『イブの夜』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
メリークリスマス
なんて言い合う人はいないから
イブの夜はEveさんの曲で終わる。
とりあえず「心海」から聴いて
「ファイトソング」で
気分を上げていく。
「レーゾンデートル」は今日みたいな日に
ピッタリだよね。
最後に
こんなに寂しい夜も
エンドロールに入って終わらせる「心予報」。
私の完璧なクリスマスイブ。
チョコレートケーキを食べ終わり
フォークを咥えていると
1冊の漫画が目に入った。
それは夜が似合う本だった。
真夜中の空を飛んでる気分になったり、
夕焼けを眺めてる気分になる
没入感がたまらない本。
イブに関係ない物は大好きだ。
今日の〆はこれにしようと
口をウィスカーパッドにし、
目を輝かせた。
"Good Midnight!"
この一文はやっぱり
私を何回も救って幸せにしてくれる。
誰にも見えないような
空気みたいな私の1日が
私にだけは追えるような気がした。
林檎の皮をしゅるしゅると親指のナイフで剥いていく。
明日食べられる鶏は何羽いるだろうか。
明日天に召される鶏は何羽いるだろうか。
明日ゴミ箱に投げ入れられる鶏は何羽いるだろうか。
林檎の皮をしゅるしゅると人差し指のナイフで剥いていく。
特別な日だからと言って、
腹の中に鶏を詰め込む人は何人いるだろうか。
サンタクロースやキリストを、
晩餐に招かず鶏を食べる人は何人いるだろうか。
頭の中にも鶏を詰め込んでコケコッコと騒ぎ、
聖なる夜をけがす人は何人いるだろうか。
林檎の皮をしゅるしゅると薬指のナイフで剥いていく。
知恵の実を食べても胃の中に転がり落ちるのみ。
私たちの食道にはリリスが巣食っている。
底無しの欲に未だイブの純真は貪り食われている。
しゅるしゅると林檎のリボンはみな蛇になった。
(241224 イブの夜)
イブの夜。
最中私は白い思いをする。
好きな人に手向けるプレゼントの為に
稼ぐしかない。
じゃないとあの人は私に振り向いてくれない。
助けてサンタさん
バイト辞める
決意固める
イブの夜
君と今生の
別れやも知れず
イブの夜……だけど俺は遅番の仕事!
それに合わせて彼女も遅番の仕事。
そりゃ、ね。
彼女とゆっくり過ごしたい気持ちはあるけれど、仕事は仕事なんだよ。俺にも彼女にもそれはそれって話になった。
まあ、代わりに明日は普通、明後日は休みにしてあるから、明日ゆっくりしようかという話をしている。
今日は家帰ったらシャワーを浴びて彼女を抱き枕にして眠るんだ。
彼女へのプレゼントも用意してある。
喜んでくれたらいいな。
そんなことを考えていたけれど、頭を切りかえて仕事に向かう。
明日ゆっくり彼女と過ごすために、今日頑張ろ!
