『もしも未来を見れるなら』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
『もしも未来を見れるなら』
腕の中ですやすやと眠る我が子を見つめて思う。もしも未来を見れるなら、この子がどんな生き方をするのか見てみたい。
順当に行けば私のほうが先に人生を閉じるのだろうけれど、もしもこの子が先に逝くようなことが決まっているのなら、絶望するより先に今すべて捨て去ってしまいたい。
すくすくと成長した暁にどうしようもない悪人になるようなことが決まっているのなら、後悔するより先に今どうにかしてしまいたい。
けれども、どんな未来を見てしまっても私がこの子を捨てたりどうにかできる自信はまったくない。先のわからない未来に想いを馳せながら、この子の行く先が穏やかであってほしいとそればかりを願っている。
「……完全に想定外——でもよくよく考えればありえない質問じゃなかったのよ」
それを見越せなかったことが悔しいと、彼女は整えられた短い髪をグチャグチャにしながらソファーに突っ伏した。
そこ、あんまり掃除していないんだけどなぁと彼は胸に独りごちる。
父から引き継いだ、完全に趣味なアトリエの一室だ。
埃ぐらいは払っているが、寛ぐような部屋ではない。
「ああもう、未来が見えていたら……!」
ガジりと、親指の爪を噛む。
昔からの彼女の癖だが、キレイに塗られた控えめな薄ピンクのマニュキュアが台無しだ。
「見えていたら、完璧に出来ていた?」
「当たり前でしょ! 失点といえるのはあれだけだったんだから、これ以上ないくらい完璧になっていたわよ!」
間髪入れずの返答は毎度そんなに変わらない。
苦笑まじりの心境をおくびにも出さず、彼はうんうん、と頷いてみせる。
「そっか……、残念だったね」
「全っ然、感情がこもってない」
ギロリと睨まれ、彼はすまなそうに頭を垂れた。
「うん、ゴメン。でも——僕にはどうしても、わからないから」
昔から優秀だった彼女は、常に完璧を求めている。
毎度、なにがしかの失敗やら失態やらで今一歩掴めないらしいが、それはあくまで彼女の基準。
世間一般の基準では、失点にもならないような些細なことだった。
「わからないって、私が完璧さを求めるゆえん?」
あんなに、いっつも説明したのに? と続きそうな表情に、彼は首を横に振った。
「理由は、よくわかっているよ——理屈はね。
でも納得できないというか、したくないというか」
絵筆を取り、パレットに鮮やかな絵の具を置く。
「例えば君が未来を見て、『完璧』を成し遂げてしまったら……、
キミは確実に、ここには来ないだろうから」
「それは——そうね。確かに」
躊躇いもなく頷く彼女に彼は微笑み、彼女は首を傾げる。
「どういうこと? 私が来なくなるのはキミにとって好ましくないわけ?」
「そうだね、寂しく思うかな」
年に数回も会わない幼馴染なだけなのに? と彼女は合点しかねる顔で立ち上がり、彼が向き合うキャンバスを覗きこんだ。
光が、あるいは炎が弾けるような、活性力のある色彩と躍動感。
「……抽象画って、私にはよくわからないけれど」
キミの絵を見ていると、何だかパワーが湧いてくるのよね、と彼女は呟く。
「それは、良かった」
——だってこれは、キミだし。
事実は口にせず、キミの力になれたのなら本望、などと彼は言う。
「そうね、次こそ——完璧な成果をおさめてみせるわ!」
ガッツポーズする彼女に合わせて、彼もエールを送る。
未来なんか、見えなくていい。
飽くことなく完璧な未来を目指す彼女を見ていたいから。
でも……、
完璧を掴んだ彼女も描いてみたいから。
一瞬だけなら。
そんな未来を、見てみたいかもしれない。
もしも未来を見れるなら
過去を変えれるとしても
未来を見られるとしても
たぶん、変えないし見ない。
今に向き合うことに精一杯で
過去を悔やむ隙も
未来に望む余裕もない。
先のことなんか知らなくていい
今の日々をなんとか生きるだけでいい
それでも”もしも未来が見れるなら”
どこの株を買ったら値上がりするかな👀
「もしも未来が見えるなら」
30××年日本
いらっしゃいませ。ここはタイムスリップ専門店です。未来に行きますか?過去に行きますか?
