『イルミネーション』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
イルミネーション煌めく街
君の少し後ろを歩く
来年は肩を並べて歩けたらいいな
#イルミネーション
#60
イルミネーション
冬の夜は不思議だ。
キラキラ輝くイルミネーションがあるから、いつもの街が何倍も特別に見える。
1人で見ても、大好きな誰かと見ても魔法にかけられたみたいにわくわくするのだ。
イルミネーション
(お題更新のため本稿を下書きとして保管)
2023.12.15 藍
イルミネーション ここたん
あの日々
私たちは確かに恋をしていた
貴方は冬が好きで
特にきらきらと街を照らす
イルミネーションが
大好きだった
毎年2人で見に行ったよね
心が苦しくて避けてきた筈の
久しぶりに見た
イルミネーションが
目に焼き付き
貴方が心に沁みいるようで
心があたたかくなった
天空(そら)でも
貴方が笑ってくれてるのかな
#79 イルミネーション
触れたいのに、
触れたら壊れそうで、綺麗だ
目がチカチカする。イルミネーションは苦手だ。あんな電力を膨大に食わせるだなんて、考えついた者を問い質したいくらいには苦手だ。
だとしても、イルミネーションを見たら冬だなあと思う。何故イルミネーションは冬の代名詞になっているか、調べてみた。
かの偉大なGoogle先生によると、「空気が澄んでいるから」
らしい。夜が始まるのが早いからだと思っていたわたしは、驚いた。
冬に空気が澄んでいるなら、と思って深呼吸をする。冷たい空気が肺を凍てつくしそうだけれど、体が浄化されていくような気がした。
#イルミネーション
「第五話 独りの蛇」
私は蛇のファウシ。小さく貧しい村で生まれた。私が小さい頃に母親が殺された。母親も蛇のファウシだった。でも私を生んで病気になってしまった。弱った母を目の前で殺されたとき私は五歳だった。そのときに自分がこれほどにもない怒りを感じた。自分の力が暴走したのだと。でも、あれは私のファウシが怒ったのだった。ファウシが私を守ってくれた。そいつを殺したあと一人でこの辺りをさ迷った。寒くおなかもすいたなか裸足で。そのときにここのオーナーが拾ってくれたのさ。
龍谷は驚いた。この人もファウシだったのかと。彼女は嘘のことは言っていない。本気だ。
「そのファウシはどうなったのですか?」
少し不安を感じながらも聞いた。
「今では助けあっているよ。何せ琉歌は悪い奴じゃないからね。」
「琉歌?」
「私のファウシの名前だよ。」
「そうなんですか。」
僕は龍と話したことがない。一回も姿をみたことがない。どんな感じなんだろうと疑問に思った。その時だった。自分の体が誰かに乗っ取られる気がした。だが一瞬だったため、冷静を保つことができなかった。
「来たね…」
「グルル…」
唸り声を上げた。だが凛は冷静だ。
「安心しな。」
口調が変わった。目が細く黄色になった。まるで蛇のような目だ。
「ファウシ同士話そうじゃないか…」
「…いいだろう…」
イルミネーションを
たくさんの人たちが見ている
1人ひとりの
目に映っているものは
みんな違っている
たくさんの人たちの中で
君と私だけが
知っていることがある
それでも
君と私の
目に映る景色はきっと違う
ねえ、イルミネーションの色って、どうやって作られてるか知ってる?
ただのLEDだろって?
違うよ。
イルミネーションは作り方が違うのよ。
例えば、赤色のイルミネーション。
あれはサクランボの仲間が付ける実を加工して作られてるの。
嘘だろって?
本当だよ
私、バイトで収穫したことあるもん。
赤一色に光ってきれいだったよ
青色のイルミネーションは、海の青い部分を汲み取って特殊な薬品と混ぜて、綺麗に固めて作るの。
小さい頃、海で遠くに行っちゃだめって言われたことあるでしょ。
あれって、海の青いところで泳ぐと、体が青く光って幽霊にみたいになっちゃうんだって。
怖い?
でも昔は不治の病だったけど、最近治療法が分かったから安心してね
次は黄色のイルミネーションはね、驚かないでよ。
なんと、バナナの種なの。
不思議に思ったことあるでしょ。
バナナに種がないのはなんでだろうって。
あれは、お店で売る前に種を抜き取って、別々にして売っているの。
一つ偉くなったね。
あとは白色のイルミネーション。
実は私もよく知らないの。
あれは国家機密でね。
調べようとした友達がいたんだけど、行方不明になっちゃって、今も居場所が分からないの。
君も調べちゃ駄目だからね。
最後は虹色のイルミネーションね。
あんまり見たことないと思うけど、あれは虹の根本を掘ったら出てくるの。
すごくキレイなんだけど、手に入れるのがすごく難しいから、すごく値段が高くて…
だから自分で虹の根本を掘って、いくつか持ってるの。
あれ、嘘だと思ってる?