おわり
二二二、イブの夜
イブの夜
わたしにとっては なんでもない1日だった。
君が現れて、今年は少しだけ一緒にいたいと思ってしまった。
だけど言えなくて、お互い仕事で終わってしまった。
周りを見れば、イブを楽しむ人でいっぱいだった。
もし君を誘えてたら、私も君と一緒にああやって歩けてたのかな。
少し心残りなクリスマスイブだ。
私のいつかの結婚相手は
今は別な誰かと笑って一緒に
過ごしてるのだろう って
そんな言葉に、ちょっと救われたり
イブの夜
街ゆくおふたりに思うことは
ただ、そのまま、幸せになれ
以上です。
_ ₂₀₃
モールで出来た謎のサンタ ピカピカ光る飾り 雪を模した固めの綿
あまーい真っ白なケーキにイチゴと色とりどりのろうそく シャンメリー
ありきたりだけど小さな幸せがあった
「イブの夜」
いきなり突然に目覚めてしまった。
部屋の中は暗く静かだ。
少し身体を起こし周りを見る。
小人達が各自布団にくるまって寝ている。
部屋の飾り付けが変わっている事に気づき近くにあったカレンダーを見る。12月24日に印が付いている。クリスマスイブだ。
私が眠りについたのはまだ暑い夏だったはず。
だいぶ時期が変わっている。
本当は王子様が来てから起きるはずだが、どうしたものか。
静かに考えていると誰かが部屋に入ってきた。
赤い服、髭を蓄えた顔、大きな袋。
サンタクロースだとひと目でわかる格好だ。
サンタクロースはまだ私に気付いていないようで小人達にプレゼントを置いていく。
そして私の元へ来てようやく私が起きている事に気付いたようだ。
戸惑い声で何のプレゼントがいいかな?と聞かれた。
私はもう一度寝る為に、シナリオ通り王子様を待つ為に毒りんごを欲した。
イブの夜にまた私は眠りについた。
(イブの夜)
白雪姫のオマージュ、起きちゃったら王子様来ないからまた毒りんご食う姫の根性凄。
【イブの夜】
始めて出会った年の冬に初雪が降って
それはイブだったかは思い出せないけど
誰もいない部屋の中で
暗い夜にやってきたそれが
あまりにも眩しくって
窓に張り付いて眺めてた
自分の出した息で白くなった窓に
嫌でも生きてる事を認識させられたけど
ガラス越しに見た世界をもっと見たいと思えた
もしかしたらサンタさんからの贈り物だったのかも
澄んだ空気の中でキンと冷えた空気でさえ
きみのようだったから
2024-12-24
私は現在37歳の二児の父ですが、独身時代のイブと言えば、独り寂しく過ごす事が多く、良いイメージなど無く、もはやリア充の為だけに存在する一年で最も忌まわしい日でしかありませんでした。
しかし現在は、家族で過ごす温かい日というイメージへと変わり、あんなに憎かったイブが嘘のようです。また、子供達がプレゼントを貰って喜ぶ姿を想像しながら過ごす、最高の一日でもあります。
同じ日でありながら、真逆の感情が入り乱れ、X(クロス)する不思議な日だと思います。
美味しいゴチソウ作ろうか
早くツリーを出さなくちゃ
あったかいおうちにもう帰ろう
いちごのケーキを買ったげる
サンタさんは来るかなあ
プレゼントはなんだろうね
雪が降ったら遊べるね
ぼくとわたしのクリスマスイブ
どうか枕元の靴下は、明日の朝には膨らんでいますように
プレゼントください。
すみっコのぬいぐるみがいいです。
静かな夜。聖なる夜。
アパートの隣の部屋では、今まさにクリスマスパーティーが始まろうとしていた。
学生達が集まって、凄い盛り上がりが伝わってくる。
今夜はここにはいられないな。
着膨れて、スマホと財布だけ持って、部屋を出た。
街は浮かれていた。幸せそうなイルミネーション。
独り身のおっさんの居場所はないのか。
クリスマスってのは、ぼっちを炙り出して晒し上げて皆で騒ごうってイベントなのか?