「、、、未来で。」
わかりました。
何年後ですか?
「5年後で」
それですと、5000万円になります。
「はい」
ありがとうございます。あっお客様、勝手に行かないでください。
一つだけ注意点があります。それは、未来の人間に話しかけないということです。
「わかりました」
、、、では、行ってらっしゃいませ〜
未来が見えたらなんて、小さい頃から何回も妄想した。20××年、第3次世界大戦があった時は、どうなるかと思ったけど、やっと夢が叶う。
僕は900歳を超えた。
僕は幽霊だ。
もしもでも、未来は見たくないな
未来見てしまったら
未来の自分にも期待できなくなるかなーって
未来が見えないから踠く、成長できる
そう思うなぁ
もしも未来が見れるなら✨
プレゼントをこっそり開けるようなもので
わかってしまうと喜びが半減するように
きっと 未来が見えてしまったら
その未来が幸せなら喜びは半減し
その逆なら悲しみは何倍にもなる気がする
見てしまった自分の未来を変えるのも
人生をカンニングしているようで
その後 幸せに生きる自信がない
だから 未来が見れるなら
大事な人の未来がみたい
その人が幸せなら応援し
不幸なら全力で未来を変えたい😊
もしも未来を見れたのなら、たくさんの人を救えたかもしれない。
あのときああすれば良かったのに…
お題 もしも未来を見れるなら
もしも未来を見れるなら
‘私の将来の夢は、外交官です’
その一文をみると、不安とともに喜びも湧き上がる。
『もしも未来を見れるなら』
もしも未来を見れるなら。
そう思っていたら、本当に未来が見えるようになった。15秒先までだけど。
意識して見ようとして見れるわけではなくて、学校の廊下で転びそうになった時とか、通学路の交差点で人とぶつかりそうになった時とか、体が傷つく前に見える法則があるみたい。
だけど、この前、1度だけこの法則に合わない時に未来が見えた。
定期テストで満点を取って、お母さんに「いい子だね」って言われた時。
あの時はなんで未来が見えたんだろう。
わたしはこれからもあなたのそばに居られるのだろうか
もしも未来が見えて
将来わたしがあなたのそばに居ないのなら
わたしは何を糧に生きればいいのだろう
#もしも未来を見れるなら
つい最近娘が結婚式を挙げた。入籍は昨年のうちに済ませていたけれど、式場の都合で挙式だけ年明けになったのだ。
純白のウエディングドレス姿は、今まで見てきた中で一番美しく、とても輝いていた。ついこの間までよちよち歩いていた気がするのに。
イヤイヤ期とか反抗期とか。こちらが精神的に参ってしまう出来事も多かった。でも入学式や卒業式、成人式などの節目を迎えるたび、嫌なことは全部吹き飛んでいった。毎回子どもの成長が嬉しくて泣いてしまうからだ。
「絶対振袖はピンク!俺の娘はピンクが似合うから。それで結婚式は絶対ドレス! このプリンセスラインってやつ! お色直しはもちろんピンクにしよう」
娘と一緒に昔から口酸っぱく言われてきた言葉。振袖を決める時も、ドレスを決める時も立ち合わせてもらえたのだが。色々着てみても結局あなたの言っていたとおりだった。
ハイハイした時、掴まり立ちした時、歩き出した時、初めて喋った時。幼い娘を二人で四苦八苦しながら育てていたはずなのに。あんなに幼い娘を通して、あの時のあなたは一体何を見ていたのだろう。
隣の席へ目を向けても、そこには誰もいない。
テーブルの上に置かれた写真立ての中で、あなたはただ微笑んでいるだけだった。
見せてあげたかった。
あの子の人生最大の幸せな姿を。
『もしも未来を見れるなら』
