『はなればなれ』をテーマに書かれた作文集
小説・日記・エッセーなど
かの子が家に入ってくる時は、
ただいま〜
って言って入って来る。
結婚したての頃は、
「ごめんください」とか「お邪魔します」とかだったのに。
私の結婚記念日にゆの子とパパと三人で外食に行った時、かの子が行きたかったといじけた。
ゆの子が、
「かの子はもううちの子じゃ無いからしょうがないじゃない」
って慰めたんだけど…。
その後から
ハッキリ「ただいま」に変わった。
実は、私も結婚したばかりの頃、
自分だけ両親からはなれ離れにされたようで、
非常に悲しかった。
自分の境遇に理不尽を感じていた。
だから
なんとなくかの子の気持ちが分かる。
うちの子じゃないなんて
思ってないからね。
おかえりなさい、かの子。
ーーーはなればなれーーー
夢の中で会えたと思ったのに夢だと気づいてしまった。ずっといられたのかなあのときの選択を悔やみながらでもドキドキしながら目を覚ましてあの人とサヨナラした。
不自然
その距離は意思の強さに比例して遠くなる
物理的な距離ではない
しかしながら
精神、こころ、心理的
どの表現をも認めたくない
意地と不貞腐れの産み出す
近くて遠い、溝の様なもの
※はなればなれ
すごく仲良しで
ずっと一緒だったのに
親の転勤で離れてしまった
「え、だれ?」
「覚えてないの?」
「すごく仲良かったじゃん」
「あ」
人は数年で変わるものだ
そうなることは、きっといくらでもある。
ただ、子供か大人かの違いくらい。
別に哀しいとか、寂しいとかじゃない、なんて。
強がって、気取って何ができるわけでもないくせに。
”はなればなれ”を怖がるのは、子供だからじゃない。
添える言葉が違うだけで、誰もが経験して、誰もが耐えがたいものに変わることを、今一度知っておくべきなんだろう。
はなればなれ
お題:はなればなれ
あのころは、心臓も、くっついていたのに。
きがつけば、心臓は、まっぷたつね。
わたしと、あなたは、いっしんどうたい。
あなたと、わたしは、同じ。
細胞、血液、臓器、おそろいだったのに。
こころ、まっぷたつ、あなたと、ちがう。
あなたと、わたし、同じ声、同じ体温。
なのにね。はなれ、ばなれね。どうしてかしら。
同じ脳みそなのにね。
どうして、こころは、たくさんあるの。
はなればなれね。
あのころは、心臓も、くっついていたのにね。
同じものを食べて、ちがう感想を言って、
同じ景色を見て、ちがう感性を磨く。
わたしと、あなたは、ちがういきもの?
あなたと、わたし、はなればなれね。
同じ、脳みそ、なのにね。
はなればなれね。
僕ら生まれた時はひとつだった
君の半分を僕が
僕の半分を君がもらって
一度はなればなれになって
地球に落ちてきたんだよ
また君に会うために
「さよならなんて言ってあげないから」
少し寂しい気持ちを、愛しい彼らと過ごす事で紛らわしていた。
「待っててな」
不敵に笑うきみを心配した。
交換留学でどんなことをしようか。どんなことをするのか。どんな人と関われるだろうか。
期待と、不安と、自信。
きみは強くなってるよね、絶対。
強さを求めて何か変化したかな。
でもそれだけじゃ人は成長しない。
人生経験約十年。そんな私にきみをどうこう言う権利はないだろうね。
でも私の方が先に進んでる。そこが私の強み。
でもきみの方が足跡が多い。そこがきみの強み。
きみはきみしかいない。
私は私しかいない。
きみはきみのものだ。
私はきみのものじゃない。
「今度きみに会ったら、私はきみと同じスタートで戦いたい。」
救いたい。巻き込みたい。話したい。笑いたい。そんなの全部傲慢だ。
きみと過ごしてそう思ったから。