サンタのおやじはずいぶんS気質なんだな。
知らんけど。
ウロウロするのに疲れて、何度か来たことのある喫茶店で暖を取る。
スマホを取り出し画面を見ると、昨年亡くなったはずの母からLINEが来ていた。
「まったくお前は、甲斐性なしだねえ」
なんでだよ。ちゃんとやるべきことをやってるわ。
あっちに逝ったんだからもう、子供扱いはやめてくれ。
苦いコーヒーを飲んで、顔をしかめた。
まったく、聖なる夜ってのは、何でもありだな。
「コーヒーのおかわり、いかがですか?」
隣に立った女性店員に突然声をかけられ、我に返る。
「あ…おかわり?」
「ええ、クリスマスだけのサービスです。店長の気まぐれで」
「ああ、じゃあ、もらおうかな」
「まだ、イブなんですけどね。なんだか、明日のクリスマスより、今夜の方が賑やかな気がしませんか?」
「そーだね。でも実際には、聖夜ってのは24日の夜のことで、25日の夜にはクリスマスは終わってるらしいよ」
「そーなんですか?イブは前夜祭みたいなもんだと思ってました」
「まあそーなんだけど、昔の暦では、日没が日付の変わり目だったから、イブの夜はすでにクリスマス、っていうか」
「へぇー知らなかったです。じゃあ、キリストの誕生を祝うなら今夜なんですね」
「本当にそんなものを祝ってるのか、怪しいけどね」
二杯目のコーヒーは苦すぎず、美味しかった。
やっぱり、淹れてくれる人によって味は変わるんだな。
一杯目はマスターだったし…いや、淹れてくれたのはどちらもマスターか。
注いでくれたのが彼女だった訳で…まあどーでもいいや。
この店も朝まではやってないから、どこかの居酒屋かファミレスにでも移動しなきゃならない。
聖なる夜に俺は何やってんだか。
再び、母からLINE。
「そこにいるお姉さんでも誘ってみたらどーだい?」
まったく、簡単に言うなっての。
「こんな時間までバイトしてんだから、今夜の予定は無いんじゃないの?」
…ん、一理ある。
「かーさんもね、そうやってとーさんに突然誘われてねえ…」
もう聞きたくない。
LINEを閉じて、帰り支度をする。
レジで、彼女が対応してくれた。
「美味しかったですか、コーヒー」
「はい。二杯目が特に」
「それは良かったです。クリスマスに来店された甲斐がありましたね」
「母親曰く、私は甲斐性なしなんですけどね」
「え?」
「あ、いや…ところで、この後のご予定は?」
すんなりと聞けた。
「この後…バイトが終わったらですか?」
「そう。美味しかったコーヒーのお礼がしたくて」
「じゃあそれは店長に…なんて無粋なこと言っちゃダメですよね。ごめんなさい、でも、今夜はこの後、店を閉めて、父と晩酌して、ゆっくり休むつもりなんです。今日も一日仕事でしたから」
「ん?あれ?もしかして、マスターの、娘さん?」
「そーですよ。知らないで通ってくださってたんですか?」
「そーなんだ。全然気付かなかった。じゃあ、そのうち、あなたが淹れてくれたコーヒーも飲めるのかな?」
「さっきの二杯目、私が淹れました」
ほら、やっぱり。
クリスマスの奇跡ってやつか。
彼女の方から、明日の日中に会えないかと誘われた。
「明日はお店が休みなんですよ。稼ぎ時だってのに、父が忙しいのは嫌だって。急に言われて、予定がガラ空きになっちゃって。せっかくのクリスマス、何か想い出残したいですよね。明日、日が沈むまではクリスマスですもんね。」
帰り道、LINEを確認したら、母から大量の「(*>ω<)bグッ」が届いていた。
どこでこんなの覚えたんだ?あの世で?
不本意だが、「ありがとな」と返信しとく。
ホント、聖なる夜は、何でもありなんだな。
明日からは、こんなLINEは来ないだろう。
『イブの夜』
早く明日にならないかな〜
サンタさん来てくれるかな?
プレゼントくれるかな?