じゃあ、うちにきなよ。
見せてあげる。
他の話も教えてあげる
嘘のような信じられないような話、たくさんあるから、ね
【イルミネーション】
きらきらとした光の群衆に、思わずほう、と息をついた。
はいた息が白く変化して上に消えていって、忘れていた寒さを思い出させてくる。
思わず、首に巻いていたマフラーをきっちりと巻き直した。
「どう?綺麗っしょ」
隣で一緒に沢山の光を見ていた友達が、寒さで頬を赤くしながら問いかけてきた。この、人が居ない穴場を教えてくれたのは彼女だ。
うん、めちゃくちゃ、と素直に返すとにっこり笑顔になって、輝いている光達に顔を戻した。
こんなに寒いのにマフラーを巻いていないせいで、ゆるゆると緩んでいる顔が丸見えで。
そんな顔に、温かい気持ちになる。
体は寒いのに、心は温かくて。
「なんか、不思議な感じだね」
自分も知らぬ内に口から出てきていた言葉に、友達がそお?と返してくる。
うん、と答えると、それ以上は何も聞かれなかった。
光を前に、静かな時間がゆったりと過ぎていく。
「…寒いね」
「うん」
「帰るかぁ」
そんな素朴な会話で、私達はそこから動き出した。
また来ようね。
うん。
今度はもっと厚着しよ…。
それは本当にそう、風邪引くよ。
日常に戻った会話の中でも、私の心には綺麗なイルミネーションの光に照らされる友人の顔がちらついていた。
それも、あの心底幸せそうに緩んだ顔が、である。
イルミネーション (12.15)
何してんだろ、俺。
目がチカチカするような光のトンネルの中でつったつ。クリスマスではないにしろ、それなりに『リア充』で渋滞している道で止まっているのは迷惑極まれりだけど。
静かに瞼を下ろすと、ためらうような息づかいが脳裏に蘇った。
「付き合って欲しい」
暗いし恥ずかしくても何とかなるだろ、とデート先に選んだのがイルミネーションだった。その実、何十年ぶりかの寒波と緊張でカチコチになった俺は、一世一代の告白だというのにまったく彼女の顔を見ることができなかった。
「ごめんね」
誘われた時に、そういう話だとは思ったんだけど、と弱々しい声が尻すぼみになっている。大丈夫、とだけ返した俺はただ、海から雪景色に変わったらしい光を無感動に眺めていた。
「来れて嬉しいよ、ここ最近すっごく人気だよね」
「あぁ。入場料それなりにしたんだぜ」
ありがとう、と彼女が微笑んで、ふわりとラベンダーの香りがした。鬱陶しいほど視界が眩しい。また歓声が上がる。シャッター音がけたたましく耳を貫く。
「もう、帰ろうか」
その日待ち合わせて、一度も顔を見ないままデートを終えた。
「見れなくてよかった」
かわいらしい笑顔も、辛そうな瞳も。辛くなるだけだと、光の天井を見上げて思う。
「すごいよ!!お花畑だ!」
跳ね上がった声が飛んできて、柔らかい光が視界を撫でる。つんとラベンダーが鼻を刺して紫の絨毯が伸びていく。
そこには、幸せそうな彼女が立っている気がして。あの時、そうやって彼女が微笑んだ気がして。
「……っ」
青空のように、海のように、想像はいつまでも広がってひどく目に染みる。
見ればよかった。そうすればきっと、この恋を終わらせられるから。
近所に毎年この時期になると盛大なイルミネーションをする家がある。
小さい頃、昼間にその家の前を通りかかった時に沢山電飾がセットされているのを見て、どうしてもそれが光ってる姿が見たいと母にお願いして夜にわざわざ連れて行ってもらった事を思い出す。
それ以来母は私が無類のイルミネーション好きだと思っている様で、成人した今でもイルミネーションを見かけると「ほら!あそこイルミネーションあるよ!」と教えてくれる。
明日は。
明治神宮のクリスマスマーケット行って、ホットココアとグリューワイン飲んで、スノードーム買って、丸ノ内のイルミネーションを見つつ、押上に移動してスカイツリーに登って東京の夜景を見てきます。うふふ。楽しみ🎄
なので今日はあんまり時間取ってお話書いてられない。明日何着てこうかなぁ。早く寝なきゃ。
頭の悪い者が自分を頭の悪いと
気がつかぬまま死んでいくのが
私にとって何よりも許せぬ事柄でした
イルミネーション。
僕の感想はいつも眩しい。
綺麗だと思うのはその次だ。
だけどイルミネーションを見る彼女を眺めていたとき。
彼女を綺麗だと思った。
だから、綺麗だと言った。
そしたら彼女は笑顔で(珍しいね)と呟いた。
イルミネーション ここたん
あの日々
私たちは確かに恋をしていた
貴方は冬が好きで
特にきらきらと街を照らす
イルミネーションが
大好きだった
毎年2人で見に行ったよね
心が苦しくて避けてきたはずの
久しぶりに見た
イルミネーションが
目に焼き付き
貴方が心に沁みいるようで
心があたたかくなった
空の国でも
貴方が笑ってくれてるのかな
