『エイプリルフール』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
1年に1度きりの 4月1日
どんな嘘を言おう
こんなこと言ったら・・許される?
思いつく嘘は
自分の妄想と欲望と 黒い気持ちもあらわれる
嘘を言ったら、爽快感と
少しの後ろめたさと
どうやら
エイプリルフールを楽しむ
春の風のような 軽やかな心意気を
わたしは持ち合わせていないようだ
エイプリルフール
エイプリルフールだったらいいなと思うことがある。
しかし、悲しいかな、現実だ。
後悔して、やり直すことができるなら、そうしたい。
例え、それが間違ってないとしても。
そんなふうに考えるのはおかしい。
ただ、そう仕向ける人は気が付かない。
悲しい人だ。
そのまま気が付かず、生きてください。
後悔などせずに。そのままの貴方でいてください。
起きてきて開口一番が「今日は早めに帰ってくる」と、下らない嘘を真顔でつく父親。
去年の今頃は同じ事を言って遅れてきたし、それどころか毎日0時を回ってからも帰ってくる様子はない時も多い。
顔なんか忘れそうなくらいすれ違ってるのに、どうして信じれるの?と半目で睨めつけると、散れといわんばかりに手をさっさと振って学校の支度を促される。
支度を終え、玄関のドアノブに手をかける時に二度寝を決めようとする父親に「パパのそういう所、信じられない」と吐き捨てて勢いよく扉から出ていく。
今日がエイプリルフールだから、いつもより強気な発言を言えてスッキリした。
道中で一個下の妹分に挨拶をして、学校に向かい、何時もの変わらない日々を消費する。
帰りの帰路で夕暮れの空を見ながら思いふける。誰もいない部屋にただいまと言って虚しさを抱えながら夜を過ごすのだろう。
それが日常なのだから、もう何も期待することはない。
そう考えてるうちに家についてしまった。
でも、どうして期待してしまうのだろう。嘘なのに。帰ってくるとその言葉だけで胸が締め付けられる。
ドアノブに手をかけると、不意に後ろから振ってきた声に口を強く結んで振り返る。そして言ってやるのだ。
「嘘なんでしょ」
#エイプリルフール
嘘つきって
みんなが私のことを
そう呼ぶんだ
そんなこと今更
たいした気にもならなくなったけど
教えてよ
嘘の一つもつかない人なんて
いるのかな
他人(ヒト)にも自分にも…
今日だけは嘘もいいよね?なんて
笑って言う奴なんて嫌いさ
嘘にもたくさんのカタチがある
嘘にはたくさんの意味もある
ただし嘘には寂しさがセットで
ついてくるものさ
今日も私は嘘をつく
孤独なんてなんてことない
嫌いなヒトなんてひとりもいない
世界中のみんな
心から愛してるよー!
春の始まりの日に叫んだ
「エイプリルフール」
エイプリルフールに何か嘘を言って、みんなをびっくりさせたいという願望はある。
でもいつも忘れてしまう。
1日が終わる頃に思い出す。
「そうだ、今日はエイプリルフールだった。今年も出来なかったな。」と。
今回もそうだった。
忙しすぎて、それどころではなかった…。
陽光に花かんむり越し覗き見る四月道化のわらべたるきみ
題目「エイプリルフール」
「あなたの事が好き!」
5年間片思いしてたあの子から告白されたのは、
4月1日でした。
‐エイプリルフール‐
♯25
「嘘つきエイプリル」
好きで嘘をついたんじゃない。
メイの猫が居なくなっちゃったのは、多分死期が近いから逃げ出したんだろうって思ったけど、それを言っても悲しくなるだけだから、本当のことを言わなかっただけ。
ジュンの友達がジュンの悪口を言ってたけど、それをわざわざジュンに教える必要はないから、本当のことを言わなかっただけ。
「嘘つきエイプリル!今日はお前の日だね!」
4月1日。
嘘が嫌いなみんながこぞって嘘をつく日。
「エイプリルはいつも素直ね!」
「エイプリルは本当のことしか言わないよね!」
「エイプリルと友達で良かった!」
普段は聞けない皆の優しい言葉が聞けるこの日は私は嫌いでは無い。
「みんな!私もね、私も…」
「みんなの事がとってもとっても大好きよ!!」
キャンディ雨が空から降って校庭の子どもたちは大はしゃぎ。
だけど街はベタベタに覆われて騒然となり清掃作業が始まった。
気象庁と超常現象研究所は緊急調査中。
題「エイプリルフール」
エイプリルフールって、少し前までは、芸能人がしょーもない嘘をSNSに書いてヒンシュクをかうっていうイメージだったけど、今はそうでもないのかな
自分自身は、特に何かしたことも思い出もないなあ
そもそも、なんで4月1日は嘘をついてもいい日になったんだろ?
題 エイプリールフール
「ねえねえ黒瀬」
きたっ!
僕は身構えて後ろを見た。
同じクラスの北条里奈が僕をイタズラっぽい眼差して見てる。
いや、正しくは普通の眼差しかもしれないけど、僕にとってはそうにしか見えないのだ。
だって、、、今日はエイプリールフール!!
去年は怖い数学の先生が激怒して呼んでるから来るようにって言われたし、一昨年は筆箱忘れたからって一式貸したら、凄く可愛いシールをペタべタはって返してきた。
こいつは俺にとって警戒相手以外の何者でもない!