プレゼントで頼んだゲーム。
早く遊びたいな。
全然寝れないよ。
でも寝ないとサンタさんが来ない…
早く寝たいのに寝れないよ……
氷雅
サミクラウスとどぶろくのチャンポンで
君の誕生をお祝いするよ
チキンじゃなくてタン塩が似合うよな
イカした娘に育ってくれた
♯イブの夜
イブの夜
「♪〜♫〜♬〜」
イブの街に流れる音楽
みんなが浮かれている12月24日
私は一人で
イブを過ごす
「ただいまー」
テレビをつけて
あのドラマを見る
小さな窓がある部屋で
コンビニで買った半額のケーキを食べる
いつもより寂しい味がしたけど
いつものようにそのケーキは甘かった
窓の奥から
イブの音楽が聞こえてきた
お題 「イブの夜」
注意
この物語はフィクションです。
実際の人物、団体とは関係ありません。
物語 ▼
クリスマスのイブの夜。
私はひとり、チキンを食べる。
「……あれ、なんかここ冷たいんだけど…」
レンチンしよ〜、なんて思い立てば、冷たい空気がまとわりつく、
「…さっっっむ!!」
急ぎ足でレンチン、待っている間、スマホを開いた。
見れば、
『イブとクリスマスは彼氏と♡』
『イルミネーションが綺麗!!!』
なんて、煌びやかな投稿がされている。
「…あ〜あッ!!リア充め〜!!せいぜい幸せになれよぉ〜ッ!!」
彼氏どころか、男友達もいない自分が虚しくなりながら、
ゴロゴロ、と寝転んだ。
…彼氏も、友達も、家族もいないイブの夜。
… でも 、
これはこれで、アリな気がした。
「……さむ、」
ーーあとがき。
私は今日、某チキン販売店のチキン……
では無く、お惣菜屋さんのチキンを食べました。
その後クリスマスケーキまで!!!!
…贅沢ですね。
おっと、無駄話が過ぎましたね。
だが、この物語はまごうことなきクリぼっちの子のクリスマスイブ。
…ここまで読んでくれてありがとうございます。
めりーくりすますいぶ、です。
明日も今日も、良い一日を、
ーー
イブの夜
ケーキ片手に帰宅して
冷蔵庫開けケーキ対面
12月24日、ようするにクリスマス・イブの夕方になってようやくノコノコと買い物に出かけた。外はもう真っ暗なのに、ディナーの準備を「今から」するのだ。この時間にスーパーへ行ったって、大騒ぎの夜なんだからもうなにも売ってないだろうと思いつつ出た。家にもなにもないから出ない訳にも行かないのである。
展望としては、まあなんかちょっといつもより豪勢なご飯と、あと出来ればケーキなんかがあればいい、飲み物があればもっといい、という感じだった。でも出来合いのものも、ましてやケーキなんて売ってるわけが無いので、何とか適当に買って、可能であれば(つまり、売り切れていなければ)こういう日に売っているケーキの土台に生クリームといちごを乗せればいいやと考えていた。
ところが、スーパーについてみればあちらこちらないものはあったけれど、予想外に色々とまだ残っていて、ピザも、ケーキの土台も、生クリームもいちごも買えてしまった。うれしくなって色々カートに詰め込んだら1万円を超えた。浮かれすぎである。
いそいそと車に積み込んで、クリスマス・ソングを流しながら帰ってみれば、もう玄関に靴があった。でもリビングに気配はない。とりあえずしまうものを、と冷蔵庫を開けてみれば、大きなケーキが入っていた。悩んで結局買わないような、ちょっといい所のやつ。そしてその隣に、もうひとつケーキの袋があった。別のところのだ。
私たち家族は、とてもベタなことに全員それぞれケーキを買ってきてしまったらしい。みんな、クリスマス・イブ前日まで「クリスマス?いつだっけそれ」みたいな顔していたのに。そして、報連相がなっていない。
けれど、まあ、浮かれた気持ちが私だけじゃないことも、それぞれがそれぞれを思ってケーキを用意したのも、なんだかとてもふわふわした心地がしてうれしかった。うれしかったので、二人で即興の変な踊りを踊った。残りの一人は、クールに去った。
「イブの夜」
金の前に銀が存在する
1位の前にある2位
みんな挙って名前を挙げる存在
それと等しい存在は目立たない
誰かを引き立てる最高の2番手
誰かの為になるなら光栄か
空腹と同じスパイス
明日を最高に引き立たせる日
――サメの言うことにゃ、
イブの夜