_2023.11.16「はなればなれ」
今日のお題が一瞬「ばなな」に見えたわたしは疲れている。
◤隣の花は赤い◢
隣の花は赤い。それに対してこちらの庭は荒地のようなものである。随分と前から空き家となったこの家は大量の雑草が生え、ボウフラが湧き、人の寄り付かぬ場所となってしまった。
隣の芝生は青い。こちらは茶色の地面が露出して、目も向けられないような汚さである。朽ちた家の木の板が剥がれ落ち、地面にバンとぶつかる。少しだけ、ほんの少しだけ痛いと思った。
昔はご近所付き合いが盛んだった。何時からか離れ離れになり今では見向きもされない。この家の主は死去して、それからそのボンクラ息子が所有者となった。まあ、予想通り荒地になった訳である。思い出の家は空き家として問題とされるようになった訳である。
ショベルカーが家を崩していく。市がようやく対策に乗り出したらしい。今日でこの家ともお別れだ。最後に一輪の花を咲かせた。真っ白な真綿のようなヤツデの花を。
離れ花れ
テーマ:はなればなれ
外廊下の階段を足早に登る音がして、うたた寝をしていたことに気付いた。ふたりで借りた築40年を越すアパートは、少しの振動も漏らさず建物中に伝える。寒くて動きが大きくなっているのだろう、ガンガンと響く足音にクスリ、と笑って、私は電気ケトルに水を入れた。
「ただいま」
建て付けの悪いドアの音にかき消されるような声で、私の頭より少し高いところから声が落ちてくる。離れていた時間を今すぐに埋めたくて、ドアが閉まり切るのも待たないで胸に飛び込んだ。
驚いた声をして少しよろめいたあとで、背中に腕が回って私を支える。抱きしめたあなたのダウンコートから、冬の夜が漏れ出してきて私の肌を撫でた。煙草と排気口、機械の油。それから冬の、冷たくて綺麗な匂い。
「どうしたんだよ。ほら、お土産」
パリパリ音を立ててビニール袋が持ち上がる。目立つ色合いの値引シールを引っ提げた、甘ったるいパンがいくつか入っていた。
「いや。ピエール・エルメのチョコが良かった」
笑いながら文句を垂れる私を、鏡写しみたいに笑ってあなたが少し叩いた。
ピエール・エルメのチョコ。エルキューイのスプーン、私の唇はルブタン。お水はペリエで、あなたの左腕にはフランク・ミュラー。
今はもうはなればなれになった、むかしの世界。どんな時も愛しいけど、あなたとふたりで半額のパンをかじる今が、1番愛しいのだ。
「.....そろそろかもしれない。この街を、出なきゃいけないの」
真面目な顔でそう話すあなた。分かってたよ。ダウンから漏れた空気の匂い、少し血の匂いがした。
「そっか。どこに行こう」
拍子抜けのような顔で私を見つめたあなたを笑うように、電気ケトルがガチャリ、と鳴った。
#56 はなればなれ
私と付き合ってたときは、
そんなことしてなかったのにな、
2023/11/18
あなたと はなればなれになった日は
きれいな ゆうやけをみた日
漠然と 終わるんだなと感じた日
そして はなればなれは
あたりまえの 日常になった
「はなればなれ」
はなればなれになった2人が
ずっとずっと前に進んでいたら
地球の裏側で出会えるかな
みたいな歌詞を思いついた米津さん
それに感動した母親と
母親に教えられて感動した私と
今前から歩いてくる来る誰かと
『はなればなれ』
秋のよく晴れた空、
青の天井に一塊の白。
空高く一陣の風、
二つに別れる。
数字の上を走る針、
決して戻ることはない。
風に葉を散らす柳、
瞬間に悟る、はなればなれ。
これはきっと自己満足だ。
どこまでも往生際の悪いエゴの成れ果てなのだ。
男は今この瞬間、ある禁忌を犯そうとしていた。
