『エイプリルフール』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
「付き合おう」と言われました。
今日はエイプリルフールなので本当か嘘かわかりません。
素直になれない私を見て、彼はごめんと言いました。
わかりにくかったよね。嘘じゃないよ、付き合おう。
こうして付き合いはじめて三年目。
「別れよう」と言われました。
今日はエイプリルフールなので本当か嘘かわかりません。
困惑する私を見て、彼はごめんと言いました。
わかりにくかったよね。嘘じゃないよ、別れよう。
こうしてお互いの道を歩みはじめて三年目。
今日はエイプリルフールなので誰の言葉も信じません。
#17 エイプリルフール
青空
夜が来るのが怖い。
眠れないし、悪夢を見るのが不安。
日が沈み出す頃、私の心はぐちゃぐちゃになる。
どうして夜は来るんだろう?
朝日が輝けば安心するのはなぜだろう?
死にたくなる。
そうだ。
夜の街に、真夜中の寂しいあの世界に。
夜空の代わりに紺碧の青空を張り付けよう。
どんなに夜が静寂に包まれても、空を見上げれば安心できるだろう。
青空は好き。
泣きたくなるほど安心するあの青さが好き。
夜空の星や月も綺麗だけど、不安になる。
人は死ぬと星になるそうだけど、私は綿雲になりたいと思う。
そして、あの広大な青の世界で引きちぎられ、揺られ、どこまでも流れていきたいと思うの。
私ってなんてバカなんだろう。
実は私、君のことが好きなんだ。
なーんちゃって。嘘だよ。
そう。嘘。好きなわけない。
私が君のことを好きになるわけない
そうでしょ?
エイプリルフールについた嘘は
ほんとに小さな嘘だった。
それなのにこんなにも嘘が広まるなんてきいてない。
些細な嘘が噂話によって大きく変わっていった。
「今日はエイプリルフールだから嘘ついたんだ」
なんて口が裂けても言えないよ。
エイプリルフールってなんでも
嘘ついていいんじゃないの?
僕は嘘をついたことに後悔をした。
─────『エイプリルフール』
「お前が、好きだ」
放課後、幼なじみの莉瑠に告白した。場所は体育館裏。告白するにはベタな場所だ。熱の篭った告白を受け、彼女はびっくりしたような、キョトンとしたような瞳で見つめてきた。
「ほん、とう?」
「あぁ」
なーんちゃって。今日はエイプリルフール。……まぁ確かに、莉瑠のことは好きだが。相手の気持ちが上手く汲み取れないせいで、気持ちを伝えるのに億劫になっている自分がいた。とても情けないと思っている。早いうちにネタバレしちゃおう。
「なーんちゃっ……」
「知ってる?エイプリルフールって、嘘ついてもいいの午前中までなんだよ。午後からは嘘のネタばらし」
「へっ」
変に裏返った声が出る。その事実を知った途端、一気に顔に熱が集まっていくのを感じた。それを見た幼なじみは大笑い。ゲラゲラと声を上げて、ひっきりなしに笑う。やがて収まったのか、俺の目を真っ直ぐに見据えて、言った。
「いいよ。私も、好きだから」
いつもは強気な彼女が見せる、恥じらいの姿に思わず胸が鳴った。嘘の告白は、本当になってしまったのだ。
〜エイプリルフール〜
アレは嘘だったんだよね。
嘘であって欲しい。
だった一言の言葉で、君との絶縁がきまり、
そして君は命を無くしてしまった。
誰が悪いのか
今もわからない。
なぜ君はボクにそれを伝えたの?