今年もなにか企んでるに決まってる。
「何?」
僕はとりあえず当たり障りない返答をする。
「ちょっと、階段の下まで来てほしいんだけど・・・」
「・・・何?」
再び同じことを問う僕に、いいから、と、北条は僕の腕をとって一階の階段の下にあるスペースに連れて行く。
ここなら、あまり生徒もいないし、割と死角だから、大事な話があるときとか、カップルが密会したりする。
「あの、私、黒瀬のことが好きなんだけど・・・」
北条里奈がそう言った瞬間、僕は悟った。
今度はそういう作戦で来たか。
「あ、ふーん、そうなんだ」
とりあえず動揺していないように返す。
きっと、僕が慌てふためくのを楽しむつもりなんだろうから。
「私と付き合ってほしいの・・・」
僕の薄い反応にも関わらず、北条は、うつむいてそう言う。
絶対に今年は騙されない!!
「分かってるよ、全部お見通しだから!今日はエイプリールフールだろ。だからそういうふうに僕を騙そうとしてるんだろ!」
僕がそう言うと、北条は、びっくりしたように僕を見て、みるみる涙を盛り上がらせていった。
「ひどい、そんな風に思ってたの?私は本気で告白したのに」
北条の涙に、僕は動転してしまう。
「えっ、あっ、ごめんっ、本当だったの?だって毎年騙してたから・・・」
「さすがに告白は騙さないよ・・・」
北条の言葉に僕は頭を下げた。
「本当にごめん・・・」
「とか言うと思った?また騙されたね〜!」
北条の脳天気な声。
僕は頭を下げたまま黙る。
「もー、本当に毎年黒瀬はキレイに騙されてくれるなぁっ」
「ほーうーじょーうー?!」
僕のドスの聞いた低い声を聞いて、北条の全身がピクッと動く。
「もう絶対に許さないからな!!」
僕の顔に恐れをなした北条は逃げ出す。
僕は北条を学校中追い回して、食堂のパン2個を奢ってもらうことで手を打った。
これで来年はこりてくれるんといいんだけど。
というか、来年からは絶対に絶対に絶対に騙されないぞ!!
エイプリルフール
〜今日のLINEの会話にて〜
弟「兄ちゃん」
俺「はい」
弟「俺彼女出来た」
俺「おー
おめでとう」
弟「え
それだけ?」
俺「いや
エイプリルフールの嘘かなって
思った」
弟「よくわかったね」
本音は少しだけびっくりしてた。
確かに、弟は何故か顔が整ってるし、何か俺より身長が高いから多分モテてるから。
だが、兄として先を越されてはならぬ。
エイプリルフール?この世は元々嘘まみれなんだからつく意味なんてないでしょう?強いて言うなら、
この世は幸福で満たされていて、優しさと思いやりで溢れている
とか。
お互いに支え合って生きている、生きることが出来ている
とか。
自分の心許せる相手が見つかれば人生は、彩られる
とか。
綺麗事だと思う。そんな軽い決まり文句で悩みなんか吹き飛ばしちゃえみたいな清々しい顔をしないでくれ。前向きに考えようなんて言わないでくれ。
貴方に何がわかる、何ができる。分からないのなら、出来ないのなら、私の心に踏み込んで来ないでよ。
でもそうだな。もしこの世界が本当にそんな世界なら私はきっと生きていない
これが「地球」だから。「地球」に生まれてきてしまったから。
幸せな世界で嘘をついてみたかった。
お休みなさい。
300字小説
叶えたい嘘
俺には人のついた嘘が結晶のように見える。いつもは真っ黒だったり、毒々しい色だったり、見えて楽しくないものばかりだが、エイプリルフールは違う。いつもと違うワクワク感でつかれる嘘はカラフルに色ついて綺麗に見えるのだ。
小学校の登下校の道端に転がっているのは小学生の可愛い嘘。通勤通学の電車のソファに転がっているのはSNSを通して飛び出してきた楽しい嘘。そんな嘘を眺めながら、今日は軽い気分で街を歩く。
病院の中庭から転がってきた透明に光る涙色の嘘。転がる先を目で追うと涙を拭き、顔を上げて病室に向かう女性の姿。
俺はその嘘をそっと拾うと、神社の賽銭箱に賽銭とともに入れ、手を合わせ、この嘘が叶うように祈った。
お題「エイプリルフール」
「エイプリルフール」
エイプリルフール、それは一年に一度嘘をついてもよい日だ。
ただし嘘をついていいのは午前中のみで、午後にはネタばらしをするというふんわりなルールがある。
だからと言って、過度な嘘はその後の関係に亀裂が入る可能性がある。
皆が楽しめるような嘘をつくのが定石だろう。
片や私も、今日、エイプリルフールで人間関係を壊しそうになった。
危うくLINEブロックを喰らうところだったが、なんとか回避した。
誰にでも失敗はある。
だが、していいことと悪いことの区別はつけておいたほうがいいだろう。
エイプリルフール
可愛い嘘なら花束にして飾りましょう。きっと何回思い出しても笑みが溢れるから。
悲しい嘘なら風船にして私に渡さず、そのまま割ってくださいね。
日々家
ようやっと桜の花も咲いたのに
嘘から始める始まりなんて
/お題「エイプリルフール」より
ねるねるねるねには、
日常とエイプリルフールの区別はない。
色には、嘘も本当もないのだ。
もちろん、色を信じるのはあなたの自由だ。
しかし、実存するのは、練ったという事実。それだけである。
フィクションに救われ愛す故ただの四月のノリの嘘なら乗らぬ
題-エイプリルフール
◆エイプリルフール◆
エイプリルフールに勇気をもらって
告白じみたことを言ってみる
アイツは大きく目を見開いて
そのあとに破顔した
なにそれウケる
そんなこと言うなら、こっちもかましてやるから!
そうしてエイプリルフールだから!と、告白じみたことを言われた
「「本気にしていいんだよな?」」
言葉が重なる
唇も重なる