それを実行に移すため、男は目の前に横たわる女の身体に乾燥した朱色の葉を散らし、びっしりと文字が書かれた紙を女の口に挟み、最後にその額に手を当てた。
女はとても綺麗な死に顔をしていた。
寸前まで病に身体を蝕まれ、痛みに身悶えしていたとは思えない程、安らかな眠りについていた。
だからこそ死という実感が男の頭には湧かなかった。
明日になれば目を覚ますのではないか。
明日になれば、明日になれば、明日になれば……。
幾度となく明日への期待を繰り返し、そして落胆する。
当たり前であろう。女の脈は既に途絶えており、れっきとした死人であるのだから。
男はどうかしていた。
愛すべき人を失った今、自分がやるべきことを探していた。
誰から聞き付けたのやら、男はとある噂を耳にした。
〝死人を生き返らせる方法がある〟
突如として、手を当てていた女の額にルーン文字のようなものが浮かび上がり、青白く発光する。
儀式が成功したのだ。
男は黄泉がえりの儀式を知ったときと変わらぬ、いやそれ以上の喜びで胸がいっぱいだった。
もう一度、もう一度だけ彼女の姿を、この眼に。
ぱちり、と女の両眼が瞬いた。
金糸雀の羽根の色に似た瞳が男の姿を捉える。
「……だぁれ?」
そこに男が愛した女の記憶は残っていなかった。
大抵の死霊魔術を使用するにあたる要因というものは、大切なものの死である。
人は愛故に盲目であり、時にその愛情は凶暴なものとなる。
そんな行き過ぎた愛の行く末ともいえる死霊魔術には、代償が伴うのだ。
それは〝術者の記憶すべてが初めからなかったことになること〟。死人と術者は初めから出会ってなどいなかった、それどころか死人が生きた証とも呼べる記憶が消去されてしまうのである。
だからこれは二度目の初めての出会いだ。
「俺は…ちょっと通りすがっただけの村人だよ。それよりこんなところで居眠りなんてしていたら風邪引いちゃうよ」
「……え、わたしいつの間に寝ていたのかしら。なんだか記憶も曖昧な気がするし…あ、あれ、わたしの、名前が思い出せない、なんで…?」
初めから全てやり直そう。
気持ちの悪いほど純情で狂気を孕んだ愛情。
女にかつての記憶がないとしても。
あの日々をともに過した女とは別人になってしまっても。
それでもいい。
ずっとはなればなれのまま生きるなんて耐えられない。
だからこれは全部、俺の自己満足。
#はなればなれ
はなれたくないのにはなれなくちゃならないのは本当につらいね
それが一生のお別れになるならなおさら
心はつながっているなんて嘘っぱちでしょ?
ちゃんとこの目で見てこの手で触れられないなら存在しないのと同じ
そんなの嫌だ嫌だ嫌だ
#はなればなれ
離れていても、いつも心にはあなたがいる
遠距離恋愛って寂しい思いをすること多いけど、会えたときの嬉しさは尋常じゃない
来月また、あなたに会えるのを楽しみに
可愛くなる努力をして
あなたにたくさん褒めてもらうんだ😳💓
『はなればなれ』になるほど、
愛しの猫との記憶は鮮明に。
人間はその場の環境に順応できる賢い生き物だ
私といるから君は変わらないし
君といるから私もこのままなのだ
接する環境と自身の状況と
順応できる速さや仕方は異なれど変わっていける
ただどんな姿をさらけ出しても見られてもいいと思える人と一緒にいられるものなのだろう
時には隠した方がいいこともあるかもしれないが
だから相手がどんな姿であろうと
受け止めなくてはならない
受け止める努力をしなくてはならない
互いに受け止め合える関係性が鍵なのだ
その心の余裕と価値観の共有が
君とは出来なかっただけだ
はなればなれになんて、なりたくなかった。
なんて、今更言ったら、怒るだろうな、、