『エイプリルフール』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
エイプリルフールとは楽しい嘘を言う日です。ですが、相手にとって本当に心配する内容だったりするので少し嫌な日でもあります。小学6年生の子達から下の子達は楽しい嘘を言います。しかし、中学生位の子達は普段ついている嘘同様に言うでしょう。
「今日は嘘をついていい日なんだってさ」
「それならわたしあなた伝えたいことがある」
「なに?」
「わたしあなたにずっと嘘をついてたの」
「ん? つまり……、ずっと真実を言ってたってことだよね?」
「だけど、今日だけは嘘をつくのをやめることにする」
「ん!?? じゃあ今日以外は全部嘘をつくってこと!?」
「あなたのことこれからもずっと大好きだよ」
「いや、どっち!?」
【エイプリルフール】
「エイプリルフール」
四月の嘘は叶わない
冗談混じりでこぼした言葉に混ぜた嘘
冗談として受け取る貴方
あぁ、やっぱり叶わないんだね
人間は、嘘をつく。
嘘をつかない人間なんていないと言われた。
僕は信じられない。
嘘をつかない人間がいないならエイプリルフールなんて無い。
だって、必要がないんだから。
嘘をついてみたい人間のためのエイプリルフール。
だから、僕にはエイプリルフールが必要ない。
4月1日は、周りの嘘を聞いてあげる一日
エイプリルフール
去年の4月1日。
「わたし、引っ越すんだ!」
「え、ええっ?!」
「ウソだよ」
「ひっどーい。本気で心配したんだけど!」
君がついた嘘はどうやら、
二つ目のほうだったらしい。
エープリルフール
エープリルフールは嘘をついても許される日
でも、嘘をつけない…
真面目な僕でした
エイプリルフールはなぜ存在するのだろうか。
人は嘘をつくほうが簡単で、正直になるのは難しいというのに
エイプリルフール
昨日だったわ笑
今日嘘言ったら
嘘つきと罵られ、罵倒されるんだ。
だから、みんな嘘つくときはエイプリルフールの時ね!
「実は俺、」
おれの幼い弟に顔を近づけ、内緒話。友人はわざわざ周囲を見渡すふりまでしたあと、小声で囁いた。
「……魔法使いなんだよね」
「ほんとー?! にーちゃんしってた?!!」
「いや、おれも初耳。まさか魔法使いと友達だったとは……!」
「そ。びっくりしただろ?」
視線が“合わせろ”と言っているので、大袈裟に驚いてみせたら弟はすっかり信じ込んでしまったらしい。興奮しきりで魔法を見せて! とせがみ立てる。エイプリルフールとはいえ嘘でしたと言える雰囲気じゃなくなったなと思っていたら、にんまりと笑った友人はおもむろに弟が着るパーカーのポケットを指差した。
「ポケットには何か入ってる?」
「ぽっけ? ううん、はいってないよ」
「それじゃあ俺が魔法を掛けるから、呪文が終わったらもう一度確認してみてくれるかな?」
「う、うん……!」
「いくぞ~」
ポケットに向けていた人差し指をくるりと振り、唱えるのは謎の呪文。魔法に関して全くの無知であるおれは、それが友人のでっち上げなのか、何かの作品の引用なのかすらちっともわからない。
弟は期待に満ちた様子で自分のパーカーのポケットを確かめる。そしてはっとした顔をすると、慌てて小さな手をおれたちの前に突き出した。
「ちょこ!! ちょこがはいってた!!」
「チョコだったかあ。お菓子を出す魔法なんだけど、何が出るかは俺にもわからなかったんだよね」
「そんな雑な魔法ある?」
「そんなもんだって」
「すごいすごい! もっとだせる? もっとみたい!」
「残念ながらここまで。本当はみんなに秘密だから、あんまり使うと怒られちゃうんだ」
「えー!!」
「ほらほら、困らせるなよ。また今度見せてもらえ」
「ちぇー」
若干不服そうではあったが、友人と指切りの約束をした上、チョコを頬張った弟はすぐに機嫌を直した。次はどんな魔法を見せてもらおうとニコニコ悩み始めた弟に聞かれないよう、友人にそっと声を掛ける。
「つーか、どんなマジック? いつ仕掛けてた?」
「見ての通りだよ」
「わからんて」
「だから、魔法」
「……はあ?」
「ははっ、顔怖」
いやおれにまでわかりきった嘘をつく必要ないだろ。そう思ったが、けたけた笑う友人をいくら問い詰めても、タネは教えてくれなかった。
「今日はエイプリルフール。でたらめだって許される日だろ?」
エイプリルフール。
嘘をついても許される日。
みんなには楽しいのだろうか。
私はいつもと何も変わらないたった一日なのに
みんな
私に嘘をつく
まぁそれは別にどうでもいい。
それでも
私のことを信じないのはやめてほしい。
私が嘘つきだというのはやめてほしい。
全員が全員嘘をついているわけではないのに
無駄に疑うのはやめてほしい。
今までエイプリルフールに嘘をついた事はない。
…と思う。
嘘をつく相手がいないから。
嘘をついても意味がないから。
本当に欲しい情報があやふやになるから。
みんな楽しいのかな。
楽しいって言っておこう。
楽しくないなんて言ってみんなを傷つけたくないから。
あ
これは
嘘か。