その一言がどの様な結果を産むことは
わかっていたはずなのに、、、、
ボクがその言葉を言わせたのかもしれないね。
それにしても残酷な内容だ。
40年も経っているのに、
今もまだこんな文章書いてる。
その日がエイプリル・フールだったらよかったのに。
そしたら今も君は居たかもしれないのに。
十字架を背負って生きるボクを見ていて下さい。
たった一つの嘘が
たくさんの真実を
すべて嘘に変えてしまいました
オセロみたいな一日でした
きのう売れ残ったウソが、在庫処分セールになっている。売りきれなかったから、このウソはどこに捨てられるんだろう。
「あぁ、物語を作る人が買い占めてくれるから、心配らないよ」
通りすがりに誰かが言って、通り過ぎた。
「ほんとですか?」と店員に聞く。
「ウソです」
売れ残りのウソがひとつ、消えた。
エイプリルフール:
ふと、思った。ただの興味本位だが。今日くらいはお前に言ってやってもいい気がした。
小さくぽつりと呟いた愛の言葉。気に入らないお前にだけ、不本意だが嘘と本当半分の告白を。
「愛してる」
馬鹿らしい。阿呆みたいに頬を緩ませやがって。この様子だと今日がエイプリルフールだとは気づいてなんかいないのだろうな。
苗字は同じ、遺伝子もほぼ同じだろう。お前へ向ける気持ちも同じ。しかし、似て非なる事柄がひとつ。身長は元々変わりなかったため気付かれることはないだろう。お前が好いている奴の真似をするなんて反吐が出るが。髪型まで揃えて俺も必死なもんだな。
早く、長い夢から覚めてやらないと、此奴は俺が掻っ攫っちまうぞ、糞兄貴。
こうして手紙を書くのは久しぶりね。最後に書いたのは確か、去年の君の誕生日だったかしら。
すごく唐突かもしれないけど、驚かないで聞いてね。今だから言うけれど、私ね、ずっと前から君のことが好きだったのよ。君に恋人が出来た時、初めてそれを自覚したの。馬鹿よね。私、何の疑いもなく信じていたのよ?君とは死ぬまで一緒にいられる、なんて。勝手にそんなことを思っていたの。だって、君と私は似た者同士だから。
でも実際は、君と私は全然違ったし、君は私の隣からいなくなった。当たり前よね。結婚するってそういうことだもの。家庭を持つってことは、友人より優先すべきものが出来たってことだもの。
あんなに人間不信だった君が、私の知らない誰かと幸せそうに笑っているのを見ると、正直苦しくて堪らないわ。心のどこかでは確かに祝福しているはずなのに、大半は呪いみたいな黒いものが淀んでいて、嫌になる。あの時、君と出会えた奇跡があったから、今私は此処にいられるのに、今はあの時死んでいれば、なんて考えてしまうの。君と出会えたから、誰かを好きになる幸福を知れたけど、そのせいで自分の度し難い醜さにも気付いてしまったから。
物語を書くことは、私にとってのアイデンティティで、君のために今までたくさんの物語を書いてきたけど、もう終わりにするわ。君がもう、物語を読まなくなったから。読む必要がなくなったから。
知らないでしょ?私が寝る間も惜しんで書いていたこと。君の喜ぶ顔が見たくって、書き続けていたこと。これからも、ずっと、死ぬまで書き続けたかったこと。
たったひとりの読者のための物語は、これで終幕よ。
この手紙を君が読み終える頃には、私はもう君と同じ世界の空気は吸っていないでしょう。言葉も声も届かない場所で、後悔と懺悔にくれていることでしょう。いっそ、願われない流れ星になって、燃え尽きてしまえたら幸せね。
言われるまでもないと思うけど、伴侶のことは大事にするのよ?君がこちら側に来るのは、満腹になるまで幸福を味わってから。でないとそれこそ、本当に呪うのだから。
じゃあね、
そこで慌ててる馬鹿な君、手紙は最後までちゃんと読むものよ?カレンダーはめくったかしら?そう、今日は“エイプリルフール”。嘘吐きの日。
ふふ、ごめんなさいね。今私、ひどい悲劇のような喜劇を書いているから、こんな嘘しか吐けなくて。
執筆が落ち着いたら、そのうち君の新居に遊びに行かせてもらうから、その時はまた、君の話を聞かせて頂戴。
『エイプリルフール』
そう、これは嘘だ。
でないと説明がつかない。
僕の目の前にある、君の姿。
花を添えられていて、綺麗な君。
君がお空の星になったなんて。
───────そんなの、嘘だよね?
