送った。
自身がこんな種族に生まれたばかりに、ああ、種族との縁をカーテンが仕切ってくれたらいいのに。
ーとある長命種の手記より引用
外は雷、雷が嫌で窓を閉ざし、カーテンも閉じた
(怒られるのが嫌で、心を閉じた)
その人の周りにはその人の感情を表す何かがある
カーテンを閉めっぱなしではなく
たまには開けてみたりしてもいいよね
カーテン越しの風を浴びて、黄昏れる。
画面に映るあの子のようになりたいな。
でも、わたしはあの子よりも、よっぽど自由だ。
カーテン、君との恋の風
夜空を見るためにふと開けて
2人で見た月と海
カーテンを開けたところに、貴女は何を見つけるでしょうか。
貴女の世界は、開かれています。
貴女の窓は、今は閉じていますが、永遠に閉ざされてはいません。
どうか、ご自分の心を押し込めたりせず。
どうか、貴女の思うままに、幸福に生きてください。
カーテン
通っていた小学校は、明治の学校制度が始まった頃からある学校で、三年生迄、木造校舎だった…体育館も無く、木造の講堂で、壁には、郷土の偉人の肖像が飾られていた…
その講堂では、映画会と、簡単な音楽会があり、毎回、黒いカーテンが引かれていた…カーテンは、所々穴開きで、生地も薄くなっていて、陽射しが溢れていた…冬の寒い時は、そのカーテンにくるまっていた…かび臭くて、埃っぽいカーテンだったけれど、何となく居心地の良いカーテンだった…
高学年になる頃には、取り壊されて、体育館に変わったけれど、あの、古臭いカーテンが、何気に、恋しいと思いながら…