小さい頃は
裕福な家庭じゃなかったから
冬だからって
何も特別なこともなくて
だけど1つだけ
母が何でもない冬の夜
ボロい軽自動車走らせて
隣町の トロントロンドームまで
イルミネーションに連れてきてくれた。
当時は別に
大したスケールでもなかった
そんな気もするけど
カーステレオからは
かすれた音で
尾崎豊の 「OH MY LITTLE GIRL」が
流れてたりしてたっけな…
あれから何十年も経ったし
たくさん綺麗なイルミネーションも見たけど
お気に入りのタオルケットを
ずっと抱えながら眠る子供みたい…
冬になると
幼い頃の記憶が
そっと寄り添ってくれてる
そんな気になるんだ…。
- カーステレオとイルミネーション -
一緒にテレビ見てたら、オレの故郷のニュースをやってた。
よく見てた光景に、きらきらのイルミネーション。
「ここ、知ってるとこ?」
「うん、めっちゃ知ってるとこ。毎年きれーなんだよね。この時期忙しいからあんま行ったことないけど」
「まぁ…忙しいよな」
年に数回帰ってるから別になつかしー!行きたーい!ってほどは思わないけど、でもちょっとは寂しいかな。
映像ではみんなにこにこ、良い笑顔を浮かべている。それ見てオレもニコニコしちゃう。
でも隣の君はジーとオレを見てた。
「なに?」
「ちょっとオレ今、良いこと思いついた」
言うと君はオレの手を取って、スマホ片手にベランダに出た。
「寒いよ、なんなの」
君はスマホでなにか探して、そしてあった!と一言。そして2人の間にスマホを向けた。
「絶対動画上げてる人いると思ったんだよ。ほんのちょっとだけイルミネーション気分」
小さく四角いスマホの中は、あの街のイルミネーションが輝いてる。
オレはその画面と君とを何度を見る。そして笑顔を浮かべる。
今多分、オレは世界で一番の笑顔を浮かべている。
▼イルミネーション
ホントのお金持ちは、自宅外壁を光らせたりしないんだな、って思った。
家政婦さんの負担が増えるものね。
【イルミネーション】
『何で南蛮の祭りなんか…』
年若い部下が、木の上でぶつくさ言っているのが聞こえる。彼は色とりどりの装飾を枝に施している一人だ。下にいる先輩連中から次々と飾り物を投げ渡され、落とせば囃し立てられるのを繰り返しているせいで機嫌が悪い。
そろそろ休憩にしても良いだろうと首から下げた呼子を高く鳴らすと、手元を軽く調えた者たちが各々足早に屋内へと戻って行く。木の下へ移動し、ちょうど飛び降りてきた部下に声を掛けた。
『なかなか華やかで良くなったね。』
『なんだか妙じゃありませんか? 願い事を書くじゃなし。』
願い事? ああ、それは七夕でしょ。
たとえ妙でも、城主の大好きな南蛮の品々を領地に流すため商人を誘致する意味合いが有るのだ。我々としても手は抜けない。それに…
『甘菓子を食べたり贈り物をするらしいじゃないか。』
お前も恋人と楽しく過ごせば良い。そう言うと、もともと寒さで赤らんでいた部下の顔が風呂でのぼせたようになった。
… ふふ、反応が良いね。私も一寸からかってやろうかな。
そうそう!と一つ手を打って、怪訝な表情で見上げてくる青年へにっこりと笑いかける。そのまま身を屈めて耳打ちした。良い新年を迎えるための験担ぎがあるそうだよ、と。
『祭りの前夜は赤い褌を付けてまぐわうのが慣例らしい。』
『… んなっ! なにを馬鹿なこと言ってんですか!!!』
のぼせを通り越して焚き火のように熱を放ち出した青年の顔に、笑いをこらえながらやれやれと首を振る。
『他国の伝統を馬鹿にするのは頂けないなあ。』
根が素直で真面目な青年はぐっ、と押し黙る。怒らせ過ぎたかなと思いながら見ていると、ふるふると体を震わせながら歯を食いしばっていた。少しの間を置いて、その歯の間から蚊の泣くような声が漏れ聞こえてくる。
『赤って…どんなです…?』
『ンフッ!!!… さあ? 緋色でも朱色でも紅(くれない)でも良いんじゃない?』
ついに耐えきれず漏れた笑いに青年は気付かなかった。頭から湯気を出しながら棒立ちでウンウン唸っている。涙目が綺羅綺羅していて、彼と初めて出会った頃の、ふくふくとしたほっぺたが思い出された。
知ってるよ、お前が浮ついて女子(おなご)に手を出すような子じゃないことくらい。でも、今まで知らなかった祭りを楽しむように、もっと周りを利用したって良いんだ。幸せになるために、お前はもう少し狡くなって良い。
頭巾の上から頭をくしゃくしゃと撫でてやる。いつもなら止めろと言うはずの青年は、まだウンウン唸っているだけだった。
… 祭りの当日。彼は顔に赤い紅葉を付けてはいたが、溌溂として上機嫌であったから、どうやら上手くやったらしい。
ばかさ… ゲホッゴホンッ! いや何、若さというのは素晴らしいねぇ!
【イルミネーション】