イヤね、エイプリルフールだろ?
とりあえず、知ってるかわいいこに告白したのよ。
断られても、ウッソーで済むだろ。
そしたらよ、ミキちゃん。告白したらオッケー。
俺びっくりしたのよ。だから付き合う事になったのよ。
うん? お前どしたの? え? もしかしてミキちゃん好きだったの? ゴメン、俺
ミキちゃんと
ウッソーー!!
エイプリルフールでした♪
いや、俺はカオリ派だから。
ゴメンゴメン
えっお前もエイプリルフール!!
カオリ派なの!
昨日が平和な地球最後の日でした。
今日からはあなたの知らない地球の新たな1日が
始まりました。
あなたは記念すべき今日という日に
何をしますか?
あん🌟
毎日のように私自身に小さな嘘ついて
周りに嘘ついて
本当の自分が分からなくなった
そんな汚い世界にいつまでも居たくないな。
昼を生きる人達は
今日という日をどう過ごしましたか?
#エイプリールフール
去年のエイプリルフール
好きな人が同じクラスの女子全員に嘘告してたらしい
私のとこには来なかった
本命ってことかな?
でも死んでほしいまじで
『エイプリルフール』
行事ごとなんかはただの口実です。
あなたと喋りたいが為の口実。
別に「このうちどれが嘘でしょう」なんて
どうでもいいクイズ出さなくても。
必要以上に嘘をついて「嘘です」なんて
口癖のように言ってみたりしなくても。
頭ではそう思うけれど、
あなたと喋りたいだけです。
どんなにくだらないことでも、その時
話している時、あなたが私を見てくれるのが
嬉しいから、良いのです。
エイプリルフールは特になにもありませんでした
何かあるとするならちょっとだけ辛いことがありました
それは嘘告されたことです。私はその日エイプリルフール
だということを忘れていて本気で返事をしてしまって
相手に本気で返事してやがるー!今日何の日だと思う?
って言われてしまい正直辛かったです。
皆さんもエイプリルフールに限らず嘘告には注意してください
ほんとに辛いので嘘告はなくなってほしいです
というか嘘告する人いなくなってほしいです。
お題 エイプリルフール
『嘘つきチョコレート』
──そう筆記体の文字で書かれた紙箱が目に止まった。
悪戯グッズのひとつだろうか、と物思いにふける。
残業が日常になりつつある繁忙期
胃を酒で満たすのも疲れるほどの疲労を抱え
かと言って まっすぐ帰宅するのも気が進まないこの頃。
気まぐれで立ち寄っただけの埃臭い古書店で
帰りがけに まさか自分の興味を惹く品があったとは。
手のひらサイズの箱は意外と薄手の柔い素材で、
手に取ってみるとほんのりカカオの香りが漏れていた。
本当に売り物なんだろうか。
値札を探そうとして箱を裏返すと、
潰れた手書きのインク文字で小さく何か書いてある。
『隠し事を秘めた貴方へ』
思わず苦笑する。
確かに俺はこのチョコレートにふさわしい嘘つきだ。
この嘘に値段など つけられまい。
[気まぐれ] で毎日通ったこの店は、そして [彼女] は
とうの昔に見抜いていたのだ。
迷わずチョコレートをレジまで持って行き、
待ちくたびれたような顔をした [彼女] と目が合う。
「──もう、嘘はつけませんね」
そう微笑んだ [彼女] の後ろで
木製の大きな時計が0時を回るのが見えた。
言い訳がましく長い俺のエイプリルフールは
どうやらもう終わりらしい。
2023/04/01【エイプリルフール】
皆馬鹿になりましたか?