エイプリルフール。
私も嘘をツイテイタ。
🌸はなびらは
やさしい地雷
踏むたびに
胸のあたりが
わずかに痛い
木下龍也✨
🤍🌸🤍🌸🤍🌸🤍🌸🤍🌸🤍
【エイプリルフール】
毎年毎年よく飽きないな、と思いながら相互フォローの友人のツイッターを眺める。○○と結婚しますとか、○○のファン辞めますとか、そんなのが羅列されていく。
私はといえば、いつも通りおはよー仕事嫌だーシュッシャッターと呟くばかりだ。彼らが何を楽しみにしているかなど知ったことではないのだから。
「あれ?」
と、私はとある一人のツイートに目を止めた。
「実は異世界転生ガチ勢です! この世界って、特に日本って盗賊も出ないし物価安定してるし、まぁ貧困はあるけど、でも救済はあるし最高!」
確か、彼女は普段ファッション系のツイートばかり、特にネイルの技術が半端なく良いからフォローしたのだ。凝った意匠を素早く仕上げるということで、お店もアピールしてたし、彼女の予約は長いと半年先まで埋まっているのだとか。コラボの付け爪も転売対策に受注生産、つまりそれだけ売れる算段がついているということ。
ヲタクっぽいツイートをしない人が、急にヲタツイをしてると気になる。なんとなくメディア欄を遡っても、どれもこれもファンタジックなテーマのネイルの仕上がり写真や、施術動画ばかりだ。
ルーン文字や幻想の動植物、遠景のお城や宝石のデザイン。要素だけなら厨二病なのに、彼女がまとめると現実感が凄い。まるで実在しているかのような──
「いやいや、何言ってるんだか」
私は休日出勤のデスクで一人呟いた。他に誰もいない。麗らかな陽気が窓から入り込み、差し込む日差しは暖かく、桜が散りかけているのが外に見える。お昼は屋上で食べよう。なんだかとても現実的ではないのだ。
そのネイリストが「ママが迎えに来たから、一旦還るね、またすぐ来るよー!」とツイートしてから、行方不明になってしまったと知ったのは、翌日の午後になってからだった。
夢は逃げないよ
逃げているのはいつだって
自分自身だ。
ママは4月1日にいなくなっちゃった。
それは五年前の話なんだけど、私今日ね、4月1日は嘘をつく日っていうのを知ったの。
だからママ、嘘だったんでしょ?
ネタばらししないといけないんだよ。
はやく戻ってきてよ。
「今日、スーパーでお寿司とすき焼き弁当とカレーライスが安かったんだけどね…」
ここまで聞いた僕は時間をかけてゆっくりと母の方を向いた。母がニヤニヤしながら続けた。
「何買ったと思う?」
声からは、皮肉な響きが感じられる。僕は立ち上がり、母が置いたエコバッグを食い入るように凝視してみたが外側からは判断できない。そこで、自分が今食べたいものを言ってみた。
「そば」
母がケラケラと声をたてて笑った。僕は肩をすくめながら腹のなかでこう思った。
(違うのか、でもさっきの3つではないのが何となくわかる…)
母の顔は、どことなく余裕を感じると同時に挑戦的だった。正解できないと踏んだ僕はあきらめてバッグの中に手を突っ込み中身を漁ってみた。
中には雑貨屋にでも行っていたのか、洗剤や掃除用具でいっぱいだった。僕はつい鼻孔を膨らませ、ぐっとこぶしを握ってしまった。
「今から行くから、食べたいものを言って!」
母の声が弾んでいるのを感じた。
エイプリルフールだから嘘ついてやる〜!
ピーマン本当は大好き! 明日晴れだって!
お前料理下手だよな! めざましテレビ番組終了す
るってよ! 蚊が絶滅した! お前のこと大嫌い!
明日誕生日だよ! 駅前の店買収されたって!
うぅん。意外と嘘って難しいね?
【エイプリルフール】
『エイプリルフール』
愛し合えないつらさがある
だなんて
そんなのは
うそだよ
といってくれた人
ずうっと
愛しあっている
ずうっと
愛しあっている
ずうっと
愛しあっている
今日学校で、幼なじみに告白された。
今日はエイプリルフール。
その幼なじみは私がずっと好きだった人だった。
私は、言った。
「あんたのこと好きじゃないから無理」
今日はエイプリルフールだから嘘をついたつもりだったのに幼なじみはだよね、ごめんと言って走り出した。だから私は
「待って!」
「今日はエイプリルフールだからね!嘘をついてもいい日なんだからね!」
と忠告してあげた。この意味が幼なじみに届いたのかは分からない。
「エイプリルフール」
私は掃除が嫌いです。
私は昔モデルをやってました。
私は色んなゲームに課金してます。
私はご飯よりパン派です。
私は猫が好きです。
私は1つ嘘をつきました。
さてどれでしょう?
エイプリルフール
今日は好きな男の子に呼び出された。
放課後、授業が終わって私は体育館裏に行った。
彼は少し照れくさそうに私に言った。
「俺ずっとお前のことが好きだった。付き合ってくれないか。」
私はその言葉を聞いた瞬間、嬉しくて嬉しくて、堪らなくなった。私の答えはもちろん
「はい。よろこんで!」
私はるんるんで家に帰る。
また、好きな男の子から連絡が来た。
「今日の告白のことだけど、あれ嘘コクだから本気にしないでね笑」
あぁ、そっか今日はエイプリルフールなんだ。