もしも未来が見れるなら私は
将来何になってるのかみたいかな。
もしも未来が見れるなら
某ネコ型ロボットが居るような世界に
なっているかみたい。
もしも未来が見れるなら
どんなアニメが大ヒットしてるのかをみたい。
もしも未来が見れるなら
いい未来を見たいかな
────『もしも未来が見れるなら』
#もしも未来を見れるなら
「ねー、私たちの未来ってどうなってるんだろ?」
俺の顔を覗きながら、望美はそういった。
俺たちは、高校に入学したばかりである。内気な俺にはなかなか友達ができない。とぼとぼ、ひとりで帰っている時、自転車に乗っていた望美と再会したのである。
「未来かー、わかんねぇなー、」
どうせ、俺は平凡な人生を送ってるんだろうよ、
心の中ではそう思うが、声には出さない。言ったら本当になっちまいそうで、怖いから。
「未来なんかわかってたまるか!」
そー言って、俺は夕暮れを背に走り出した。
同じ場面また同じ言葉口走る何度目かのデジャブなのに
[もしも未来を見れるなら]
詩彩音
もしも未来を見れるなら
この子供たちは羽ばたくのだろうか?
いかにも怪しい骨董屋で、その水晶玉を見つけた。
友達に連れられて入っただけで、正直店に入るのも嫌だったし、絶対に何も買わないと決めていたのに。
その水晶玉はどの品物よりもきらきらと輝いていて、他の品物はまるで脇役のように見えた。悪く言えば、浮いている。そんな風に感じた。
「その水晶玉は未来が見えるという話ですよ」
店の奥からお婆さんが出てきて、そんなことを言い出した。
「えー? 未来が見れる水晶!? すごいじゃん! 買ってみたら? 見惚れてたみたいだし」
友達が気軽に勧めてくる。
たしかに、見惚れてたけど。綺麗だなって思ったけど。金額見えてる?
「実は品物がなかなか売れなくて、そろそろこのお店も閉めようと思っていたの。もし良ければ安くしますよ」
うぅ〜……それなら?
「それに、私には何も見えなくて。もうこんな歳ですしねぇ」
それって単純にこの水晶玉が偽物なのでは? そもそも本当に未来が見られるなんて、そんな夢のような話があるわけない。
でも、その水晶玉があまりにも綺麗で――気付いたら手元にあった。
「買ってしまった……」
家に帰り、とりあえず机の上に置いてみる。
水晶玉は一層きらきらと輝いている。
なんだかんだで、あまり後悔はしていなかった。
「未来なんて本当に見えるのかなぁ」
もしも本当に未来が見られるとしたら。私は、どんな生活をしているだろう?
素敵な人と出逢って、郊外に赤い屋根のお家を買って、犬や猫と一緒に暮らしたい……。そんな様子が見られたらいいなぁ〜。
なんて、そんなことを考えながら、水晶玉を覗いてみた。少し期待しながら。
水晶玉には何も映らなかった。
「……って、そりゃそうだよねぇ」
当たり前である。そんな上手い話があるはずない。この世には魔法なんて存在しない。
少し残念に思いながらも、インテリアとして部屋に飾っておくことにした。
でもそれから暫くして、映らないのは正しかったのだと実感した。
私も、お婆さんも、きっと、誰が見ても。未来は映らなかった。
『もしも未来を見れるなら』
もしも未来が見えるなら…
アバターも未来の自分も変えられる?
バカだな何を期待している
もしも未来が見れるなら
私は君の隣にいるのかな
“もしも未来が見れるなら“
もしも未来が見えるなら、
未来の自分がどんな仕事をしているのかを見たいな。
ちゃんと、夢を叶えているのか。
それとも、他の生き方を見つけたのか。
楽しみだけど、ちょっと不安かも。