騙される馬鹿と
騙す馬鹿。
皆仲良く四月馬鹿
愉快ですね。
忘れてた馬鹿も
いるのですけど。
題 エイプリルフール
オォ─────イ、先生、居るかい⋯⋯。 おや、ハジメマシテ、新人サン。君は、火傷は診れるかい。⋯⋯ グラッツェ。
後ろに、火吹き者が居るのに気が付かなかったのサ。運悪く、背中を炙られてしまってネ、アハアハアハ⋯⋯。⋯⋯ イヤ、このサーカス団ではよくあることサ、みんな、思い思いに練習しているからね、今日は、ボクに炎をブッカケタイ気分だったのだろう。⋯⋯ そんなに酷いかい、あまり痛くは無いけどねェ⋯⋯ アハアハ。⋯⋯ アァ─、首のところのアザは気にしないでくれ、それは昔に付けたものだから⋯⋯。
⋯⋯ そういえば、フェデリーコ先生はどこに行ったのだい。⋯⋯ ヘェ、町医者に⋯⋯ ソレはザンネン!ボクたちは、彼にとてもお世話になったからね、将来はこのサーカス団で死んで欲しかった!
⋯⋯ ソ、もうひとりはボクの親友サ。出会ったのはズゥッと昔で、ズゥッと一緒に道化師(ピエロ)をしていた。ボクと同じ服を着て、同じメイクをして、同じ口調で喋るのサ。そのうちお互いの癖まで真似るようになって、お客さんの前に立つ度に、双子だと勘違いされたよ、アハアハアハアハ。
ボクはその度にヨロコビを感じたよ、大好きな親友の唯一無二の存在になれているのだから!
⋯⋯ ボクたちは、もっと一緒になろうとした。同じ料理を食べて、同じ身長にして、同じ名前にした。とてもゼイタクな日々だった⋯⋯。 新人が入る度に、ドッペルだと勘違いされたよ、アハアハアハアハ⋯⋯。 この上ないヨロコビだったよ⋯⋯。
⋯⋯ けれどネ、何かが足りなかった。ボクは最上を超えるヨロコビが欲しかったのサ。そのためには、何かが足りなかった。そのことを親友に泣いて訴えたら、親友も泣きながら、
「ヤッパリ、ボクらは同じだ、道化師(ピエロ)の名にフサワシイ存在サ。明日、ショウメイしようじゃないか。」
と言って、パペットのように寝てしまった。
⋯⋯ そして次の日、丁度1年前の今日、親友は死んでしまったのサ。2段玉乗りの練習をしていて、チョウシに乗って弾(はず)んだ時に落下して、ウチドコロが悪くて死んじゃった⋯⋯。
ボクはネ、最上を超えるヨロコビを感じたよ!!だって、キット、ボクは将来、そんなフウに死ぬだろうから!ボクの親友らしい死に方だ!⋯⋯ けれどネ、首の裏にアザが残ってしまったことだけが、ザンネンだった。ボクにはそんなアザはなかったからサ。
⋯⋯ おや、どうしたんだい⋯⋯ 医者のくせに具合でも悪いのかい。しかし、困るなぁ⋯⋯ キミには、も少し仕事をして欲しいのだけれど⋯⋯ キット、そろそろ⋯⋯。
⋯⋯ アァ、グットタイミングだ親友。新人サンに火傷を診てもらうといい⋯⋯。⋯⋯ ワオ、これは酷い。けれど、痛くはないだろう?
⋯⋯ エ、1年前に死んだって⋯⋯ ?アハアハアハ。騙したお詫びに、イイコトを教えよう。
道化師を人間と思ってはいけないよ、兄弟
朝を迎えたいかい、グラスホッパー
振り向かないこと!ココロッチ
カナリアが鳴いているよ、レモネード
耳を貸すな!ジンジャエール